森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.05.10
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柳の木を見ていると、不安や恐怖に対する対応方法を誤らないようにと教えてくれています。
風のない穏やかな日は、ゆらゆらと揺れています。
ところが一旦強風が吹くと右へ左へと大きく揺れています。
極めつけは台風が直撃したときです。
枝は上下左右はげしく揺れて、引きちぎれないばかりに、乱れ狂っています。
このまま放置していると、大変なことになってしまうと心配になります。
何とかして、その乱れた動揺を抑えないと、明日の朝は無残な姿をさらしているに違いないと確信します。ところがどっこい。台風一過の次の朝には何事もなかったようにたたずんでいるのです。
その姿には安心感とともに感動を覚えます。


相撲取りが小中学生に胸を貸すようなもので、実に堂々としています。
傍で見ている人もその力強さを安心してみていられます。
ところが、大型台風が来たときには、たまに意外なことが起きます。
次の朝、あのびくともしなかった松の大木が無残にも折れてしまっているのです。
強風に対して限界までは抵抗して何とか持ちこたえていたのですが、限界を超えてしまうと、自分の命を守ることに失敗してしまったのです。
これは人間でいえば、不安や恐怖、違和感や不快感と格闘して、神経症に陥ったり、うつ病を発症するようなものではないでしょうか。

柳の木と松の大木の生死を分けたものは何だったのでしょうか。
それは不安や恐怖、違和感や不快感が湧いてきた時に、それを取り除こうと果敢に挑み続けたのか、あるいはそれらに抵抗しないで受け入れたかの違いです。
たとえ心の中が混乱してどうにかなりそうになっても、じっと我慢して抵抗しなければ、時間の経過が薬となって、万事うまくいくようになっているのです。感情の法則が働いているのです。
台風にとってみれば、抵抗しない人は、相手を簡単に破壊してしまえるようですが、実際は自分がまけているのです。肩透かしにあったようなものです。
負けるとは思いもしなかった相手に負けたわけですからさぞかしショックでしょう。

そして最後には屈強な相手を倒してしまったのです。
固定観念や常識で判断したことと、実際の事実は全く異なっていたということです。

私たちは柳の木に学び、どうすることもできない不安や恐怖、違和感や不快感は謙虚に受け入れるという能力を身に着けることが大事になってくると思います。
その手法はぜひ森田理論で学んでください。
不安にいつもとらわれてしまう人は、柳の木を写真に撮って机の前に貼って意識付けをすることをお勧めします。





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Last updated  2019.05.10 06:50:36
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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