森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.06.03
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​森田理論は詳しいのに、「かくあるべし」の呪縛から解放されない人がいる。
そういう人を見ていると、普段の生活の中で、自分や他人を非難、否定することが常態化しているようだ。
無理もない。生まれてからずっと「かくあるべし」教育を受けてきて、骨の髄まで貫徹されているのだ。
その人の自己責任だとばかりは言えない面がある。
また多かれ少なかれ、ついうっかり生活をしていると「かくあるべし」が表に出てしまうというのが実情なのだ。
そういう態度を前面に押し出していると、自己嫌悪、自己否定、他人否定で苦しむことが頭の中で分かっていても、どうすることもできないのだ。分かっていてもできないというジレンマを抱えているのだ。
自分が苦しむだけなら、自業自得だが、他人も巻き込んで険悪な雰囲気を作りだしてしまうのだから始末に負えない。

この呪縛から逃れるための手法は、森田理論を学習している人は幾つも持っておられることだと思う。
それを生活面に応用して、「かくあるべし」が出てきたら、どれだけ基本に立ち戻れるかが大事なところだと思う。「かくあるべし」が常態化している人も、「ああしまった。またやってしまった」と後悔して眠れない日を過ごしているのだと思う。

目くじらを立ててすぐに倍返しで仕返しするような人は、それこそ、その人以上に強力な「かくあるべし」を抱えているのだと思う。相手を非難、否定することからは、明るい将来を見通すことはできないのだ。

今日はその中から一つだけ提案しておきたい。
相手の言動に対して、腹の立つことはたくさんあると思う。
その時に機械的に批判、否定したくなると思う。
そんな時、自分は今相手を否定したがっているという気持ちに気づくことは可能だ。
相手を否定する感情は、ネガティブでマイナス感情だから、意識しているとその感情には気づくことができるのだ。普通はその感情を基にして、売り言葉に買い言葉で対応するのだ。
これは考えものだ。軽率な行動は取り消すことができなくなり、禍根を残すからだ。
ここで 「そのマイナス感情、ちょっと待て!!」​ という言葉を自分に発するのだ。
このキーワードを机の前に貼り付けておく。目につけば意識付けできるようになる。
原点回帰ができるのだ。そんなの無理だと思う人がいるかもしれない。

ここがその後の展開を大きく左右するのだ。

そして相手の理不尽極まる言動を事実のままに再現するのだ。
相手は自分の行動を馬鹿にしている。あるいは無視した。批判した。
肝心なことは、それがいいとか悪いとか判定するのではない。
事実を忠実に再現していくだけだ。事実をありのままに認めていくのだ。

受け入れていけなくても、事実に価値判断なしに寄り添っていけることになれば十分です。
そういう態度の養成が「かくあるべし」を減らして、事実本位の態度に転換できる一つの方法となるのです。葛藤や苦悩は減ってきますので、ぜひ試してみてください。







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Last updated  2019.06.03 06:30:09
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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