森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.06.30
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米国人の神学者で牧師として知られるラインホルド・二―バー次のようにいう。

神よ、変えることのできるものについて、
それを変えるだけの勇気を我らに与えたまえ。
変えることのできないものについては、
それを受け入れるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、
識別する知恵を与えたまえ。
​​​
この言葉は、私たちが問題にしている「不安、恐怖、違和感、不快感」への対応方法について大きなヒントを与えてくれている。
熱心に森田理論学習を続けていると、どんな不安や恐怖の感情が湧き起こってきても、あるがままに受け入れることが暗黙の了解のような気持ちになる。
ガンジーの無抵抗主義のような考え方をするようになる。

これに対してラインホルド・二―バー氏は、不安が湧き起こってきた場合、不安が現実とならないように早急に対策を講じなければならないものがあるという。
例えば、火山の噴火、地震、台風、土砂災害、寒波、熱波などの自然災害。
治安の問題、生命の危険、健康不安、認知症、経済の悪化、生活不安、子育て、人間関係、自然破壊などの社会問題もある。
これらに気がついた場合は、最悪の事態を回避するために、早急に対策を立てて予防しなければならないのだ。


神経症的な不安である。あるいは生まれ育った環境、境遇、運命などもそうである。
森田理論では、不安を取り除こうと格闘すればするほど、精神交互作用で不安は強まる。
最終的には神経症というアリ地獄に陥ってしまう。
観念上の悪循環と生活上の悪循環で、生活の停滞を招いてしまう。

そういう不安は欲望と裏腹の関係で湧き起こってきているものです。
欲望の暴走が起きないように、車でいえばブレーキが効いているようなものです。
この場合、アクセルを踏み込んで車を前進させることが大切です。それが前提です。
神経症に陥る人は、アクセルを踏みながらも、それ以上の力を加えてブレーキを踏み込んでいるようなものです。そんなことをすれば車は前進できません。
さらに車がが壊れてしまうことは容易に想像ができます。
不安は横において、生の欲望の発揮に力を入れることが肝心です。





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Last updated  2024.06.04 09:56:23
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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