森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.10.07
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カテゴリ: 森田番外編
人生で成功するためには、どれだけ勝つかではなく、負けをどれだけ少なくするかにある。
これは株式のトレードで生活している人から聞いた話だ。
どういう意味か説明してみたい。
尚これから紹介する話は、株式投資を勧めるものではありません。
森田理論の学習に参考になることがあるので、投稿しているのである。
決して安易に株式投資に手を出さないでもらいたい。

さて、最も才能のあるトレーダーでも負けることは頻繁に発生する。
どんなに優れた手法を駆使しても、200回トレードをして、勝率が30%ぐらいに落ち着いてくるという。つまり70%は損失を出しているのだ。
それでも200回のトレードが終了してみると、トータルでは利益を出している。


どうしてそんなことが可能になるのか。
その大きな要因は、自分の許容範囲内で確実にロスカットをしていることだ。
たとえば投資金額が100万円だとすると、2%のマイナス2万円のところで自動的に損切りができるように対策をとっている。そしてそれを確実に、機械的に実行している。
この損切りの方法はトレーダーによっていろんな考え方があるという。
いろんなやり方があるが、優秀なトレーダーはすべて損切り名人である。
これは間違いない。損切りしないトレーダーはプロのトレーダーとは言わない。
つまり自分の判断間違い、見込み違いという事実は直ちに素直に認めているのだ。
そしてすぐに対処している。
それを無視して、言い訳や希望的観測などで損切りを先延ばしすると、その後大きな問題が生じるという。我々も見習いたいところだ。

トレードでは自分の思惑通りに利益が延びた場合、どのように対応するかという面も重要である。
しかしトレードにおいて一番大事なことは、自分の思惑が外れた場合、いかに素早く損切りができるかにかかっている。損失を少なくして、資金をすぐに引き上げることが肝心だという。。

その繰り返しである。勝った負けたと一喜一憂している暇はないのだ。

200回のトレードで、勝率30%の手法があるとする。
プロのトレーダーの勝率はこの程度のものだという。
この手法は模擬トレードで検証作業をきちんと行えばある程度確信が持てるようになる。
模擬トレードは200回の検証作業でほぼ結論が出るそうだ。

検証作業で勝率のよくない手法は本番では使えない。
トレードすればするほど損失が拡大していくからだ。
本番で使える手法は他人から教えてもらっても身につかない。
試行錯誤しながら、自分で掴むしかない。

これによると、140回は思惑外れのトレードとなる。70%は負けである。
その負けを素直に認めていかに損失を抑えるか。これが肝心だ。
これを本番で淡々と実施していくことになる。

仮に1回あたり100万円の資金で200回のトレードを行うとする。
マイナス2万円の時点でロスカットすると、その額はマイナス280万円の損失となる。
残り30%の60回が多少なりとも利益が乗っているトレードとなる。
その中には、5000円ぐらいしか勝っていないトレードも当然ある。
勝っているといっても玉石混交なのだ。ここであきらめてはいけない。
自分の信じた手法をどこまでも貫き通すことが肝心だ。
普通負けてばかりだと、自信を無くして、一旦自分が信じた手法を投げ捨て、儲けが出そうな新しい手法に頼ろうとする。これが最も資金を失うやり方だそうだ。

でも200回もトレードをしていると、こんなに利益が延びてもいいのだろうかというのがある。
これが200回の内、20回程度発生してくれればよいのだ。
200回のトレードから見ると約10%の確率となる。
例えば1回あたり14万の利益が出たとすると、トータルで見ると280万となる。
これは高い確率で十分にあり得ることだそうだ。これで勝ち負けトントンである。
私が聞いたトレーダーの実態はその以上の結果になっているようだ。
あとは残り40回の勝ちトレードの中身がどうなっているかが問題だ。
でも残り40回で多少なりとも利益が出ているのだから、トータルでは勝てるということだ。
トータルで勝つということが肝心なのである。個々のトレードの勝ち負けはだれにも分からない。
よくこの株を買えば必ずもうかるという人がいるがインチキであるという。
こうしてみると優秀なトレーダーは、エントリーした後は損切りを確実に実行して、損失を最小限に抑えているということだ。そしていつまでも思惑違いのトレードに執着していないのだ。
株式市場の目まぐるしい変化に反旗を翻すようなことはしない。
変化と闘うのではなく、サーファーが大波を捕まえて疾走するように、変化の波をとらえて上手に乗っかって疾走することを考えている。変化に抵抗することは無駄だと思っているのだ。
間違いは素直に認めて、新たな気持ちで再エントリーしている。
利益が出てうれしいとか、損が発生して落ち込むということはないそうだ。
自分が決めたルールを淡々と冷静に執行することだけだという。
そしてトータルで利益になればよいという。

一般的に株式投資に参入する人は80%は1年以内に撤退を余儀なくされている。
つまり命より大切な財産を湯水のように失っているのである。
残り20パーセントの内、15%はトントンであるという。そして最終5%の人が利益を伸ばしている。
過酷な弱肉強食の世界である。一旦虎の子の資金を失った人は、再び株式市場に参入することはない。
儲けようという気持ちが先走っている人はほとんど失敗する。自分の手法を確立して、損失を最小限に抑え込み、淡々とトレードを繰り返している人の中にしか勝者はいない。

株式トレードで生活している人は、汗水たらして生活している人から見ると、嫌悪感を覚える人がいるかもしれない。それは不労所得で生活している人だからである。
株式トレードは果たして世の中に役に立つことをしているのかという気持ちの人もいる。
しかし、実際にトレードで生活している人からは、人生の奥義を教えてもらっているように感じるのである。これは別に株式トレードに限らず、プロ野球で大成した人からも同様である。
イチローさん、王貞治さん、落合博満さんなどの話を聞いていると、野球のこと以上に、人生そのものを語っているように感じるのである。
どんな仕事であれ、その道を極めた人からは、森田理論で学ぶ大切なポイントが幾つも含まれているように感じている。





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Last updated  2019.10.07 06:31:41
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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