森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.11.21
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私たちは自分の持っているものはあってあたりまえとそのありがたみを感じないことが多い。
したがって乱暴に取り扱う。十分役に立っているのに、その価値を評価しないで、すぐに新しいものに目移りしてしまう。便利な機能があれば、まだ十分使えるのに、買い替えてしまう。
自分のことに親身になって寄り添っている人のことは、やってくれて当たり前だと思ってしまう。
そんな人をぞんざいに扱って、そうでない人の関心を引こうとする。

自分の性格、容姿、能力、欠点、弱点を、人と比較して、事実以上に過小評価してしまう。
注意や意識を集中、拡大させて、悲観上手に陥っている。劣等感で苦しんでいる。
そして客観的に見るととるに足らないようなことにことなのに、自分の一生を左右するかのような重大な事案とみなしてしまう。
弱点や欠点が一つでもあると、もう生きて行けそうにないと落ち込んでしまう。

反対に他人が持っているもの、他人の性格、容姿、能力、長所、強みなどは拡大解釈してしまう。

実際の事実よりも、顕微鏡でのぞいたように勝手に拡大しているのだ。
あまりにも誇張した現実を見ているのです。
次にあまりにも拡大した他人を物差しにして、自分の置かれている状態と比較するようになります。

するとどんなことが起きるのか。
自分が持っているものがとてつもなくつまらないように感じる。惨めな気持ちになる。
実際の格差以上に、どうすることもできないほど大きく差が開いているように感じる。
それをもとにして自己嫌悪、自己否定してしまうのです。

悪いことに、拡大解釈と過小評価は対になっているので、一つの傾向がある人は、もう一つの傾向も持ち合わせているのです。その結果事実のとらえ方が、実際とはどんどん乖離していくことになります。
拡大解釈や過小評価する人は、事実そのものときちんと向き合っていません。
観念で事実を大きくゆがめてしまい、それを事実と誤認しているわけです。
それに基づいて行動しようとしているわけですから、どんどん横道へそれていってしまいます。

だから他人から見ると、そんなことで生きるか死ぬか悩むなんて馬鹿げていると思っても、本人はどうすることもできないのです。そういう習慣が身についているのです。

この呪縛から逃れるためには、事実を事実としてみれるような態度を養成していくしかありません。
そのためには森田理論学習が有効です。そして「かくあるべし」を少なくして事実本位の実践です。
そのための方法はこのブログでもたくさん取り扱ってきました。
10のうち1つでもできるようになると、だいぶ事実本位に近づいていると思います。





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Last updated  2019.11.21 06:20:06
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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