森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.04.06
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カテゴリ: 行動のポイント
森田先生はとにかく理屈を言わないで、私の指導に従って実践しなさい。
イヤイヤ仕方なし、反発してもよいが、私の言うことを信じて素直に従って実践しなさいとくどいぐらいに言われています。

ところが、一方で森田療法を「盲信」してはいけないといわれている。
我々は常に疑い、絶えず自由に体験し、決して盲信してはならない。
物を疑うのは、我々の心の当然の事実だから絶えず疑い試みねばならぬ。
そのような人がますます立派な人であり学者・知者などであるのであります。
自分も自分の治療法を絶えず疑いつつ進歩しているのである。
(森田全集第5巻 148ページより引用)

水谷先生が入院していた時、「私の前で3回ぐるぐる回って、ワンと言ってみなさい」といわれた。水谷先生は言われた通りのことをした。


一方では素直に実践しなさいと言いながら、他方では盲従してはならないといわれる。
どちらが正しいのか疑問に思う人もいるかもしれない。
これは正誤の判定をするような問題ではないと思う。
森田先生が盲従はいけないといわれている真意をくみ取ることが大事であると思う。

盲従の反対は、疑うということである。
森田先生はそうは言われているけれども、心の底から納得はできない。
疑いを持ちながら、イヤイヤ仕方なしに森田先生の指導通りに従う。
正しい治療法かどうか検証してみようという気概のほうがよいといわれている。

盲従していないと、その疑いを正しいのか間違いなのかを確かめようとする。
確かめるためには現地に行って実際に自分の目で確認する。
あるいは、言われたことが正しいのか間違いなのか自ら実験をして確かめようとする。

自ら事実を確認して、事実の裏付けをとったものを大事にするという態度だ。
事実の確認が取れてから、次の対策を打ち出すことが大事なのです。
先入観や最初から決めつけてしまう態度は、森田的ではない。
それをうのみにして間違っていた場合は、自己責任でしょうと言われるのが関の山です。
そういった人が責任を取ってくれません。


森田の考え方で大切なことは、どこまでも何があっても事実に服従するという態度を身に着けることである。その点から考えると、盲従というのは、事実を甚だしく軽く扱っているということになるのである。
先入観や決めつけではなく、あくまでも事実を確かめるという姿勢を持ち続けることが、森田の基本をなす態度なのである。
事実唯真の説明をするために、盲信の弊害について話をされているのである。





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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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