森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.04.26
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カテゴリ: 感情の法則
森田先生は「しゃくにさわるときは大いにしゃくにさわらなければいけない」と言われています。

当然しゃくにさわるような場面で、その感情が沸き上がってこないということは、感性が鈍麻していることが考えられます。
神経質性格の人は、発揚性気質の人から見ると、感性が鋭く豊かであるという特徴があります。
この神経質性格はとても優れており、大変貴重なものです。
この特徴が消えて無くなってしまうと、鋭い感性を活かすことができなくなってしまいます。
神経質の最大の長所を自覚して、活かすことができなくなってしまうと、ただの人になってしまいます。

感情には、不安、恐怖、違和感、不快感、嫉妬、うれしい、楽しい、爽快だ、悲しい、ゆううつだ、妬ましいなど様々あります。
どれがいいとか悪いとか選り好みするのではなく、どんな感情であろうが、泉のようにこんこんと湧き出てくるということが肝心なのです。

この点が自覚できるようになると、次にその感情の取り扱い方を考えてみましょう。


まず、小さなことがしゃくにさわるような人間はダメだと考えるようになると、神経症になります。小さなことを気にしないような性格改造に取り組むことは、避けなくてはなりません。

次に、しゃくにさわった時、自分を抑圧して、我慢する、耐えるというのも問題です。
ストレスやうっぷんが蓄積されてきます。それを上手に吐き出すようにしたいものです。
自分の気持ちは「私メッセージ」などの手法を使って相手にしっかりと伝える。
あるいは、相手の理不尽な言動を日記などで整理しておき、いざというときに冷静に相手と話し合うようにする。

さらに、気分本位になって、支離滅裂になり、すぐに言い返す人がいます。
短気、瞬間湯沸かし器で、不快な感情をすぐに取り除こうとする。
あるいは本能的な欲望を手っ取り早くかなえようとする。
その手の行動がその後どんな結果をもたらすか、普通の人はよく分かっており、制御しているのです。自分は制御能力がないと思う人は、人の力を借りてでも、制御する必要があります。

最後に、しゃくにさわるという感情にいつまでもとらわれ続けるという人は、森田理論学習で解決してもらいたいと思います。神経症は感情の固着から起きるのです。
精神交互作用という言葉をご存じの方も多いでしょう。

その感情を、山あいの谷間を勢いよく流れる小川のような状態に変えていくことが森田が目指していることなのです。さまざまな感情が次々と生まれては、すぐに流れて動き出す。
一時的にとらわれるが、すぐに次のとらわれへと移っていく。
それが身についたとき、神経症は影も形もなく、霧散霧消していくのです。





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Last updated  2024.06.02 23:23:42
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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