森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.05.21
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生活の発見誌の4月号からの引用です。
柳生但馬守という剣豪に沢庵和尚が送った手紙がある。
その中に、何の某と呼ばれて、「ハイ」と即座に返事する。
そこにスキのないところがあるんだよといっている。
ところが何の某と呼ばれて、しばらくしてから何の用事だろうかと思いながら、「ハーイ」といったら、そういうのは駄目だといっている。
物事に即する態度というのは、その刺激に対して自分が一体になる。
外界の物事を処理する場合に、その物事を処理することそのものを目的とすると、何のため、何のためという余計なことはいわなくなる。

面白い話です。
これは外部からの刺激に対して、即座に反応することの大切さを指摘している。

特に命の危険にさらされた場合、とっさの行動が生死を分けます。
韓国で地下鉄の火災や大型船の沈没で多くの人が命を落としました。
火災を甘く見た人や「船内にそのまま留まっていてください」という放送に従った人は命を落としました。即座な行動・対応ができなかった人は、悔やんでも悔やみきれないことになりました。

外部刺激に対して即座に対応できる人と対応できない人はどこが違うのでしょうか。
私は普段から精神が緊張状態にあるか、弛緩状態にあるかの違いだと思います。
森田理論に「無所住心」という言葉があります。
身の回りのあらゆることに神経を張り巡らせて、神経が張り詰めている状態のことです。
そういう精神状態にある人は、間髪を入れずに即座に対応できる。
反対に「退屈だなあ。何か刺激のあるおもしろいことはないかな」「どうやって時間をつぶそうか」と考えている人は、精神が弛緩状態にあるのです。
昼間の活動時間帯は精神緊張状態を維持することはとても大切です。

そのためには「凡事徹底」をお勧めしたいと思います。

興味や関心、気づきや発見、工夫やアイデア、意欲や情熱が生まれてきます。
行動は積極的、生産的、建設的、創造的に変化してきます。
ただ単に歩いているのではなく、手を大きく振りながらランニングをしているようなイメージです。すると弾みがついて好循環が始まるのです。
他人から声をかけられて、どのように返答するのかをみるだけでこのようなことが分かるのです。





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Last updated  2020.05.21 06:27:49
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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