森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.05.24
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カテゴリ: 感情の法則
形外会である方の日記の内容が紹介されている。

地下鉄で浅草に行く。今日のように雑踏にもまれた事は初めてである。
絶えず心がハラハラしていた。
ハラハラしているほうが、落ち着いている時よりも、楽であることを知った。
従来ならば、こんな時、落着こう落着こうと努力、腹式呼吸をやったり、人を見下していたりしたものである。
人間の心は、風船玉のように、いつもフワフワ漂っているものと思う。
空中を漂っている方が、風船にとって、安定である。
風が吹いても、風の吹くままに、流されているから、なかなか破れない。
これに反して、風船球を一定の所に固定しておくと、少しの風に会えばたちまち破れるのである。


この方は不安、恐怖、違和感、不快感などの感情が湧き起こってきたときに、それを取り除こうとやりくりしていたのです。
神経症に陥る過程では、みんなこのような行動に向かいます。
エネルギーのない人は、気分本位になって逃げ回ります。
入院して修養が進むうちに、そういう方向は間違いだと気が付かれている。
感情は一つのところに固定してはいけない。
感情は風の向くまま、気の向くまま、自然発動に従って自由に泳がしておくことが肝心だ。
感情は自然現象であって手出しできないものであることが分かった。
正しい感情の取り扱い方を体得されている。
感情を風船球に例えるあたりは名文といえる。

そしてアンテナをいっぱいに広げて、その時、その場に応じて様々な刺激をうける。
豊かな多くの感情が、次から次へと入道雲のように湧き上がってくる。

不快、不安、恐怖、悲しみ、嫉妬、怒りの感情が沸き起こっても、またすぐに次の感情が沸き起こってきて、以前の感情はすぐに流されていく。
サーファーが波に乗って軽快に疾走しているイメージである。

そのためには森田では「無所住心」の生活態度を養成することをお勧めしている。
自己内省一辺倒から、外向きに注意や意識が転換するようにするのである。
さらに変化に即座に対応する生活習慣を身に着ける。

そういう生活習慣が身についたとき、神経症は跡形もなく消え去っていく。

神経症の克服は、まず森田理論学習によって考え方を改める。
それを実践・行動によって、自分の生活信条として継続していく。
こういう方向で研鑽を積むことで初めて達成可能となる。





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Last updated  2020.05.24 06:20:05
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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