森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.08.20
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カテゴリ: 行動のポイント
広島で年間18万枚のお好み焼きを焼いている市居馨さんが紹介されていた。
とても人気のある店で全国からお客さんがやってくる。
広島のお好み焼きは、薄い生地の上にキャベツ、豚肉、麺をのせて最後に卵で蓋をします。
焼き終わったら、お好みソースをかけ、青のりを振りかけます。
一般的なお好み焼きは、水で溶いたメリケン粉の中に、細かく切ったキャベツや肉などの具材をかき混ぜてそのまま焼きます。広島風お好み焼きはそれとはまったく違います。

市居さんのお好みを食べたお客さんがよく口にされるのは、「おいしいね。キャベツが甘い」という言葉です。病みつきになって年間300枚も食べにくるお客さんもいるという。
参考になることがありましたので、ご紹介させていただきます。

お好み焼きを焼く鉄板の温度は一様ではないといわれる。
一番熱いところで焼くのだという。ところが熱いところで焼くとすぐに焦げてしまう。

しかし移動させるとキャベツに熱い蒸気が行きわたらなくなるのだという。
一部分が半生のような状態になってしまう。麺も十分に焼けていない。
これが味を悪くする最大の原因となるそうだ。
キャベツの甘さを極限まで引き出すのは、キャベツの切り方もある。
その方面の研究や試行錯誤も怠らない。
しかし一番大切なのは、キャベツを焦げる一歩手前までまんべんなく蒸らすことだといわれる。
焼いている時、シューン、シューンという音に切り変わり、教えてくれるという。
これ以上焼くと焦げてしまうという合図だという。
これでキャベツがあめ色になり、独特の甘い食感と匂いが生まれてくる。
市居さんの優れたところは、これを20枚同時に行うことができることだ。
野菜嫌いの子どもが、市居さんが焼いたキャベツをおいしいと言って食べていたのが印象的だった。


店が開店する前に、1時間かけて隅々まで丁寧に磨いていた。
それを尋ねると、「アア、面倒だ、しんどい」と思うとそこで終わってしまうのです。
それが仕事の粗さになってでてくるのです。
最終的には、お好み焼きの味になって出てくるのです。
だから手が抜けないのです。たかがお好み焼き、されどお好み焼きなのです。


ある程度繁盛してくると、もうこれくらいでよいと思いがちですが、そう思った時点で、もうすでに後退が始まっているのです。後退の坂道を転がり始めたら、どうすることもできない。
精神的な面で楽な方向に向いてしまうと、お好み焼きを焼くことが苦痛になってしまう。
常に研究心を失わないで、改良、改善を心掛けて取り組んでいきたい。
こうした仕事に取り組む姿勢を、多くの弟子たちにも教えていきたい。
この2つは、森田理論を学んでいる私たちにも、とても参考になります。





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Last updated  2024.06.01 23:58:10
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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