森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.09.05
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「知行合一」という言葉の意味するところは、知識と行為は一体と考えることである。
本当の知識は実践を伴わなければならないというものです。
森田先生は、修養とは、 「ともかく実行である」 といわれていますので、「知行合一」の考え方に近い。

これに対して、知先行後説、主知主義というのがあります。
行動よりも先に学習による知識の習得が先である。
これによって自覚が深まる。
知識による理論づけがないと何も始まらない。
知識がないと、どこから手を付けてよいのか皆目見当がつかない。


これは集談会における森田理論学習の考え方です。
神経症はなぜ発生したのか、とらわれやすい人たちの特徴は何か、感情の法則、克服するためにはどうすればよいのか・・・理論的に学習することが肝心である。
そもそも神経症で苦しんでいる時は、行動なんてできないのです。
苦しみから逃れたいと思っているのですから、苦しみの原因を追究することは当たり前のことです。

これはどちらが正しいか是非善悪の判定をしようとしても、不毛な議論になりやすい。
強いて言えばどちらも大切だということです。
ただここで言えることは、知先行後説、主知主義の立場の人は、実践や行動することを軽視する傾向があるということです。これは問題となります。
神経症が治るどころか、ますます強化してしまうという結果を招いてしまうからです。

森田理論では理論と行動は車の車輪たとえられます。
行動の車輪に比べて、理論の車輪があまりにも大きすぎる状態で、無理やり前に進もうとすると行動の車輪の周りを理論の車輪が回り続けるという現象が起きます。
つまり森田理論の膨大な知識を持ちながら、生活の中で応用・活用できなくなります。

森田理論の車輪が大きくなった時、実践や行動の車輪はそれに見合った車輪に付け替えなければならないということです。
森田理論の学習にのめりこむ人のなかに、性急でせっかちな人がいます。
学習だけにそのまま突き進むのではなく、学んだことを、実践・行動によって検証しながら前進していくことが大切です。これが神経症を治すための王道となります。





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Last updated  2020.09.05 08:54:40
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Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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