森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.09.06
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私は今まで「がり勉」というのは良いイメージを持っていなかった。
友達と遊ぶことより、英単語、歴史の年号、漢字、公式などをより多く記憶して、テストの点数を上げるというイメージが強かったからだ。
記憶術にたけていても、いずれ忘れてしまう。一時的なものだ。
記憶力中心の教育、いわゆる詰め込み教育はよくないと思っていたのです。
それよりも、数学、物理などの分野で、難しい問題を解ける人の方が、創造性が豊かであると思っていた。

しかしこの考え方は間違いであることが分かった。
辞書を見ると、「学ぶ」というのは、「まねぶ」の変化した言葉で、教わるとおりに覚えることとあります。要するに、先生や上司からいわれたこと、そこに書いてあること等をそのまま覚えることが「学ぶ」ということなのだ。

「記憶力がいい」というのと、「学ぶ力が高い」というのは同じ意味であることが分かります。
個人や国の発展に必要なのは、第一に学ぶ力(記憶力)、第二に創造力でしょう。
創造力は、その分野に必要なことをすべて記憶した後に初めて出てくるものです。


覚えること、つまり記憶力を高めるために有効な方法があります。
子ども達に、国語の時間に、世界の古今東西の名文をプリントし、それを子供たちにそのまま丸暗記させるのです。音読して、暗唱させるのです。
最初は嫌がります。やっても意味のないように思われるからです。
そのうち、なかなか覚えられないと嫌になってきます。
ところが、意味も分からず、何回も繰り返しているうちに、いつの間にか覚えてしまいます。
脳の中に記憶として完全に定着したということです。

素読を進めていくと、子ども達は自分自身の力が伸びていることを体で感じ、強い自信を持つ。
それがさらにより困難なものに挑戦しようという気概を生む。
さらに先人の優れた文章を自分の血肉化することで、生き方や哲学を学ぶ。
暗記暗唱は決して子供の個性を奪う学習ではなく、基礎基本の力として子供の学力の土台となって子供たちの高度な学習を支える大きな力となるものである。
(同書 175ページより引用)


これを森田理論学習に取り入れることを提案いたします。
では何をもって、声を出して素読するとよいのか。

最適なものがあります。
生活の発見会が出している「森田理論学習の要点」をお勧めします。
これには森田理論のエッセンスが詰まっています。

まずその部分を選り出すことです。印をつけていくのです。

そして、来る日も来る日もひたすら素読を繰り返すのです。
これは自分一人でもできます。
最終的には、その文章が自然に口から出てくるようにするのです。
みんなで要点の読み合わせのとき、スラスラと口にできたら楽しいと思いませんか。
素読の時間は、内容を理解するよりも、ただ覚えることに専念することが大切です。
内容や意味は二の次です。それで十分です。
内容や意味を考え出すとそこで止まってしまいます。

これは十二支の干支や陰暦をそのまま覚えるようなものです。
一旦子供の頃に覚えてしまうと、大人になっても口をついて出てきます。
実に不思議なことです。これは楽器の練習でいえば暗譜のようなものです。
そういう段階にならないと、人を感動させるような演奏はできないのです。
その記憶力がもとになって、分析的、生産的、建設的、創造的な精神活動につながっていくということを改めて認識していきたいものです。





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Last updated  2020.09.06 06:44:10
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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