森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2021.01.24
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森田理論は「変化に素早く対応する」「変化についていく」「変化を予測して変化に備える」ことを目指しています。そのために、自分なりに分かりやすい指針となる言葉を見つけて、座右の銘とすることが励みになります。参考になる話を3つ紹介します。

岩もあり、木の根もあり
ファーストフライもあれど
さらさらと
たださらさらと
水は流れる


これは箕島高校元野球部監督の尾藤公さんが、元星稜高校野球部選手の加藤直樹さんに送った言葉です。1979年8月16日、星稜高校と箕島高校は全国高校野球3回戦で戦った。
延長16回裏二死無走者で箕島高校のバッターがファーストフライを打ちあげた。
一塁守備の加藤さんがチャッチすれば星稜高校の勝ちゲームとなるはずだったが、転倒してとることができなかった。それどころか、その後箕島高校に逆転されてチームは敗退した。
これは世紀の落球事件として、加藤さんの人生を狂わせてしまった。
あれから15年後、その時のメンバーが再び試合をした。
最後は一塁の守備の加藤さんのところにフライが上がった。
その時、尾藤さんは、勝負を忘れて「加藤、捕れ」と大声を上げていたという。
試合後の懇親会で、尾藤監督が加藤さんに送った色紙の言葉である。


ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
淀みに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。
世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。・・・・。


うたかたは泡のことだそうです。
世の中の変化流転をぴたりと言い表している言葉だと思います。

最後に、平家物語より
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。
おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂には滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。
・・・楽しみをきはめ、諌めをもおもひいれず、天下のみだれむ事をさとらずして、民間の憂ふる所をしらざりしかば、久しからずして、亡じにし者どもなり。


あんなに栄華を極めた平家一門も最後は滅亡してしまいました。
自分たちの欲望の追及に邁進して、民衆をしいたげていると、いつかはしっぺ返しが来るということだと思います。今の世界の外交、国防、政治、経済、金融政策を見ているとそう思います。
会社もイノベーションを怠れば約30年の命といわれています。
経営学者のドラッガーは、5年ごとに3分1の事業を入れ替えていくようなつもりで、会社の経営に取り組まないと、会社はいずれ時代遅れになって、とり残されていくと言っています。
不安、恐怖、違和感、不快感も、刺激を与えなければ、いずれ変化して、薄らぐか消失してしまう運命にあるということだと思います。

このほかにも座右の銘に該当する言葉はいろいろとあると思います。
自分にぴったりの言葉を、ぜひ探してみてください。
これらを口ずさみながら、「変化に合わせて、変化に対応する」という生活態度を養成していきましょう。





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Last updated  2021.01.24 08:50:31
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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