森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2021.10.09
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カテゴリ: 行動のポイント
昔から食べてきた和食の材料は8種類しかありません。

1番目は、いもやごぼうなど、土の中にできる「根菜」
2番目は、白菜やほうれん草などの「菜っ葉」です。
3番目は、「青果」。果物のほか、トマトやきゅうりなどのみずみずしい野菜のことです。
4番目は、自生する「山菜」の仲間。キノコもここに入ります。
5番目は、「豆」、6番目は「海藻」です。
7番目は、米や麦などの「穀物」、そして8番目が「魚」が中心の動物性タンパク質です。
「魚」以外の7種類は、すべて植物です。

いってみれば、日本民族は、「究極のベジタリアン」でもあったわけです。

しかし、この低カロリーの食事で健康に生きてきたのが日本人なのです。
(いのちと心のごはん学 小泉武夫 NHK出版 26ページより引用)

ここで大事なことは、昔から日本人はその土地でできたものを食べて生きてきたということです。今でいう「地産地消」という考え方です。ほとんどの日本人は、自分の食べ物は自分で作り、保存方法を工夫し、さまざまな加工食品を作り出してきたのです。
それが結果として世界一の長寿国へとつながっていったのです。
「医食同源」「身土不二」「薬食同源」という言葉がありますが、健康はその土地でとれるものを大切にして、自給自足の食生活を基本とすべきであるという考え方だと思います。

現在はこの考え方は、軽視されています。
経済力に頼って、世界中から食料を調達すればよいという考えです。
好きなものを好きな時に腹いっぱい食べるのが当たり前の時代になりました。
旬の食材は何があり、それをどう料理するかというよりも、今食べたいものを一流のシェフに上手に味付けされたものを腹いっぱいに食べるという考え方が優先されています。
政府も食料の自給という考え方をとってはいません。ほぼ放棄しています。
これが日本人の自立と日本の食料安全保障から見てどんなに危険なことであるか、考えただけでもぞっとします。


さらに問題なのは、外食、宅配、ファーストフード、ハンバーガー、ステーキ、ホットドッグ、清涼飲料水などが欠かせなくなりました。
自分の食べ物は自分で作る。3度の食事は自分で作るという人間としてあたりまえの食習慣が崩れてしまいました。欧米の食生活がまぶしく見えて、肉食文化に変えていったのです。
この短絡的、依存的な考え方は、肉体的、精神面への悪影響は計り知れないと考えます。

その結果、身体面では生活習慣病が増加しました。
沖縄県は日本一長寿県と言われていましたが、食事の欧米化により、2005年の男性の平均寿命は25位まで低下したそうです。原因は、肉食文化による若い人たちの死亡率の高さです。

その地域は、いまなお日本の伝統的な食生活が維持されているところです。

森田では、ないものねだりをする前に、もともと自分が持っているものを活用することが大切であるといいます。物の性を尽くす。己の性を尽くす。他人の性を尽くす。時間の性を尽くす。お金の性をつくす。これは生き方の問題です。今一度かみしめてみたい言葉です。
ここを基点とした、人間本来の生活に立ち戻らないと、身体と心の健康面で取り返しのつかない悪影響が及ぶのではないでしょうか。





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Last updated  2021.10.09 06:31:12
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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