森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2021.11.17
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8月号の「生活の発見誌」の中で高良武久先生が次のように指摘されています。

神経質者は何でも自分のことに関係をつけたがる。
それが自己中心的な態度ですよね。
自己中心的な態度と利己主義は別なんだけど、いつも自分が中心になっているんだよ。だから人と話しするときでも物事に即しない。
物事というのは人と話しする場合には、対談の話題だとか、用件のことなんだね。
その方にどんどんのってゆけばいいんだけれども、自分のほうにくっついてるんだね。相手が自分のことをどう思っているか、どういうふうに思われているか、どうみてるか、いつも人の思惑が問題になっているわけだな。
対人恐怖的な心理というのは人の思惑の奴隷なんですね。
それで非常に敏感になるんだな。
だから自分自身にくっついて物事にのってゆかない。

だから何をいったか、聞き逃してしまうことも多いしね。
自分からもまた、話題が出ないんだね。
しかも対面しているんだから混乱しますよね。
大切なことは自分の気持ちに即した態度でなくて、物事に即した態度ですね。
それが大切なことですね。

社会不安障害の私にとっては耳の痛い言葉です。
この点について、今日は2つの提案をしてみたいと思います。
自分の方から話題がないということですが、話題作りのきっかけを作ることが大切だと思います。相手の趣味、家族、健康などについて興味や関心を寄せるというのはどうでしょうか。
その他新聞やテレビを見て話しのネタを用意するというのもあります。
こういう努力をする気持ちを持っていると、自己内省に向かうエネルギーが、自然に外向きに変化していくと思います。

もう一つの提案は、他人の思惑が気になるという点ですが、自分の素直な感情や気持ち、意志や欲求や目標が明確でないでないときに問題になると思います。

真っ先に取り組むことは、自分の立場を明確にすることだと思います。

自分の素直な気持ちや感情を大事に取り扱うために、森田理論で学習した「純な心」を活用したいものです。素直な感情は突然湧きあがります。
きちんと掴まえるという意識がないとすぐに忘却の彼方へと飛び去る運命にあります。そして次に「かくあるべし」を含んだ感情が湧き上がってきます。
普通はそれに基づいて対応することになりますので、本音と建前が乖離して苦しみが出てくるのです。相手と対立するようになり、人間関係で悩むことになります。

自分の素直な感情や気持ち、意志や欲求や目標を意識するためには、毎日日記をつけることをお勧めします。それらを文字にしていくことで、より明確にできるようになります。


「私」を主語にして話しすることです。
「あなた」を主語にするとうまくいかなくなります。

そしてお互いがwin winの関係になれるように話し合い、ある程度のところで妥協して折り合うという気持ちを持っておくことが大事です。
そのように心掛ければ、他人の思惑に一方的に振り回されることは、ある程度防げるのではないでしょうか。





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Last updated  2021.11.17 06:31:38
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森田生涯 @ Re:阿久悠さんが「ジョニーへの伝言」に託した思いとは(03/06) 通りすがりさんへ コメントありがとうご…
通りすがり@ Re:阿久悠さんが「ジョニーへの伝言」に託した思いとは(03/06) この曲の歌詞の意味がわからなくて検索し…
森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…

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