森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.06.10
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「事実本位」の生活態度の習得は森田理論学習の核心部分ですので、さらに投稿を続けてみます。

①問題ある出来事、不平不満の具体例
あなたはスーパーのレジに並んでいました。
急いでレジを済ませて、すぐに仕事に戻ろうとしていました。
前に並んでいた年配の人が、いざ清算という時、財布から小銭を一つ一つ探しています。もたもたして時間がかかっています。
他のレジに並ぼうかと思いましたが、どこも混んでいます。
そのうち、小銭の何枚かを地面に落としてしまいました。

②そのときのネガティブ感情、二次感情
「何をやっているんだよ。イライラする」と思いました。

③そのときの「かくあるべし」、上から下目線の考えは何か
レジに並んでいる時は、小銭は財布の中で100円、50円、10円、5円、1円と整理していつでもすぐに支払えるようにしておくと小銭がたまらないのにと思っています。
自分がそうしているので他人もそうすべきだと思っているのです。

④ネガティブ感情にラベル貼りを行う


⑤実況中継を行う
現在レジに並んで清算待ちをしています。
前にいる人がモタモタしているために、待たされています。
小銭を区分けしていないでレジに並んでいることは許せない。
もたもたするなら紙幣で払ったらどうなのと思っています。

マインドフルネスでは、問題行動を起こしそうになった時、いったん間を取り、一歩引いて、第3者的な立場から、客観的に見つめてみるということでした。

⑥一次感情、初一念、純な心を改めて思い出す
早くレジを済ませて仕事に戻りたい。
あまり時間がないので、イライラしていました。
この列に並んだ方が一番早くレジが終わると思っていた。
かご一杯に商品を入れている人が少なかったからである。

⑦両面観で今一度事実関係を確認する。
年配の人がモタモタしていて思惑が外れた。
私はレジに並んでいる時、小銭を財布の中で、100円玉、50円玉、10円玉、5円玉、1円玉ごとに仕分けしている。
紙幣で支払うと小銭で財布が膨れ上がるのでなるべく小銭で支払いたいからだ。

そうしておかないと、レジでもたもたすることになるからだ。
もたもたすれば、レジ係や後ろに並んでいる人から、常識のない人だなと軽蔑されることになるという思いが強いからだ。
だから他人がもたもたしているのを見ると、心の中でその人を非難しているのだ。
寛容な気持ちで「ゆっくりでいいですよ」という気持ちにはなれない。


それを基点にして、今できる最善の手を考えて行動に移す。


自分のやり方を他人に強要するやり方は、あまりにも自分勝手だ。

レジでコインを一つ一つ探している人を見るとイライラするが、それは自分の「かくあるべし」を相手に押し付けているに過ぎない。
その態度が人間関係を悪化させていることに気付く必要がある。

特に年配になると動作が緩慢になるのは仕方ないことだ。
それを考慮しないでこのレジを選んでしまった自分の責任だ。
また歳をとると誰かに助けてもらうことが多くなる。
高齢で寝たきりになれば下の世話までお願いすることになるのだ。
仕方ないことだと観念して、寛容な気持ちで待ってあげよう。
こんなことでイライラしていてはいくつ体あっても足りない。
そうだ、落としたコインを探してあげよう。

この①から⑧の手順は、「かくあるべし」から「事実本位」に近づくための有力なツールとなります。興味と関心のある方はぜひ習得してください。





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Last updated  2022.06.10 21:10:42
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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