森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.09.10
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先日NHKの「ダーウィンがきた」という番組を見た。

南アフリカの南端ではイワシが大量に発生する。
そのイワシが群れを作って南から寒流に乗って北に大移動するという。
そしてある場所で向きを変えて、今度は暖流に乗って南下してくる。
これをサーディン・ランというそうだ。
その過程で様々な命の営みが繰り返されている。

イルカは仲間同士で協力して、イワシを海面近くに移動させて捕食している。
その後ろには獰猛なサメも控えて、おこぼれを狙っている。

空からはカツオドリの襲撃がある。

その雛が海に落ちると、すぐにオットセイの餌食になる。
オットセイの子育て中は大量の食料が必要になるという。

イルカがイワシに夢中になっているとそれを狙って近づいてくるシャチがいる。
海のギャングと言われるシャチは仲間と連携して、イルカに体当たりしてくる。
弱ったイルカはなすすべもなくシャチに捕食されます。

そのほか、ニタリクジラもやってくる。
一口で数1000匹というイワシを一飲みしています。

弱肉強食の世界とは言え、こうした営みが日々繰り返されているのです。
イワシはいつも逃げ回ってヘトヘトになっています。

イワシを人間に置き換えてみるとどうでしょうか。
イワシは弱者で常に命を狙われています。それも一方的です。

こんなに理不尽なことが許されてもよいのか。
イワシの胸中察して余りあるものがあります。

私たち人間も天災と隣り合わせで生活しています。
また思わぬ事故に巻き込まれて命を落とすこともあります。
蓄えた財産を無くしてしまうこともあります。

他国から理不尽な戦争を仕掛けられることもあります。

この世で生きていくことは、こうした理不尽な出来事に常に囲まれているということではないでしょうか。
ここで肝心なことは、それらを受けいれていくことだと思います。
好むと好まざるとにかかわらず、その道しか用意されていません。
それを受けいれて、目の前の自分のできることに精一杯取り組んでいく。
不安を抱えながら、前進することが大切になります。
森田ではこのことを「生の欲望の発揮」と言います。
もし人間の創造主がいるとすれば、そこに焦点を当てて、厳しく査定しているのではないか。私はそう思えてなりません。





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Last updated  2022.09.10 19:07:47
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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