森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.11.20
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少女パレアナは父母が亡くなり、母の妹の世話になることになりました。
ところが最初はその叔母にあまり歓迎されませんでした。
最初はカーテンも網戸もない屋根裏部屋で暮らすことになりました。

でも少女パレアナはその困難な状況の中でも、それに振り回されるのではなく、「いいこと探し」をゲームとして取り組んでいました。
それが周りの人たちにプラスの影響を与えていくという小説です。

お手伝いのナンシーとの会話です。

「それはね、慰問箱からでた松葉杖が始まりなのよ」
「杖がですが?」
「ええ、そうなのよ。あたしがね、お人形が欲しがっていたもので、お父さんが協会本部へ頼んで下すったんですけどね、お人形がこないで松葉杖がきちゃったの。

「でも、それはちっとも遊びにゃなりませんでしょうが、さっばりわかりませんね」ナンシーはじれ気味でした。
「わかるじゃないの。 ゲームはね、なんでも喜ぶことなのよ。喜ぶことをなんの中からでも探すのよ。・・・なんであってもなの 」と、バレアナはますます熱心になって、「それだからそのときすぐ・・・杖から始めたの」
「だから、おかしいんですよ。人形が欲しいのに松葉杖がきたからって、なにが嬉しいんです。嬉しいわけがないじゃありませんか」
パレアナは手をたたいて、「それなのよ・・・それなのよ。あたしにも分からなかったけど、お父さんが教えてくだすったのよ」
「じゃ、わたしにも教えてください」
「だからさ、杖を使わなくてもすむから嬉しいの。ね、わかったでしょ・・・わかればとてもやさしいゲームなのよ」
「へええ、妙なことでねえ」ナンシーはパレアナをしげしげと見つめて言いました。
「妙じゃないわ・・・すばらしいわ」パレアナ情熱をこめて言いました。
「それからずうっとやってるのよ。 喜ぶことを捜しだすのがむずかしけばむずかしいほどおもしろいわ


喜び探しを身近な人たちにどんどん広げて、多くの人をその輪の中に入れてしまうというお話です。最後にパレアナは交通事故で半身不随になるのです。
するとパレアナに感化された人たちが次々とお見舞いに訪れるというのが感動ものでした。

この小説を書いたエレナ・ポーターさんは、1863年アメリカで生まれました。母親と同様生まれつき病弱でした。
高等学校を中途退学して、療養生活を余儀なくされました。
健康になることだけが望みで、ひたすらそれに集中して、戸外生活をかなりしました。


この本は、アメリカ全土の人気を集め、すさまじい売れ行きを示しました。
「あなたはパレアナをお読みになりましたか。あの喜びの本・・・」
山小屋でも、都会のまんなかでも、喫茶店でも、教室でも、温泉宿でも、百貨店でも、いたる所で、 喜びの遊びをする「少女パレアナ」 は話題の中心でした。
いつでも喜ぶということは、決して単なる「お人よし」でできることではなく、 強い意志と努力が必要だ ということが読む人の心に深くほりつけられるのでした。
残念ながら彼女は1920年57歳でご逝去されています。
(同書解説 263ページ)

この本を参考にして「いいこと探し」をしてみるという実践は如何でしょうか。





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Last updated  2022.11.20 06:40:25
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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