元サッカー日本代表監督の岡田武史氏の話です。
コンサドーレ札幌の監督をされていた時は、当初単身赴任でホテル暮らしをされていたそうです。
ホテルの部屋では試合のビデオを見ながら、ああでもない、こうでもないとサッカーのことばかり考えたいたそうです。
それが監督の仕事ですから、食事をしている時も、風呂に入っている時も、バカみたいに考え続けます。
でも、考え続けていると煮詰まってくるのだそうです。
考えているわりには新しいアイデアや打開策は湧いてこない。
そんなことを電話で家内にグチったら、「お父さん、マンションへ引っ越しなさい」と言われたそうです。
引越せば、自分で掃除をしたり、洗濯をしたり、ご飯を作ったりしなくちゃいけない。それが気分転換になるというんです。引越したら家内の言うとおりでした。
つまり、精神の安定に重要なのは生活なんですよ。
メンタルコントロールには普通の生活が何より大事なんです。
自分にとってサッカーは生きるか死ぬかの、厳しい気の抜けない世界だが、他の人間とってみたら、勝とうが負けようがどっちでもいいことだ。
その事実の自覚は大切なことで、心をなごませてくれるシェルターにもなるし、自分の世界にのめり込みすぎないよう距離をとってくれる作用もあります。
これに答えて将棋の羽生善治さんも、勝負とは無関係の日常生活が片方にきちんと担保されているということが、とても大切なんですね。
将棋に勝っても負けても、家に帰ってくれば、普通の当たり前の生活、普通の時間が流れているということが、気分転換にもなり、心の停滞が防げることになります。
(
勝負哲学 岡田武史&羽生善治 サンマーク出版 132ページより一部引用 )
毎日決まった時間に起きて、毎日同じ時間に同じことをする。
規則正しい生活を送るということが精神の安定に寄与している。
毎日のルーティンを確立して、身体が自然に動いていくようにする。
これを実行すると前頭前野を休ませることができます。
帚木蓬生氏は5分以上考え続けると脳が傷むと言われています。
何も考えなくても自然に体が動いていくのを基本にして、ときどき前頭前野を使って決断しながら生活をする。これが理にかなった生き方になります。
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