森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2025.02.19
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森田ではものを見るとき ​​ものそのものになりきって見る​​ ことが肝心だと言われています。
心ここにあらず、うわの空で見つめていても、注意や意識は不安や症状にあるわけですから見たことにはなりません。
他のことを考えながら、施錠すると、締めたのかどうか分からなくなります。

また、人のうわさ話をそのまま信じてしまったり、ネットのフェイクニュースを鵜呑みにしてしまうと情報操作に巻き込まれてしまいます。
過去の経験に基づいて、こうであるに違いないと決めつけてしまうことも間違いが多くなります。
先入観、思い込み、早合点も間違いが多く収拾がつかなくなります。
これらが「見つめる」ときのチェックポイントです。

この他、人間は自分の心の動きを見つめることができます。


①感情は自然現象で人間の意思の自由はないといいます。
それなのに、不安や症状が出てくると、目の敵にして取り除こうとしたり、逃げ回ったりします。
感情の取り扱い方に問題があるように思います。
まず現実的な不安に対しては、きちんと対応して不安をなくする必要があります。
神経症で苦しむのは、不安の裏に生の欲望があるからだと学びました。
神経症的な不安に対しては、あるがままに受け入れて、生の欲望の発揮に注力することが理にかなっています。

②面倒、しんどい、無駄になるのが目に見えている、能力的に無理だ、意欲が出てこないなどと言う気分に振り回されて実践や行動力が鈍る場合があります。
これらは主観的事実で否定されるものではありませんが、主観的事実に対して客観的事実もあります。
仕事をさぼりたくなっても、せっかく雇用してくれた会社に対して責任と義務を果たす必要があります。
その他子どもができた人は、子どもを育て、自立させる責任があります。
社会の一員として、法律を守り、納税の義務を果たす責任もあります。


③森田の中に「純な心」というのがあります。
これは事件や出来事に接して、最初に湧きあがった素直な感情と言われています。
別の言葉で言えば初一念のことです。
ところが初一念は、すぐに言い訳や「かくあるべし」などの初二念、初三念に置き換わってしまいます。
これが葛藤や苦悩を生み出しているのです。

せっかく森田理論を学習したのですから、応用・活用しないと宝の持ち腐れになります。

④「かくあるべし」という観念主導で、現実、現状、事実を否定してしまう場合があります。他人否定ばかりではなく、自己否定で苦しむことにもなります。
この場合は、一旦自分を突き放して、客観的立場から分析することです。
このことを森田では自覚を深めるといいます。
その際是非善悪の価値判断をしないことが肝心です。
自覚を深めるだけで時間の経過とともに葛藤や苦悩は流れていきます。
湧きあがってきた感情を客観化する方法は、2月14に「アナウンサーになりきって実況中継すること」が有効であるという投稿をしました。





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Last updated  2025.02.19 06:34:37コメント(0) | コメントを書く
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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