森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2025.06.13
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森田先生は、感情は自然現象なので手出し無用である。
感情や気分などは自然現象なので自然服従しかないと言われる。
しかしこれは口で言うのは簡単ですが、実行となると大変難しい。
ではどうすればよいというのでしょうか。

まず、「あるがまま」の誤解を解くことがカギになると思います。
不安や症状は「あるがままに受け入れる」ことが肝心であると言われます。
これは「不安や症状を取り去ろうとするはからいをやめること」を意味しますが、これは「不安はあっても問題ないのだ」と積極的に不安を肯定することではありません。
また、「不安を感じるままに我慢する、耐えること」でもありません。
不安は天気と同じ自然現象なので、どの様に解釈して納得させようとしても解消されることはありません。手出し無用なのです。

「あるがまま」になろうとすればするほど、ますます不安に取りつかれ、神経症が悪化することになります。

森田理論には、不安や気分に押しつぶされそうになったとき、その時の自分の状況に合わせて、目の前のなすべきことに手を出していくという側面があります。
どんなに不安や症状がきつくても、仕事や生活の必要に応じて、最低限のことだけはやっていきましょうということです。
不安や感情に「はからい」(あれこれ操作しようとすること)を加えるのではなく、その感情をしぶしぶ放置して、その上で「なすべきこと」に注意を向けて行動していくのです。

「あるがまま」は、不安や症状をそのまま受け入れるという面と目の前のなすべきをなすという2つの側面があります。
どちらがより重要かというと、目の前の「なすべきをなす」になります。

神経症で苦しんでいる人は、先に不安や症状を受け入れようとしています。
その段階をクリアしてから、「なすべきをなす」というステップに進もうとしているのです。
これは誤った認識です。「なすべきをなす」を優先すると、不安や症状で苦しい状態は続いていますが、行動することによって、不安や症状が変化して流れていくようになります。
つまり、結果的に不安や症状を受け入れることができるようになるのです。

「あるがまま」はそれ自体を自分が積極的に作り出すものではなく、行動・実践の結果、自然に体得されていることになります。






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Last updated  2025.06.13 06:20:09
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Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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