森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2025.06.20
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井上裕之氏のお話です。

病気 を治そうと思うのではなく、病気と付き合っていこう。
(簡単に不安がなくなる50の言葉 井上裕之 廣済堂出版 124ページ)

この言葉は「チューリップ」のリーダとして数々の名曲を世に送り出された財津和夫氏の言葉だそうです。
財津氏は50代半ばに更年期障害になり病気療養を余儀なくされた。
「朝、目が覚めても、どう過ごしていいかわからない。人にも会いたくない。何もしたくない・・・」、あまりにもつらい状態の時、励まされたのが、この言葉だったそうです。
この言葉は、一見、さり気ないけれど、弱った心を優しく癒し、無理なく明るく強くしてくれる言葉だと思います。

病気も一つのネガティブなエネルギーだとすれば、そんな病気に対して、絶対に治さなければいけない、闘うんだと無理して反発すればするほど、逆に、自分の潜在意識までが病気の持つネガティブなエネルギーの方にフォーカスしてしまい、ますますネガティブなエネルギーが増して、心の底から疲れてしまいます。

けれども、「病気を受け入れることも大切だ」「うまくつき合っていけばいいんだ」と、一回スパンとあきらめると、自分の意識のフォーカスが、病気=​ネガティブなエネルギーから離れてくれます。
すると、自然に気持ちが楽になり、潜在意識の中にも明るいポジティブなエネルギーが満たされてくる。


一気にバーンと突き放そうと思うと、相手もさらに抵抗して突き返してくるけれど、逆に、相手を受けいれてあげたり、受け止めてあげると、相手も抵抗しなくなる。

神経症に陥る人は神経質性格を持ち不安にとらわれやすいという特徴があります。
そのような状態のときに、ひとつの不安にフォーカスして、これさえなくなれば人生バラ色になるはずだと判断して、エネルギーの大半を症状につぎ込むのは如何なものでしょうか。
神経症は不安の裏に強い生の欲望があるからだと言われています。
不安だけを取り除くというのは、水車に飛び込んでいったドン・キホーテを連想させます。

過去の学習ノートに次のようなものがありました。
症状で苦しんでいるときは、内向きになり脳の中で症状に関わることばかり考えています。
森田の学習を始め、実践課題をこなしていくうちに、少しずつ気持ちが外向きになっていく。
すると症状の一辺倒の思考や不快な感情が、一部分ポジティブな思考や快の感情に置き換わっていく。
はずみがついてくると、仕事、趣味、スポーツ、休日の過ごし方、人間関係、子育てなど四方八方に拡がってくる。
脳のメモリーには限界があるので、やるべきことややりたいことを考えて行動しているうちに、神経症的な悩みのことはしだいに忘れていく。

神経症を治すことに振り向けていたエネルギーを、細かいことが気になるという神経質性格をプラスに捉えて積極的、建設的な生き方に切り替えた方がよい。





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Last updated  2025.06.20 06:20:04
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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