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ワールドカップ開催が近づくにつれ、辺りでは家の窓、車、パブの外、などのあちこちに白と赤のイングランドの国旗がはためいている。 St. George's Crossと呼ばれるこのイングランドの国旗、日本から遊びに来ていた友人がスイスの旗と間違えたくらい、日本人にはなじみのないものかもしれない。やはり日本ではイギリスの国旗と言えばユニオンジャックが有名。特に「イギリス」と言うあいまいな名称でこの国を呼んでいるのだから、イングランドとブリテンの違いがはっきりしなくても仕方がない気がする。日本から来る手紙のあて先にはEnglandと書かれる事も少なくない。BritainもしくはUK(正式にはUnited Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)というのがEngland、Scotland、Wales、Northern Irelandという四つの地方を統合した正式な国名であって、Englandは一地方の名称に過ぎない。だから正式な国籍名もBritishとなる。でも逆にスコットランドやウェールズに行くと自分たちがBritishだという意識は薄く、必ず自分たちはScotishやWelshだと言う。侵略者側だからなのかたいがいイングランド人はそう言った意識に欠けていて、みんなブリティッシュだしそれでいいじゃないか、と言う感じ。でもスコットランドには独自の通貨があるし、ウェールズではいまだにウェールズ語が話されている。彼らの意識化ではいまだ別々な国なのだろうし、各国のアイデンティティを守ろうと必死のようだ。話を戻すと、そんなわけでこのUnited Kingdom of Great Britain and Northern Irelandという王国を代表するのがユニオンジャック。その成り立ちも三つの旗を合わせたもの、ということになる。なぜかウェールズは独自の旗を守り、ユニオンジャックには取り入れられていない。 ユニオンジャックの成り立ち(Wikipediaより)とウェールズの国旗 イギリス人は場合によってこの国旗を使い分けているように見える。例えば女王の誕生日にはユニオンジャックが振られるし、スポーツなどのチームとして「イングランド」を応援するときはイングランドの旗、St George's Crossが振られる。私はスポーツのことは詳しく知らないが、大会の趣旨や競技よってイングランドやスコットランドが別々な国として参加したり、国の代表として一チームだけが出ることもあるようだ。ワールドカップにスコットランドが個別に参加すると言う話は聞かないが、どうしてかワールドカップの応援にはイングランドの旗が主流。ユニオンジャックを振る人の姿は見えない。でもちょっと調べてみたところ、40年も前にイギリスがワールドカップで優勝したときは、イングランドの旗ではなくユニオンジャックが振られていた。どうやら、国と言う単位ではなく敢えて「イングランド」を象徴するSt.George's Crossは、ナショナリストと呼ばれる極右の象徴とされることが多いため、長い間敬遠されてきたらしい。イングランド人はユニオンジャックを自分たちの旗として飾ってきた。なぜここ10数年で突然「イングランド」地方としての愛国心が高まったのかは不明だが、ユニオンジャックはSt.George's Crossに取って代わられた。それが、ここのところ物議をかもし出している。どうやら、この「イングランド」のみを象徴する旗は、UK内の他の地方にとってはかなり感じの悪いものらしい。遠い昔とは言え、その旗をかざした侵略軍に占領されて今の国の状態があると思うと、気持ちも分からなくはない。テスコという大型スーパーが(おそらくイングランド人以外の客に悪印象を与えるのを恐れて)商品配達をするドライバーがトラックにイングランドの旗をつけるのを禁止した。警察が暴動を恐れてウェールズではイングランドの旗をかざさないようにと注意したり、旗を飾るのを自粛するように求めたりする中、ブレア首相はイングランドの旗をサポートすると言ったりする。たかが旗なのに、なにをそんなに大騒ぎしているんだろうと不思議に思うが、きっとこの国の人たちにとっては自分たちのアイデンティティの関わる一大事なのだろう。最近は日本人も日の丸をかざして応援したりする姿が見られるが、そこに国民としてのアイデンティティを見出しているかと言われると、イギリス人ほどではない気がする。私は個人的にはとても日の丸を掲げる気にはなれない。ダンナの働くオフィスでも部屋中にイングランドを応援する国旗や風船が飾られているそうだ。そんな中、唯一の日本人である夫を気遣って、同僚の一人がボール紙に手書きで日本の旗を描き、オフィスに飾ってくれたそうだ。うれしい心遣いだけど、残念ながらダンナも私もフットボールにも国旗にも一切興味はないなぁ。
Jun 8, 2006
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