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白身魚なのに旨みが濃厚なクエは、ゼラチン質が多く「美肌効果」もあると、近年人気上昇中です。大きいものは体長1m以上になり、獲るのが難しく、希少価値の高い魚です。しかも関西や九州でしか食べられません。今が旬の高級魚・クエを、鍋や刺身でフルにいただく、美味しい機会に恵まれました。今回うかがったのは、大阪で最もおいしくクエがいただけると評判の「九絵家」。和歌山直送のクエを使っていて、知る人ぞ知る名店。大企業の接待によく使われるのだそうです。店舗構成もユニークで、狭いビルの1階の入口を開けると、いきなりお座敷があってかなり面食らいます。このようなマンションの一室を改築してできたようなお座敷が3部屋、掘りごたつの部屋、椅子席の部屋などが点在しています。奥の部屋に向かう壁に埋まるように大きな水槽があり、ふてくされたような口をした大きなクエが悠々と泳いでいました。さてさて、このお店でいただいたものを以下に記しましょう。クエの薄造り。フグよりも肉厚で、甘みがあります。ブリの刺身。天然ものかな?それほどしつこくなく、非常においしかったです。クエの肝と胃袋。コリコリとした食感。オコゼのから揚げ。骨が硬い!クエの煮込み。骨までとろとろ。越乃寒梅が入って、風味豊か。メインのクエ鍋。3人では食べきれないほどたくさん!白身は肉厚なのに締まっていて、ほろほろと崩れません。皮についたゼラチン、骨をしゃぶると旨みがギュッと搾り出されて、お酒が進みます。最後は雑炊で締めます。海苔の香ばしさが効いてます。もう「クエない!」というくらい、胃袋いっぱいいっぱいまでいただきました。食べごたえ、食べ方、部位ごとのバリエーションの豊かさなど、これはフグを上回るかもしれません。ふう~、大満足!
2008年01月28日
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「おいしい京野菜を食べたい」。京都に遊びにくる友人・知人からよくリクエストされます。京野菜のおいしいお店、あるようでいて、意外と見つけづらいのです。ランチなら錦市場近辺をオススメするのですが、夕飯となると「おばんざいの店」は観光色がつきすぎる気がするし、居酒屋でも案内するにはちょっと...ということで、食通の友人にすがってみると「野菜のみのコースがあるフレンチ」を教えてもらいました。早速、予約して行ってみることにしました。お店は、地下鉄烏丸線の北の終点、国際会館駅から歩いて10分弱のところにある「エヴァンタイユ」というフレンチです。お店の近くには京野菜を育てる農家が多く、野菜のコースを出すだけの食材が確保できるという環境が後押ししているようです。では、早速、いただいたものを順に紹介しましょう。カリフラワーのムース、ウニ乗せ。野菜のとりあわせねぎの温製スープ、大徳寺納豆入りえびいもと赤ねぎのココナツソースかけ。上にのっているのはアンデスポテト。ビーツ(赤甜菜)のリゾット堀川ごぼうのローストとぶりのソテーゆずのムース苺のタルト、キャラメルアイス、堀川ごぼうと豆のテリーヌ誘惑に負けて、野菜のみとはいかず、ぶりをつけてしまいました。純粋な野菜のみも大丈夫。野菜の風味や土の香りが心地よく活かされていて、楽しくいただくことができました。「最近食べ過ぎだけどいいところに連れて行かなくてはいけない」とか「太り気味だけど何かおいしいものを食べたい」とか、ベジタリアンを連れて行くときには、絶好のメニューだと思いました。
2008年01月26日
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食通の間では超有名な岐阜の中華料理店。そのシェフの私邸で行われる伝説の食事会(ランチ)に参加することができました!これぞまさにレアな機会です。イタチザメのふかひれスープ。固めのコリコリとした食感。きぬがさ茸が入ってます。冷製ビーフンにカスピ海の最高級キャビアをのせたもの。キャビアの塩分は2.3~2.6%です。器はロイヤルコペンハーゲンのフルレース。うにと帆立のラビオリ。中にオイスターソースとバターが入って濃厚な味。とらふぐの白子。塩と唐辛子とねぎの香ばしいハーモニー。ふかひれのステーキ。厚さ1.5~1.8cmはあろうかという肉厚!それでいて繊維が細い!器はロイヤルコペンハーゲンのホワイトシリーズ。あわびとブルターニュ産のラングスティーニ。肝ソースをくるんだスティック。程よい磯の香りがします。シャラン鴨のたたき。季節の野菜添え。野菜は、トランペット茸、ザーサイ、銀杏など。鴨は6分間焼いた後、わらでいぶして香りをつけます。皮がパリッとしてます。脂身もしつこくなく、スッと入りました。金華豚と新たけのこのタンメン。キャベツとザーサイも入ってます。しょうゆと酒のスープ。ウーロン茶のシャーベット&ウーロン茶の飴炊き。口の中に残る、ウーロン茶の苦味が心地よかったです。汲み上げ杏仁豆腐。透き通るような、スッキリとした後味。サッパリします。お店でいただくときも、うなるほどおいしいのですが、このお食事会は、さらに精度の高い味になっていました。もちろん、器もグレードUP!まさに人生最高の中華でした。あ~シアワセ!
2008年01月21日
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白川郷ライトアップをきっかけにした冬の北陸1泊2日の旅。せっかく金沢まで来たなら海の幸を楽しもうと、富山県の氷見へ行きました。去年4月に能越自動車道の氷見ICができたことで、金沢からの所要時間は1時間あまりと、ぐっと便利になりました。氷見といえば、やはり寒鰤(かんぶり)。沿岸から急に深くなる海底の地形と、対馬海流の暖流のおかげで、富山湾は「天然のいけす」と呼ばれるほどですが、中でも氷見は大陸棚が発達していて、天正年間(1573年~)から定置網での漁業が行われてきました。冬にはぶりを始めとして、フグ、カワハギ、マダラなどが獲れるそうです。この日のお目当ては、ぶりしゃぶ。そもそもは、ぶりの脂のしつこさを何とかしたいと思った旅館の女将さんが考案したものだそうです。この冬、「キリン一番絞り」のCMに登場したこともあって、注目が集まっています。氷見でも「本場!ぶりしゃぶ祭り」と銘打って、2月いっぱいまで観光PRをしています。そんなこともあって、氷見に行けば簡単に食べられるだろうと気安く考えてました。(これが後々の誤算につながるのですが...)。朝に獲れたぶりをお昼にいただこうという狙いで、当日、金沢出発前に電話予約。たまたま、そのお店が、氷見でとれた天然ものしか扱わないという職人気質のお店でした。過去にはフレンチや和の有名料理人が来店したことがあるそうですが、ご主人は「あの人らも、本当には魚を知らないね」と言ってました。これは期待できそうです。ちなみに、これはあじのにぎり。珍しい!まずいただいたのは、おまかせにぎり。何といっても、ぶりのにぎりがスゴイ。天然ものらしく、すっきりとした脂。まるでトロのようです。あっという間に平らげてしまいました。引き続き、ぶりしゃぶをいただきはじめました。ところが、地元の常連さんから「ぜいたくだね...」「ま、いろいろ食べ比べてくれればいいんじゃない?」という声が聞こえました。明らかに「ぶりの天然ものを鍋に突っ込むなんて…」というニュアンス。アウェーのピッチに立つサッカー選手のような心境になりました。確かに、天然ものは、今まで自分が食べてきた養殖ものと明らかに異なり、くどさや嫌みが全くありません。確かにこれをしゃぶしゃぶにするのはもったいないというのも理解できました。ということで、途中から、刺身としていただきました。続いていただいた、ぶりの塩焼きも絶品でした。脂が落ちて、スッキリとした味。ぶり大根は、とれたてのぶりを血まみれのままグツグツと煮て、大量にでる灰汁をすくいとった末に出来上がります。灰汁の存在が信じられないほどに澄んだ色と味でした。お店にねっちり3時間滞在して、アウエーな空気を覆し、常連さんが今朝釣ったばかりのオニカサゴの肝(絶対にお店で売っていないもの)をちょっとだけいただくことができました。こちらはオニカサゴのヒレ。ヒレ酒の香ばしい香りがお店に充満していました。氷見では、ぶりの漁獲量が減ったために、仲買とそれにつながる料理屋・旅館の間で、生き残りをかけて熾烈な競り合いと駆け引きが毎日行われているそうです...お店の方もぶりを手に入れるのに相当苦労しているようでした。お店としては、1週間前に予約すると助かるということでした。いまや、ぶりは高級食材。無邪気にぶりしゃぶを食べるのではなく、天然ものをじっくりと味わうのがいいようです。ごちそうさまでした。おいしかった!
2008年01月20日
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しんしんと降り積もる雪に、埋もれるようにひっそりとたたずむ合掌造りの家、窓からもれる暖かい明かり...日本の原風景ともいえる世界遺産・白川郷のライトアップは、一年に7日しか行われません。このため、非常に人気があり、混雑回避のため、観光バスは完全予約制、マイカーも駐車場が満車になれば入村お断りという制限つき。比較的空いているのは、毎年ライトアップ初日ということで、スケジュールが合ったので行ってみることにしました。白川郷は岐阜や高山から山間部をくねくねと北上するイメージがありますが、金沢から行けば、北陸自動車道で小矢部砺波JCT経由、東海北陸自動車道で白川郷ICまで、およそ1時間あまりで着きます。とはいえ、バス路線は便数が少ないので、レンタカーで行くことにしました。金沢を出たのは、午後3時30分過ぎ。白川郷までの道路は、長いトンネルがいくつも続き、この地域の厳しい地形と工事の難しさを想像させます。車はスタッドレスタイヤに4WDと雪道仕様でしたが、道路に積雪や凍結はなく、活躍の機会がないほどでした。途中休憩ありで、白川郷に着いたのは午後4時45分でした。すでに村の中心部に車は入ることができず、マイカー用の臨時駐車場(寺尾臨時駐車場)に誘導されます。このとき、ライトアップ協力金500円を支払います。寺尾臨時駐車場からライトアップ会場にほど近い白川診療所までは、約15分おきに無料シャトルバスが運行されていました。バスの運転手さんは「今年は雪が少なくてねぇ...」と言っていました。ライトアップは17時30分~19時30分の2時間です。バスの運転手さんによると、集落全体を見渡せる絶好の撮影スポット・萩町城跡の展望台は、何時間も前からアマチュアカメラマンが陣取っていて混んでいるとのこと。ということで、展望台は後回しにして、集落の中を歩き回ることにしました。まずは、村で最も大きく、代表的な合掌造りとして知られる和田家住宅へ。国の重要文化財に指定されています。江戸初期の建築文化を残していて、一階には立派な欄間が見られました。およそ60度という急勾配の屋根は、雪を落とすためではなく、床面積を最大化するための工夫なのだそうです。2階以上は養蚕が営まれたことがわかるように、展示されていました。白川郷の集落は、山の風向きに直面しないように、住宅の屋根がほとんど同じ方向を向いています。これに、釘を一本も使わずに茅葺き屋根をたばねて、柱にむすびつけられます。したがって、風に強い構造になっているのです。つづいて、村内のライトアップされた地区を回ります。通行人が多く、やはりライトアップは人気があるのだな、と実感。多くのカメラマンや携帯を持った人たちが立ち止まったところがあれば、そこは撮影ポイント(のはず)。ということで、いろいろと撮影してみました。これは明善寺鐘楼。ほぼ一通り歩いたところで、いよいよ展望台へ。車は通行禁止なので、雪で凍りついた坂を歩いて上っていかなくてはいけません。雪国で暮らした経験のない人には、非常にすべりやすく、かなり歩きづらい道です。坂の下には「徒歩40分」などと書かれていますが、実際には20分ほどで上がるはずです。展望台では、恐れていたほどカメラマンが多くいるわけではありませんでした。というのも、展望台のすぐ近くに設けられた撮影スタンドから集落を見下ろすと、アングルが限られることがわかります。ズームを変更して撮るくらいしかできません。このような制約のおかげで、立派なカメラを抱えたオッサンたちに不愉快な思いを感じることなく、ゆっくりと写真を撮ることができました...が、自分のデジカメではなかなかいい写真が撮れません。光の調節が難しく、ズームも不充分。こんな感じになってしまいました。ということで、これは肉眼でしっかりと目に焼き付けた方がいいだろうということになります。空気が冷たくて、透明感すら感じます。屋根に残る雪と、一軒一軒の明かり、合掌造りの屋根の形が折り重なるように迫ります。これが、日本の原風景なのか、と静かな感動を覚えました。なんといっても、チープな広告やネオンがないのがいい。奇抜な形の建物もない。合掌造りが同じ方向で立ち並ぶだけ。ゴツゴツとした地面は雪が隠してくれます。素朴で力強い印象が残ります。ヨーロッパの都市と同じように、美しい景観にはネオンと広告と建物を徹底的に規制する必要があるのでしょう。そんなことを考えながら、凍結して滑りやすい坂を、転ばないようにゆっくりと下りました。ライトアップが始まって1時間半。ツアー客も、マイカー客も、約1時間で帰っていく人が多いようで、人通りが少なくなっていきました。静かな白川郷は、さらに透き通るような純朴な感じがしました。雪は少ないものの、寒さは確実に自分の体にしみこんできていました。
2008年01月19日
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京都の新春イベントとして、二条城で放鷹(ほうよう)術の実演が行われました。放鷹術とは、鷹狩りに使われる鷹のトレーニングのことを言います。現代の鷹匠(たかじょう)とは、どういう人たちなのか、鷹はどのようにして飼いならされるのか、その断片を見ることができました。放鷹は、約1700年前に中央アジアで生みだされ、日本には約1500年前、仁徳天皇の時代に、百済から伝わってきました。当初は公家たちに広まりましたが、戦国時代に信長や秀吉、徳川家康など、戦国武将の余暇の過ごし方のひとつとして好まれるようになりました。江戸時代には、全国各地の大名が。見事な鷹を捕らえては、鷹狩りに使えるように馴らしたうえで、将軍家に献上するという形のコミュニケーションができていたようです。城下町に鷹匠町という町名が多いのは、そのためです。武士の時代が終わると、明治時代には鷹匠の技術は宮内省に保護されますが、戦後は有志が伝承する形で、現代まで細々と続いてきました。さて、イベントはまず、サッカーのピッチほどの大きさの敷地で、鷹匠たちが左手に鷹をのせてぐるぐると何周もまわるところから始まりました。これは「輪まわり」と言って、臆病で神経質な鷹を人に慣れさせるための最初の訓練です。本日の実演に参加した鷹匠は8人。鷹匠はビジネスにはならないため、本業は公務員、医師、動物園勤務など多士済々です。ただ仕事をしていると、良い鷹は育たないのだそうです。人間と同じで手間をかけないとダメということなのでしょうか。今回の実演に登場した鷹は、3種。ハリスホーク、オオタカ、ハヤブサです。ハリスホークは美しい茶色の毛並み、オオタカはグレー、ハヤブサは一回り大きい印象です。種類によって、飛び方やスピード、訓練方法が異なります。特にハヤブサは行動半径が広く、広い敷地でないとトレーニングにならないのだそうです。まずは、二人の鷹匠の間を鷹が行き来する「ふりかえ」。鷹に対して背中を見せ、左腕をまっすぐ横に伸ばして、手首の部分に餌を置き、合図をすると鷹が低空飛行で飛んできます。つづいて、鷹匠が鷹を空に羽ばたかせる「わたり」。合図とともに戻ってきます。慣れない鷹は、上空にあがったまま、2時間ほど戻ってこないこともあるのだそうです。鷹が飛んでいるところを撮るのは難しい! フレームにおさめるのも難しいし、うまく入ったとしてもぶれてしまいます。これはようやく撮れた1枚。鷹は時に悠然と、時には猛然と、自在に高度とスピードを変化させて飛んでいました。観客や子供をフィールドに招いての実演もあって、会場は和やかな雰囲気に包まれました。このあと「展示・収蔵館」で、狩野探幽の描いた「松鷹図」の特別公開を拝見しました。太い松の幹と、もりっとした枝、それに雄々しい鷹の姿。鷹狩りは武家社会にぴったりの余興だったのかもしれません。そう考えると、徳川慶喜が大政奉還をした場所で、放鷹術の実演をするというのは「なるほど」と納得してしまいますね。
2008年01月05日
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