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April 21, 2023
みなさんこんばんは。ミュージシャンのボビー・コールドウェルが亡くなりましたね。今日も探検記を紹介します。
ニジェール探検行 (世界探検全集 05)
Mango Park’s Travels in Africa
マンゴ・パーク
河出書房新社
1795年医師だったマンゴ・パークはイギリスのアフリカ協会から幻の河ニジェールの水源と河口を探るべくアフリカに派遣される。第一回の探検ではムーア人に囚われたり散々な目に遭うが、水源は見つけられず皆が憧れるティンブクトゥへも行かれなかった。1805年イギリス政府の援助のもとに再度探検するが河口間近のブッサで原住民の襲撃にあい亡くなる。
「万が一、私が成功してアフリカの地理が我が国の人びとにあきらかになり、国民の熱望にこたえて新しい資源が産業にもたらされ、商業の道が開けるなら、それに見合うだけの報酬を雇い主が私にくれるに違いないと思っていた。」
パークの場合は、発見による祖国の発展まで見据えていたようだが、探検家とは、自らの名誉を第一に考えるものだ。よしんばマンゴがそう考えていたとしても、彼の後に続く人達はそう単純ではない。領土を見つければ何か奪えるものはないかと考え、貝が通貨になるのなら、代わりに金や琥珀、彼らが重きを置かず西欧人が重要と考えるものを買い漁る。そのためにこそ探検を支援する。
パークと会った王達の方がよほど西欧の目的を見抜いている。
パークがもっと利に敏ければ良かったという意見もある。例えば同じ医師のリヴィングストンのように、医師という職業を前面に出せば、原住民も頼る場面があり、不審な目で見られなかったのではないか、と。しかし帰国後も積極的に医師として働くよりは、探検に関心があったパークの医療技術は、彼にとって生活の糧であり、天職とまでは思っていなかったようだ。かといって探検家としてはスコットのような他人を切り捨てる厳しさもなく、中途半端な資質のまま、二度目の探検に乗り出していった感が否めない。旅の途中から、パークの一行が簡単に物を奪えるという噂が飛び交っており、いくら前回より交換物資を持って行ったとしても相手の方が上手だった。そして地の利は常に原住民側にある。前回というこの上ない経験があったにも関わらず、生かしきれなかった結果が第二回探検になったと言える。
ニジェール探検行 （世界探検全集） [ マンゴ・パーク ] 楽天ブックス
ニジェール探検行 (世界探検全集 05)
Mango Park’s Travels in Africa
マンゴ・パーク
河出書房新社
1795年医師だったマンゴ・パークはイギリスのアフリカ協会から幻の河ニジェールの水源と河口を探るべくアフリカに派遣される。第一回の探検ではムーア人に囚われたり散々な目に遭うが、水源は見つけられず皆が憧れるティンブクトゥへも行かれなかった。1805年イギリス政府の援助のもとに再度探検するが河口間近のブッサで原住民の襲撃にあい亡くなる。
「万が一、私が成功してアフリカの地理が我が国の人びとにあきらかになり、国民の熱望にこたえて新しい資源が産業にもたらされ、商業の道が開けるなら、それに見合うだけの報酬を雇い主が私にくれるに違いないと思っていた。」
パークの場合は、発見による祖国の発展まで見据えていたようだが、探検家とは、自らの名誉を第一に考えるものだ。よしんばマンゴがそう考えていたとしても、彼の後に続く人達はそう単純ではない。領土を見つければ何か奪えるものはないかと考え、貝が通貨になるのなら、代わりに金や琥珀、彼らが重きを置かず西欧人が重要と考えるものを買い漁る。そのためにこそ探検を支援する。
パークと会った王達の方がよほど西欧の目的を見抜いている。
パークがもっと利に敏ければ良かったという意見もある。例えば同じ医師のリヴィングストンのように、医師という職業を前面に出せば、原住民も頼る場面があり、不審な目で見られなかったのではないか、と。しかし帰国後も積極的に医師として働くよりは、探検に関心があったパークの医療技術は、彼にとって生活の糧であり、天職とまでは思っていなかったようだ。かといって探検家としてはスコットのような他人を切り捨てる厳しさもなく、中途半端な資質のまま、二度目の探検に乗り出していった感が否めない。旅の途中から、パークの一行が簡単に物を奪えるという噂が飛び交っており、いくら前回より交換物資を持って行ったとしても相手の方が上手だった。そして地の利は常に原住民側にある。前回というこの上ない経験があったにも関わらず、生かしきれなかった結果が第二回探検になったと言える。
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