2026.04.07
XML
カテゴリ: AI小説



今日は雨。
寒い。
そしてまだ腰が痛い。
朝は昨日より痛い気がしたけど、今の時間になると少し楽になってる気もする。
週末までには治るかな。

地図係は、だいたい合ってる

市立郷土資料室の臨時職員、真鍋しおりの仕事は、古い地図や記録を整理することだった。
地味で静かで、誰にも邪魔されない。本人はそれを天職だと思っていたし、実際、書架の並びが三ミリずれているだけで気づくくらいには向いていた。
その日もしおりは、古い地誌と明治期の地図を見比べながら、「この川、昔はこっちを流れてたんだ」と小さくうなずいていた。誰に聞かせるでもない独り言だったが、資料室ではそういう独り言がよく似合った。
窓から午後の光が差し込み、部屋はやけに穏やかだった。あまりに穏やかすぎて、逆に何か起きそうな気さえした。

見れば、見慣れない老人が立っていた。帽子をかぶり、杖を持ち、なぜか世界地図を小脇に抱えている。
「すみません、この町の“失われた駅”を探してるんですがね」
しおりは顔を上げた。
「失われた駅、ですか」
「昔は確かにあった。でも今は誰も知らん。地図から消えてる」
そう言って老人は、古びた紙を差し出した。
そこには確かに、現在の路線図にはない小さな駅名が書かれていた。墨がにじみ、読みづらいが、たしかにある。
しおりの目が少しだけ輝いた。こういう話に弱いのだ。 彼女はすぐに書架から町史、鉄道年表、廃線記録、地形図を引っぱり出した。調べれば調べるほど、その駅は妙だった。昭和二十八年の観光案内には載っているのに、翌年の資料では何事もなかったように消えている。住民名簿にも、駅前商店街の記録だけが残っていた。駅が消えたのか、町が忘れたのか、それとも最初から誰かの書き間違いだったのか。
「面白いですね」
しおりは久しぶりに仕事中の声量を一段階上げた。
老人は満足そうにうなずいた。

雑木林の脇、今は何もない場所に、たしかに小さなホームのような影が写っている。
しおりは思わず立ち上がった。
「あった!」
老人も杖を鳴らして喜んだ。
「やっぱりなあ。わしの記憶違いじゃなかった」

館長は老眼鏡を上げ下げしながら写真を見て、「これは展示になるぞ」と言った。
翌週には『幻の駅、発見か』という小さな館内掲示が出され、地元紙の記者までやって来た。
しおりは急に資料室のヒーローになった。
取材では緊張して「はい」と「おそらく」しか言えなかったが、それでも町の人たちは「すごいねえ」「先生みたいだねえ」と褒めてくれた。
そして展示初日、例の老人も来るはずだった。
ところが開館時間を過ぎても姿を見せない。
しおりは少し気になったが、受付は「そういう昔話の人って、ふっと現れてふっと消えるものでしょ」と適当なことを言った。
そのとき、展示を見ていた小学生の男の子が、掲示された航空写真を指さして言った。
「ねえ、お母さん、ここ“駅”じゃなくて“相撲の土俵”じゃない?」
しおりの背中が固まった。
周囲がざわつく。
別の来館者が写真に顔を寄せた。
「あ、たしかに丸いな」
「ホームにしては変だね」
「これ屋根じゃなくて俵っぽいぞ」
慌ててしおりは、老人が最初に持ってきた古い紙を見直した。
駅名だと思っていた文字は、よく見ると駅ではなく「驛前角力大会」の一部だった。
墨のにじみで、前後がちぎれていただけだったのである。
失われた駅ではなく、失われた町内相撲大会だった。
しかもその瞬間、受付の職員が奥から声を上げた。
「真鍋さん! このあいだ来たおじいさんの忘れ物です!」
渡されたのは、あの老人の帽子ではなく、一枚の診察券だった。
名前の欄にはこう書いてあった。
『真鍋 栄一』
しおりはまじまじとそれを見た。
祖父の名前だった。
しかも裏には、祖父の字でこうメモがある。
『しおりへ 地図はたまに人をだます。でも、だまされる人間はもっと面白い』
受付が不思議そうに尋ねた。
「知り合いですか?」 しおりはしばらく黙ってから、深く息を吐いた。
「たぶん、うちのじいちゃんです。
十年前に亡くなってるんですけど」 その場にいた全員が静まり返った。
が、次の瞬間、受付の職員が診察券の発行日を見て言った。
「あ、でもこれ昨日の再発行ですね」 しおりは天井を見上げた。
幽霊よりたちが悪い。
生きてたのか、じいちゃん。
しかもその日の夕方、祖父本人から電話がかかってきて第一声がこうだった。
「いやあ悪い悪い。相撲大会の話、駅の話にしたほうが食いつくと思って」
しおりは受話器を握りしめたまま、静かに答えた。
「じいちゃん、資料室出禁ね」
受話器の向こうで祖父は笑っていた。
「でも展示、客入ったべ?」
それだけは、ものすごく腹が立つほど正しかった。

おわり

この話、たまたまAIが作った話なんだけど、この前会った人の話を何となく思い出すんだよね。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2026.04.07 19:47:09
コメント(2) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

コメント新着

☆りん @ Re[1]:地図係は、だいたい合ってる(04/07) 蝶野正洋さんへ ガセですね。 もうすぐ5…
蝶野正洋@ Re:地図係は、だいたい合ってる(04/07) 配信で言われてた「君のお腹の痛い夜は僕…
ひつじさん@ Re:「白犬ポチの時給900円」(02/15) ひつじさんについては、 0896240183 をど…
楽ちん快適@ Re:『ガンバレ!菌』(02/11) 楽ちん快適の知りたいことは、0896244450…
アイヌモシリ@ Re:「投票日の奇跡」(02/08) アイヌモシリについては、 0896240183 を…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: