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今日のまとめ 1.中国株ADRの決算はアメリカ企業のそれより低調 2.主にEPS面でとりこぼしが多い決算発表シーズンを迎えた中国株ADRアメリカ株の決算発表シーズンは終わりましたが、アメリカにADRを上場している中国企業の決算発表はいまがピークです。全体として言えることはアメリカ企業に比べて中国企業の決算は苦戦しているということです。第4四半期決算ではアメリカ企業の70%が売上高面で事前のアナリスト予想を上回りました。また68%がEPS面でアナリスト予想を上回っています。これに対して中国企業は未だシーズン途中の一部のサンプルに過ぎませんが、大体、下の一覧表のような成績となっています。 EPS売上高エアメディア×○CNインシュアー○×チャイナ・メディカル××シートリップ×○ニュー・オリエンタル××ホーム・インズ○○51ジョブズ○○ロングトップ○○マインドレイ○○パーフェクト・ワールド×○ソーフー××シナ×○スリーエス・バイオ○○サンテック・パワー○○ポジティブサプライズ率50%71%つまりEPS面で「取りこぼし」が極めて多いのです。各社決算のハイライト以下は主なADRの決算の概要です。(アルファベット順)CNインシュアー(CISG)EPS 予想26¢ 実績30¢売上高 予想5,370万ドル 実績5,210万ドル2010年はEPS成長率+30%を維持できる。商品と地域の拡大が成長をもたらす。チャイナ・メディカル・テクノロジーズ(CMED)EPS 予想59¢ 実績25¢売上高 2,520万ドル(前年同期比-23.5%)第4四半期売上高ガイダンス 予想3,044万ドル 会社側予想2,560万ドルECLIAは旧式になりつつあるので競争力が落ちている。このため去年9月に価格を30%値引きした。今期ではECLIA試薬キットの値下がりがようやく止まった。FISH測定探針の需要は持ち直してきている。SPR装置の臨床試験は12月から開始。2010年のうちに数種類の新製品がSFDAから承認される見通し。ディストリビュータにおける在庫の取り崩しが進行し、現在在庫水準は平常に戻っている。バランスシート上のキャッシュは1.22億ドル。(SPRの買収、配当、自社株買い戻しなどで減った)キャッシュフローは1,180万ドル。売掛金は4,410万ドル(-5.4%)。シートリップ(CTRP)EPS 予想20¢ 実績19¢売上高 予想8,080万ドル 実績8,300万ドル2009年の売上成長率は+42%だった。今年のガイダンスは+25から30%である。多分このガイダンスは保守的すぎる。ウィング・オン・トラベルの買収はEPSにとってプラスになる。決算発表後570万株の公募増資完了。ニュー・オリエンタル(EDU)EPS 予想5¢ 実績3¢売上高 予想6,180万ドル 実績6,120万ドル家庭教師のビジネスへ参入を予定している。このビジネスは教室でのビジネスより効率が悪いのでマージン圧迫になる。また先行する企業が既に沢山あるのでリーダー的地位を取れない。売上成長率は鈍化。ホーム・インズ&ホテルズ(HMIN)EPS 予想19¢ 実績21¢売上高 予想9,490万ドル 実績1.02億ドル第1四半期売上ガイダンス 予想9,100万ドル 会社側予想9,520~9,820万ドル今年の出店計画は180から200ホテル。うち80から90はリース&オペレートで90から120はフランチャイズ&マネージドとなる。2010年通年の売上成長率は+18から+22%を予想している。これはコンセンサス予想よりかなり低い。第4四半期の客室稼働率は92.9%で去年の84.1%を上回った。客室単価(RevPAR)は149人民元で去年の141人民元を上回った。18カ月以上営業しているホテルに関しては客室単価が上昇し始めている。 2009年の新規開業数は145を予定。うち64がリース&オペレート、81がフランチャイズ&マネージド。51ジョブズ(JOBS)EPS 予想9¢ 実績24¢売上高 予想2,970万ドル 実績3,310万ドル第4四半期は普通季節的に弱い時期だが今期は予想より良かった。中国企業は新規採用の計画を拡大しつつある。税率が低かったことも好決算の理由。グロスマージンは63%と過去最高。オンライン事業が+34%で成長した。第4四半期の売上高は+15%。プリントのビジネスは前年比でマイナス。ページ当たり単価は+8%。バランスシート上のキャッシュは1.78億ドル。マインドレイ・メディカル(MR)EPS 予想31¢ 実績33¢売上高 予想1.8億ドル 実績1.89億ドルガイダンスは不変新興国の需要は戻りつつある。キャッシュフローは良い(1.7億ドル)。但し、VAT払い戻しとべックマン・コールターからの支払い(1,400万ドル)を含む。DSO(売掛金の回収に要した日数)は53日と前期の62日から大幅改善を見た。キャッシュ・コンバージョン・サイクルは84日と前期の98日から改善している。中国の売上に占める入札の比率は17.6%で前期の5.9%より大幅に増えているが、これは前期が少なすぎたため。09年の海外売上成長+9.1%だったが第4四半期の海外売上成長は+20%と好調だった。その原因は新興国の引き合い好調による。米国はヘルスケア法案で不透明。グロスマージンが過去最低だったのは在庫の評価損の計上の影響がある。今後の成長率は中国が23%、新興国が10%程度、先進国は一桁台を予想。決算発表後 400万株のADRの公募増資を完了した。パーフェクト・ワールド(PWRD)EPS 予想83¢ 実績75¢売上高 予想8,810万ドル 実績8,910万ドルガイダンスは不変今期は新タイトル、「ファンタジー誅仙」の販売促進費用が嵩んだ。アベレージ・カレント・ユーザー(ACU)は115万人で前年同期比+67.7%、アベレージ・ペイド・カスタマー(APC)は219万人で前年同期比+41.5%だった。顧客単価(ARPU)は223人民元で前年同期の225人民元より下がった。ソーフー(SOHU)EPS 予想91¢ 実績76¢売上高 予想1.37億ドル 実績1.35億ドル第1四半期のガイダンスは引き下げられた。シナ(SINA)EPS 予想36¢ 実績31¢売上高 予想9,493万ドル 実績9,820万ドル第1四半期の売上高ガイダンスは引き下げられた。モバイル広告で不適切なコンテンツを中国政府が粛清した影響。スリーエス・バイオ(SSRX)EPS 予想6¢ 実績10¢売上高 予想1,048万ドル 実績1,090万ドルガイダンスは不変。サンテック・パワー(STP)EPS 予想11¢ 実績27¢売上高 予想4.68億ドル 実績5.83億ドル好決算だったが会社側はチャンネル在庫が多いので見通しは不透明としている。
2010年03月08日
今日のまとめ 1.株式市場は2010/2011年度の連邦予算案を好感した 2.貧困層への支援が大きなテーマになっている 3.成長追求型の予算になっているインド政府が2010/2011年度の連邦予算案を発表先週金曜日にインド政府が2010/2011年度の連邦予算案を発表しました。インドの株式や債券市場は概ね今回の予算案を好感しています。予算の詳細を論ずる前になぜ市場は今回の予算案を好感したのか、その背景について一言説明しておきます。去年は予算案発表前の市場関係者の期待が高すぎました。具体的には民営化プログラムの大幅な推進で財政赤字を何とかすることが期待されていたのです。従って、それが期待外れだったことに市場は失望しました。今回は予算案発表に先立って、マーケットの期待は低く、インド株式市場はグズグズした展開でした。実際にフタを開けてみれば、まずまずしっかりした内容だったので市場が好感したというわけです。低所得者層に焦点を当てた内容になっている今回の予算案の特徴を一言で総括すれば、貧困層にとりわけ配慮した内容になっているということです。予算のハイライトは: 1. 予算総額は11.08兆ルピー(約2,400億ドル) 2. 財政赤字はGDPの5.5%(今年度は6.9%) 3. 借入額は4.57兆ルピー(約990億ドル)となりますが、地方、とりわけ農業部門への支援が維持されています。具体的には貧困層への支援(inclusive growth)として栄養素に基づいた補助金の支給を提唱しています。これは農産物への需要を増やすという意味で農業部門を助けると思われます。また貧困層にとっては有利な税制の変更が加えられています。具体的には低所得者層のブラケット(所得階層)で直接税を減らし、その分、消費税を増やしています。消費税の分野では大型車、とりわけSUVなどが増税の対象となっています。消費税の総額そのものも増税されており、例えば石油精製業者への課税が強化されました。これは今後、ガソリン代の上昇という形で消費者に跳ね返って来ると予想されます。政府がこれらの人気の無い増税項目を今回の予算案に盛り込んだということは勇気ある決断として或る程度市場参加者から評価されると思います。歳出にも注目一方、歳出面でも株式市場が歓迎する項目が盛り込まれています。例えば発電施設の倍増計画や道路整備などの予算は積み増されており、これらのインフラ投資は株式市場で材料化しやすいでしょう。また信用の供給の維持、税控除措置の継続を決めた事などは政府が引き続き経済成長に強い関心を抱いていることを示しています。結局、政府の歳出自体は8.5%の成長を見込んでおり、その意味でこの予算は成長追求型(pro-growth)の予算であると言えます。財政の均衡一方、借入れは去年より少し増えます。インド政府は政府系企業を民営化し、株式を売り出すことで90億ドルの費用を捻出する予定です。この部分は株式市場の環境に大きく左右されやすい、不確実性の高い予算項目であると言えます。別の言い方をすれば財政均衡に関しては少し先延ばしした観があるのは否めません。ビジネス・フレンドリーな政府さて、政府の長期的な課題として起業家や外国企業にとってビジネスをやりやすい環境を作るというのがあります。具体的にはタックス・コードの簡素化への取り組みなどがあります。またITセクターに関してはこれまで実施されていたタックス・ホリデーが無くなったので、ネガティブな内容になっています。インドのITセクターは輸出の約25%、GDPの5%を稼ぎ出し、直接・間接的に1,000万人を雇用しています。
2010年03月01日
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