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Wiki鴨志田穣ファンによる非公式サイト「Asia Bar」カメラマン・エッセイストの鴨志田穣さんが亡くなられたらしい。今日の朝刊の訃報欄に載っていた。喪主は元妻の、漫画家西原理恵子さん。西原理恵子さんの漫画が好きで、西原さんがアジア紀行漫画を書くために旅したときの同行カメラマンとして鴨志田さんを知った。それからおふたりは結婚して、『毎日かあさん』ではふたりとふたりの長男長女との暮らしと離婚と、鴨志田さんのアル中療養と、その面倒を見る西原さんが出てくる。確かに『毎日かあさん』(毎日新聞で連載中、うちは毎日新聞ではないので最新情報は知らない)の最新刊(3巻)で、西原さんが担当医から「もう長くないよ、全部許してあげて、できるだけあなたがそばにいてあげなさい」と言われている場面があった。だけど、その回のオチは結局、西原さんがそばにいてあげたら鴨志田さんはツヤツヤパンパンに回復して、「お前、元気じゃないかよー!」と西原さんがツッコムというものだった。(手元に漫画がなくて書いているので、セリフは微妙に違うと思います)そっかー、結局大丈夫なんだねー、頑張れー鴨ちゃん。と、思っていたのに。お子さんふたりを残していくのは辛いだろうけど、西原さんが喪主を務めることは慰めになったのでは、思う。ご冥福をお祈りします。西原さんは、実の父に物心つく前に死に別れて、その後ですごく可愛がって育ててもらったという義父にも成人する前に死に別れていることを、漫画の中で何度か語っている。西原さんの漫画は下ネタ上等で毒があって汚いことも多いのだけど(初期の頃はとくに)、なんだかよくわからん底なしの愛情がある。その愛情は、可愛がってくれた人を失うことと引き替えに西原さんが手に入れたものなのかもしれないなあと思う。別れても結局離れることができなかった西原さんと鴨志田さん。鴨志田さんは幸せだったと思う。たぶん。
2007.03.21
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古泉智浩/著。■どこでどう■お台場ヴィーナスフォートにあるヴィレッジバンガードで、閉店間際に読んでいました。なんだか暇でオシャレぶってる大学生みたいじゃないか。「エロこわい」を流行らせたい流行らせたい流行らせたいと言い始めてそろそろ1年になります。このタイトルを見たとき、うわっ、こんなのが!もう!あったのか!と思いました。いえ、全然関係ないですけど。赤い表紙でエロ悲しい。エロエロ悲しいエロ悲しい。■それではどう■「エロ悲しい」漫画二編と、「エロ悲しい」エッセイ三編で構成されています。それぞれ筆者は別。一話目の「ピンクニップル」(古泉智浩)だけ読みました。普段、一部しか読んでいない漫画とか本の感想なんて書かないのだけど、この漫画は面白かったーーーーので書いてしまう。この漫画家さんの漫画、他でも確か一度読んだ覚えが(絵に見覚えが)あるんですが、その漫画はかなりギャグよりだった。舞台とか背景は似通ってるんだけど、「ピンクニップル」はなんだかもう、「お目出たき人」(武者小路実篤)あたりの私小説にも似たやりきれない悲哀を感じる。■一行あらすじ■そこそこな額の遺産をもらっちゃったばっかりに仕事しないでフラフラしている地方在住の男が女子高生の彼女とあーしてこうして。■ひとこと感想■やりまくった後、「あーこんなことしてても何にもならん」って漠然と思っているわびしさ。
2007.03.18
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好きな人のことはよく知らなくても好きだし、嫌いな人のことはよく知らなくても嫌い。嫌いな人のことは知りたくないけどすごく知っているような気がするし、好きな人のことは知っても知っても知り足らない。
2007.03.14
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山東京伝『傾城買四十八手』○しっぽりとした手 より、一部引用■原文 ()内は原文では小文字(客はむすこ 逢方はつき出し間のなき中三 尤初会)(略)女郎 しづかにしやヨ (ト枕元へたはこぼん引よせたばこすい付るぱつと火たつそのあかりにてむすこのかほをつくづくと見てみぬふりしじぶんが一ツぷくのみ又すいつけてむすこにやる)ムスコ わつちやたばこはきらひサ女郎 おあんなんせんかへ モシヘぬしの内は花菊さんの客人の近所かへムスコ イイヘちがひやす女郎 どこざんすへムスコ 神田の八丁堀サ女郎 うそをおつきなんし よくはぐらかしなんすヨムスコ 跡でしれやす女郎 なぜへ気にかかりんす いつておきかせなんしな おいひなんせんとくすぐりんすよムスコ いはずともいいじやアねへかへね マアとをひのさ女郎 ほんにかへムスコ おめへあててみな女郎 そんならかしら字をいつておきかせなんしムスコ かしら字はにのじさ女郎 まちなんしよにのじだね コウトそんなら日本橋かへムスコ (わらひながら)ちがつたね女郎 (又しばらくかんがへて) そんならにかは丁とやらかへムスコ いんへ女郎 しれつてへどこだのう(トかんざしでまへかみをかく)ムスコ やつぱりほんとうは日本橋の近所西河岸サ女郎 ソレ見なんしよくあてんしたらう モシヘ日本橋へもかんのんさんを通つていきんすかへムスコ しれたことサ女郎 大かた内にはおかみさんがござんせうねムスコ ナアニまだそんなものがあるものだ女郎 そんならどこぞの女郎しゆにおたのしみがあんなんすだらうねムスコ 内がやかましくて出られぬからこつちのほうなぞへはきた事はねへのサ きよねんとりのまちのかへりにつれがあつて外へ一度いきやした わつちが事ばかしいはずともおめへのいろをちつと咄してきかせナ女郎 どふしてそんな事がござんすものか わつちや去年までみのわの寮にゐんして此春からでんしたヨ いろをしたくつてもわつちらがやうなものはだれもしてくれんせんものをムスコ よくうそをつくのうそつつきとつけやせう女郎 ほんざんすよムスコ そんなら客にほれたのがあるだらう女郎 人にほれるのはきらひサムスコ そんならわつちらにはなをだらうね女郎 ぬしにかへ(トかほをみてわらひ)跡は申ンすめヘ(トふとんのすみへつけしくくりざるをひねくつてゐる)ムスコ じらしなさるね女郎 モシヘわつちやたつた一ツねかひがござんすよムスコ どふ云ねがひだ女郎 わつちがほれた客しゆのきなんすやうにさムスコ おめへ今ほれたものはねへといつたじやねへか女郎 たつたひとりござんすよムスコ うら山しい事だのどこの人だへ女郎 (だまつてゐる)ムスコ コウどこの人だへ女郎 おまへさ(トおもひきつていふ)ムスコ でへぶあやなしなさるもんだの(トむねどきどき)女郎 ほんでござんすよ それだけれどわたしらがやうなものだからもうこれぎりでお出なんすめへねムスコ もつてへねへおめへのやうなうつくしひ女郎しゆだものを女郎 あいさ左様サたんとおなぶんなんしムスコ ほんにサ よんでさへくんなさるならくる気さ女郎 うそやムスコ きたらどふしなさる女郎 じつかへムスコ しれた事サ女郎 マアうそにもうれしうざんすムスコ それがうそだ女郎 ほんの事サムスコ どれほんかうそか(トだきついてわりこむ)女郎 エエモつめたいがかんにしなんしへ(後略)■訳します(客は若衆。相手をするのはまだ店に出て間もない中三(遊女の位)。ふたりが会うのは今回が初めて)(略)女郎 (禿に向かって)静かにしなさいよ(と、枕元に煙草盆を引き寄せて、煙草を吸い付ける。ぱっと火が立ったその明かりで客の若衆の顔をつくづくと見る。だけど見てないようなふり。自分でまずは煙草を吸って、相手に渡してやる)ムスコ いや、俺は煙草が嫌いでね女郎 呑まないの。ねえ、あんたの住んでるとこって、花菊さんのとこに来ているお客さんの、近所なの?ムスコ 違うよ女郎 どこ?ムスコ 神田の八丁堀だよ (注)「神田の八丁堀」は架空の地名女郎 もう、嘘つかないで。はぐらかして……ムスコ どうせ後でわかるよ女郎 どうして。気になっちゃう。教えてよ。言わないとくすぐっちゃうんだからムスコ 言わなくてもいいだろう。遠いんだよ女郎 本当?ムスコ 当ててみなよ女郎 それなら、最初になんてつくか教えてムスコ 最初は「に」の字だよ女郎 ちょっと待って 「に」でしょ ええと……それなら日本橋?ムスコ (笑いながら)違うよ女郎 (又しばらく考えて)そんならニカワ町とか言うところ?ムスコ いいや女郎 もう、じらさないで教えてよ(と、かんざしで前髪を掻く)ムスコ 本当はさっき言った日本橋の近所の西河岸なんだよ女郎 ほら、やっぱり! 当たったでしょ。ねえ、日本橋へも観音様を通って行くの?ムスコ そりゃそうだよ女郎 多分だけど、家に帰れば奥さんがいるんでしょ?ムスコ いやあ、まだいないよ女郎 それなら、どこか他にお気に入りの女郎がいるんでしょ?ムスコ 家がやかましいから吉原の中へは来たことがないよ。去年、酉の町の帰りに友達と他のとこへ一度行ったぐらいだ。俺のことはいいから、あんたの男のことを聞かせなよ女郎 どうしてイイ人なんかいるんだか。あたしは去年まで箕輪の寮にいて、この春から働きだしたばっかりだもの。イイ人を見つけようったって、あたしみたいな女郎は誰も相手にしてくれないわよムスコ そんな嘘ばかり言って。お前のことを「嘘つつき」と名付けてやろう女郎 本当よムスコ 惚れた客ぐらいはいるだろう?女郎 誰かを好きになるのは嫌いだよムスコ それなら俺には尚更だろうね女郎 あんたに?(ムスコの顔を見て笑う)さあどうだろうね(と、布団の隅に括り付けてある客寄せの猿のお守りをいじくる)ムスコ じらすねえ女郎 あのね、あたしには一つだけ願い事があるよムスコ それはどんな?女郎 あたしが惚れた客の来ますようにってムスコ お前、たった今惚れた客はいないと言ったじゃないか女郎 ひとりだけいるのムスコ そいつがうらやましいね。どこの人だい女郎 (黙っている)ムスコ オイ、どこの人だよ女郎 あんたさ(と、思い切って言う)ムスコ だいぶ嘘を言うもんだ(内心ではどきどき)女郎 本当のことよ。だけど、あたしみたいな女郎だから、もうこれっきりであんたは来てくれないでしょうねムスコ 何を言うかもったいない。お前のような美しい女郎が女郎 何よ。口から出任せばっかり……ムスコ 本当だよ。お前が呼んでくれるならいくらでも来るよ女郎 嘘!ムスコ 来たらどうする?女郎 ……ほんとう?ムスコ 決まってるだろう女郎 嘘でも嬉しいムスコ それが嘘だろう女郎 本当のことムスコ さてほんとか嘘か……(と、抱きついて割り込む)女郎 いやぁ、冷たい! 堪忍して(後略)
2007.03.13
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最近あまり更新されていないけれど、面白かったブログ。「This is not a lovesong**」一般の男性に童貞喪失の時をインタビューして載せてあります。■何が面白いって!■これが全然エロくないんです。いやらしくないんです。どうして??なんか妙にみなさん語り口が神妙なんですよね。多少の喜びや驚きや感動はあるんだけど、なんかエロさを感じない。女の子が語っているのだったら、ドエロになるのは想像に難くないのに。あれでしょうか、女の子の場合は受け身であることが多いから、「これから何が起こるのかわからない感」がエロスにつながるのに対し、男の子は自分から積極的に動かなければイケナイ緊張とか責任感とかが作用して、エロスは二の次になってしまう、とか。それから思ったことと言えば、よく男性はロマンチストが多いとかいうけれど、エロに関してロマンチストなのはやっぱり圧倒的に女性なんだろうな、と。女の子はやっぱり男の子に比べたら性的欲求が少ない(もしくは少ないと社会的価値観で決められている)ものね。どうしてもヤリたい!って思いがないものね。■思い返してみる■むか~~しむかしのこと、わたしにも友達と「初体験話」をリアルタイムで打ち明け合ったことがあったはずなのだけど、あんまり覚えていない。友達がどんな風に初体験を語っていたか、ぜんぜ~~~ん覚えてない。いや、案外話してないのかも。今になって興味があるな。でも、友達よりもよく知らない女の子に聞きたい。そんな気持ち。どんな気持ち。
2007.03.12
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ナンシー関/著。■偉そうですみません■ナンシーさんはたぶんあんまり文章が上手くない。だけど読ませるのはやっぱりその分析力のニヒルさ。■以前こんなことが■ちょっと前に、知っている人で、やたら「君ら、メディアの情報に振り回されてたらダメだよ~~」って言うおっさんがいた。自分はグラビアアイドルの誰それが可愛いなんて言う癖に、女の子がちょっとでも「福山雅治かっこいい」とか言うとすぐに、「一時情報を鵜呑みにしてたらダメだって」そんな彼は、来る日も来る日も「ちょいワル」ファッション。■それだからこう思う■マスメディアに流されてしまうのも、マスメディアに穿った視線を送ることができるのも、実は結構、三つ子の魂百まで。大人になってから変えようと思っても難しい。■結論としまして■もっと見たかった。石原真理子とか、サトエリとか、米倉涼子(昨日のHEY!HEY!HEY!をたまたま見ましたが、ひどかった)とか、竹内結子とか、蒼井優(個人的にこの人には裏があると思っている)とか、品川庄司とか、紀香&陣内とか、リア・ディゾンとか、ホリエモンとか、釈由美子とか、エビちゃんとか、小林真央とか、寺島しのぶとか、オリエンタルラジオとかに何て言うのか見たかった。ざむねむ。
2007.03.11
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ドリームガールズ公式HP■話題なので■あらすじ割愛。↑公式HPを見てね。■ひとことで言うと■ちからわざ!■ふたことで言うと■歌のパワーがすごくて文句の付けようがない。でもさ、それでストーリー細部を誤魔化してない? ■でも■歌が下手でも唱いたくなる。踊れなくても踊りたくなる。■そういえば■ジェニファー・ハドソンは助演女優賞。でも、これで助演女優賞ってちょっとズルくないか?だってほとんど主役じゃない。あ、ビヨンセを食っちゃったほどすごかったからってこと?たまごがさきかにわとりがさきか。
2007.03.07
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■あらあらすじすじ■なんでも監督は日本の「おやじ狩り」をヒントにこの映画を撮ったのだとか。キャッチコピーは「あかずきんが狼にしかける罠」とかなんとか。出会い系のチャットで出会ったカメラマンと14歳の少女。少女は自分から「あなたの家に行くことに決めたわ」と言ってカメラマンについて来る。カメラマン、クールを気取りつつ内心ウホウホ。ところが。家についてすぐアルコール摂取、なぜか意識が混濁するカメラマン。気がつくと拘束されていて、なぜか股間には氷。手術着を着た少女は言う。「大丈夫、パパの医学書があるからすぐ終わるわよ。じゃあ始めましょう、去勢手術を」それからどんどこしょー。■みどころ■どうしてカメラマンが「去勢手術」を受けなくてはいけないのか。なぜ少女はそんなことをするのか。少女は何を知っているのか。少女はいったい誰なのか……ふたりの出会いは単なる出会い系で、はじめはなんの謎もないはずなのに、ストーリーを追うにつれてだんだんと増えていく謎。観客の持つ疑問。最後の最後まで、観客は少女とカメラマンのどちらを信じればいいのか迷っちゃう。■うほ~■面白かった。これは面白かった。『SAW』よりもガゼン面白かったです。登場人物はほぼふたりだけで、ほとんどが室内でのやりとり。それでまあ、息もつかせぬスリリングさ。見事!少女役の女優さん、すんごい演技が上手いです。英語ができないので、ジンガイの演技の上手い下手なんてわからぬと思っていたが、そんな私にもわかるほど、この女優さんの演技は迫真。迫真と書いて真に迫ってる。この人じゃなかったらこの映画の魅力は半減かと思うほど。
2007.03.06
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枡野浩一/著■書評小説■読んだ小説の評を、著者の日常の描写に織り込んで書いた「書評小説」だそうな。書評の部分がなかったら完全に私小説。この時期の「著者の日常」とは、奥さんが子供連れて出てってしまい、もう二度と会いたくありませんえん、子供にも会わせませんえん。いやちょっと待ってせめて子供には会わせてくださいと調停。そんな毎日。枡野さんは初婚だけど、奥さん(『さよならみどりちゃん』の作者)は再婚で、子供のひとりは前のだんなさんとのお子さん。クリエイター同士の結婚って複雑で云々。■なるほど■しかし。書評というものは何で書くかといったらば自分の感覚で書くわけで、自分の感覚って何なのかと言ったらば自分の経験によって存在するもので、自分の経験すなわち日常の積み重ねであるのだから、読んだときの自分自身の気持ちのコンディションを合わせて評するというのは、とても理に適ったことである、のかもしんまい。読んだ本の作者に対しても親切なことかもしれまい。書評という「客観」を間に置くことで著者自身、この現状に対して冷静になれている部分があるという読み方があるかもしれないけれど、まあ確かにそうかもしれないけど、いやヤッパリ冷静じゃないでしょう。冷静じゃないまま読んでるから面白いのもあるわけで。咳をしてもひとり。本を読んでもひとり。■この本を読んだときわたしは■好きだった人の家で、朝方から昼にかけてこの本を読んだ。彼が持っていた本だったのです。それで、その日がその人の家にいった最後の日だった。「離婚はすべての男にとって寝耳に水」っていう一文が本書にあって(確か引用だったか)、わたしが「寝耳に水だった?」と彼に聞いたらば、不機嫌な顔をして肯いていた。そんな意地悪なことを言うつもりはなかったのだけど、なんだか他に言葉がなかった、のです。黙っていたら怖いことを言われそうな気がしたので、そんなことを言ってしまった、のだと思います。その1ヶ月くらい前、先にこの本を読んでいた彼が「重たくて読むのが疲れる」と言っていたのを思い出して、「重いねえ」と言ってみたらば「そう?」と言う返事。それからバスに乗って、最寄り駅の吉祥寺へ。バスに乗るとき、わたしのバス共通カードが切れてしまってた。それまでは切れると運転手さんから1,000円分のカードを買っていたけど、そのときはカードは買わずに210円ぴったりを払った。「もう来ないってわかってるんだよね」と自分に言い聞かせながら。お財布の中を見たら、その直前に行った海外の国の硬貨が入っていたので、それを彼にあげたら「かっこいいねえ」と、思いの外喜んでいて、そういえば彼は前の晩に渡したおみやげも意外に喜んでいて、そんなに屈託なく喜んでくれるならば彼の子供の分も迷わないで買ってくれば良かったなぁ、なんて私は思っていた。吉祥寺の駅前のマックに座って、おそらくふたりともここじゃあ人が多すぎるなあと思っていたんだと思う。その前のバスの中からそうだったかも。それで私は、しなくてもいいのに『結婚失格』の話をした。枡野さんの歌は自己肯定だよ、というようなことを言った。歌を詠むということはその行為自体が自己肯定と言ったのは誰だったか。誰でもいいけど、私がそのとき言いたいのはそんなことじゃなかった。だけど何だか上手く言葉が選べなかった。それに対して彼は「枡野さんは、自分が正しいか正しくないかを一番に考えている人なんだよ。他の人は正しいか正しくないかを気にしていてもそれを一番には考えていないけど、枡野さんはそうなんだよ。そう思った」と言った。その何日か後に、もう会えませんというメールが来て、それから何週間か経った年末に、年末年始の挨拶の一斉送信っぽいメールが来た。「今年はいろいろありがとう! お世話になりました」彼にとってわたしはそういう存在だった、らしい。離婚したときまだ喋れなかったというお子さんは著者のことを覚えているんだろうか。一切連絡をくれないという奥さんは、もう著者とのことなんて思い出したくないだろう。自分しか持っていない思い出にいったい何の意味があるのか。幸せになってくださいと祈っても、相手は関係なくひとりで勝手に幸せになる。その昔、あなたのことが大好きで、そして今では嫌いになった 枡野浩一吉祥寺も『結婚失格』もバサラブックスも嫌いだ。■そういえば■幸せに気がついてしまうと、失うのが怖くなってしまう。怖がると幸せは逃げる。気がつかない幸せが本当の幸せなのかも。■とは言いつつも■今は普通に幸せ。
2007.03.05
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『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』公式HP■一行あらすじ■バブルを崩壊させたあの政府発表を阻止するため、ちょっと広末、1990年へ行ってきて。洗濯機で。■3時間弱■上映時間、3時間弱。でもそんなに長く感じませんでした。「ドラム式はないんだろ、オイオイ……」などと呟きながら期待せずに見に行くと意外に面白いです。広末さん、かわいいなあ。別に全然好きじゃないんですが、むしろ嫌いでしたが、やっぱりかわいい。22、3歳という設定なので、「それなら他にもっと適役がいそうなものでは?」と考えてみましたが、案外思いつかない。上戸彩だといささか品(と色気)がないのかなぁ~とか。■バブルとゆとりと■わたしはゆとり世代よりも少し年齢が上ですが、「これだからゆとり世代は使えねぇ~」みたいなことを言っているおっさんを見ると「バブル世代のが使えねぇよ」と思う。ちょいワルとか言ってないで早く老いればいいんだ。
2007.03.01
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