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シネマアートン下北沢でやっていたよ。■4人の監督のオムニバス■プロデューサーを「そんな無茶な!」と言わせた企画を出した4人の監督にそれぞれ100万の製作費を渡したんだとか。『彼女が歌う理由』は、歌舞伎町に現われる全裸女性歌手を追ったドキュメンタリー。『おばあちゃんキス』は、おばあちゃん同士の純愛とキッスを撮りたい!という監督の願望を込めた作品。『東京ゾンビ外伝』は、『東京ゾンビ』(浅野忠信主演で映画化)の原作者が、自分主演でリメイク。『アブコヤワ』は、製作費100万円全てを宝くじ購入にあてた監督の行方。■一番好きだったのは■『おばあちゃんキス』です。冒頭の近所の人に挨拶を無視されたおばあちゃんの「無視ね……、こんなおばあちゃんだものね……」の呟きからもう引き込まれました。そのおばあちゃんが公園でカラスを電磁波(自分の口笛)で追い払うおばあちゃんと出会って仲良くなって、いつの間にか恋に落ちて、でもキスしたいと思っている自分を恥ずかしく思って…。スカートのファスナーの隙間に「誘惑されてる!」と思ったり、三途の川に行きかけて、そばにいるおばあちゃんの息の臭さで目が覚めたり。もちろんコメディです。あのおばあちゃんのぽつぽつとしてたどたどしい語りが忘れられません。この作品の井口昇監督という人はAV(おもにスカトロ)の人なんだって。へぇ~。『彼女が歌う理由』もすごく面白かったんだけど、これは本当のドキュメンタリーなのかヤラセなのかいまいちわからんくて。わからなくても面白いんだけど。全裸歌手の彼女は、まぁ~いわゆる不思議ちゃんで、そのイっちゃったっぷりはすごくリアルなんだけれど、途中で出てきたディレクターは本物か??【追記】ヤラセなんだそーです。すごいなあ、あの女優さん。『東京ゾンビ外伝』。パソコンをかぶりっぱなしの主人公(監督)がいいな~。相棒役の人がひどく棒読みだと思ってたら格闘技?の選手だった。でも、ゾンビとかね、キョンシーとかめっちゃ苦手で……。これ全体的にはコメディーなんですが、画面の端からゾンビがドッドッドと出てくるところでは本気で身震いしました。この作品だけ、100万で作ったようには見えなかったです。いや、映画作りにどのくらいかかるのかとかしらんけど。上映後のトークイベントで、プロデューサーの佐山佐吉さんが監督の花くまゆうさくさんに「中学校の頃にあの子に告白しておけば今ごろ俺は……って気持ち、40代頃の男にはあるんですよね~。あの気持ちはほんとに……」って言ってたけど、わからん。全然わからん。「あんな人と付き合わなければ良かった」とはよく思うけど。『アブヤコワ』。宝くじを買うまでに「本当に買っていいのか?」とものすごく葛藤して、買ってからはちょっとドキドキして、結果を見てどん底に落ちて(あ、ネタバレしちゃったけれど、映画の企画で本当に1億当たってたらニュースになってますよね)、映画取り終わってプロデューサーに見せてダメ出しされて悶々として。THE 煩悶 MOVIE。おばあちゃんと両親と隣の家の人と今に集まってあたりクジを探している場面がいいな~。化粧濃いよって言われているお母さん、いいな~。「じいちゃんはにぎやかなこと好きだったから喜んでるよ。誰もやってないことあんたはやったよ」って慰めるおばあちゃん、いいな~。「100万円」の重圧に耐えかねた監督がカラオケで絶叫するところはあんまり共感できない。自分で決めたんだからとっとと宝くじ買ってこいよと思ってしまって。怒鳴る男の人嫌いッ。「衝撃」と言われているラストシーンも、う~ん……。ダメ出しされているシーンを見た時点で、たぶんああするんだろうな~と思った。想像できる範疇だったので、「衝撃」と言われてもなぁ。この監督と生まれた年代が近いので、ああいう「自分だけの鬱屈に酔って、あげく一番極端なことをやっちゃう」姿に近親憎悪を感じたのかも。■トークイベント■『童貞。をプロデュース』の監督と花くま監督と佐藤プロデューサーがいた。「モテなかったヤツらが作るから映画は面白い。なのに、今のオサレ映画のプロデューサーったらみんなモテてたっぽいヤツらばっかで」「『HERO』みたいなのが敵。ああいうわかりやすい敵がいてくれてラッキーだったかも」「貧困から抜け出すために漫画家になった」(花くま監督)と、いうようなことを喋ってた。私は女なので、「モテなかったこと」がそこまで負のエネルギーとなるってことが感覚的にあんま~り理解できないのだけど、言いたいことはわかる。確かに『HERO』は私も全く見たくないんだけれど、そこまで映画好きではないので、オサレ邦画と『そんな無茶な!』的映画の線引きがあんまりわからん。『包帯クラブ』とかはどっちなんですか?『恋するマドリ』とかはどっちなんですか?『メガネ』とかはどっちなんですか?■昔の記憶■ちょっとクリエイターぶってる男の人に、『涙そうそう』を見に行こうと誘われてげんなりしたことを思い出した。「女の子はみんなこういうのが好きでしょ?」っぷりに。
2007.09.20
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川上弘美/著。■あらすじ■13年前に夫・礼(れい)に失踪されてしまった京(けい)。愛娘の百(もも)と母と3人で暮らしているが、行き所のない気持ちを愛人の青磁と過ごすことでやわらげようともしている。そんな京が、なぜか最近惹かれるのが真鶴。気がつくと真鶴の宿で一人、夢を見ている。東京から離れ真鶴で一夜を過ごす京に、いつのまにか一人の女がついてくる……。■まあ■ついてくる女がこの世のものではないってところが、川上弘美ワールド。■う~ん■冒頭から最後まで、全然食いつけなかった。途中で何度か読むのを辞めようかと思ったくらい。嫌いな作家さんではないのだけれど、う~ん。川上弘美さんの本は『竜宮』が一番好き。芥川賞の『蛇を踏む』はあんまり。『センセイの鞄』はまあまあ好き。■まったりと流れる■重苦しいテンションがまず、鬱陶しく感じられてしまった。これは私が読んでいる時の心持ちにもよるのだろうけど。ところどころ特有のユーモアはあるんだけれど、やっぱり暗いなあ。■カラダの話■セックス描写が何度かあって、それがどーにも昼ドラチックで。■余談■「れい」と「けい」という友達がいます。途中くらいまで読んで思い出した。●あああ●もう少し書きたいことがあったのだけど、疲れたやめた。今度時間があったら書こう。
2007.09.17
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昨年亡くなったロシア語通訳者の米原万里さんの公演録。■第一章 愛の法則■米原的、男女論。マリア様は処女で懐妊したっていうのが、単なる誤訳だっていうのにびっくり。ほんと?「女が本流、男はサンプル」と帯にあって、これは簡単に言ってしまうと「子供を産める女性が長生きするために男性は存在する」みたいなことで、あれですね、チン太郎の「ババァ発言」の真逆ですね。言う人が女性で政治家じゃなくって、女性エライ発言ならば問題にならん。っていうのもどうかと思うが。どうかと思うが、米原さんの言っていることが面白く聞こえて、チンさんの言うことがつまらなく聞こえるのは、センスの問題でもある。社会的弱者をもっと貶めるようなことを言うって、発言が差別的だとかいう前に、すごくつまらない、今さら言わなくてもいい言葉。■第二章 国際化とグローバリゼーションのあいだ■日本人の考える「国際化」とは、自分を国際標準に合わせていくことで、他国の考える「国際化」とは、他の国に自国の考え方を習わせようとすること、という話に、目からウロコ。日本人は歴史的に見て、ある一つの国に心酔すると、そこを標準と考えて世界を捉えようとする、とあった。中国しかり、オランダしかり、アメーリカしかり。公用語が英語にならないように切に祈ります。■第三章 理解と誤解のあいだ■■第四章 通訳と翻訳の違い■繰り返し、米原さんはいろいろな著作の中で、母語以外に2つの言語を学んだ方がいい、ということを仰る。特に、英語だけ喋れる日本人に対して否定的。英語すら喋れませんが、言葉を覚えたい気持ちはとてもあります。
2007.09.07
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サブタイトル:「石原慎太郎」という問題。斎藤貴男/著。■この本は■「三国人」「ババァ」などの問題発言の数々が取り沙汰される一方で、圧倒的な人気で都知事の座に君臨し続ける石原慎太郎。彼に直接関わった人たちの証言を集め、その言動の横暴、矛盾点を暴き、その人気に見る日本人の心理の危険性を論じる。■石原慎太郎という人のことが■昔から全く支持できないのだけれど、どーして支持できないか説明して見よ、と言われたらば「なんかエラそうだから」とか「見下した態度取るから」とか「チ○ポに障子小説書くから」とかそんなことしか言えず、これでは「なんかマッチョでカッコイイから」とか「NOと言える日本人だから」とか「太陽の季節? なにそれ」とか言う支持者と同レベルなので、勉強してみようかと。んで。批判本を読んだらば、支持する人の本も読んでみなければ片手落ちなわけで。どんな本があるんですか、支持本。■ひとつだけ言うとすれば■自分を批判してくる人に向き合うことは、いくら権力を持っても、権力を持ったからこそ大切なことではないのかと。この著者は確かにちょっと過激なところもあるけれど、それでも石原氏からの反論を聞こうと何度もコメントを求めているし、石原氏支持者の言葉も批判と同じくらい載せている。何でもかんでも「たかが一ジャーナリスト」「くだらない」と決めつける、その姿勢がせこい。と思うぞ。■あと■芥川賞の候補作、絶対この人斜め読みだと思う。いや、チラ見くらいかも。いや、ちゃんと読んだってどうせアレだろうけど。意味なさ過ぎる。
2007.09.06
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アキ・カウリスマキ/監督■あらすじ■イギリス。15年間勤めた会社を人員削減であっさり首になった男。ひとりアパートの部屋に戻って首を吊ろうとするが、ロープが切れて失敗。ガス中毒で死のうとすると、ガス会社がストライキ。自分ひとりの力じゃ死ねないと悟った男は、トボトボと町はずれのバーへ。そこは危ない仕事を請け負う男達の集う場所。「人殺しを頼みたい」男はそう言うと、殺す相手の写真を差し出す。その写真に写るのはまぎれもなく、その男自身だった。次の日、いつ殺し屋がやってくるのか心配で仕方ない男は、やむにやまれずアパートの前のバーに駆け込む。今までの人生で一度も口にしたことの無かった酒と煙草で気を紛らわすうちに、店に花売りの女が入ってくる。「ここに座りなさい」思わず声をかける男。不思議そうに見つめ返す女。アッという間に男は恋に落ち、すぐに二人は結ばれるが、問題がひとつ。そう、男に迫る殺し屋。それからどんどこしょ。■アホアホマン■自分で頼んだ相手から追いかけられているわけなので、「そんなの、『もうナシだから!』って言えばいいじゃん!」と思うのだけど、それができないところがもどかしく面白い。男を見つけて部屋に侵入したものの、女に花瓶で殴られて気を失う殺し屋も憎めない。それにしてもこの監督は、こんなに悲壮感漂う俳優ばかりどこから見つけてくるんでしょうか。こんなに悲しい顔をした人が映画の中にいるだけで、滑稽だという不思議。悲しいと滑稽はいつも隣り合わせ。「そんなの矛盾している」と笑う人は、私は嫌いです。
2007.09.03
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吉田秋生/作■ドタキャンされて■ご飯を一緒に食べる予定だったオトモダチにドタキャンされたので、ひとりで梅酒を買って、このマンガをツマミに読みました。あと、おでん。■吉田秋生さんと言えば■『BANANA FISH』ですよねー、確か。でも読んだことありません。小学校高学年の頃に姉の友達の家で読み、ナンノコッチャで放り出した記憶があります。マンガで意味がわからなかったことなんて初めての経験だったので、「私の読解力はこれしきだったのか」と苦く思った、ような。■プロフィールに■1977年にデビューと書いてありました。ってことはもう30年間も現役でマンガを!それでこのフレッシュさですか。すごいなー。■あらすじ■鎌倉が舞台。親のいない3姉妹と、母親の違う末の妹が一緒に暮らし始める話からスタート。各回ごとに語り手が代わり、4姉妹のうちのひとりだったり、その周辺の人だったり。■一度読み■素直に感動。思ったよりも明るい作風。ストーリーテラーだなぁ。■二度読み■うぅぅん。次女の恋人、「トモアキ」がなんだかなあ。格好良すぎると。「あなたはマトモな人だから、マトモじゃない俺とは付き合ったらいけない」で別れていく男なんて、少女漫画の中にしかいないと思う。あ、少女漫画か。■あれですね■鎌倉で青春時代を過ごすことにはちょっと憧れます。だって、海があって緑があって、キレイなとこだし。あんなところを登下校で歩いていたら、そりゃロマンスのひとつやふたつ。
2007.09.01
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