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秋の小鳥たちが渡っていく時期となり、松戸市八柱霊園と千駄堀の21世紀の森と広場を探索しました。八柱では、林の中をヒタキ類が忙しく動き回っている姿を見つけました。1羽は写真1枚目のような頭は褐色で、翼に青みがあり、腹が白いオオルリ雄と思われる個体、もう1羽は上面に褐色味があり腹に黄色味のあるキビタキと思われる個体でした。なお、アップした写真は昨シーズン撮影のものです。そのあと、千駄堀に立ち寄りましたが、豪雨の影響なのかところどころ水たまりができ、ぬかるみがあったりの状態でした。池にはカルガモ、コサギの姿を見つけたのみでした。なお、昨シーズン、ガマズミの実を食べにキビタキ、エゾビタキが飛来したエリアにも立ち寄りましたが、実のなり具合が悪いようで小鳥たちの姿を見つけられずでした。そのかわり、近くの彼岸花にアゲハチョウ科キアゲハ、アゲハが次々に飛来する姿を楽しみました。(写真)2026年9月25日
2026.09.25
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6日ぶりの晴れ。台風25号の影響がどうかと手賀沼の様子を見に出かけました。柏市側、我孫子市側のいずれの遊歩道も沼の水があふれた痕跡は認められましたが、通行できないエリアは皆無でした。ただし、水田の畔はぬかるんでいるところが大部分でした。(今シーズンもノビタキ登場)まず沼南側の水田地帯でノビタキのを探すと、2羽が草原で飛翔している姿を発見。1羽は頭部が黒っぽく見えたので雄成鳥の可能性が高いものと思われました。昨年の初認は9月22日でしたのでほぼ同時期の渡来でした。水田ではアオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギが餌探しに余念がありませんでした。(13日に姿を見つけたシマアジが滞在中)同じポイントでシマアジの姿を見つけました。虹彩の色は光線の具合もあり鈍い色に見え、脇の羽最上列の各羽は大きめで丸みがあり、眉斑がはっきりしたなどの特徴から雌生殖羽と思われました。(雌生殖羽の虹彩は茜色に見えるますが、今日の場合は光線の具合で暗色に見えたものと思われます)(シマアジの姿があった水域で川霧発生)シマアジとコガモ、コサギの姿のあった水面で冷たい空気が温かい水面に触れたときに発生と言われている川霧を目撃しました。晴れて放射冷却で冷え込んだ早朝によく発生すると聞いていますので日中に目撃したのははじめてでした。(葦原ではゴイサギの小群とダイサギ、コサギの姿を観察)シマアジの姿を見つけたエリアの葦原にはゴイサギ10羽前後とダイサギ、川霧の中で餌探しをしていたコサギの姿を観察しました。(写真)2026年9月24日撮影
2026.09.24
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今日も曇り空で時折小雨が降る日、青空が広がるのが待ち遠しい鳥友と猛禽類の飛翔に関して飛翔図鑑をテキストに使い、学習会を開きました。上昇気流の中を輪を描き飛ぶ猛禽類は、初列風切が指を広げたように分かれているように見えます。よく失速しないものだと見惚れてしまいます。(1)揚力を保つ翼の仕組み翼端に生じる渦は誘導抗力となって失速を招きまする猛禽類の多くが裂翼を持っており、分れた翼の先端の隙間を通った風が渦を吹き飛ばし失速しないでようになっています。あわせて、裂翼し低速飛行を可能とし、上空で円を描くようにでき熱上昇気流の中から抜け出さず帆翔が可能となっています。(2)ノスリの飛行写真1枚目から3枚目はノスリの飛行です。帆翔によって餌を探索するのに適していると言われる裂翼中椀型の翼を持ちます。写真1枚目と3枚目は帆翔している光景、2枚目は獲物を見つけてホバリングしている光景です。(3)チュウヒの飛行写真4枚目、5枚目はチュウヒの飛行です。長い翼をV字に開き、羽ばたいては滑翔を交えて葦原の上を移動していきます。獲物を見つけると写真5枚目のように反転・急降下をして獲物を捕獲します。(4)チョウゲンボウの飛行写真6枚目から8枚目はチョウゲンボウの飛行です。農地、河川敷などの上空を探索飛行し、発見すると降下して捕獲します。チョウゲンボウ は弱風力(秒速0.3mから3.4m)で多くホバリングし 、無風力(秒速 0.3m未満)と強風力(秒速3.4m以上)ではあまり行わないことが知られています。(5)ハイタカの飛行写真9枚目、10枚目はハイタカの飛行です。込み入った林の中でも俊敏に飛行し獲物を捕らえます。見ていると、枝に止まりネズミなどの小動物を捕獲するときは道すれすれを飛翔し背中から捕獲しています。翼先端が6枚に分かれており、近似種ツミの5枚と違いがあります。(写真)1枚目から3枚目:ノスリ、2021年4月10日稲敷市、4枚目:チュウヒ、2016年1月16日稲敷市、5枚目:チュウヒ、2020年1月2日稲敷市、6枚目:チョウゲンボウ、2020年4月15日手賀沼沿岸、7枚目:2018年2月4日稲敷市、8枚目:チョウゲンボウ、2023年1月19日三郷市、9枚目、10枚目:ハイタカ、2025年3月30日柏市で撮影(テキストとして使用した文献)齋藤安行.2024.華麗なる野鳥飛翔図鑑.pp191.文一総合出版.
2026.09.23
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鳥友から雨続きは、カモの飛来にどんな影響を与えるかと質問をもらいました。千葉県の調査報告ではありませんが、上出(2024)が和歌山県の河川におけるコガモの個体数を調査した結果と知見を整理し報告しているものがあります。内容の一部を紹介します。(そもそもコガモの採食環境は)「コガモは,主に 5cm 以浅で採食し、ほかの水面採食性のカモ類よりも浅い場所での採食を好む」と記し、「調査地でも水深4-17cmでの採食行動が最も多く見られ(中略)、コガモが採食する水深は24cmまでとされ、水位が高くなると採食行動の多様性が低下する」と報告しています。(降水量とコガモの個体数)2017年について「10月中・下旬の降水量は平年より多く、この年の越冬期には秋の一時期を除いてコガモがほとんど見られないという現象が観察された」と報告しています。そして、2014-2020年のコガモの秋季渡来期における降水量、水位およびコガモの個体数の増減について着目した結果をつぎのように記しています。「2014-2020年の月ごとの平年の降水量は9月で最も高く、その後減少する傾向がみられ、調査期間中も同様であった。しかし、2017年10月の降水量は584.5mmに達し、平年値(199.1mm)の2.9倍と著しく多くなった」との内容です。(コガモの採食行動)後段で、研究者の報告に「水面採食ガモは食料の量や状態によって採食行動を変化させるものの、コガモは水深4-17cmでの採食を好み、流れの強い高水位の環境はコガモの採食に適していない」との内容があることを紹介しています。さらに、「水位が上昇すると、調査地内にある採食に適した場所や休息する浅瀬および河床の露出部が深く水没し、調査地の採食場所、また休息場所としての価値が減退する」と締め括っています。(引用)上出 貴士.2024.和歌山県の河川中流域における秋季渡来期のコガモの個体数と水位の関係.Bird Research.Vol.20.pp. A63-A70.
2026.09.22
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ホームグランド手賀沼ではカモ科ホシハジロは、最も渡来の早い年で10月3日に姿を見かけています。ホシハジロに関して少し以前の文献に興味深い報告があります。(1)第一回カモ類の性比国際調査結果神山(2014)は、2014年1月に行った第一回カモ類の性比国際調査結果を報告しています。ホシハジロに関して「北緯32~38度(九州~新潟)の範囲では,北の越冬地ほどオスが多いことが分かります」と述べています。掲載されているホシハジロのオス比率と緯度の関係のグラフを見ると、北緯38度では75%弱、36度付近で90%弱、35度付近で75%前後、32度は付近では30%前後と読み取れます。このほか、「もっともオスの比率が高いのはホシハジロですが、(中略)オシドリからハシビロガモまでの水面採食カモ類でも、多くの種でオス比率が50~60%の間に集中しており、オスがやや多い傾向がみられます」と記されています。(2)第二回目のカモ類の性比国際調査結果バードリサーチ(2015)は、2015年1月に実施した第二回目のカモ類の性比国際調査結果を報告しています。報告では、「ホシハジロでは昨年と同じ傾向が得られました。緯度から見ると北に行くほど群れの中のオスの割合が高くなる傾向が、経度から見ると東に行くほど群れの中のオスの割合が高くなる傾向がみられました」と記されています。このほか、コガモについて北に行くほどオスの割合が高くなる傾向が得られたと述べています。さらに、2014年と2015年の調査結果からつきのように整理しています。(1)北へいくほどオスの割合が多い:2014年コガモ、 ホシハジロ 、ヒドリガモ、マガモ、2015年コガモ、 ホシハジロ 、ヨシガモ(2)東の地域へいくほどオスの割合が高くなる:2014年コガモ、ホシハジロ、2015年ホシハジロ(3)西の地域にいくほどオスの割合が高くなる:2014年のみ:オシドリ、ヨシガモ(4)南の地域に行くほどオスの割合が高くなる:201年のみオシドリ(5)総個体数が多いほどオスの割合が高くなる:2014年のみマガモ、ヨシガモ(6)総個体数が多いほどオスの割合が低くなる:2015年のみヒドリガモ(3)ホシハジロの群れに占めるオスの割合について神山(2017)は、ホシハジロの群れに占めるオスの割合が高い要因について、「攻撃的なオスがよい餌場からメスを追い出している。オスの方が寒さに強い、オスは繁殖地に近い場所で越冬する、オス・メスで好む食物が異なるなどの説があるが、よく分かっていない」と述べています。神山(2017)が「攻撃的なオスがよい餌場からメスを追い出している」と述べている点は、浅い水域で貝類、無脊椎動物、水生植物を採食することが知られていますので、こうした環境を雄が好むのかと思いました。(引用)神山和夫.2015.ホシハジロは北ほどオスが多い~カモ類の性比国際調査中間報告~.BIRD RESEARCH NEWS.p1-5.バードリサーチ.2015.カモの性比国際調査2年目調査報告書.pp1-5.神山和夫.2017.ホシハジロ Bird Research News Vol.14 No.2.pp1-2.(写真)1枚目:2021年11月23日吉川市、2枚目:2023年2月18日吉川市で撮影
2026.09.21
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9月17日に柏の葉キャンパス駅近郊の調整池でハシビロガモの姿を見つけました。虹彩は黄色、嘴は橙色で小黒斑はなく、上面は暗色で、脇は丸味がある印象でした。これらの特徴から雄エクリプスと思われました。(写真1枚目、2枚目)ハシビロガモは、雄生殖羽は特徴がはっきりしていますが、それ以外は案外、雄、雌、幼羽かと悩むことが多い印象があります。(1)雌生殖羽写真3枚目は、雌生殖羽です。全体的に明るい羽色で、三列風切に淡橙色の斑があります。嘴は橙色で黒味を帯びています。(2)雄エクリプス写真4枚目は、雄エクリプスと思われます。但し、雄幼羽に見られる三列風切に緑色の光沢があり、幼羽から生殖羽に移行中の個体の可能性があります。(3)雄エクリプスから生殖羽に換羽中写真5枚目は、雄エクリプスから生殖羽の換羽中の個体と思われます。嘴は黒色、虹彩は鈍い黄色、脇は丸みがあります。(4)雌幼羽が生殖羽に換羽中写真6枚目は、雌幼羽が生殖羽に換羽中の個体と思われます。嘴は橙色で黒色部があり、大雨覆に褐色味があり、三列風切が淡く見えます。写真7枚目も雌幼羽が生殖羽に換羽中の個体と思われます。嘴は6枚目と同様に橙色ですが黒色部はなく、三列風切は淡く見えます。(5)雌生殖羽写真8枚目の手前は雌非生殖羽と思われます。嘴は茜色に見え小黒斑が点在しています。奥は嘴が橙色で小黒斑が点在しており、虹彩は黒っぽく見え雌非繁殖羽と思われます。左端は、虹彩が黄色で嘴の橙色で無斑でエクリプスではないかと思われます。(写真)1枚目、2枚目:2026年9月17日柏市、3枚目:2026年4月13日柏市、4枚目:2024年9月26日成田市、5枚目:2025年1月20日成田市、6枚目:2020年11月7日手賀沼、7枚目:2026年3月14日吉川市、8枚目:2013年10月28日成田市で撮影
2026.09.20
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2024年9月に先崎(2016)が報告したノビタキの秋の南下ルート追跡結果でロシア東部を経由して南下していることが示されていましたが、その後の調査で本州経由の新たな南下経路が存在することが判明しています。山浦(2026)により、本州経由の新たな南下経路についての報告がBIRDER2026年10月号に掲載されていました。報告を更新させてもらいます。(新たな南下経路の存在)山浦(2026)は、「北海道から直接大陸に渡る個体のほか、本州経由をとる個体もいることが新たに確認された」と報告しています。くわえて、「キビタキより少し早い9月下旬に繁殖地を離れ、11月下旬に越冬地に到着、春には2月下旬に越冬地を離れて4月中旬に繁殖地に到着」すると記しています。(前回の調査報告)先崎(2016)は、「10月初旬に繁殖地を発ち、直接大陸に渡り、沿海地方南部・ハンカ湖周辺に一時滞在した。その後、華北平原を通過し中国南部からインドシナ半島(ラオス、カンボジア、タイ、ベトナム)で越冬していた」、「北海道松前町白神岬と青森県龍飛崎では秋期を中心に渡りと思われる個体が見られることから、北海道と本州を渡る個体もいると思われる」と述べています。(従来解説されていたノビタキの繁殖分布と越冬について)吉井(1988)が「ユーラシア大陸中部・南部とアフリカ東部・南部に繁殖分布し、北のものは冬期に南方へ渡って越冬。日本では本州の高原や北海道の平地で繁殖し、中国南部からビルマで越冬」と報告していました。(引用)吉井 正.1988.コンサイス鳥名事典.p377.三省堂.先崎理之.2016,本州を経由せず大陸に渡る石狩平野のノビタキ.Bird Research News Vol.13 No.10.p1-2.山浦悠一.2026.ロガー調査で見えてきたノビタキとキビタキの渡り経路.BIRDER.第40巻.第10号.p66-67.2026年10月号.文一総合出版.森林総合研究所・北海道大学・北海道立総合研究機構・人間環境大学.プレスリリース.2025年8月4日.遠くの自然を守るには、近くの自然とのつながりが大切.pp1-5.(写真)1枚目:2025年9月22日、2枚目・3枚目:2025年10月13日いずれも手賀沼沿岸
2026.09.19
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ホームグランド手賀沼では、渡来が速い年では9月下旬にキンクロハジロ、10月初旬にホシハジロの姿を見かけます。ホシハジロの主食に関して興味深い文献を見つけました。(ホシハジロの主食とその変化)神山(2017)は、ホシハジロの生態や生息環境、食性などの知見を整理し報告しています。興味深いのが、島根県中海における文献報告に「中海のホシハジロは飛来当初は殻の軟らかいホトトギスガイを主食にするが、大きなサイズの貝がなくなってくると主食を殻の固いシジミに切り替え、それもなくなると中海から離れてしまう」と記している点と「キンクロハジロもホトトギスガイやシジミを食べるが、巻き貝や甲殻類などもよく食べており、食物資源を長期間利用できるため、ホシハジロよりも長く間中海に滞在する。両種が食べる二枚貝の大きさは1-23mmだったが、ホシハジロはキンクロハジロよりも嘴峰長が長いため、より大きなサイズの貝を捕食していた」との述べている点です。(1)嘴峰長の長さ上嘴の基部から先端までの直線距離を嘴峰長(しほうちょう)と呼びます。・ホシハジロの嘴峰長は、神山(2017)が述べているように44-52mmで、より大きなサイズの二枚貝を捕食することが可能です。・スズガモの嘴峰長は雄で41-47mm、雌で40-45mm、キンクロハジロの嘴峰長は37-49mmと聞いています。・カモは二枚貝を丸ごと飲み込みします。物理的に口を通る大きさしか食べられませんカモの喉を通すことができる二枚貝の最大サイズは20mm〜30mm程度と言われています。・なお、嘴幅サイズ(約 20mm 前後)以下の二枚貝がスムーズに飲み込めるサイズと聞いています。(2)殻の柔らかなホトトギスガイ岡(2023)が中海と宍道湖に飛来するカモについて知見を紹介しています。「日本海につながる中海は塩分濃度が高く、その上流の宍道湖は塩分濃度が低く(中略)、中海では塩分耐性の高いホトトギスガイが、宍道湖では塩分耐性の低いヤマトシジミが主なもの」と記しています。(3)キンクロハジロの筋胃岡(2023)は、貝殻ごと丸のみするキンクロハジロには筋胃が発達しており、大きな筋胃が貝の粉砕に貢献していることを述べています。また、キンクロハジロ以外の潜水ガモの筋胃の筋力は弱すぎ、十分な量を食べこなすことは明らかに無理と報告しています。(4)かつて手賀沼に飛来していたホシハジロ、キンクロハジロは何を食べていたか山階鳥類研究所(1988)は、手賀沼とその周辺でのカモ類の個体数や採餌などについて調査とした結果を報告しています。ホシハジロについては「沈水植物の越冬芽や実と若干の水棲昆虫を採餌する」、キンクロハジロについては「貝類と沈水植物の越冬芽」を採餌していたと報告しています。なお、沈水植物(*)は1973年、浮葉植物(*)が1978年に絶滅していることもあわせて記しています。(*沈水植物=植物全体が水中にあって水底に根をはるもの。バイカモ、バイカモ、ホザキフサモ、クロモ、エビモや藻類も含まれます。(*浮葉植物=水面に葉を浮かべている植物で、ヒシやヒツジグサ、ホテイアオイなど(引用)山階鳥類研究所.1988.手賀沼1990年代の課題.鳥と人の共存.NIRA 総合研究開発機構助成研究.p81-82.神山和夫.2017.ホシハジロ Bird Research News Vol.14 No.2.p1-2.岡 奈理子.2023.おもしろくてためになる鳥の教科書.(財)山階鳥類研究所 著.p55-60.(写真)1枚目:ホシハジロ、2020年11月15日手賀沼、2枚目:キンクロハジロ、水元公園、3枚目:ススガモ、2026年4月17日三番瀬で撮影
2026.09.18
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朝は雨雲が通過するとの予報でしたが、雨がふらずその後も曇り空。柏市内こんぶくろ池、柏の葉キャンパス駅近郊の調整池、そしてお隣の流山市の水田地帯にシギ・チドリの姿を探すという欲張ったコースで探索しました。(柏の葉キャンパス駅東口の調整池にハシビロガモがやってきた)草が繁茂しているのは5日と同様ですが、調整池の一角にある水面にハシビロガモの姿を見つけました。合計5羽でうち4羽は雄幼鳥、1羽は雌幼鳥と思われました。雄幼鳥は、光彩が黄色味があり、嘴は一様に橙色で斑がありませんでした。雌成鳥は風切に褐色味があり、胸から腹に小さめの斑がありました。(越夏したヒドリガモは健在)西口の調整池で越夏したヒドリガモ、頭部と脇に赤さがありますが、白い雨覆は今日はみられず。しかし、雨覆、風切、上尾筒などの羽毛をしっかり観察できました。このほか、カルガモ、カワウ、バン、カイツブリと出会えました。また、4羽のイソヒヨドリがあちこちで囀りを披露しており、にぎやかでした。(流山市の水田地帯)柏の葉キャンパス駅周辺を探索した後、流山市と野田市の境に広がる水田地帯を訪ねました。物流団地の中に複数個所ある調整池の一か所でコガモ、イソシギの姿を見つけました。コガモは、嘴側面に黄色味があり、淡色の羽縁が目立つ雌幼羽らしき個体でした。(流山市中央部上空をサシバが飛翔)帰り道、流山市運動公園に近い台地の上を2羽のサシバが飛翔している姿を見つけました。茨城県菅生沼から運河、流山市中央部上空ではサシバが通過していく姿を目撃することがあります。連休前後に台風襲来の前に行けるところまで渡っていこうという作戦なのですね。(写真)2026年9月17日撮影
2026.09.17
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例年ですと、タカの仲間が越冬地をめざして渡りをする姿が見られるころですが、連日雨で期待薄です。鳥友から江戸時代には千葉県が鷹狩の名所だったと耳にしたが鷹場そのものや具体的な地名などについて教えてほしいと質問をもらいました。(1)そもそも鷹場とは船橋市西図書館は、「江戸からはほぼ5里以内の地は御拳場(おこぶしば)と称して、将軍自らが鷹狩りを行う場所で、その一部に御借場(おかりば)という将軍家一族に許可された場所も含まれていた。御拳場の外側には、御捉飼場(おとらえかいば)と称して、幕府の役人である鷹匠が鷹の訓練をする場所があった。つまり鷹場というのは御拳場、御捉飼場、御借場の総称なのである」と述べています。(2)船橋市域の鷹場について船橋市西図書館は、「市西部の西海神~小栗原(旧葛飾町)一帯は御拳場で、ここは一時徳川御三卿の一ツ橋、田安両家の御借場の時もあった。一方、高根、東・西夏見、藤原、上山などは御捉飼場であり、史料上は未確認であるが、五日市、九日市や上・下飯山満等の旧二宮地区も御捉飼場であったと推定されている」と報告しています。(3)松戸市の鷹場船橋市西図書館は、「将軍家の狩りの中で最も規模が大きく、軍事訓練の色彩が濃いのが小金原鹿狩りであった。小金原は幕府馬牧の広がる広大な原野である。この小金原で、江戸中期以後4回にわたって将軍家の鹿狩りが催された」、「第1、2回の鹿狩りは8代将軍吉宗によって、享保10、11年(1725、6年)に催された。鹿狩りの動機としては、ひとつには太平に馴れた幕臣の武道鍛錬のためといわれ、また牧場周辺に繁殖して田畑を荒らす鳥獣の駆除のためであるともいわれている。第1回の時には、正月末に狩りの触れが出され、将軍の御立場(おたちば)は中野牧の鳥井戸前(現松戸市)と決まった。狩りの準備としては、獲物や人足の通り道のため水田や川に板橋をかけたり、野馬土手の一部を崩したりし、本番の狩りには3日前から獲物を追うために、周辺村々から1万人に上る人足が駆り出された。狩りは3月末に将軍が見守る中、人足に追われた獲物が、矢来(やらい)を巡らして網を張った狩り場に逃げ込むのを馬上から槍で突いたり、地上で乗り倒したりするものであった。この時の獲物数は鹿800余り、猪3、狼1、雉子10などであった」とのべています。(*鳥井戸前=現在に地名でいうと、松飛台、五香あたりを指すようです)(4)鷹狩に使われたタカの種類越坂(2021)は、徳川将軍家の 用命を受けて実施された御用鷹としての性格、享保 年以降、3毎年実施された巣鷹の献上に関する知見を整理し報告しています。報告で「注視すべきは、オオタカが冬・春を中心に使用されたのに対し、ハイタカは夏・秋の「小鷹狩」で主役を担った点である。つまり、両者は季節ごとの使い分けがなされて併存した。こうした季節性は、ハイタカによる狩猟記録からも確認できる」と述べています。、さらに、狩猟対象は「地域差はあるものの、ハイタカの鷹狩では、一般的に春・夏にかけてヒバリ、夏・秋にかけてウズラを狩猟対象とすることが多かった。小型で小回りのきくハイタカは、草叢や雑木などの植生が繁茂する環境でも器用に飛び回ることが得意だった」と記しています。(引用)船橋市西図書館.将軍家の鷹場と鹿(しし)狩り.https://www.lib.city.funabashi.lg.jp/viewer/info.html?idSubTop=2&id=413&g=23越坂裕太.2021.甲斐柳沢家の巣鷹献上.― 御用鷹としてのハイタカの献上事例に着目して―.九州大学学術情報リポジトリ.鷹・鷹場・環境研究 vol.5.pp41-56.(写真)1枚目:オオタカ、2024年2月29日都内、2枚目:オオタカ、2013年2月2日松戸市3枚目:ハイタカ、2025年12月28日柏市、4枚目:ハイタカ、2025年12月31日柏市で撮影
2026.09.16
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一昨日、手賀沼沿岸でシマアジを観察しました。(写真1枚目から4枚目)今年春にも(4月13日、24日)にも雄成鳥と雌個体と出会っていますので、その時の個体と今回の個体を見比べてみました。(1)今年9月に見かけた個体a.雌非生殖羽と思われる個体(写真1枚目)虹彩の色に赤みがあるように見え、眉斑がはっきりとしていて、胸から腹にかけての斑は大きめで、褐色の地にクリーム色の羽縁があるのみでしたので、雌非生殖羽と思われました。b.幼羽と思われる個体(写真2枚目から4枚目)雨覆は一様に淡い灰色でした。翼鏡をはさむ2本の白帯は風切羽よりの1本が狭いのがわかりました。胸から腹にかけての斑は細かく、成鳥のような斑の大きさはありませんでした。また、光彩に赤みは感じませんでした。これらの特徴から雄幼羽と思われました。(2)今年4月に見かけた個体(写真6枚目、8枚目)a.写真6枚目の個体は、眉斑が明瞭で嘴基部に白斑があります。羽縁の幅が広く、全体が明るく見え、雌生殖羽と思われました。b.写真8枚目の個体は、杭の上で休んでいた姿です。眉斑が明瞭で、羽縁の幅が広く、全体が明るく見え、6枚目の個体と同様雌生殖羽と思われました。(3)我孫子市水田地帯で見かけた個体写真5枚目は、2010年4月4日に我孫子市北新田で観察した個体です。眉斑が明瞭で、嘴基部に白斑があります。脇羽は尖り気味には見えないので成鳥とわかります。雨覆と風切が白い羽縁で縁取られているので雌非生殖羽の可能性が高いと思われます。ただし、黒褐色の雨覆が確認できず非生殖羽とは言い切れませんでした。(4)他県で観察した個体写真7枚目は、2024年4月にさいたま市で観察した個体です。虹彩に赤みがあり、胸から腹にかけての斑は大きめに見え、脇の羽最上列は尖り気味には見えないので雌成鳥と思われました。(写真)1枚目から4枚目:2026年9月13日手賀沼、5枚目:2010年4月4日我孫子市北新田、6枚目、8枚目:2026年4月20日手賀沼、7枚目:2024年4月13日さいたま市で撮影
2026.09.15
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渡りの途中に立ち寄る小鳥の姿を期待して房総のむらを訪ね、隣接する坂田ヶ池を探索しました。(小鳥の動きが活発な房総のむら)房総のむらの一角では、シジュウカラとエナガ、ヤマガラ、メジロ、コゲラが混群となり、活発に動き回る姿を目撃しました。ほか、下面が褐色に見えたサメビタキと思われる1羽も一緒でした。(坂田ヶ池ではマガモ雌雄の姿を観察)坂田ヶ池では、マガモエクリプス、雌非生殖羽が羽を休めていました。エクリプスは黄色の嘴、頚から胸の赤茶色、雌は胸から腹にかけ斑が大きめで、嘴は橙色でした。(夜行性と言われていながら日中も活発にゴイサギ)印旛沼の吉高機場近くでは、ゴイサギ20羽前後が羽をやすめたり、水面に浮かんで涼むような仕草をしたり、実にいろいろ。しかも、時折、一斉に飛び立ってみたりと行動は活発でした。以前紹介したように、日中は魚類の捕獲を行っているようでした。(アオサギの餌場のこだわり)坂田ヶ池、印旛沼、それぞれアオサギの姿を見かけます。坂田ヶ池では水辺の生き物を狙う姿、印旛沼では魚類をねらう姿を見かけました。とりたい餌によって居場所をかえているのか、さて。(その他)印旛沼では、クロハラアジサシ4羽、コアジサシ5羽が飛翔する光景を目撃しました。また、沼の杭に止まり魚を食べていたミサゴの姿を発見したり、楽しい時間でした。(写真)2026年9月14日撮影
2026.09.14
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朝は今朝も小雨がふっていましたが、その後やみ間となったので気象レーダーを見て雨雲のない手賀沼へ。沼東端から遊歩道をスタートし探索開始。複数のモズがあちこちで高鳴きし縄張りを主張する姿、その後水田で餌探しに余念のないアマサギの姿を横目に見ながらカモが羽をやすめるポイントに向かいました。(中・小雨覆が淡褐色で眉斑が白いシマアジエクリプスと幼羽と思われる個体を発見)見かけたのは、白い眉斑と雨覆が淡灰色がよくわかる雄エクリプス1羽と胸から腹にかけて細かい斑がある雌幼羽、雌雄が不明の幼羽2羽の合計4羽で、コガモ10羽と一緒にの水面を移動していました。秋に姿を見かけたのは、2009年9月以来、17年ぶりでした。(コガモエクリプスも健在)頭頂から過眼線まで一様にこげ茶色で嘴基部側面が黄色のエクリプスの姿がありました。シマアジは眉斑が明瞭ですが、コガモでは不明瞭ですので違いがあります。また、上面はコガモが黒っぽく見え、シマアジは褐色がかることが多い印象があります。(ゴイサギが葦原の水際で餌探し中)コガモ、シマアジのすぐそばの葦原の水際で水面を凝視し、時折嘴を水中に突っ込んで魚類を捕食しているようでした。夜行性と言われていますが、育ち盛りの幼鳥にとっては餌をとれるポイントでは日中も採食する姿を見かけます。(稲刈りが終了した圃場ではアマサギの姿、稲刈り中の圃場はダイサギほかの群れ)雨降りが多いので、圃場に機械が入れずでほとんどの場所で稲刈りが手つかずです。それでも早生品種はすでに収穫が終了しています。そこにアマサギの姿があり、バッタ類を探して移動する姿を見かけました。また、そばの電柱にチョウゲンボウが止まり、小動物の動きを凝視する姿がありました。(写真)2026年9月13日撮影
2026.09.13
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柏市のオフィス周辺でエナガが5羽前後の小群で行動するのを目撃しました。従来は、9月下旬頃に小群の行動を観察することが多かったのですが、例年より少し早い模様です。早春は5羽から20羽前後の群れで安定して行動しますが、秋は5羽前後の小群で行動し周辺地域から移動してきた小群と合流することが多くなります。前線が停滞している影響で連日の雨降りで、出かけられずですので、うれしい光景です。さて、エナガの体温低下に対する対処、塒に入る行動に関する興味深い報告を紹介します。(1)エナガの体温低下に対する対処さて、エナガは、夜間の体温低下に対して、他の個体を当てにして対処する術を会得していると聞いています。赤塚(2012)がエナガに関する知見を整理し報告している中に、興味深い内容がありますので紹介します。報告では、「エナガは進化の途中で,他個体の体温を当てにして夜間の気温の低下に対処する習性を身に付けた。イギリスで行なわれた最近の研究によると、夜間のエネルギー消失の計測から、塒内の位置取りに個体の優位があることが判明したと述べ、自らの調査で「巣造り中のつがいは巣が完成するまで集団塒を利用し、ヒナがある程度育つと繁殖個体が集まって集団塒を構成して巣内のヒナとは別の場所で眠る。ヒナが巣立った初日の夜にでさえ、巣立ちビナのみを安全な場所に塒入りさせて親は群れの集団塒へ戻った事例も観察した」と報告しています。(2)エナガの就塒行動中村(1962)は、長野県でのエナガの塒に関する調査結果を整理し報告しています。塒に入る際の就塒行動の観察では、密集(餌の探索を中止して発音を連呼し密集する)、塒方向へ移動、塒近くでの追いかけ行動、塒となる枝への移動行動、枝の上への並列行動に大別されると記しています。密集行動ではツリュリュ系の発音を境目にして別行動に移ることから、発音がスイッチ行動とみられること、塒方向に移動する際はチーチチという鳴き声が移動のムードを維持する働きがあること、塒近くでの追いかけは群れによっては認められない場合があるが追いかけあい時にツピッの声が認められる、塒となる枝への移動では音量が少ないチーチチという声を出すこと、枝の上での並列行動では最初の1羽が羽繕いし、次の1羽がくると横滑りの押し合いとなり2羽が落ち着くと次のものが上へまわって飛び降りて割れこむというように並列となる動きを報告しています。(エナガには仲間を認識する能力がある)赤塚(2012)は、「集団で塒をとることは生存率を高めるために重要」と述べ、さらに「繁殖後に大型の群れに発展した群れも夏に縮小するときは、前年の繁殖個体とそのオス幼鳥が中心となっている。縄張りの占有群が秋季に流入した群れと合流し、繁殖後に2群に分裂して縄張りを分けた例では、それぞれの群れのメンバーが合流前の群れメンバーを中心に分離している。このためエナガには仲間を認識しあう能力があり」と報告しています。(引用)中村登流.1962.エナガの塒と就塒行動.日本鳥学会.鳥.第17巻.79-80号.p109-122.赤塚隆幸.2012.エナガ Bird Research News Vol.9 No.7.p2-3.(写真)2017年8月26日柏市内で観察・撮影
2026.09.12
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日本で越冬する小型の水鳥の中でもたくさんのファンを持つミコアイサ、魚食性水鳥で潜水追跡型のカモです。捕食する魚は、コイ、フナ類、ウグイなど小型魚種です。これは、嘴の長さは他の水鳥類よりも短いためと言われています。さて、鳥友からミコアイサエクリプスと雌の識別とかつて群れが観察できた手賀沼でミコアイサがほとんど見られなくなった要因について質問をもらいました。(1)ミコアイサエクリプスと雌の識別についてa.エクリプスの特徴:眼先の黒色部はなく、上背が黒く、三列風切は肩羽に比べて淡い灰色に見えます。b.雌冬羽:眼先が黒く、中・小雨覆は白色です。印象として雄に比べて小柄で嘴、顔が短く見えます。c.雌第一回冬羽:眼先は黒くなく、中・小雨覆に褐色の羽縁が見えます。三列風切から雨覆の白色部は大雨覆で途切れる傾向にあります。・写真1枚目、2枚目は、エクリプスです。光線条件で頭の色が明るい茶色またはこげ茶に見えたりします。眼先の黒色部はありません。・写真3枚目から5枚目は雌個体です。4、5枚目の個体は、眼先が黒く、中・小雨覆が白い雌冬羽です。3枚目の個体は、三列風切が肩羽と同様の灰色に見えることから、雌冬羽と思われます。(2)外来魚に影響されるミコアイサミコアイサは、環境復元の指標生物と言われています。外来魚が増加すると食物の小型魚種やエビ類が減少し、ミコアイサの個体は減少し、外来魚が減少すると在来の小型魚類やエビが増加し飛来する個体が増加することが知られています。この例が宮城県伊豆沼です。外来ことが魚が多かった2007年から2008年ではミコアイサの個体数が少なく2012年には0羽となりました。しかし、2009年頃から外来魚産卵床を駆除するのが本格的となった以降2016年には個体数150羽をこえるところまで回復しました。(宮城県県政だより2017年11月・12月号p10-11)伊豆沼の外来魚急増による影響については、嶋田ほか(2005)が通称ブラックバスと呼ばれるスズキ目サンフィッシュ科の北米原産のオオクチバスが水鳥群集に与えた影響を報告しています。報告では「1996年に0.7tが漁獲された後,急激に増加し,1997年以降毎年 2tから 3tが漁獲された」と記されており、タナゴ類、モツゴ、タモロコといった小型魚種がオオクチバスによる捕食で減少したことが述べられています。(3)手賀沼のミコアイサ山階鳥類研究所(1988)は、手賀沼流域開発による水禽への影響について知見を整理し報告しています。ミコアイサについては「印旛沼より手賀沼に多く生息(中略)水生昆虫やエビといったより小型の水生動物に依存する傾向を顕著に示す」と報告しています。近年は10羽以下が観察されるのみとなっており、小型水生動物が減少し飛来数が減っている可能性をあげられます。手賀沼ではオオクチバスが生息しています。現在は、定置網や地引き網、あるいは外来水生植物(ナガエツルノウゼンボウなど)の駆除の際の一斉捕獲、ボランティアによる地道な捕獲調査が行われていますが、駆除の道筋が見えていないのが現状です。手賀沼の水質は北千葉導水が始まった平成12年(2000年)から徐々に回復し現在はCOD値10mg/L以内で推移していますが、水質浄化がされた手賀沼の漁獲は大幅な減少に転じています。2003年の落ち込みが大きく、コイヘルペスが大流行し県から出荷制限がかかり、漁業従事葉が大幅に減る事態となっています。このため、小型魚類の数値的な把握が困難となっています。(引用)宮城県.2017.県政だより.平成29年度11月・12月号.p11-12.嶋田哲郎・進東健太郎・高橋清孝.2005.オオクチバス急増にともなう魚類群集の変化が水鳥群集に与えた影響.Strix第23巻.pp39-50.日本野鳥の会.(写真)1枚目:2019年1月28日成田市、2枚目:2021年1月10日印旛沼、3枚目:2019年1月28日成田市、4枚目:2014年12月6日東庄町、5枚目:2013年12月1日神栖市で撮影
2026.09.11
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(1)ハジロ類の減少ハジロ類のススガモ、キンクロハジロ、ホシハジロは冬の各地で見かける潜水採食ガモです。このハジロ類が減少していると研究者の中では話題となっています。少し前ですが、神山(2019)が、環境省と都道府県が毎年1月に実施しているガンカモ類の生息調査の結果から全国総数の経年変化を考察し、報告しています。報告では「スズガモとキンクロハジロは2000年代半ばに個体数が増えた後、2000年代後半から減少が続いています。そしてホシハジロは一貫して減少している」と述べています。(貝類と無脊椎動物の多い浅い水域では軒並み減少)神山(2019)は、ススガモ、キンクロハジロ、ホシハジロの3種は、エサとなる貝類や水底の無脊椎動物が豊富な、浅い水域に重なっており、東京湾、浜名湖、伊勢・三河湾、琵琶湖、児島湖、中海・宍道湖、有明海の大規模生息地において個体数減少が大きい部分を占めていると指摘しています。「3種の潜水ガモ類は貝、無脊椎動物、水草などを食物にしており、主食とする食物は生息地の環境によって多様に変化します。ただし傾向としては、スズガモは貝類を好み、キンクロハジロは貝類、水生昆虫、ユスリカの幼虫などを食べ、ホシハジロは同様の動物質のエサに加えて水草を食べる割合が高い(中略)中海では、秋の飛来当初はホシハジロの方がキンクロハジロよりも大きなサイズのホトトギス貝を食べます。そして冬になってホトトギス貝が減ってくると、キンクロハジロは様々な貝類を食べるのに対して、ホシハジロはアサリを食べる割合が高くなる(中略)、同所では異なる食物資源を利用することでニッチを分けているようです。しかし、底生生物を食物とする3種がそろって減少している場所が多いということは、これらの場所の底生生物全般が減少しているせいではないかと思われます」と報告しています。(2)アサリ漁獲減少とススガモ神山(2019)は、「スズガモの最大の生息地だった東京湾では2000年台半ばからアサリの漁獲が減少していて、これはスズガモの減少期と一致しています。キンクロハジロの最大の生息地だった中海・宍道湖では2006年以降にヤマトシジミが減少しており、こちらもキンクロハジロの減少期と一致しています」と記しています。(3)東京湾のアサリ漁獲量の推移乾(2024)は、漁業・養殖業生産統計年報」(農林水産省)および「熊本県、長崎県農林水産統計年報」(農林水産省)よりアサリの生産量の推移を整理し報告しています。1960年65417t/102491t、1970年64018t/141997t、1980年18437t/127386t、1990年14814t/71199t、2000年9229t/35558t、2010年747t/4305t、2020年58t/4305t(/の前半は東京湾、/の後半は全国)東京湾の漁獲を見てみると、1970年代までは増加傾向にあったたのに、1980年になると1970年と比較し72%減となり、2010年では深刻な減少傾向となり2020年では壊滅といってよいレベルです。原因は、アサリの餌となる植物プランクトンの減少により痩せて活力や資源量が低下、アサリが暮らす干潟や朝場の減少、温暖化による海水温上昇、大雨による塩分濃度の低下、資源管理の不足等の複数があげられています。(引用)神山和夫.2019.ハジロ類の潜水ガモの減少. バードリサーチニュース2019年10月.https://db3.bird-research.jp/news/201910-no2/乾 政秀.2024.崩壊の危機に直面する沿岸漁業(2 アサリ.(一社)楽水会.https://rakusui.or.jp/mailmag/2024/09/021425455057(写真)1枚目:スズガモ、2025年2月17日三番瀬、2枚目:キンクロハジロ、水元公園、3枚目:ホシハジロ、2025年1月20日、成田市で撮影
2026.09.10
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昨日、手賀沼にコガモが飛来した旨を報告しましたが、他の水面採食ガモも今後飛来するものと思います。1970年代には淡水ガモ、海ガモと表現されていましたが、海ガモでも淡水で見かけたり、海に浮かぶ淡水ガモも見かけたりしていたみとから現在は採食方法の違いで水面採食ガモ、潜水採食ガモと表現されるのが多くなっています。(水面採食ガモが潜る件について)さて、和田(2016)は、水面採食ガモの潜水に着目してその理由に関して報告しています。(1)潜水する水面採食ガモ潜水する姿を観察した水面採食ガモの種類として、オカヨシガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、コガモをあげています。潜水時間は、マガモ2~12秒(平均5.8秒)、コガモ2~8秒とホシハジロやキンクロハジロが10秒以上潜水するのと比べととても短いと記しています。なお、今更はじまったことではなく、1940年から1950年代に文献に記述がみられると紹介しています。(2)潜る理由潜る理由は、捕食者からの回避と採食の2つがあげられると報告しています。コガモは、浮かんできてから採ってきた藻類を食べるような行動をしていた点と潜水したマガモの80%が2枚貝をくわえて浮かんできたことを紹介し、採食目的で潜っていたと述べています。(3)文献に報告されているのは限られる国内で水面採食ガモの潜水について文献に報告されているのは、岡(2010)と上出(2015)以外には見当たらないと記しています。岡(2010)は、潜水したマガモの80%が2枚貝をくわえて浮かんできた件を報告し、上出(2015)はコガモが浮かんできてから藻類を食べるような行動をしていた件を記しています。(水面採食ガモと潜水採食ガモの体の構造)氏原(2015)が「水面採食ガモは足が体のほぼ中央にあり、バランスがよく歩行が安定している。(中略)潜水採食ガモは足がより体の後部にあるため体が立ち気味になってします歩行はあまり得意でない」と述べいるように体の構造に違いがあります。(引用)氏原道昭・氏原巨雄.2015.日本のカモ類.p29.文一総合出版.和田 岳.2016.身近な鳥から鳥類学.第30回潜る水面採食ガモ.日本野鳥の会大阪会報.no241.p10(写真)1枚目:ヨシガモ、2023年2月5日印旛沼、2枚目:マガモ、2019年12月8日印旛沼、3枚目:コガモ、2025年9月24日、成田市で撮影
2026.09.09
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6日から12日の間は、雨続きでフィールドに出られないとあきらめていたところ、今朝、午前中は雨のやみ間となりました。ホームグランド手賀沼にでかけました。お目立ては、カモ類のエクリプス(*)や沿岸に降り立つシギ・チドリです。我孫子市側遊歩道からスタートし、柏市側の遊歩道を探索。(コガモエクリプスを発見)我孫子市側の岸辺に近いポイントに5羽のコガモが羽をやすめている姿を発見しました。頭頂から過眼線まで一様にこげ茶色で、嘴基部側面が黄色、三列風切が長くて脇最上列が丸みを帯びていたことからエクリプスと思われました。(釣り堀の一角にイソシギが降り立つ)連日の雨の予報で沿岸にある釣り堀は営業中でも無人。ツィッーとカワセミ似の鳴き声がしたと思ったら低空を直線的に飛翔するイソシギを発見しました。翼の付け根の白い切れ込みと雨覆にうっすら白斑が見られたので冬羽と思われました。(生殖羽のカワウ)頭から頚に白い羽であり、足の付け根近くに白斑のある成鳥生殖羽1羽と頭から頚が黒く上面が暗褐色の冬羽を複数観察しました。(ムクドリの群れの中にムクドリ幼鳥から成鳥に移行中の個体を発見)遊歩道脇の作業小屋の屋根にムクドリが集まっていた中に、遠目でもわかるツートンカラーのムクドリを発見。体の大半がベージュ色で雨覆と風切が褐色のコムクドリ幼鳥から成鳥に換羽中の個体でした。(このほか)浅瀬で餌を探すアオサギ、ダイサギ、上空を複数のツバメが飛翔する姿を見つけました。(写真)2026年9月8日撮影(*エクリプスは繁殖期終盤から雌のような目立たない羽衣のことを指しています。カモ以外の鳥たちの冬羽や非繁殖羽と同じものですが、夏から秋の間のみに観察されます)
2026.09.08
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3月17日に環境省が公表した「第5次レッドリスト(鳥類及び爬虫類・両生類)」の解説版である第5次レッドデータブックにケリは情報不足と区分され掲載されています。情報不足との区分となった理由について「生息状況をはじめとしてカテゴリーを判定するに足る情報が得られていない」と記されています。また、概要で「繁殖地として農耕地をよく利用するため、耕作方法や耕作時期の変化などが、繁殖成績に影響を与えている可能性がある」と報告しています。前記の「生息状況をはじめとしてカテゴリーを判定するに足る情報」について、鳥友とやりとりをしていたところ、採食行動やどのような環境を選択しているか掘り下げてみようと文献などの知見を復習してみました。(視覚に頼った採食と休耕田の存在)兼島ほか(2012)は、岐阜県岐阜市の水田地帯において採食行動や環境選択に関して調査を実施し、採食行動や捕食物について報告しています。(1)採食行動について獲物を見つけて立ち止まり、走り出して、嘴を突き出してくわえ採る、つつき採食を基本としていたと述べています。周囲をよく見て獲物に狙いを定めて捕獲することから視覚に依存した捕食である点が特徴と記しています。さらに、72%の確率で停止したあと4歩進んで捕食行為を行うことが判明したと述べています。歩行前から捕食地点までの距離、4歩あまり前方までの視界が開けていることが採食環境のひとつとして考えられると報告しています。(2)捕食物にについて調査ではカエル6回、ミミズ39回、カタツムリ11回、水124回、不明644回との結果だったと記していますが水については同時にプランクトンや小型の水生昆虫を捕食している可能性を上げてます。また、水田のステージ別にみると、田植え前はミミズやカタツムリ類、田植え後期から中干前には前者にくわえてカエル類を捕食、中干期には小さな餌生物、収穫期にはミミズ類、カタツムリ類などを捕食していたと述べています。なお、草丈が40cmをこえて採食が困難となる中干期以降で休耕田に分布が移動していたと記しています。(帰還性の強さ)私共が2009年秋に千葉県流山市に広がる水田地帯でケリ11羽の姿をみつけて以来、2026年2月までの17年にわたりほぼ同じエリアでその姿を見かけています。しかし、物流団地の建設が進行中で隣接する水田地帯も売却され、次から次に造成がされているため、越冬地が風前の灯です。ケリは帰還性が強いのかもしれないと思い、文献で同様のことが記されていないかを調べてみました。すると毎年定期的に同じ営巣場所に帰還すると記載されている文献を見つけました。新保ほか(1999)は、1998年に野田市今上でケリが繁殖した件を報告しています。2009年秋から2026年2月の間の冬期に観察しているケリは、前記繁殖地から2km程度の距離しかなく、ほぼ同一エリアとみて差し支えないと思われます。繁殖期、冬期ともに生息していることになります。一体に広がる水田地帯であることがその生息を支えているとも考えられます。このほか、次の文献が同じ営巣場所で営巣、帰還性の強さにふれていました。脇阪ほか(2018)は、京都府京都府の巨椋池干拓地でケリに関して寿命と繁殖能力の調査を行った結果を報告しいます。報告の中に「毎年定期的に同じ営巣場所で営巣する帰還性の強い個体がいる 一方で、必ずしも営巣場所に毎年戻らずに、空白年を経て帰還する個体も存在した」「早成性のヒナは親鳥から給餌を受けずに自ら採餌する 。そのため ヒナが成長に必要な餌量を確保するには、同一田面に留まるよりも隣接田面へ移動する方が有利なのかもしれない」と報告しています。河地(2018)は、栃木県北東部で行ったケリの調査結果を報告しています。報告では「ケリは、年を隔てても同じ営巣場所を利用し続ける帰還性の強い鳥であることが確認された。しかも、雌よりも雄にその傾向が強く見られた。同じ営巣場所を継続して利用した年数は,雌が平均2.4年に対して、雄は平均6.1年で有意差が認められた」と報告しています。(ケリの生息を可能にする環境)環境省(2026)の冒頭に「各地域で積極的な生息・生育地の保全活動等が展開され、対象種の保全が進むことが期待されます」と記されています。前進させていくためには、レッドデータブックが種の基礎的情報を提供する役割を果たすことが重要と考えています。(引用)新保國弘・柳沢朝江・片山真智子・北城道夫・柄澤保彦・桑原和之.1999.千葉県におけるケリの繁殖記録.Strix.第17巻.p93-99.日本野鳥の会.兼島香織・千家正照・伊藤健吾・大西健夫・平松 研.2012.水田地帯におけるケリの採食行動と採食環境の選択.農業農村工学会論文集.no279.pp81-88脇坂英弥・脇坂啓子・中川宗孝.2018.巨椋池干拓地におけるカラーリングをつけたケリの観察.pp1河地辰彦.2018.ケリ Vanellus cinereus のつがい関係の継続年数および離婚再婚の例.鳥類標識誌.第30巻.p71–79.環境省(編).2026.第5次レッドデータブック:絶滅のおそれのある日本の野生生物 鳥類.環境省.東京.911pp.(写真)1枚目:2019年11月17日、2枚目:2020年11月7日、3枚目:2021年12月16日、4枚目:2021年11月10日いずれも流山市(いずれの撮影地も物流団地造成工事中で立ち入りができないところがほとんど)
2026.09.07
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鳥友から干潟のシギ・チドリは満潮の時はどうしているかと質問をもらいました。文献に報告されている内容を紹介します。(1)水底に餌がある時間帯はどうしているか守屋(2023)は、「シギ・チドリはどうしているかというと、消化のために羽を休め、羽繕いをしたり、眠ったり、無駄なエネルギーを使わないようにジッとしたり(loaf)と休息する時間をとっています。この休息時間のために滞在する場所も実は重要です」と述べています。さらに、「利用されているのは、潮間帯上部の干潟から浜へ上がる移行帯部分、後背地にある塩性や淡水の湿地、マングローブの枝や根、岩礁などの自然のねぐらのほか、養殖池、水田やハス田などの耕作地、杭、海苔ヒビ、堤防などの港湾施設、塩田(国内にはほぼありません)、下水処理池などの人工的な場所もねぐらとして利用されます」と報告しています。千葉県船橋市潮見町のふなばし海浜公園先の三番瀬ではどうしているかを見てみると、満潮時には東突堤(ひがしとってい、緯度35.6、経度139.9)の堤防で休むシギ・チドリを多く見かけます。アップした写真は、東突堤と隣接する干潟の区画を仕切るパイプと網が設置されているエリアで観察・撮影したものです。(2)休息場の再生守屋(2023)は、福岡県博多湾東部の名島海岸、多々良川河口で2007年に休息場の再生が実現した事例を紹介しています。多々良川河口は、鳥類が満潮時に休息できる河川周辺の農地や荒れ地が人間により開発され住宅、倉庫、商業施設などに変化しました。状況を憂慮した住民が行政に働きかけを行い、川底に杭を打ち込み板や短管を横に渡した止まり木状のものを設置しました。設置後直ぐに利用したクロツラヘラサギを始め、シギ・チドリ類、カモメ類、ウ類、サギ類と言った多くの水鳥に利用されたと記されています。また、名島海岸では親水空間の造成と養浜が行われ餌場と休息場を再生しました。休息場は、海岸から少し離れた場所に、事業で使う石材を高さ2.4m、幅4.4mの島状に積み上げてのものと記されています。満潮時のねぐらとして利用され、渡り期や越冬期のハマシギなど利用され、複数種のシギ・チドリが利用していると報告されています。あわせて、習志野市谷津干潟での盛土の造成を紹介しています。2019年度に国指定谷津鳥獣保護区保全事業推進事業で浚渫土壌の活用の一環として盛土が造成されました。殻や土砂泥を盛土しましたが、土砂は流れて貝殻が主に基質として残り、通称「貝殻島」(約 10m×10m)と呼ばれています。満潮時に利用される場所が少なかったため、満 潮時の休息場所としてシギ・チドリ類に利用されてお り、定着の効果があるとのことです。また、越冬時のハ マシギ、渡り期のキアシシギ、チュウシャクシギは夜間のねぐらとしても利用しているとのこと。(引用)服部 卓朗.2023.博多湾東部におけるシギ・チドリ類の休息場再生.バードリサーチ水鳥通信.2023年9月号.p6-7.守屋 年史.2023.谷津干潟の盛土の利用.バードリサーチ水鳥通信.2023年9月号.p7.(写真)1枚目:ミヤコドリ(セグロカモメ、カワウ)2022年3月3日、2枚目:ダイゼン2021年8月6日、3枚目:オオソリハシシギ(ウミネコ、コアジサシ)2021年8月6日、4枚目:トウネン2023年9月13日、5枚目:ミユビシギ(コアジサシ)2021年8月6日、6枚目:ミユビシギ(ダイゼン)2023年9月13日、7枚目:ハマシギ(ダイゼン)2022年3月4日、8枚目:ソリハシシギ2023年9月13日、9枚目:オニアジサシ2020年1月13日、10枚目:コアジサシ2019年8月12日いずれも三番瀬(注意)立ち入り禁止エリアへの立ち入りと火器使用は厳禁です。
2026.09.06
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手賀沼の三大源泉地で現在も現存するこんぶくろ池は、台地の上に地下水がしみ出すタイプの湧水です。カワセミが餌の魚を捕食する大切なスポットです。ところが、今年に入りつい最近まで渇水状態が続いていました。今日、様子を見に出かけたところ、池に久しぶりに水が入っている状態でした。ツィーと鳴き声がしたと思ったらカワセミが登場し、複数回池にダイビングして魚を捕獲。幼鳥などの姿はなかったので、成鳥の捕食場所と思われますがうれしい復活です。(柏の葉公園内の野鳥情報)こんぶくろ池に立ち寄る前に柏の葉公園内を探索しました。秋は、カッコウ科ツツドリ、ヒタキ科エゾビタキ、キビタキが立ち寄る姿を目撃しますが、まだ姿は発見できす、次回のお楽しみとなりました。カルガモ、アオサギがボート池の縁に姿があったのにくわえてオオタカが広場上空に登場したのみでした。(商業施設前の池のヒドリガモ、バン幼鳥、成鳥の様子)越夏したヒドリガモ、頭部と脇に赤さがあり、三列風切に橙褐色の斑がないのですが、前回訪ねた3日では白い雨覆を確認できないままでした。今日、ようやく白い雨覆を確認することができ、ようやくエクリプス(雄)と同定できました。池で誕生したバンの幼鳥、独力で水面を移動し活発に採餌をしています。満腹になると、頑丈な脚と足指でえいと踏ん張って葦の茎をたどって葦原で休むのも一人前となってきました。バンには足に水かきがないので泳ぎは苦手で、尾羽を上げて頭を前後に振り前のめりで水面を泳ぎます。ところが込み入った葦の中をすすむのは得意です。スリムな体型が素早い動きを支えています。(キャンパス駅東口の調整池の近況)7月半ばに草刈りが行われましたが、再び草が繁茂していること、先月の豪雨の影響で水位が高く、水鳥の観察が困難な状況が続いています。鳥との出会いは、再び、草刈りが行われてからとなります。(参考)我孫子市.鳥の博物館企画展ガイド 第66回企画展 鳥の骨展-空飛ぶ鳥の骨組み.pp64.(写真)2026年9月5日撮影
2026.09.05
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昨日、柏の葉キャンパス駅近郊の調整池で越夏しているヒドリガモが藻に覆われている水中から嘴をびしゃびしゃとさせて微小生物を漉し取って食べている光景を目撃しました。鳥友からカモは嘴の縁にギザギザの構造になっていると聞いたことがあり、板歯(ばんし)と呼ばれているはずだが、哺乳類と同じ歯なのかと質問をもらいました。(水面採餌のカモの口器)松原(1996)が「水中の微小生物を漉し取って食べるという採餌様式を持つ生物は、それに適した形態の口器を発達させている」と報告しています。後述するハシビロガモについて「ほかのカモ類と比較して最大で先端が裾広がりになっている」と報告しています。(歯の字が入っているが歯ではない)広くカモに見られる嘴の板歯は、人間の爪と同様のタンパク質が変化したもので、食物を漉し取って水だけを外に排出しています。獣医師の鳥友によると、哺乳類の歯は、象牙質を主体として表面の歯冠部はエナメル質、歯根部はセメント質で覆われ、象牙質の内部には歯髄を入れる歯髄腔を持っているものです。(板歯が見えるカモ、なかなか見えないカモ)板歯が観察しやすいカモは、ハシビロガモです。平たくて幅広の嘴を横方向から見ていると、白いギザギザの板歯を見ることができます。これは、松原(1996)が報告しているハシビロガモの嘴の形状によるものではないかと思われます。同じ水面採餌型のカモであるヨシガモ、ヒドリガモ、コガモは同じ構造の口器を持っていますが、なかなか見る機会がありません。水面で餌を漉し取っていたら、今後も注目したいと思います。写真1枚目、2枚目のハシビロガモでは板歯がわかりますが、写真3枚目のハシビロガモは漉し取った水草が見えていますが板歯を見られず、写真4枚目のヨシガモ、6枚目のコガモも板歯は見られずでした。昨日、観察した写真5枚目、6枚目のヒドリガモは、漉し取った水草と思われるものは目に入りましたが板歯は確認できずでした。(ハシビロガモの水面での回転)ハシビロガモが群れで水面をぐるぐると回転している姿を見かけます。集団で回転することで渦を発生させ沈んでいる餌、水面の餌を集めて効率よく板歯で漉し取っています。(引用)松原健司.1996.ハシビロガモの嘴の形態と生息地選択性および食性との関係.我孫子市鳥の博物館調査研究報告.第5巻.p1-83.(写真)1枚目:ハシビロガモ、2025年1月1日柏市内、2枚目:ハシビロガモ、2019年12月28日成田市、3枚目:ハシビロガモ、2026年2月26日印西市、4枚目:ヨシガモ、2025年10月30日印旛沼、5枚目、6枚目:ヒドリガモ、2026年9月3日柏市、7枚目:コガモ、2020年1月1日印旛沼で撮影
2026.09.04
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昼過ぎから雨が降り出すとの予報でしたので遠出は避けて越夏したヒドリガモと今年誕生したバン家族の様子を見に柏の葉キャンパス駅近郊を探索しました。(ヒドリガモは雄エクリプス、それとも雌)頭部と脇に赤さがあり、三列風切に橙褐色の斑がないので雄エクリプスと考えています。ところが白い雨覆は今日になってもまだ確認できずです。その確認ができてはじめてエクリプスと同定できます。識別、なかなか奥の深いものです。(カルガモは成鳥か幼羽か)商業施設前にある調整池の小島周辺で見かけるカルガモ、脇と肩羽の淡色の羽縁は羽先で途切れていない点と三列風切に淡褐色の斑が見られないので成鳥とみてよいと思っています。(バン)今朝も複数のバンの姿を商業施設前の池で見かけました。成鳥2羽、額板と嘴が赤くほぼ成鳥と同じですが、脇の白斑が未完全に個体が1羽、遠目に見ると別種かと思うような個体ですが、嘴基部あたりに赤みがあり、その他が褐色で脇にベージュ色の斑のようなものが出ている若鳥(未成鳥)2羽の姿を見つけました。(そのほか)・商業施設前の池のふちでは餌探しをしていたアオサギ、ハクセキレイの姿を観察。・16号線をはさんで反対側にある調整池の縁の電柱に止まって、オオルリ似の鳴き声を披露していたイソヒヨドリは、雨覆先端が白色だったので雌幼羽または第一回冬羽と思われました。(写真)2026年9月3日撮影
2026.09.03
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ウミネコといえば、沿岸部や漁港に生息し、海面や地上で採食するというイメージがあります。これまでは、富田(2009)が述べているように「雑食性。海面採食によってイカナゴやカタクチイワシなどの小型魚、イカ類、オキアミなどの甲殻類、魚卵、陸上では投棄された魚、水産加工品、ゴミ、水田や河川では水生昆虫も採食する。さらに、人がばらまくパンや菓子類なども食べる」と理解していました。水谷ほか(2021)は、2018年5月から6月にかけて青森県蕪島で繁殖するウミネコにGPS 内蔵のビデオロガーを装着し、昆虫捕食の記録した結果を報告しています。撮影記録では、河口域を含む海洋上で捕食の成功および捕食の可能性があった場面が撮影されており、62回でそのうち捕食の成功と断定できた場面が25回記録できたこと、市街地や水田の上空でも捕食成功(海上での捕食の成功と同様に嘴に咥えられたことを確認できた行動)が 8回および捕食の可能性があった行動が17 回記録されたと述べています。また、捕食していた一部の昆虫類を同定したところ、ハチ目等を積極的に捕食していたと判明したと記しています。さらに、水谷ほか(2021)が「海上飛翔中に昆虫捕食が多数行われていたことから、時期によっては昆虫類も補助的な栄養源として機能している可能性がある」と指摘している点は、新たな知見です。なお、蕪島で繁殖するウミネコに関しては、従来の研究報告では、ゲンゴロウ科の幼虫やミズアブ科の幼虫などが雛へ給餌されたという記録や水田や河川などで水生昆虫を捕食したという件が報告されていますが、昆虫捕食が行われた回数や場所の記載および昆虫類の特定などを行い昆虫捕食について考察している点と時期により補助的な栄養源である可能性があると指摘しているのは画期的と思います。(引用)富田直樹.2009.ウミネコ Bird Research News Vol.6 No.7.p4-5.水谷友一・鈴木宏和・前川卓也・Joseph Korpela・宮竹貴久・越山洋三・依田 憲.2021.海上飛翔中のウミネコによる昆虫捕食とその同定.日本鳥学会誌.第70巻.第1号.p53-60.(写真)1枚目:2026年8月26日三番瀬、2枚目:2017年8月6日三番瀬で撮影
2026.09.02
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昨日、稲敷市浮島でシギ・チドリとの出会いを楽しみました。鳥友からウズラシギ成鳥と幼鳥との識別について質問をもらいました。(1)成鳥の胸から腹の密度と胸から脇のV字斑写真1枚目から3枚目が昨日観察したウズラシギ夏羽で、頭部と上面の赤茶色が淡く胸や脇にかけてV字型の斑がありました。春先の夏羽では頭部と上面の赤茶の色が強いのとは違っています。また、昨日観察していて発見したのが上尾筒にもV字斑があることです。(写真3枚目)なお、8月に見かける夏羽で羽縁が擦り切れ黒ずんて見える個体と遭遇することがあります。(2)幼羽写真4枚目から6枚目が幼鳥です。眉斑がはっきりとしており、胸は橙色味をおび、胸と腹の境界はぼやけています。胸や脇にはV字斑はありません。(近似種のアメリカウズラシギでは喉から胸まで密に縦斑があり、腹以下は斑はなく境界線ははっきりしています。なお、眉斑はウズラシギのような白さはありません)浮島では、幼鳥の姿は8月下旬から11月の間に姿を見かけます。(ウズラシギの越冬地と繁殖地)吉井(1988)が「繁殖地はシベリア北東部で局地的(中略)、ニューギニア、オーストラリア、ニュージーランドで越冬」と報告しています。また、近似種のアメリカウズラシギは「シベリア北部と北アメリカ北部で繁殖しオーストラリアや南アメリカで越冬」と記しています。(引用)吉井 正.1988.コンサイス鳥名事典.p66.(写真)1枚目から3枚目:2026年8月31日稲敷市、4枚目:2021年10月18日稲敷市、5枚目:2021年9月24日稲敷市、6枚目:2023年10月6日稲敷市、7枚目:2021年9月24日稲敷市、8枚目:2019年11月9日稲敷市
2026.09.01
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