まりことリンリン~♪

まりことリンリン~♪

2013.08.22
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カテゴリ: 読書

【送料無料】ノエル [ 道尾秀介 ]

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
物語をつくってごらん。きっと、望む世界が開けるからー暴力を躱すために、絵本作りを始めた中学生の男女。妹の誕生で不安に陥り、絵本に救いをもとめる少女。最愛の妻を喪い、生き甲斐を見失った老境の元教師。切ない人生を繋ぐ奇跡のチェーン・ストーリー。



この著者の本は初めてだったと思います。
ホラーや推理小説のジャンルから出てこられた作家さんですよね。
映画化された『 カラスの親指 』とか。
推理小説は嫌いじゃないけれど、この作家さんの作品にはご縁がありませんでした。

この作品は新聞書籍広告欄に載っていて、簡単な紹介文から受けた印象は、
この作家さんに持つ漠然としたイメージとは違う作品みたい、というものでした。


読んでみて、一言で表現するなら、ありきたりですが「切ない大人向けのファンタジー」かな。

大きく3つの話からなる連作ですが、サブタイトルに小さく― a story of stories ―とあるように、
各作品の中に更にお話が描かれています。
登場人物が作った作中話は、現実社会からの逃避の為でもあり、
新しい何かを現実社会に求め見つける為の話しでもあります。
それはどこかツンとしてギリギリの線で描かれているようで、
それでいてジワッと暖かくなるような(分かり難くてスミマセン)お話です。
字体で現在と作中話の区別がされていますが、
作中話には『お話』だけでなく、登場人物の回想部分も含まれるので、
ちょっと読みにくいと感じる方もいると思います。
私も慣れるまでは前をめくり直したりしながら読みました。


本や自分が作った「お話」に救いを求めています。
その中で、自分の醜さに気づくこともあれば、他人の心を推し量る優しさを見つけていきます。

最終的に、陽だまりの中にいるような気持ちで読み終えることが出来ました。
私はこういう終わり方で良かったと感じますが、
3つの話の全てで主要人物は「良い人」だし、

「出来過ぎ」と感じる方もいらっしゃると思います。
ハッピーエンド好きさんにお薦めです。

急いで読んだので、作中話と現実の部分がちょっと理解不足の面があるかもしれなー
とも思っているので、少し時間をおいてもう一度読みたいと思っています。





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最終更新日  2013.08.22 11:01:54
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