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なぜ、デンキウナギは強い電圧を発電できるのでしょう。ウナギでなくても、生物は体内で電気を作れます。人間の健康診断で心電図が測れるのも、体内で電気が作られているからです。しかし、体内電流は微弱です。デンキウナギでも、体内の1個の細胞ではわずかの電気しか作れません。それでもデンキウナギが発電する電圧が高いのは、それらの発電器官が直列つなぎだから。直列つなぎでは、数多く発電器官をつなぐほど、電圧は高くなります。しかもデンキウナギの体の後ろ半分は、その8割が発電器官。数多くの発電器官が直列につながり、600ボルトもの電圧が発生します。では、その電気はデンキウナギ自身が感電しないのはなぜ?その答えは、以前の日記で書きましたのでご覧ください。【以前の日記】 「コパンダは 電気うなぎの夢を見るか? - 感電 -」
2019.01.29
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イルカは哺乳類、サメは魚類。しかし、その体形は似ています。アシカ科のアザラシ、イタチ科のラッコ。生物の分類は違っても、胴長で短い手足の体形は共通しています。生物は種類は異なっても、生きる環境で姿形が似ることがよくあります。これを「収斂進化(しゅうれんしんか)」と呼びます。エサを取るため、移動するため。収斂進化は、それぞれの環境に最適化された進化の形。生物が収斂進化で得た姿は、その環境でなんらかの利点がある形です。そういえば、夫婦の外見は似てきますね。これも夫婦喧嘩をしないための、収斂進化なのでしょうか?
2019.01.25
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イチョウは謎が多い植物です。イチョウ科の植物は、中生代に世界中で繁栄しました。しかし氷河期にほぼ絶滅し、現代のイチョウ一種のみが最後の生き残りです。そのためイチョウは「生きている化石」と呼ばれます。イチョウは絶滅危惧種として、レッドリストに登録されています。寺院ではイチョウをよく見かけます。寺院にイチョウがある理由は、ふたつあると思います。ひとつは、イチョウは中国から仏教伝来とともに伝わったと言われること。ただし、その時期には諸説あります。それとともに、イチョウは薬用として伝わったとも言われます。しかし、イチョウの薬効はまだ未解明です。むしろ銀杏には、食べすぎると中毒死する毒性があります。食べすぎると中毒死するとはいえ、銀杏は食用になります。それが伝来の理由だと思いますが、イチョウの伝来時期と理由は正確にはわかっていません。それがイチョウの謎のひとつめ。ふたつめは、乳イチョウ。寺院でイチョウを見かける理由に「乳イチョウ」の存在があります。イチョウは、幹にこぶができ、垂れ下がることがあります。そのこぶの形を乳房に例え、乳の出が良くなると寺院では大切にされます。しかし、このイチョウのこぶが何かも、いまだに解明されていません。この謎のこぶを「気根」と説明する例が多くあります。下記の画像の引用元との仙台市のH.P.にも「気根」とありますが、正しくありません。なぜなら垂れ下がったこぶは根にならずに、枝になり葉が出ることもあるからです。根にも枝にもなる器官を「担根体」と呼びます。しかしイチョウのこぶが担根体なのかは、まだ結論が出ていません。もちろん、乳の出が良くなるご利益があるかもわかりません。これがふたつめの謎。古代から、長い年月を生き延びた最後の生き残り、イチョウ。その謎の解明には、まだ時間がかかりそうです。謎の解明ができるまで、私たちは美味しく銀杏をいただきましょう。食べすぎには注意しつつ。【乳イチョウ】 (仙台市H.P.より)・・・・・・・
2019.01.21
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インフルエンザが流行る季節。インフルエンザなど、ウイルスと聴くと良いイメージはありません。しかし、私たち哺乳類は生まれたのは、ウイルスのおかげと言われます。生物の体には、自分以外の異物を排除する機能があります。いわゆる、免疫作用です。しかし、哺乳類は体内に、自分以外の異物を持たなくては生まれてきません。自分以外の異物とは、妊娠による胎児です。免疫系があるため、胎児は母体内で攻撃を受けて排除されるはず。それは哺乳類でも例外ではないはずですが、そうはなりません。なぜなら、胎盤が胎児を守るから。胎盤内には、合胞体栄養細胞でできた膜があり、胎児を守ります。しかし、哺乳類の祖先は合胞体栄養細胞の遺伝子を持っていませんでした。合胞体栄養細胞を作るのは、ウイルス由来の遺伝子です。つまり、哺乳類の先祖がウイルスに感染し、胎盤が作られました。その胎盤が胎児を守り、哺乳類は子孫を残せるようになったのです。哺乳類は、ウイルス感染の結果、生まれました。私たちは、ウイルスに感謝しなくてはなりません。とはいえ、現代の私たちはウイルス感染を避けましょう。ウイルスに感染して、哺乳類の先にある、新生物の何かに進化しては困りますから。
2019.01.18
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話題の道具、「ねこじゃすり」。この道具でなでると、”ねこがとろける”と評判です。秘密はこの道具の表面の凹凸。表面の凹凸が、猫の舌の表面に似ているのです。だから、この「ねこじゃすり」でなでられると、猫はとても気持ちよくなります。仲間のねこにグルーミングされているように感じるから。「ねこじゃすり」は、小さなやすりメーカの開発品。当初は製作に必要な金型費用に困り、クラウドファンディングもしたそうです。今や品切れの声もあるヒット商品「ねこじゃすり」。ねこ好きの方。ぜひお試しあれ。
2019.01.15
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ヒョウやチーターは、斑点模様。トラやシマウマは、縞模様。この動物に共通の不思議な模様は、どの様にしてできるのでしょうか。実は動物の模様は”自然にできてしまう模様”なのです。2種類以上の色素細胞を持つ動物では、色素細胞が相互に干渉しあいます。増幅と消失を招く反応と、広がる拡散のプロセスで、ヒョウ柄や縞模様が生まれます。この原理は「反応拡散系」と呼ばれます。戦後まもなく、イギリスの天才科学者アラン・チューリングにより発見されました。生物の模様の原理として説明されましたが、生物界にまではその成果が届きませんでした。彼の業績が無視されたのは、彼の不幸な晩年の影響もあります。詳しくは、下記のリンク先の日記にあります。【日記】 「秘密をしられてはなりません - アラン・チューリング -」戦時中のチューリングは、ドイツの暗号機「エニグマ」の暗号解読に成功したイギリスの英雄でした。しかし1952年、チューリングは同性愛者として逮捕されました。当時のイギリスでは、同性愛は犯罪。彼は女性ホルモンを大量投与され、精神的にも錯乱します。さらにスパイ容疑までかけられ、彼の業績について語ることまで禁じられました。「反応拡散系」が発表されたのは、まさにこの1952年でした。そしてその2年後の1954年、彼の青酸中毒死体が自宅でみつかります。傍にはリンゴが落ちていて、彼は自殺したのだと考えられています。ロマンティックな彼らしく、白雪姫を真似て。彼の早すぎる死がなければ、数学・コンピュータ科学はより進歩しただろうと言われます。反応拡散系が生み出す動物の体の模様は、20世紀後半になりようやく生物界でも再評価されました。反応拡散系が生み出す模様は、今日「チューリング・パターン」と呼ばれます。生物と数学を結び付けようとした彼の想いは、ようやく世界に届いたのです。****コンピュータ・シミュレーションによるチューリング・パターンの動画。音楽とともに変化するパターンに癒されますので、ご覧ください。「チューリング・パターン」 (画像はウィキペディアより)****
2019.01.13
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新年早々、残念なニュースがありました。愛知県の交通事故死者数が、昨年もワースト1位でした。これで16年連続の全国ワースト1位になります。その事故死の分析結果が報道されていました。自己防衛の参考になるかもしれませんので、ご覧ください。(1) 交通事故死者の半数以上は、65歳以上の高齢者 高齢の交通事故死者の40%は、自宅から500メートル以内で被災しています(2) 次に多い交通事故死者は、自転車搭乗者 自転車搭乗者の死者の8割は、交通違反を犯した結果、被災しています散歩などでの何気ない高齢者の外出に、死の恐怖が潜んでいる。自転車でのルール違反は、自らの命を危険にさらす。この2点は、他の地域でも注意すべきことでしょう。皆さんもお気をつけて。
2019.01.10
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今年は亥年。イノシシについて考えていました。イノシシの肉を「やまくじら」や「ぼたん」と呼ぶ理由は、以前に日記に書きました。【日記】 「肉が食べたい - 数え方 -」仏教の影響を受けた、日本人の食生活が由来ですね。「ぼたん」と呼ばなくては、猪肉を食べることははばかられました。今は自由な食生活が送れる時代。「ぼたん」、「もみじ」、「さくら」という呼び名も、本来は必要ありません。いつか、この呼び名も忘れられるのか。そう思うと、少し寂しい気持ちになりました。
2019.01.08
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御挨拶が遅くなりましたが、今年もよろしくお願いします。まだお休みを戴いています。晴天に恵まれていますが、冷え込んでいます。体調管理にはお気をつけてください。
2019.01.02
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