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以前読んだ、『脳のなかの幽霊:V・S・ラマチャンドラン+サンドラ・ブレイクスリー(著):山下篤子(訳):角川書店(1999年発行)』という本が非常におもしろかったのですが、きょう、本屋で、ふいに、目の前に『脳のなかの幽霊、ふたたび:V・S・ラマチャンドラン(著):山下篤子(訳):角川書店』という、2005年に発行された本を見つけました!うれしいなあ。
2009年07月30日
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老人が静かに言った。十年後には生きていないかもしれないから、この十年で出来るだけのことは・・・中年が力強く言った。来年には死ぬかもしれないから、今年中になんとか・・・青年が大声で言った。明日は生きているかどうかわからないから、今日のうちに。少年が笑いながら言った。今日死ぬのだから、いま、すぐに!赤ん坊が呟いた。昨日死んだかもしれない・・・去年死んでいたかもしれない・・・生まれて来なかったかもしれない・・・
2009年07月29日
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(寝ながら学べる構造主義:内田樹(著):文春新書:p40)より引用『人間主体は「自分が何かを意識化したがっていない」という事実を意識化することができない』
2009年07月29日
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壁の頂上、等間隔に配置された(私たち)は、互いに手をつなげるほどの距離にはいない。それでも、ボールを軽く投げれば届くほどの距離に仲間は立っているので、声くらいは届きそうなものだが、動物音、大気音、機械音、種々入り乱れた音声が渦巻いて、(私たち)の声は仲間に伝わるまでに歪むなり減るなり、発声された音のままでは届かない。そのうち(私たち)はしゃべれなくなった。 なので(私たち)の連絡は文字ボールで行われる。ただし、ボールに書かれた文字は暗号らしく、(私たち)のほとんどは書かれた文字の意味を知らない。(私たち)のうちの少数は暗号を解読できるという噂だが、かれらにしたって、暗号を解読した文章もまた、ある種の暗号でできていることを知らない。 何だって?ボールに書かれた文字の意味を知らないのに、どうやって連絡を取るというのだ? じつのところ(私たち)はボールを投げ合っているだけで、伝えなくてはならない物事などないのだろう。連絡を取り合う必要なんてないのだろう。(私たち)は、眠ることもなく、食べることもなく、動くこともほとんどなく、壁の頂上に置かれている。呼吸くらいはしているのだろうけれど。 私たちは何のためにいるの? 何人くらいいるの? こんな、落ちそうなところにいるのはなぜ? 私たちの欲望は何?(私たち)は、(私たち)のことを知らない。 地上になら、(私たち)のことがわかる人がいるかもしれない。そう思って、地上の人に向けて文字ボールを落とそうとするのだが、壁風と呼ばれる特殊な風に吹き上げられ、めったなことで地面まで落ちはしない。
2009年07月29日
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(徒然草 in USA:島田雅彦(著):新潮新書:p41)より引用『偽ドル札の捜査に当たったインターポールの説明では「偽造ドル紙幣(スーパーノート)は本物の米国通貨と同じ工程と同じ材料を使って製造されている」という。インクも印刷機も、さらには紙の成分も本物と同じ』
2009年07月29日
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2009年07月28日
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このまま眠ってそのまま目覚めなくていい幾度も聞いてきたことだし考えもしてきたことなのにいまさら身にしみこんでいくので驚いてしまう大きな白い蟻影を踏み荒らす自殺?まさかねえ生前は死ぬなんて思いもつかないって言ってましたよどうでもいいどうでもいい領域がすみやかに拡がっていくなにかねがいはありますか?生きていてよかったと彼がつぶやいたとき嘘でしょうと言っておいたの赤い下着を脱ぎくつしたを燃やす
2009年07月28日
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眠れぬ夜はくりかえされ疲れきり二十四時間あいているという噂の図書館に出かけた月の石の写真集をめくりビデオルームでは『空中ブランコ入門篇』館内の食堂でこんぶそばを食べシャワールームを使うソファーに寝転んで読むようやく眠くなりかけた夜明け図書館を出て職場に向かう職場ではぼんやりした頭がふたたび図書館へ戻ろうとしているこのたび仕事にも行かずリュックサックに荷物をつめているのはながらく休職してあの図書館にひたりたいのだ図書館にまぎれこんで住み着いた二匹の犬と並んで図書室から図書室へと入り組んだ廊下を散歩するのは生命力がゆるんでいくみたいでそういえばこんなふうになりたかった犬と私は顔を見合わせもっといいことはないかと匂いを嗅ぎ回る黒い扉に犬が吠える貼られた文字は『閲覧禁止書庫×処分待ち』二十四時に扉がひらく地下への階段を降りる二匹の犬に挟まれた私は二十五時間目の図書室に落ちる
2009年07月27日
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価値判断なしでは身動きひとつできないのに、「価値判断を落とす」なんてのは、まったくばかげたことのように思えるけれど、しょせん生きてるからには、身動きしているからにはどうしようもなく価値判断しているわけで、にもかかわらず、価値判断しないでいてみようとする不可能な試みによって、感覚の状態が変化する可能性が出てくるんだろう…
2009年07月26日
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るかさんが「見知らぬ駅」のコメントで、『難しいなー でも頭を撹乱されるような詩が好き 突き放さざるを得ない哀しみっていうんですかねー』と書いてくれたのですが、ぼくも「頭を撹乱されるような詩」も好きで、そういった詩を書いて読み返すと、いったい何が書いてあるのか我ながらようわからんけど、なんとなく「ファジーで、危うくて、切ない感じ」が漂っていて、捨てがたいように感じます。それから、あのね、るかさん、「頭を撹乱されるような詩」がいいなら、これはどう?これもどう?、って、これまで書いた詩、たとえば「狭い旅」とか「実験室は寒い」とか「行方不明」とか、見せたくなったので、引用します。狭い旅実験室は寒い行方不明
2009年07月26日
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陽はどこからともなく弱く射している光のなかに住む生き物かすかな息して薄明るい場所でうごめく昼の湯につかり眠たげな夢を浮かべては湯舟に昼の花が咲きゆるんだ花びらに身をまかす揺れる 湯を 口に含む
2009年07月26日
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(雑学図鑑 知って驚く!!街中のギモン110:日刊ゲンダイ(編):講談社+α文庫:p77)より引用『スペードのAだけデザインが違うのにはちゃんと理由があります。 トランプに税金をかけていたイギリスでは、18世紀に入ると、スペードのAを政府が刷って、それを業者に渡す代わりに税金を徴収したのです。 私が持っている1855年製のトランプには「1シリング」と税額まで入っています。』
2009年07月23日
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(遺伝子がわかる!:p166:池田清彦(著):ちくまプリマー新書)より引用『カメでは肋骨が肩甲骨の外側に飛び出し、これが甲羅になったと考えられている。 肋骨を作る発生プログラムが肩甲骨の内側から外側へ変更になったのだろう。』
2009年07月23日
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ただ数枚の扉を抜けて見知らぬふりをした駅へ素知らぬふりをした体を連れてそれとなく不安になり旅の食事は薄暗く遠方の気分にひたる頃いま到着した駅からのもうひとつの旅へ出かけようとして寄り添う言葉も妖しくてわたしは他人の旅に出る
2009年07月22日
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眼球が額から下腹に沈む私は暗い立場になり聴覚器官は出世する目の穴を縫って耳の穴は内臓を越えて伸び体をつらぬく私は音の立場になる落ちないようぎりぎりに 乗り出して聞く他人の音他人のざらつき音に濡れる 耳穴音のしずく 垂れ湿った音におおわれて転がる眼球耳穴から抜け落ち私は寒い立場になる
2009年07月20日
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2009年07月16日
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2009年07月16日
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脳や細胞や身体には、存在を神秘と感じる仕組みがある、ということなのだろう。
2009年07月13日
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交叉した指でなぞる身の形指が身から離れふと 怪に触れるあわてて 指を身にもどす怪が身にからみつく怯えることはない滞った身をゆるめ身と怪を少し交換しよう身も怪も交じりこの世あの世を漂っていく身捨て怪拾い通り風
2009年07月12日
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(人生をどう生きますか? WHAT ARE YOU DOING WITH YOUR LIFE?:p276/p277:クリシュナムルティ(著):大野龍一(訳):コスモス・ライブラリー)より引用(一部変作)『(質問者)「私は毎日の生活がつまらなく、何か他のことをしなくちゃ、と思うのですが」(クリシュナムルティ)「あなたが食べているときには、不注意にならずにきちんと食べなさい。食べていることに気づいていなさい。 散歩するときには、不注意にならずに歩きなさい。歩いていることに気づいていなさい。 重要なことは何をしているかではありません。 たった今していることに気づいているかどうかが重要なのです」』
2009年07月12日
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(逆立ち日本論:p207/p208:養老孟司 内田樹(対談):新潮選書)より引用『(内田)全共闘というのは、横で見ていたからわかりますけど、思想運動というわけじゃないんです。 高校のときにガリ勉でこっちが楽しく不良高校生をして遊んでいるときには、「ウチダ、勉強の邪魔をするな」と言って苦々しい顔をしていた優等生が、大学に入ったらあっという間に全共闘に衣替えして、その連中がこんどはぼくをつかまえて、「ウチダ、革命の邪魔をするな」と叱りとばす。なんかいつも怒られるばかりだなと思っているうちに、みなさん髪を七三に分けて、中央省庁とか一流企業にどんどん入ってしまって、またまたぼくは取り残されてしまった。 あの方たちはガリ勉高校生であったときと、全共闘学生だったときと、出世主義のサラリーマンであったときの基本的な構えは別に変わっていないんです。 要するに、いばって、人をこづき回すのが好きなんですよ。』ああ、なるほど、わかりやすいな。
2009年07月09日
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まっすぐな地平線にまたがって揺れてる葉 いちまい地平線上に ユレル 葉風になびいて姿をみせたり地平線の向こうへ 落ち 葉キエルユレル 地平線
2009年07月09日
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旅行、したいなあ目的、見慣れぬ光景に驚きたいでもね旅行カバンはキライ人ごみ嫌い乗り物のるの やだし見知らぬ土地での見知らぬ人との出会い なんてのまるで苦手だし困ったわね旅先でクルミ割り人形に出会うあれ?クルミみたいな堅いノ割るノっていったいどんなにスゴイおにんぎょう?ふむふむ なるほどねクルミ、クチで割るって知ってた?
2009年07月08日
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(逆立ち日本論:p65:養老孟司 内田樹(対談):新潮選書)より引用『(内田)ユダヤ神秘主義(カバラー)の創世神話はかなりヘンテコな話なんです。天地創造というと、ふつうは神さまが無から有を生み出すわけですけれど、カバラーの創世神話では、そうじゃない。 神が「自己収縮」して、世界のための「場所を空ける」のです。宇宙に充満していた神が収縮するとスペースが空きますよね。人間はそこに到来する。』
2009年07月07日
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朝、手がすべって コーヒーがこぼれる微妙な心の乱れ(それとも微細な脳の崩れ?)存在はいつでも 人身事故朝、起きるのがそんなにつらくないのは詩を書きたい心から時が刻み始めるから心のリハビリ(いつまでもつかえる方式では なさそうですけど)弱気なのは 対物事故それにしても公園の緑グリングリン あふれだす
2009年07月07日
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去年、わたしはあなたといて今、あなたはわたしの目の前にいてあれ?これってなんか 瞬間移動ああ でもねこれって あたりまえ時間のない世界ではすべては瞬間移動ん?ホラ、ネ
2009年07月06日
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(遠い太鼓:村上春樹:p10:講談社)より引用遠い太鼓に誘われて私は長い旅に出た古い外套に身を包みすべてを後に残して (トルコの古い唄)
2009年07月05日
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(歌 耐える夜の:入沢康夫(著):p5:書肆山田)より引用陶片に一点の暉ここで砂の海は 天とまじわり身を投げて僕には振り捨てたいものの数々
2009年07月05日
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湯気が薄墨色の空に溶けて空をじっと見上げていると時間が止まったようだけれどもみじの葉の輪郭がじわじわとひろがって鮮やかな色を放ちだすと一瞬ごとに世界は生まれ変わっているのだと実感するさっきまで見ていた夢よりずっと 夢のようだ
2009年07月05日
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同じ道を通っても、毎日新しい発見があり、見つけたと思ってもそれは逆に見られてたりする。今日の帰り道、信号待ちをしていたら、郵便ポストがすごくていねいに、息をしているみたいにひっそり、くっきりそこにあって、田んぼで作業しているピンクの割烹着のおばさんがものすごく美しくて素晴らしい映画を見ているようでしたよ。
2009年07月05日
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煙はさわれないよねと、息子が言うのでさわれてるけど感触がないだけだよと、答えましたじっと観察していると煙はゆらゆらとスローモーションみたいに空気に溶けていきますどこまでが煙なのと、また聞かれてどこまでもと、答えました
2009年07月05日
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他者がよろこぶと自分もうれしいのは人や葉や猫が自分だから他者は自分である自己満足でもうれしいのはつきつめた自己が他の者だから自分は他者であるまあな、他者が自分なら自分は他者だわな
2009年07月05日
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朝 詩を書こうとしている身体心地いいコトバなんてね、って言ってるけど書きたくて書いててそれでもって気に入ってくれる人がひとりでもいれば(ひとりめはジブン)ふんふん ふふふん ふーそうね はじめっからまッ ダイジョウブ でしょ朝の月 薄いなあ満員電車で浮かぶ 一行目
2009年07月04日
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目薬して カーテンの隙間から庭で戯れる4匹の子猫さて通勤並んで倒れてる 自転車たち視線は曇り空 視界にクモトントン拍子に あなたからのメールパイナップルピザ、好き?
2009年07月03日
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7月の光緑 鳥 濃い形歩調は新呼吸あなたは同じ目で 世界を呼吸しているわたしとあなたの 同じ目複数の種類の 入り組んだ 鳥たちの声遠く 冷えた水まだ ずぶ濡れじゃないよね目の前には 小さく切ったニンジン グレープフルーツ 書きかけの詩あそこに シャボン玉
2009年07月02日
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(奇跡の脳:脳についての解説(p2):ジル・ボルト・テイラー(著):竹内薫(訳):新潮社)より引用(一部変作)『10才のときに心の奥底で感じた想いを、33才や70才になっても同じように感じるのはなぜでしょう? 体内の多くの細胞は、数週間、あるいは数ヵ月ごとに死んで入れ替わります。ですが、神経系の主な細胞であるニューロンの大部分は、いったん死んだら再生することがありません。 脳内のほとんどのニューロンは変化せず、あなたと同じ年齢なのです(ただし、ニューロン同士のつながり方は変化してゆきます)』
2009年07月02日
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ameの街へはどう曲がればよかったのかしらねぇさみしいのでカミナリなので散歩してしまうズブ濡れさみしいってことは つまり 何かかんがえてんでしょカミナリが好きameameふれふれカミがナル
2009年07月01日
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(奇跡の脳:脳についての解説(p2):ジル・ボルト・テイラー(著):竹内薫(訳):新潮社)より引用『2000年前から4000年前のわたしたちの祖先の脳ですら、今のわたしたちの脳と同じではありません。 たとえば言語の発達というできごとは、脳の解剖学的な構造や細胞間のネットワークを変えてしまったのです。』おお、なるほど…きっと2000年前の脳は「目の変化」が起こりやすかったんだろうな…
2009年07月01日
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