前回の日記での『 びりっかすの神さま
』もそうですが、「読書のすすめ」店長の清水さんのおすすめを
続けて読んでいました。
今日は『 働く幸せ 』の読書メモを書きます。これも、 清水克衛『 しあわせ読書のすすめ 』 で紹介されていた本です。
『 働く幸せ
』
(大山泰弘、 WAVE出版
、2009、1400円)
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【内容情報】(「BOOK」データベースより)
知的障害者が社員の7割、50年間持続経営。
『日本でいちばん大切にしたい会社』で紹介された日本理化学工業。
なぜ、この会社は、こんなに温かいのか?
疲れた心に沁みるビジネス・ストーリー。
【目次】(「BOOK」データベースより)
/第1章 「逆境」を最大限に活かす
/第2章 働いてこそ幸せになれる
/第3章 地域に支えられて
/第4章 幸せを感じてこそ成長する
/第5章 「働く幸せ」を広げるために
/第6章 会社は、人に幸せをもたらす場所
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著者はチョーク作りの会社、
日本理化学工業
の社長さんをされていた方。
この会社は、社員の7割を知的障害者が占めています。
著者が入社して3年目の時、2人の15歳の知的障害者を雇用したのが始まりでした。
知的障害者雇用ではテレビなどのメディアでも取り上げられています。
その反響で多かったのは知的障害者が働く姿を通して、ご自分にとっての
「働く意味」について思いをめぐらせるものだったそうです。
本書の中で、最初
「精神のおかしな人を雇ってくれなんて、とんでもないですよ」
という言葉を発したのは、著者自身だった、と書かれています。
率直に、障害者雇用の最初から現在までが順を追って描かれてます。
「障害」があっても働ける環境作りの具体像は、
どんな職業にも通じる考え方や工夫を包含しており、
大いに勉強になります。
多くの方に読んでほしい本です。きっとあなたのお役に立ちます!!
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『 働く幸せ
』読書メモ1
・「うちの工場には知的障害者の人たちが働いているのですが、
どうして彼女たちは施設よりも工場に来たがるのでしょう」
住職に質問したところ、答えは・・・
「人間の幸せは、ものやお金ではありません。
人間の究極の幸せは、次の4つです。
その1つは、人に愛されること。
2つは、人にほめられること。
3つは、人の役に立つこと。
そして最後に、人から必要とされること
」
・知的障害者だけで稼働する生産ラインを考えることに没頭していた著者
ふと閃いたのが、 交通信号 。
知的障害者たちは、文字や数字が理解できなくとも、
信号の区別、つまり、色の識別はできている。
「そうか!」
なにか 色を使った工夫 ができるのではないか。
赤い蓋の容器に入っている粉を量るときには、
赤いおもりを乗せる。
青い蓋のときは、
青いおもりを乗せる。
・・・
・「ふつうはこうやる」という方法を教え込もうとしていたから、
うまくいかなかった。
もしかしたら、私たちは
健常者のやり方を押し付けていただけなのかもしれない。
でも、 その人の理解力にあったやり方を考えれば、
知的障害者も健常者と同じ仕事をすることができる。
・時間を計るには、時計の針を読むかわりに 砂時計 を使えばいい。
・数を数えるには、連続した数字を書いたカードを用意しておき、
1つの作業ができるごとにそのカードをめくっていけばいい。
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特別支援教育を勉強してきた自分でも「そうか!」と唸るやり方が、本書には目白押しでした。
こんなふうに、現場のリーダーが工夫することで
障害のある人もない人もやりがいを持って働ける職場・・・
いいですね!
いろいろなところで、こういった職場ができていけばと切望します。
世の中の社長さんすべてに読んでいただきたい!![]()
つづきはまた次回。
次回は日本理化学工業のオドロキの商品などを紹介します。
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