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忙しさは続くもので、突然夕食に招待されて、話の流れて明日はドライブに行くことになってしまった・・・
家でゆっくりしたいのに・・・そう言えば連休でしたね。
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セビーリャのアルカサル 6 (黒大使のルビー)
スペイン(Espana) アンダルシア(Andalucía)州、州都
セビーリャ(Sevilla)県、県都セビーリャ(Sevilla)
アルカサル(Alcazar)
人形の中庭(Patio de las Munecas)とルビー伝説(黒大使のルビー)
様式は乙女の中庭とさほど変わらない優雅な化粧漆喰で装飾されています。
アルカサルはカルロス5世以降も宮殿として増築されたので古いのは1階だけで、上部は後から付いた上に19世紀に修復されているそうです。
隣に王姫の部屋や食堂があり、別の方面は広間に出たり大使の間の続く脇部屋があります。
美しいけれど小さなこの空間はほっと一息つくようなぬくもりがあるようです。迷路のような宮殿の中にあってささやかでも天を仰げる場所。光を求められる場所・・だからなのでしょうか・・。
巨大ルビーの惨劇
しかし、この中庭には壮絶な伝説がありました。
ペドロ王の時代、グラナダがまだ属州として残っていた時、 グラナダの王がご機嫌伺い
によく宮殿を訪れていた・・と言う話を前回しましたが この訪問の時事件は起きた
と言います。
ある時、グラナダ 王の身に付けていた大きな赤い宝石(ルビー)を見て、王の愛妾が欲しがった
そうです。
それをグラナダ王が拒否した為に、グラナダの王は滅多打ちにたたかれ、脅され、命からがら宮殿を逃げ回り、この中庭でついに捕まった。そしてさらに 滅多打ちにされてルビーは強奪された・
・。つまりこの中庭は血で汚された・・と言う内容です。
この時の王はペドロ1世(Pedro 1)(1333年~1369年)で愛妾はマリア・デ・パディりア。相手の王は、 グラナダ王国ナスル朝 ムハンマド6世
(Muhammed VI、1360~1362)
だったようです。
ところで、この 巨大ルビーは王朝を渡り歩き、今、ロンドン塔にある
のです。
「大英帝国の王冠」に黒大使のルビーとして王冠の正面に飾られています
。どうもビルマ産のルビーだそうです。
因みにこの王冠のダイヤ(アフリカの星)の話は11月に「キンバリー・ダイヤモンド鉱山のビッグ・ホール 」で少ししていますね。
なぜ英国王室の手に渡ったか・・
おそらくマリアの死後、 ペドロ王は、イングランド王エドワード3世の長子、通称{黒大使エドワード」(1330年~1376年)にプレゼント
してしまいます。
それは異母弟のエンリケとの抗争が遠因です。ペドロは血縁のあるエドワード3世に助けを求め、その子黒大使が活躍してくれたお礼だったようです。
黒大使はアキタニア(フランス西部の所領)に持ち帰り、紫のベレー帽に付けていたようです。
そして彼の死後、リチヤード2世、ヘンリー5世と渡り、チャールズ1世の処刑後に一度不明となり、再び英国王のチャールズ2世の手に渡って宝冠にはまったようです。
この中庭のどこが人形のパティオなのだ? と誰しもが思ったとおもいます。
それが下の写真にあります。
柱の飾りの中に小さく、丸く囲われた中のけったいな人の? 顔?
これが名付け理由だって?
やはりここで一度切ります。 つづく
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