I歯科医院の高楊枝通信。

I歯科医院の高楊枝通信。

2024/05/29
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after


残った歯根は短いのだが、仕方がないです。歯槽骨があるところまで歯肉が下がって安定化するでしょう。それがこの方の場合の治癒ということ。

・・ここでやっていることがなぜ広まらないのか?術式は全面公開しているのに?
読者さんは思うでしょうね。nekoさんからもコメント欄に書き込みがありましたので、そのお答えです。

僕には普通なのだが、一般の歯医者には難しい理由は2つの側面があると思いますね。
1つは技術的な側面、2つ目は経済的な側面。

1、ここでやっていることはまず歯学部で習わないというのが大きいでしょうね。理論的に考えれば当然だろうと思うんだけれども、歯学教育の現場では木を見て森を見ずみたいなことしかやってなくて、それを乗り越えるのは難しかろうと思うわけです。歯科治療の基本は歯を削って何か修復物を入れるということから頭が離れないというか、頭を切り替えてそれから抜け出すのが難しい。100年以上も前の手法や考え方から抜け出せないでいる。
単なる技術面でもここの​ スーパーテクニック ​というのが普通にできないと、まあ無理でしょうね。

そしてこれが重要なんだけれど、新しいことを考えたら、それを実行できる幅広い知識と技術力。まぁ、工作慣れしているということは必須でしょうね。それと最後まで諦めない根性というか、しつこさ。ま、病気かもしれませんが。

また僕にとっては普通のことなんだけれど、歯科治療や歯科技工の技術だけではだめで、電気、電子、機械、化学、その他の工学の知識も技術も必要でしょうね。ここでやっている歯科以外の記事を見てもらったらわかると思うけれど、全部繋がっているんです。

僕の場合に技術ベースは自作派オーディオ技術

オーディオ技術は幅広い分野の知識、アートと技術の総合科学技術なのですね。これがなかったら今の僕はない。

2、の経済的側面なんだけど、歯科業界のビジネスモデルというか、これがないと食べていけないという保存修復と補綴技術ですね。

これらを捨てねばならないというのが受け入れられない致命的な原因ですね。
まず、虫歯は治らないので早期発見早期治療が必要。虫歯を見つけたら即削って治療しましょう。
痛みが出たら治らないので神経を取って被せましょう。というのがありますが、

虫歯は治る、進行しないこともある。削って埋めるにしてもCR充填の一択で、他の方法はダメ、と言われたら診療報酬が安すぎて歯科医院の経営も成り立たないし、その技術もないとなる。

痛くなっても神経を取る必要もない、被せる必要もないとなれば、被せる時に発生する収入を捨てねばならない。
歯が無くなるのは主に神経を取った歯で、それがないとなれば、そのフォローとしてのブリッジ、入れ歯、インプラントという稼ぎ頭も消失する。

これに耐えられるか?ということですね。

まず無理でしょう。僕は診療機械器具が古くなって壊れても買い替えはできず、モノタ◯ウや◯マゾン、秋◯電子などから部品を取り寄せて、中古品を◯フオクやメルカ◯、e-Bayで落として修理改造しながら使っている。通常はあり得ないでしょう。それには常に勉強が必要です。僕は歯科医師になる前からオーディオ系の技術があるので、リバースエンジニアリングすればそれほど難しくはない。

歯科用の機械器具とはどういうものか?、その構造は?、原理は?とか言われても知らない歯医者は多いわけです。修理は業者任せ、壊れたら買い替え、自分は使うだけ。ま、お金がかかるということです。

それに全て外注はせず自分で作っているので外注技工料や修理代は発生しません。
要するに通常の2倍も3倍も働いてやっと提供できる理想の歯科治療ということ。

どっぷり業界のしがらみに囚われて、身動きならず。従来の歯科治療を否定するなんてことができますか?
身体を痛めて2倍も3倍も働くとかできますかね?

よほどのバカか世の中ひっくり返るほどの革命的なことが起こらないと無理でしょう。

・・・で、今日は再建した歯根を挿入固定まで、次回は1〜3ヶ月後にブリッジを口腔内で作って終わりです。



















つづく



















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Last updated  2024/05/29 08:29:49 PM
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Re:今日の抜歯再植術シリーズ26.2(ここの技術のベースは?)(05/29)  
neko さん
ありがとうございます

スーパーテクニックかぁ(私的には魔法使い)
ここでやられてる事は確かにそうですね
2級窩洞のレジンも難しいところが多いですからね

根管治療 インプラント等 自費治療でされてるところは結構出て来てますが
3MIX+α-TCPは……
残念な話ですが見ないですね
虫歯の治療で出血してしまったものや歯髄炎おこしている神経を抜髄せずに残せるなら、患者にとってはそのほうがありがたい気がします

ほんと、こちらに通いたい (2024/05/30 06:58:37 AM)

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