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こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」により本道農業の魅力発信のため、ドイツで有機農家の元で研修生として働き、持続可能な農業のあり方や、農家民宿を経営する農家でグリーンツーリズムについて学ぶ学生留学コース石垣のぞみさんから2月の活動の様子が届きました 私が現在研修をしているシュロスベルグホフでは、毎日入れ替わりでゲストが訪れる日が続きました。ドイツの公立学校では、州によって多少期間は異なりますが2月に1週間ほどの冬季休暇があります。そのため、家族連れで休暇を楽しむゲストが多かったようです。 私が滞在しているファームインでは、毎朝羊や山羊などの動物の世話から始まるのですが、その時間を通してゲストとの交流を体験しました。ある4人家族のゲストのうち、2人の子供が動物に興味を持って作業を手伝ってくれました。10歳のヨストス君と7歳のケーティちゃんは毎朝私が起きるよりも早くに身なりの準備を整え、私が外へ出るとすでに扉の前で待っていました。毎日卵を集める作業の前には「今日は卵何個あると思う?」と質問をしてくれて、たくさんあると喜んでいる姿をとても微笑ましく感じました。 私にとっては当たり前になってしまった毎日の作業が、子供たちと一緒に作業することで新鮮で、楽しい時間となりました。また、子供たちにとっても普段はできない少し特別な体験になったのではないかと思っています。都市と農村の交流の場としてのグリーンツーリズムを実際に私自身が体験することができたことを嬉しく思います。 この農場から車で10分ほどのところに元はレストランだった建物があります。その建物を農場主のエルウィンとペートラは2年前に購入し、リニューアルして第2のファームインにするための準備を少しずつ進めています。 未だに中には古い家具が残っており、それらを運び出す作業や、古い絨毯を細かく切断して処分する作業を行いました。この古い建物の回りを取り囲む草原は、以前羊の放牧に利用していたそうです。息子のマルコスに話を聞いたところ、その草地をこの先5年間は利用しないとのことでした。その理由は、ドイツではここ数10年で昆虫の数が激減しているそうで、この草地を5年間保護区とすることで少しでもその数を回復させるという目的があり、そのために国から補助金も受けています。生物多様性を守るために環境問題に取り組む意識の高さを感じました。 また、シュロスベルグホフは森に囲まれた山奥にあり、ここでの生活は森と深く結びついています。森の中に入り、病気の木や台風で倒れている木を切断し、トラクターで運びます。この地域では薪ストーブを利用する家が多く、森からエネルギーを得て、またそれが森に還元されていく(カーボンニュートラル)という環境にやさしいライフスタイルだと言えます。 主に伐採するのは、Fichte(トウヒ)の木で、ここ数年で在来種のTanne(モミ)の木よりもかなり数が増えてしまったそうです。この農場では、全部で30haほどの森を所有していますが、地道にTanneの植林を続けています。 息子のマルコスとの会話で、彼はこんなことを言っていました。「ファームインをすることで、自分たちが環境に負担をかけないでどのくらいの規模で農業をするか考えながらできるのが良いところだ。大規模なモノカルチャー農業(単一の作物を栽培する農業形態)では生産が第一の優先事項で、環境に対しては悪影響を与えることが多い。そういう意味では、自分たちのライフスタイルは環境に負担をかけずにやっていくことができる。」 確かにこの農場は、“産業”としての農業という観点からみると規模が小さく生産効率も良いとは言えません。しかしファームインと組み合わせて経営することで、環境保護も実践しつつ、ここを訪れるゲストが森や川といった自然、農場、そしてこの農場のホストである家族との特別な時間を楽しむことができる場を作り上げているのだと感じました。 この農場での滞在も、残り1カ月を切りました。 ドイツでも、新型コロナウイルスのニュースを目にしない日はありません。自身が感染しないように努めるのが第一ですが、故郷である北海道でのニュースを目にするとやはり心配で不安な思いです。1日も早く事態が収束することを願うとともに、お一人お一人の健康を祈っております。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2020.03.05
Hello, everyone!!国際課国際交流員のマレイナ・マコへニーと申します。昨年の8月から総合政策部国際課で勤務しています。国際課に勤務する中国・韓国・英語圏からの国際交流が、それぞれの視点で北海道の観光、暮らし、経済、文化などのトピックを集め、「赤レンガ通信」を発行しています。このたび、第51号が出来上がりましたので、どうぞご覧ください!英語: Red Brick Bulletin 51日本語: 赤レンガ通信 英語版 51号本号は、大統領の選挙INアメリカについて特集しております。北海道で暮らしているJETプログラム参加者のインタビューを紹介するコーナー「北海道JETスポットライト」では、奥尻島のテーシャ・ホークスのことを紹介させていただきます。バックナンバーの1号〜20号までは英語版しかありませんが、下記HPにて公開しています。興味がありましたら、一度ご覧になってください。Http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/tsk/akarenga
2020.03.04
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」により教育先進国のノルウェーで、ものづくり関係の職業教育をカリキュラムに組み入れている学校で職業観の育成についての日本との違いを学び、北海道の持続可能なものづくり産業への貢献を目指す学生留学コース立花洋太朗さんから1月の活動の様子が届きました 立花さんは、2月上旬に帰国しています。 1月は実践活動を中心に行いました。ノルウェーのベルゲン市内の公立高校3校を訪問し、施設・授業見学、意見交換、インタビュー等を行いました。 1校目はAmalie Skram Videregående Skole (Amalie Skram 高校)です。2014年設立の市内最大級の高校です。こちらの学校ではICTを使ったスペイン語の授業を見学しました。 この授業では課題の配布や提出、授業のプリントなどをデジタル化し、教師、生徒ともにGoogle Driveを使って管理しています。語学の授業では他の授業とは異なり、「話す」ことに重点を置いて授業が行われたり、課題を提出することが多いそうです。そこでAmalie Skram高校ではICTを活用し、ユニークなスピーキング課題を課しています。 先生から提示された課題文を音読している様子を生徒が各自のコンピュータで録画し、それをクラウドシステムであるGoogle Driveを通して先生に提出します。この課題はオンライン上に動画としてアップロードされるため繰り返し聴けるなどの利点があり、生徒一人一人良いところや発音などの改善点を先生が容易に発見できたり、フィードバックを逐次見ることができるといった利点があります。 日本でも小学校3年生から外国語活動、5年生から外国語科の授業があり、今後ICTの普及が進めば、このようなビデオを活用した教材や課題なども利用できると感じました。 2校目はSlåtthaug Videregående Skole (Slåtthaug 高校) です。 こちらの高校はものづくりに関わる工業学科(電気コース、機械コース、自動車コース)や看護学科など複数の学科を設置している高校です。この学校に通う生徒は高校生の時から専門的なスキルを学ぶことで、卒業後に即戦力として社会で活躍することができます。 この学校では電気科と看護科が学科の枠を超えた先進的な授業を展開しています。近年ノルウェーでは日本同様に、高齢化が社会問題となっています。この高齢化社会に対応するため、スマートホームの技術が一つの解決策として検討されています。スマートホームとはAIやIoTを利用して住まいの快適さや利便性を向上することです。このスマートホームを実現するため、電気科と看護科がお互いの専門性を生かして授業を行なっています。 電気科がスマートホームの設備づくりや整備について、看護科は高齢者が快適に過ごせるスマートホームを目指すにはどのような設備が必要かについて話し合ったり、それらの技術を利用して介護の負担軽減を図るにはどうしたら良いかなどを検討しています。住まいに関わる「ものづくり」という視点で社会問題の解決に向けて高校生の時から学ぶ場が提供されていることを今回の学校訪問を通じて学びました。 日本でもこれから益々高齢社会が進むにつれてスマートホームが普及する可能性が考えられます。特に北海道では高齢化に加え、過疎化が深刻な問題となっています。北海道でも高校生が課題解決の手段として「ものづくり」について学ぶ場が必要だと実感しました。 3校目はStend Vidaregåande Skule (Stend 高校)です。 こちらの学校は12月から複数回、訪問させていただいており、1月は、主に数学やドッグトレーニングの授業見学を行いました。 数学の授業では、電子教科書やGeoGebraと呼ばれるフリーの数学アプリを用いて演算やグラフの作成を行なっておりました。 生徒にソフトウェアを利用した数学の授業について尋ねたところ「エクセルのようにセルに数値を入れるだけでグラフを描いてくれるから便利」、「変化や数値を変えた時にどうなるか、シミュレーションができ理解につながる」などの意見を伺うことができました。 ドッグトレーニングの授業では先生が黒板で写しているスライドをクラウドシステムを使って、生徒が自分のパソコンで閲覧や書き込みができるようなシステムが整っています。したがって、授業ではスライドを書き写す時間が削減され、その分をディスカションの時間に充て、自分の意見を考えて、まとめ、発表するといった機会が多く与えられている印象を受けました。 アンバサダー活動としては、Stend高校において、日本の学校生活や習慣とノルウェーの学校の印象についての発表会を開きました。日本では当たり前のことがノルウェーに住んでいる人にとっては当たり前ではないなど、双方の文化比較による交流を行うことができました。 例えば、ノルウェー(ホルダランド県)の公立学校では生徒一人につき1台パソコンが支給され、高校生のほぼ100%がパソコンを所持し、授業等に活用されていますが、日本の高校生のノートパソコン所持率はおおよそ27%*にとどまり、大きな差が見られました。多くのノルウェー人が日本はものづくりやデジタル技術において先進国であるという認識を持っていますが、教育の現場ではICTが普及の途上にあることに驚いていました。 1月末で全ての活動が終了しました。 支援いただいている企業様やサポートしてくださった皆様、現地でサポートしてくれたベルゲン大学の学生や公立学校の先生やスタッフの皆様、6ヶ月間大変お世話になりました。この場を借りて感謝申し上げます。 帰国後は今回の留学で得た貴重な資料や情報を大学での研究に生かし、北海道のICT教育や、職業教育についてノルウェーでの経験を生かし貢献していきたいと考えています。 また、これから留学を考えている高校生や大学生の方を後押しできるような活動も考えております。 これからもよろしくお願いします。 *平成30年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2020.02.28
国際交流員のキム・ソヒョンと申します 北海道庁国際課に所属している韓国・中国・アメリカ出身の国際交流員が、それぞれの視点で北海道のトピックを集め、「赤れんが通信」を発行しています。下記のHPにて公開しておりますので、ご興味のある方は、是非ご覧ください ☞日本語版☞韓国語版
2020.02.26
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」により北海道経済を支えるような新たなゲームコンテンツ産業を創出するため、フィンランドで先進的なゲーム制作を学んでいる学生留学コース有働篤人さんから1月の活動の様子が届きました 最近オウルでは雪が降りつもり、やっと冬らしさが戻ってきました。気温は-20度に迫る日もあり、厳重な防寒をしなければ外を出歩くことすらままならないということもあります。 オウル大学では冬休みが終了し、春学期が始まりました。今学期に履修する授業の一つに「Social Computing」という授業があります。この授業では、インターネットを介して人と人とがつながる時代になったからこそ起こりうる、コンピュータが関係する現象について議論します。 近年、匿名の人がインターネット上で集まり、そこで何か一つのことを成し遂げようとする動きが起こっています。この動きはクラウドソーシングという言葉で表されますが、Wikipedia(インターネット上のフリー百科事典)がその一例です。クラウドソーシングはWikipediaのような人類の利益になるような成果を生むこともありますが、手放しで喜べない側面があるのも事実です。 例えば、昨今のゲームではインターネットを介して遊ぶという要素がよく組み込まれていますが、不特定数のプレイヤーである一つの目標に向かってプレイさせるという仕組みを組み込む時などにおいて、この授業で学ぶことが関連すると考えています。 そして、1月はインターン先のFingerSoft社での活動の一環として、イギリスで行われたPocket Gamer Connectsというイベントに参加しました。このイベントは年に4回行われるモバイルゲームに関するカンファレンスで、過去にはヘルシンキやヨルダンで行われたことがあります。 このカンファレンスでは大きく分けて2つのイベントが行われます。一つは、モバイルゲーム開発に関わる企業がプレゼンを行ったり、会場内にブースを開設して自社の技術などを紹介したりするイベントです。もう一つは、インディーと呼ばれる個人のゲーム開発者ないしは小人数のゲーム開発者グループが自分のゲームを展示したり、投資家に自分の作っているゲームを売り込むイベントです。 まず、企業によるブースでは、ゲームを作るためのソフトウェアであるゲームエンジンを開発する企業が最新の機能を紹介するブースや、複数のプレイヤーで遊ぶゲームを開発するにあたって必要になるプレイヤー同士の通信を受け持つライブラリの紹介をするブース、さらには制作中のゲームに対して、ゲームの進行度に応じて変化する音楽を制作するスタジオの宣伝のブースなどがありました。またこれらのブースの中には、パブリッシャーという「ゲームをアプリストアなどに出す」ことを専門にした企業のブースもあります。 ブースではその企業が出したゲームの紹介が行われており、モバイルゲームのトレンドを知ることができます。ちなみに現在は、ハイパーカジュアルという、1回のプレイ時間は短いが、広告を最大限活用することで高い売り上げを叩き出すゲームが特に流行っているそうです。 そして、インディーのゲーム開発者によるブースでは、彼らの考えたユニークなゲーム(時には音楽制作のできるVRソフトなど必ずしもゲームではないもの)が展示されており、参加者がその場でテストプレイすることができました。 この形式のブースでは、参加者から直接素直なフィードバックがもらえ、開発者側としてはどうすれば面白くなるかのヒントを得ることができます。またこれとは別に、企業や開発者のブースの間に机が用意されており、インディーゲーム開発者が投資家やパブリッシャーと直接会って、自分が作ったゲームを事業にするための資金獲得を目的とした面談を行うことができます。ほとんどの時間でブースが埋まっており、自分のゲームを事業にしたい開発者の多さが伺えました。 今回のカンファレンスで多くの開発者やゲーム開発関連技術に携わる方と話をすることができ、将来ゲーム開発者としてどのようなことをすれば良いのかなどのアドバイスをいただくことができました。またこのようなカンファレンスが様々な機会の創出につながることを目の当たりにしたので、札幌で似たようなことが行えないか検討する価値は大いにあると考えています。 留学計画も折り返しとなりましたが、残りの4ヶ月間、応援よろしくお願いいたします。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2020.02.19
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」によりハンガリーで世界的に有名なピアニストのレッスンの受講により演奏技術の向上などを図り、演奏活動を通して北海道の音楽環境、音楽レベルの向上に貢献し、音楽にあふれた北海道を創ることを目指している文化芸術コース清水柚衣さんから1月の活動の様子が届きました 1月は初めて現地にて国際コンクールに参加しました。 国際コンクール自体は何度か参加したことがあるのですが、現地で演奏するのは初めての経験でした。 1月21日〜27日の期間、イタリアのトスカーナ地方に位置する海沿いの町リボルノに行き、リボルノ国際コンクールに参加しました。 全3ラウンドあるコンクールは一次予選15分、セミファイナル35〜45分、ファイナル20〜30分のプログラムを用意する必要があり、私にとっては少々重たく感じる課題でした。 残念ながら一次予選突破とはなりませんでしたが、良い集中力で弾ききることができたと思います。 コンクールに参加して感じたことは自分のプログラムを見直す必要性と、指の強化の必要性です。 ノンディグリー生は学部生に比べて時間を自由に使うことができるので、2月3日から始まる新学期は担当の先生とも相談して、新しいプログラム作りに取り組みたいと思います。 一次予選参加時の様子は動画のリンクを掲載いたしますので、ご覧ください。 https://youtu.be/YLZ60rIGSjg ハンガリー帰国後は新学期の準備と次のコンクール参加の準備をしており、新学期の室内楽ではフランクのヴァイオリンソナタなどに取り組む予定です。ソロでは3月初めにベルギーで行われるコンクールに参加する予定です。 また頑張りますので、応援よろしくお願いいたします。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2020.02.17
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」によりアメリカで最新のスポーツ医学と最先端の治療・リハビリ技術を学ぶとともに、プロ・学生アスリートへの実務経験を積みながら、アスレティックトレーナーとして必要な知識と技術を学んでいるスポーツコース向井原洋平さんから1月の活動の様子が届きました 活動中の大学野球部はシーズン開幕まで2週間ほどとなりました。1月中旬からチーム練習が再開され、現在は週末に部内紅白戦を設けて実戦の中で戦力を見極めています。投手、野手共に実力の飛び抜けた選手が少なくポジション争いは混沌としている印象です。 治療等に関しては冬休みの帰省明けからすぐに運動強度が上がり、コンディショニング不良によるものと思われる腰や下半身の張りを訴える選手が散見されています。このカテゴリーの選手にはありがちな事なので、上手く説明をしながらコンディショニングに関しても教育しなくてはなりません。 こちらの大学野球は5月中旬までの3ヶ月間で50数試合が組まれており、上位チームはプレーオフ、さらに勝ち進むと6月の全米大会までシーズンが続きます。シーズン中の選手枠は35名と限られており、予防できる怪我やコンディションの不良となってシーズンを離脱してしまわぬよう、日々の治療や補強のためのエクササイズを施して障害の発生を最小限に抑えようと努めています。 また、昨年8月に肘内側側副靱帯(UCL)の再建術を受けた選手のリハビリは順調に進んでおり、2月中旬の担当医による投球再開の許可をもって投球プログラムへと移行します。UCL再建術の盛んなこちらでは安全なプログラムの構築が進み、およそ16週間をかけて量と強度を上げ、次の段階となるブルペンでの投球練習を目指します。この選手が無事に来シーズン復帰できるよう、引き続き選手の逸る気持ちを抑えながらリハビリを継続していきます。 先日のレポートでも少し紹介しましたが、大変喜ばしいことに1月上旬から北海道日本ハムファイターズに所属する村田投手が自主トレーニングを行うためにサンノゼを訪れてくれました。今回のトレーニングを計画している段階で専用の野球場が無いだけではなく、トレーニング施設も充実しているとは言い難い環境であることを伝えていましたが、あえてこの環境をキャンプイン直前の大事な自主トレーニングの地に選んでくれました。 村田選手はメジャーリーグでの経験もあり、すでに高いレベルでのパフォーマンスを維持しているにも関わらず、新しいことを学びたいと常々話していたのが印象的でした。肩と肘の権威である私の担当教授の力もお借りして、村田選手にはこれまでの研究で得たデータから作成した肩のトレーニングにも取り組んでもらいました。 コンディショニングとしてシーズン中に継続してもらう種目もあるので、シーズン中、シーズン後のフィードバックが楽しみです。日本では春のキャンプが始まったので、まずは怪我なくキャンプを終えシーズンを迎えてほしいなと思います。こちらでの研究中にトップレベルの選手のトレーニングに携わることができとても良い経験となりました。 #海外留学 #アメリカ #スポーツ #アスレティックトレーナー #ほっかいどう未来チャレンジ基金 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2020.02.17
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」によりアラスカでインターンシップとフィールドワークを行い、需要側のニーズと供給側の意識のギャップに注視しながら、アドベンチャーツーリズムについて調査・研究を行う学生留学コース海辺菜々美さんから1月の活動の様子が届きました -------------------------------------------------- 留学先のパーマ市では-29度を記録する日があるなど厳しい寒さの中ですが、道産子の力を発揮して元気に過ごしております。 1月は、受入機関であるパーマ ミュージアム・ビジターズセンターとパーマ高校でのボランティア活動、パーマ中学校での姉妹都市交流のオリエンテーション、パーマ・佐呂間会主催のJapanese New Year’s Celebration(新年のお祝いイベント)の参加に加え、Chena Hot Spring Resort(チナ温泉リゾート)で1週間のインターンを行いました。 パーマ ミュージアム・ビジターズセンターでは、ホームページ(HP)の作成を行いました。HPを見て、改善点をまとめ、ManagerのSamさんに報告をし、その後はLODGING(宿泊施設)やSHOPPNG(買い物)、RESTAURANT(レストラン)に表示されているパーマ市内にあるお店の情報を記入しアップしました。 HP作成は始めての作業で心配でしたが、メディアコーディネーターのLauren Marcum-Whiteさんのサポートもあり、無事に依頼された作業を終えることが出来ました。これまで小さなお手伝いはしてきましたが、初めて自分の仕事が形として残ったことに、達成感が生まれました。 また、作業をしながら、HP作成の方法やパーマのビジネスを知ることができました。今の時代はインターネット、SNSでの情報収集が主流ですが、地方都市ではまだまだ遅れている現状があります。これまでのものに頼るのではなく、時代に合わせた情報提供が必要だと感じました。見やすさやデザイン、フォトジェニックも欠かせないポイントです。 パーマ高校では、授業のサポートと、日本語クラスの生徒がデザインした年賀状にメッセージを日本で書き、佐呂間高校に送るというプロジェクトのお手伝いをしました。このプロジェクトは双方の高校に対して関心を持つ良いきっかけです。私の持っている知識を、学習者と共有して感謝される経験は、現在大学で取っている日本語教員養成コースを修了するための力になりました。 パーマ中学校での姉妹都市交流のオリエンテーションでは、来年の6月に2週間佐呂間を訪問する中学生に、私たちの家や生活のこと、佐呂間の学校のことについて、質問に答える形で教えました。自分ひとりだけで日本のホストファミリーと2週間過ごすことに、緊張と不安を感じるのは私も同じでしたが、生徒からはその気持ちがとてもよく伝わってきました。こちらにいる間は、できるだけ生徒たちに佐呂間や日本のことや、交換留学の経験を伝えることなど、私にできるサポートをしていくつもりです。 パーマ・佐呂間会主催のJapanese New Year’s Celebrationは、日本のお正月の文化を広めるイベントで、書初めと羽根つきを行いました。書初めは、初めて漢字を書く方もいて、漢字の書き順やバランスをとるのに苦戦する姿が多く見られましたが、自分が書きたい言葉を日本語で書くということ自体を楽しんでいたようでした。また、参加者のJackさんが、風呂敷を持参し、結び方を教えるワークショップを開催していました。日本文化をこちらの方が広めてくださっていることに驚きましたが、とても嬉しく、自国の文化の素晴らしさを逆に教えていただきました。 1月21日から28日までは、パーマ市から600㎞以上離れたChena Hot Spring Resort(チナ温泉リゾート)でインターンシップを行いました。 フェアバンクスからも約100km離れているため、公共機関や設備がひとつも届いていない場所のため、地熱を利用した発電所を備え、自家発電をして電力を補っています。 その他、温泉のお湯を使って温めているグリーンハウスで自家栽培したレタスやトマト、スパイスなどをレストランで使用しています。アクティビティとして、発電所とグリーンハウスのツアーを行っていることから、エコツーリズムを行っており、また、SDGsの「7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに」「11.住み続けられるまちづくりを」にも当てはまる取り組みをしているリゾートでもあります。 冬の期間に行われているアクティビティは、アイスミュージアムツアー、雪上車で移動して山頂からオーロラを見るツアー、犬ぞり、犬舎見学ツアー、スノーモービルツアー、フライトツアーなどがあります。どれも自然と直結した観光ツアーとなっており、ここには自然を楽しみに来る宿泊客・日帰り客が集まります。お客さんの30-40%はアジアからのお客さんであり、以前は、日本からのお客さんが非常に多かったのですが、チャーター便が廃止されてから一気に減少してしまいました。 このリゾートで働いている森さんのーディネートのもと、日替わりで犬舎、アクティビティデパートメント、グリーンハウス、フロントデスク・ギフトショップ・ハウスキーピングで職業体験を行いました。各部門での気づいたことを紹介したいと思います。 まず犬舎では、働いている方々の犬に対する愛情をとても感じました。犬と共にする仕事なので、愛情は必要不可欠。さらに動物を相手にするので、犬の様子を見て臨機応変な対応が求められる仕事だと思いました。 アクティビティデパートメントでは、アイスミュージアム・グリーンハウス・発電所のツアーに同行しました。この部門で大切なのは、まず知識です。この日は特に多かったようですが、お客さんからの質問に答えなければならず、答えが分からなくても“知らない”とは言えないので、上手い対応が求められていました。また、言語の大切さも思い知りました。 最終日のハウスキーピングでは、担当してくれたDanielさんがとても面倒をよく見てくださりました。これまでのインターンを通して、多くの方が、たった1週間しかいない私に気を配ってくださりました。そんな姿を見て、私が社会人になったら、営業先や顧客だけでなく、仲間内などの周囲にまで目を配れる人になると決意しました。 リゾートの中だけでもたくさんの種類の仕事があること、私たちの生活に密接したものとなるともっと多くの仕事があり、それに従事する方々のおかげで、毎日の暮らしが成り立っていることに気がつき、感謝の気持ちが大きくなりました。このインターンで学んだことは、リゾート業界だけでなく、観光業を始め、多くの業界に共通することだと思います。 チナ温泉は中心地から離れているのにも関わらず、国内外からたくさんの方が訪れます。北海道の地方でも呼び込む力さえあれば距離は理由にならないというモデルだと思います。ブランドを作り、その価値を高めること、ターゲットをしっかりと絞ったマーケティングで顧客の獲得を目指せば、地方へ足を運ぶ観光客を増せるということがわかりました。 チナ温泉をはじめ、アラスカの観光のピークは夏季(5~8月)で、冬に落ち込む観光客数を増やすことが課題だそうです。一方、北海道は冬にも観光客が訪れているので、これからは、それを伸ばすこと、雪まつり以外の観光資源を発見し、発信していくことだと思います。流氷や雪などの自然を活かしたアクティビティに加え、文化的な面でも、なにか魅了出来れば良いと思います。 私の留学を支えてくださっている日本国内外にいる関係者、支援者の皆さまにはいつも感謝しています。ありがとうございます。留学生活も残り少なくなってきましたが、2020年も応援していただけると嬉しいです。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2020.02.14
Hello, everyone!国際課国際交流員のマレイナ・マコへニーと申します。昨年の8月から総合政策部国際課で勤務しています。国際課に勤務する中国・韓国・英語圏がらの国際交流員が、それぞれの視点で北海道の観光、暮らし、経済、文化などのトピックを集め、「赤レンガ通信」を発行しています。このたび、第50号が出来上がりましたので、どうぞご覧ください!英語:Red Brick Bulletin No. 50日本語:赤レンガ通信 50号本号、食べ物IN札幌IN冬について特集しております。北海道で暮らしているJETプログラム参加者のインタビューを紹介するコーナー「北海道JETスポットライト」では、白糠町のマクスウェル・スティバード・ホークスのことを紹介させていただきます。バックナンバーの1号〜20号までは英語版しかありませんが、下記HPにて公開しています。興味がありましたら、一度ご覧になってください。Http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/tsk/akarenga
2020.02.13
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」により本道農業の魅力発信のため、ドイツで有機農家の元で研修生として働き、持続可能な農業のあり方や、農家民宿を経営する農家でグリーンツーリズムについて学ぶ学生留学コース石垣のぞみさんから1月の活動の様子が届きました 私が現在滞在している農場は、バイエルン州のマルクトローダハという村の山奥にあります。この一帯にはフランケンヴァルト(フランケンの森)と呼ばれる大きな森が広がっており、自然を楽しむためにこの地域を訪れる観光客も少なくありません。長く続くハイキングコースを少し外れたところにあるのが、現在滞在しているファームインであるシュロスベルグホフです。 シュロスベルグホフとは、山の上のお城という意味で、現在農場のある土地には何百年か前に本物のお城が存在したようです。その場所は現在鶏と豚の放牧地になっており、国からの許可がないと自分の土地であっても掘り起こすことはできないそうです。ですがここを掘れば何か発見があるかもしれないとロマンを感じずにはいられません。 シュロスベルグホフは25年ほど続くファームインです。農場主のエルウィンとペートラ夫婦と3人の息子がおり、末っ子のマルコスが経営を手伝っています。ファームインの規模は、客室が4つあり、どの部屋にもキッチンとバス、子供用の寝室が備えついています。その他にはゲストとホストがお茶をすることのできるブレックファストルームや、小さなピアノと数々の本が並ぶ書斎、地下には小さなサウナがあります。 本当に小さなお城のように感じるこのファームインには、休暇を利用して家族や友人で泊まりに来るゲストが訪れます。クリスマス休暇の時期には、この農場の夫婦と長い付き合いのゲストが3家族訪れ、毎日一緒にハイキングへ行ったり、共に食事をしたりして過ごしました。ゲストとホストというよりは、長い付き合いの友人のような心地の良い雰囲気が漂っていました。ゲストとして来ているそれぞれの家族もお互いに仲が良いのですが、出身や年齢も異なり、たまたまこのファームインで出会ったことがきっかけで付き合いが続いていると語っていました。 私の想像していたファームインとは、農場に訪れる人に自然や農場を満喫してもらう、提供する、というイメージだったのですが、少し考えが変わりました。この農場の家族とゲストが関わっているのを見て、ホストが何かを提供するだけではなく共に楽しむというスタンスであると感じました。ゲストとホストを超えたこの関係は、このファームインを長く続けているからこそ生まれたものだと思います。 ファームインですので、もちろん農場もあります。主に羊を放牧して育成しており、その他には鶏やガチョウなど、数種類の家畜が存在します。この農場は有機認証である“Bioland”も取得しており、1年ごとに更新するため先日は検査官がこの農場を訪れました。検査の基準には、家畜にとって十分な生活スペースがあることや、その飼料も有機認証であることなど、いくつかの審査基準があるとのことでした。無事に検査を終えて、今年1年の認証も無事合格したとのことでした。家畜に対する審査なのに有機認証とはどういう意味なのか疑問を持ったのですが、有機の飼料を使っていることや環境や家畜の健康に配慮しているという意味でやはり有機認証になるとのことでした。 フランクフルトに滞在した時にも感じたことですが、ドイツは日本と比べてはるかに多くの有機認証の食品がスーパーに並んでいます。その値段は日本と同じように通常の2倍ほどですが、日本と何が違うのだろうと考えました。この農場でも、普段食べる食材はできるだけBio認証の食品をそろえています。その理由を聞いたところ、「Bio食品は高くて買うのが大変だけれど、私たちが応援しなければこういった農場は続けていけない。」とペートラは語りました。 なぜ消費者の意識が違うのか、理由の一つを見つけたように思います。居間で食事をしながらテレビを見ていたところ、そこでちょうどドイツの慣行農法(化学肥料や農薬を使う一般的な農法)を行っている農家の劣悪な飼育状況が報道されていました。家畜を物のように扱う農家や、家畜のと畜のシーンがひどく印象に残りました。日本ではテレビでこのような放送を見たことはなかったので衝撃を受けましたが、こうしたメディアも少なからず影響していると思います。 消費者にとって、生産状況を知ることは一つの権利であり、ドイツでは日本よりもメディアでそれを知る機会が多いのではないかと感じました。そういった点で、日本ではあまり多くは出回らない有機認証の食品が、こちらでは多く存在するのだと思います。有機食品に限ったことではありませんが、「ここの農場を応援したい」、「こんな農業を応援したい」と思えるような情報が消費者には必要なのだと感じました。 このシュロスベルグホフには、3月中旬まで滞在し、その後は違う地域の農場に行く予定です。早いですが、春から始まる野菜栽培にむけて家の中では苗の準備も始まっています。2月には年末に来てくれたゲストがまた休暇を利用してくるとのことで、私も再会を楽しみにしています。 1月はファームインのゲストが少なかったので作業もさほど忙しくはなかったのですが、2月には毎日のようにゲストの予約が入っているので、忙しい月を迎えることになりそうです。引き続き、農場滞在を楽しみながらここでの学びを深めていきたいと思います。▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2020.02.10
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」により北海道経済を支えるような新たなゲームコンテンツ産業を創出するため、フィンランドで先進的なゲーム制作を学んでいる学生留学コース有働篤人さんから12月の活動の様子が届きました 北極圏の近くにも関わらず、12月のオウルも雪が少ない状況が続いていました。現地の方によれば、やはり例年とは違う天候が続いているそうです。 さて、12月はフィンランドの大学の前期(秋学期)が終わる月です。そのため、今まで受けていた授業の総まとめが行われました。前期に履修した授業は、試験ではなく最終課題の成果物に対する評価によって成績が決まります。 11~12月に相当する「Period 2」(いわゆる冬ターム)には、「人とコンピュータの相互作用」というテーマの授業を受講していました。人がソフトウェアを作るとき、使う人がソフトウェアを制御したいときに触れるインターフェース(例えばボタンやテキストボックスの集まり)を作るにあたって、使う人のことを考えずに構築してしまうケースが非常に多いという問題があります。過去に自分で作ったソフトウェアやゲームを数年ぶりに掘り出してみたら、どの機能がどこにあるのか全くわからないということがありました。 せっかく面白いゲームなのに、全くインターフェースが作り込まれていないと、遊ぶ気すら起こらなくなってしまいます。初めて遊ぶ人でもわかりやすく使いやすいインターフェースに作り込むことが重要です。 この授業では、ソフトウェアの「UIモックアップ」という、実際のソフトウェアのように機能が入っているわけではない(そのため、表示される情報はほぼ常に同じ)が、インターフェースの動きだけは正しいというものを作ることで、どれだけ使う人を考えたインターフェースを作れるかを学びました。最終段階では、授業を受けていない外部の方からの意見も反映しながらインターフェースの構築について学ぶことができました。 また、10月からスタートしていたDEMOLAもFinal Pitch(短時間(5分)で自分たちの作ったプロジェクトを発表する場)を迎えました。11月以降は、それまで出ていたアイデアを検証し、プロトタイプへ落とし込んで具体化していく作業をしていました。 ここで問題になったのは、アイデアの検証のため対人でのインタビューをしたところ、初めはインタビューに協力してくれるものの、すぐに「答えられない」と言われ、インタビューがうまく進まないことが多くありました。できるだけ多くの意見が必要であるため、インタビューで聞く質問を、本質から外れないようにしつつ、簡単に答えられるものにするなど工夫をしました。 十分な検証ができたところで、具体的に「どんな要素が我々のアイデアに入っているべきか」という議論に進みます。その際に重要なことは「このアイデアによって、それを使う人にどんな影響を与えたいのか」ということを中心に考えます。 いきなり要素から考えていたのでは、使う人に何の影響も与えない要素が入り込み、それに気づかないまま突き進んでしまうことがあります。そのため、「Value(価値、ここでいう影響)」「Function(機能)」「Feature(要素)」の3つの項目を用意し、その順に考えていきます。ValueとFunction、そしてFunctionとFeature同士に関連がある項目に対して線を引くことで、作ろうとしている要素に本当に意味があるのかを検証しながら、プロトタイプを作ることが可能になります(例えば、どのFunctionにも線が繋がっていないFeatureがあれば、そのFeatureは入れても意味がない、ということがすぐにわかる)。 これ以外にも多くの作業を行なっていくことで、課題を出した企業に対して、しっかりとその有効性が検証されたプロジェクトを作り出すことが可能となります。 12月上旬のFinal Pitchでは、十分に検証や議論を行っていたため、発表の際にどこをアピールポイントとし、5分におさめるかを決定するのは比較的簡単に進めることが出来ました。発表後は、2019年度前期のDEMOLAへの参加証明書が発行されます。ヨーロッパで就職する学生は、履歴書にDEMOLAプロジェクトに参加したことについて記述することが多いそうです。 今回私が参加したDEMOLAプロジェクトは、課題を出した企業に対して詳しくプレゼンを行う最終面談を除いて一旦終わりとなりますが、3月にスタートするプロジェクトがありますので、それにも参加していく予定です。その際は、今回参加したものとは全く違う課題・メンバーで行うこととなります。 1月でこの留学も折り返しとなります。さらなる成果があげられるよう、努力していきますので、これからも応援してくださると嬉しいです。▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2020.01.30
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」により道産ワインを世界に流通するブランドとして確立させ、北海道をワインの銘醸地にすることを目指し、ドイツでワイン醸造の最先端技術を学んでいる未来の匠コース鹿野皓己さんから12月の活動の様子が届きました 12月は、先月から引き続きクリスマス、年末年始に向けてのビン詰め作業を行うワインのろ過や赤ワインの清澄・熟成作業を中心に行いました。 その他にはイベントとして、研修先のワイナリーでの消費者向けの試飲会や、クリスマス時期に開催されるクリスマスマーケットにも参加しました。赤ワインは半年から数年熟成を経て複雑さを与えてからビン詰めをして販売されます。そのため主発酵(アルコール発酵)を終えてから味に複雑さを与えるMLF発酵(マロラクティック発酵)や緩やかな熟成や樽香を付与する目的で樽での貯酒を行います。MLF発酵は、主に赤ワインで行われる醸造作業であり、赤ワイン中の「リンゴ酸」が乳酸菌によって代謝され、リンゴ酸より酸味の優しい「乳酸」に変わることでまろやかで深みのあるワインに仕上げる工程になります。こちらのワイナリーのMLF発酵は、一部の高価格帯のワインを除いて乳酸菌のスターターを用いず、元々ワイン中に存在している乳酸菌で発酵を行います。理由としてはスターター使用によるコストを抑えて、出来るだけリーズナブルな価格で販売を行うためです。そのためスターターを使用しないテーブルワインは、MLF発酵の進捗にばらつきが出たり、全く発酵が進まないものありました。 発酵がうまく進まないワインには、同一種類のワインでMLF発酵が順調に進んでいるものをブレンドするなどして、気温が低くなる前にMLF発酵がしっかりと行われるように管理を行いました。(気温が低くなると、スターターを添加しても発酵が行われなくなってしまうため) スターターを添加せずにMLF発酵をコントロールするこちらの手法はワイン醸造をする過程で大切な要素になるのでとても勉強になりました。 MLF発酵が終わった赤ワインは随時清澄作業(渋味の除去作業)を行っていきました。 今年収穫した葡萄で造るワインは白とロゼワインの清澄・ろ過作業を優先に行いますが、赤ワインも発酵が終わっているのにそのままタンク内に貯蔵をしていると滓から雑菌が繁殖しオフフレーバーの原因となるため滓引き(滓を取り除く作業)を行いました。特に今月は若干遅れ気味だった赤ワインのMLF発酵が終わり、滓引きを一斉に行ったため作業量も非常に多かったです。 中でも130KLタンクに貯蔵されていたワインの滓引き作業時は、タンクに残った滓を外にかき出すために実際にタンクに入って滓や酒石の清掃作業を行いました。私が現在勤めているワイン会社でもここまで大きいタンクはないので、初めてタンクの中に入って清掃作業を行いました。滓自体は発酵後のワインから約5%産出するのですが、130KLタンクになると5%といえど5,000Lほどの滓が発生するため改めてこちらのワイナリーのスケールの大きさを感じました。 次にMLF発酵、清澄作業が終わったワインの貯蔵作業を行いました。 樽に貯蔵する目的は二つあり、一つは樽の香りをワインに移してワインに深みを持たせること、もう一つは緩やかに酸化させて熟成感を獲得することです。こちらのワイナリーには2種類の樽があり、赤ワインに与えたい味わいや香りによって樽を使い分けています。一つはワイナリーでよく使われる228L容量の「バリック」と呼ばれる樽と、それよりも非常に大きいドイツで伝統的に使用されている「フォルツファス」と呼ばれる樽になります。前者は樽から抽出される香りづけや酸化を目的としており、主に樽の香りに負けないフルボディの品種で使用されます。後者はもともとステンレスタンクが醸造で使用される以前に発酵・熟成を行っていた伝統的な樽であり、メンテナンスを繰り返して十数年単位で使用されるので樽の香りは移らず、緩やかな熟成を目的として使用されます。 これらの特徴を生かして、質の高いぶどうを使用した高価格のワインを目的に応じて樽の中で貯蔵を行います。イベントしては、12月中旬に開催された私が研修を受けているワイナリーの一般消費者向けのワインの試飲会に参加しました。この試飲会は土日の2日間開催され、参加料として2€のグラスを買うことで誰でも参加でき、ワイナリーで現在販売されている約60種類全てのワインが試飲出来る消費者還元イベントでした。会場は現在醸造を行っていないワイン蔵の倉庫で行われ、長テーブルの上に赤、白、ロゼに場所を分けて置かれ、お客さんが好きなワインをセルフで注ぎ試飲を行うスタイルです。 気に入ったワインがあれば購入も可能で、どのワインも2割ほど値引きされているので非常に来場者が多かったです。日本でも様々な試飲会が行われていますが、ここまで消費者に還元的なイベントは聞いたことがなかったので非常に興味深かったです。クリスマスシーズンにはドイツで伝統的に行われているクリスマスマーケットにも行きました。フランクフルトのものに比べると規模は小さいですが、こちらの地域は古都として有名なのでライトアップされた昔ながらの民家や教会は日本では見ることが出来ないヨーロッパならではの光景でした。 会場には露店が所狭しと並んでおりツリーの飾りつけ用の小物やクッキーや軽食、ワインが販売されております。ワインは通常のワインも売られていますが、メインはドイツで冬に楽しむグリューワインと呼ばれるホットワインを楽しむのが一般的です。このクリスマスマーケットは私の研修先のグリューワインを使っている露店が多かったです。今月は赤ワインの清澄・熟成作業を中心に先月からの作業を引き続き研修しました。その他にもイベントに参加することができ、ドイツの文化を通してワインの普段と違う楽しみ方を実際に体験できました。 来月は、ドイツで醸造責任者として活躍されている坂田千枝さんが働くワイナリーに1週間ほど研修に行く予定です。現在研修を受けているホーエンローエのワイナリーとの違いを比較しつつ新たなことを学びたいと思っております。 研修も残り2か月なので、毎日を大切に過ごしながら少しでも北海道の発展と私自身のために勉強してまいります。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2020.01.27
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」によりハンガリーで世界的に有名なピアニストのレッスンの受講により演奏技術の向上などを図り、演奏活動を通して北海道の音楽環境、音楽レベルの向上に貢献し、音楽にあふれた北海道を創ることを目指している文化芸術コース清水柚衣さんから12月の活動の様子が届きました ハンガリーでは、積雪はありませんが、寒さが増し、街の様子もすっかりクリスマスモードになりました。この様子は1月上旬まで続きます。 リスト音楽院での12月は、たくさんの演奏機会に恵まれた一ヶ月でした。学期の終わりの月なので、半年間のレッスンや練習の成果を見せる場としてクラスコンサートなどが開かれます。 私もピアノと室内楽のクラスコンサートのほかに、ヴァイオリンの先生に声をかけていただいたコンサートなどに出演しました。 室内楽のクラスコンサートでは、日本人のヴァイオリニストとドヴォルザークのヴァイオリンソナタを演奏しました。私自身にとって初めて挑戦するロマン派のヴァイオリンソナタで、自由なテンポ感の中でどう息を合わせていくか、ハーモニーによる変化の中にどう感情を乗せていくかなど、試行錯誤を繰り返した作品でした。 本番では心地よい緊張感の中、集中して弾けたことが二人にとって良い経験になったと感じていますし、演奏後お客さんが笑顔でたくさん拍手をしてくださったことが強く印象に残っています。 一緒に半年間悩んだり、お互いの音楽を共有できたパートナー、そして毎週熱心に指導をしてくださったOszkár Varga先生に感謝申し上げます。 ピアノのクラスコンサートではスクリャービンのピアノソナタ5番を演奏しました。複雑なハーモニーの変化や色彩感、さまざまなキャラクターをどう表現するか、本番に向けての精神的なコントロールなどまだまだ課題がたくさんあると感じましたが、コンサートでは今できることをやり切れたと感じます。 自分以外の門下生の演奏を聴くことができたのも、よい機会でした。これからは2ヶ月に1回のペースでクラスコンサートを開催したいと先生も言っていたので、次にまた門下生たちと交流できるのが楽しみです。 12月中旬には、Falvai Sándor先生のコンサートを聴きに行きました。先生には日本にいる時から何度もレッスンをしていただき、先生の作る音楽や幅広い知識からは毎回たくさんのアイデアを得ることができます。 今回の演奏会ではショパンのバラードやベートーヴェンのソナタ、ムソルグスキーの展覧会の絵などを演奏していて、先生の奏でる音一つ一つに感動した演奏会でした。 また、演奏会から数日後に先生のご自宅にてレッスンもしていただきました。今回はショパンのポロネーズで受講しましたが、自分の演奏を見直す貴重な機会になりました。 12月中旬にÓbudai Társaskör(コンサートホール)にて行われたVilmos Szabadi先生とその門下生によるコンサートには、たくさんのお客さんが足を運んでくださいました。 私は室内楽のパートナーの方とモーツァルトのヴァイオリンソナタK.304を演奏し、納得いく演奏ができました。 終演後たくさんの方から日本語で挨拶されたり、良い演奏だったよと声をかけていただき、とても温かい気持ちになりました。 最後にご報告ですが、1月22〜26日にイタリアのリボルノという場所で開催される国際コンクールに参加することになりました。現地に行って参加する国際コンクールは初めてなのでドキドキしていますが、良い経験になると思うのでさらなるレベルアップを目指して精一杯頑張ってきたいと思います。 応援のほど、よろしくお願い申し上げます。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2020.01.22
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」によりアラスカでインターンシップとフィールドワークを行い、需要側のニーズと供給側の意識のギャップに注視しながら、アドベンチャーツーリズムについて調査・研究を行う学生留学コース海辺菜々美さんから12月の活動の様子が届きました。 今年は雪が少なく、クリスマスイヴにようやく冬景色となりました。12月はファームツアーへの参加、観光会社の方と北海道の観光についての意見交換、ボランティア活動を行いました。 ファームツアーでは、アラスカ南部中央の農業研究所であるMatanuska Experiment Farm and Extension Centerで3時間のプライベートガイドツアーに参加しました。ここは、研究やデモンストレーションのために納屋、飼料貯蔵庫、施設、牧草地を含む約105haの耕作地と約323haの森林を所有しており、マット・ス郡、Alaska Pacific University、Alaska Tilth、UAA Mat-Su Collegeの獣医プログラムと協力し、コミュニティと幅広い分野の教育にも携わっています。 ツアーの中で、運営ディレクターのJodie Andersonさんから家畜の飼育方法、グリーンハウスの構造、畑での実験方法、飼草の収穫方法などを説明して頂き、ファームツアーとアラスカ州の農業の現状についてもお話をしていただきました。 ファームツアーはアメリカでも経済効果が高く、市場も広いとのことです。パーマ市周辺で提供されているツアーは数か所の農家を訪問し、昼食をとる形態が多いようです。 このファームツアーの主なメリットは、①農家について学べること、②農家に対するリスペクトが生まれること、③参加者がファーマーズマーケットに行くようになったり、ローカルフード(または特定の農家のもの)を買うようになることです。ファームツアーが地域の活性化に直結していることがわかりました。 アラスカ州の農業の現状としては、後継者不足の問題がありますが、明るい兆しもあるそうです。昔は、以前から農業を営んでいる方と、若い農家の方との間で対立があり、指導やアドバイス、サポートを受けにくかったのですが、最近はそんなことも少なくなり、昔からある知識と若い人たちの革新的なアイディアが共存するようになってきました。 そのため、アラスカの農家の46%が経験10年以下の新人の農家で、アメリカ国内で一番高い割合です。アラスカの農家数は2012年から30%増加し、現在は990の農家があります。 また、アラスカの農家の47%が女性(国内平均約30%)で、その要因はシャクヤク栽培の増加と女性農家への助成金とのことです。そして、現在アラスカでは”small farm”(約3.6ha以下)がブームで、2012年の247軒から2017年には428軒まで増加しました。small farmは女性オーナーの割合が高いことから、アラスカの農業では女性が活躍していることがわかりました。 佐呂間町や北海道には農家が多いので、地域の農家と参加者との関りが生まれるファームツアーについてもう少し調べたいと思います。 アンカレッジにある“HAIしろくまツアーズ”という旅行手配会社(ランドオペレーター)の訪問も行いました。ボランティア活動の際にディレクターの安藤正康さんとお会いしたことをきっかけに、このような機会を設けていただきました。 安藤さんから旅行会社とアラスカのツアーについてのお話を伺い、アラスカの観光をモデルにして北海道でできる観光について意見交換をさせていただきました。 まず、アラスカのツアーで人気があるものはやはりオーロラと氷河でした。しかし、それ以外にも野生動物観察、デナリ国立公園、カトマイ国立公園、ホエールウォッチング、フィッシング、シーカヤック、犬ぞりなど、自然と関係のあるものが人気でした。アラスカではアクティビティと自然が観光と密に繋がっていて、アドベンチャーツーリズムを学ぶためにアラスカを選んで正解だったと確信したと同時に、アラスカの特徴を生かした観光を行っているので、北海道も独自の魅力を磨いて観光に繋げるべきだと思いました。 安藤さんが持つ北海道のイメージは、特に、自然と食材など、“良い素材がたくさんある場所”でした。意見交換の結論は、ブランディングをしっかりして“北海道”で一括りになっているものを、もっと“各地域”の特色を出して目を向けてもらう工夫を取り入れることでした。例として、地域食材だけで一つの洗練されたコースを作り出すこと、広範囲で同じ食材が採れても、この地域(お店)特有の調理法を上手くプロモーションすることなどです。 “北海道”という地名は日本国内では有名で訪れたい観光地の一つですが、世界的には日本といえばTOKYO・KYOTOの名前が出ます。北海道が持っているポテンシャルを上手く活かせば、この二つに並ぶ観光地になる可能性はあると思います。 冬の観光地として欧米ではニセコの知名度が高いですが、これから必要なのは季節に左右されない観光と、地域の特色を生かし資源を守りながら住民にも配慮できるコーディネーター・地域ブランディングだと思いました。観光を専門とする方とお話しできて非常に勉強になりました。 ボランティアでは、パーマ高校とシェロッド小学校の授業のアシスタント、アラスカ日本人会主催の餅つき大会、Colony Christmasのイベント“Christmas Cranes”、カントリースキー大会などに参加しました。 Colony Christmasの“Christmas Cranes”は、クリスマスツリーの飾り用に折り鶴を作るイベントです。イベントの中では、2020年に中高生が佐呂間町を訪問するための寄附も集めていて、お礼として中高生の家庭で作ったクッキーを渡していました。私は中高生と一緒に参加者に鶴の折り方を教えましたが、折り鶴が“cool”という発想が私にはなかったので、とても新鮮でした。 1月からは新しいホストファミリーになります。11月から受け入れてくださったMikeさんとLeeさんとは、毎日一緒に料理をして、犬の散歩をしたり、時には、英語の練習や私の卒論のテーマについて3時間も話しこんだりと、家族のように接して頂きました。 たくさんの方々との縁とアラスカ、日本いる方々のすべての支えに感謝しながら、2020年も頑張ります。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2020.01.21
Hello, everyone!国際課国際交流員のマレイナ・マコへニーと申します。昨年の8月から総合政策部国際課で勤務しています。国際課に勤務する中国・韓国・英語圏からの国際交流員が、それぞれの視点で北海道の観光、暮らし、経済、文化などのトピックを集め、「赤レンガ通信」を発行しています。このたび、第49号が出来上がりましたので、どうぞご覧ください!英語:Red Brick Bulletin no.49日本語:赤レンガ通信 第49号本号は、お正月INアメリカについて特集しております。北海道で暮らしているJETプログラム参加者のインタビューを紹介するコーナー「北海道JETスポットライト」では、帯広市の寧 文顔(ネイ・ブンガン)のことを紹介させていただきます。バックナンバーの1号〜20号までは英語版しかありませんが、下記HPにて公開しています。興味がありましたら、一度ご覧になってください。http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/tsk/akarenga
2020.01.09
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」により本道農業の魅力発信のため、ドイツで有機農家の元で研修生として働き、持続可能な農業のあり方を学ぶとともに、農家民宿を経営する農家でグリーンツーリズムについて学ぶ学生留学コース石垣のぞみさんから12月の活動の様子が届きました。 12月の頭に語学研修を終え、友人たちとの別れを惜しみながらも2か月間滞在したフランクフルトを旅立ち、有機農家での研修を始めました。最初のWWOOFステイ先はバイエルン州のSchawrzachという村で、辺りには緑が一面に広がる美しい土地でした。 WWOOF(World Wide Opportunities on Organic Farms)とは有機農家の元での研修制度です。お金のやり取りが無く、農家と研修生であるWWOOFerの間で力や知識、経験を交換するという趣旨の元成り立っています。 最初のステイ先であるLindforst Alpakaは、名前の通りアルパカを飼育している牧場であり、主人のゲオクは大学の教授でもありました。彼は主に犬とアルパカを利用した動物療法を実践しており、特に障がいを持った方々を対象にしているそうです。残念ながら私の滞在期間が2週間と短く、ゲオクはあまり日中家に滞在していなかったため詳しくそこに関して学ぶことはできませんでした。 また、アルパカの毛で作った製品を売ることでも収益を得ているとのことでした。 私が滞在した12月の上旬から中旬にかけてはクリスマスマーケットの時期でもあり、日曜日にはアルパカ2頭を連れてクリスマスマーケットに行きました。農場主のゲオクとシルケがアルパカ製品を売っている間にアルパカの綱を引いて歩くのですが、小さな子供からご老人まで私たちの元へやってきます。アルパカと触れ合って笑顔になる人々をみて、動物の持つ癒しの力を実感しました。アルパカの飼育というのはドイツでも珍しいらしく、アルパカの毛を使って作った靴下や中敷きなどの製品を購入するお客さんは結構いました。 この農場での日課は、朝に庭にいるガチョウ、アヒル、鶏と、30頭ほどのアルパカの世話をすることでした。また、夜には近くのスーパーから届く廃棄食料を鶏用、アルパカ用、まだ食べられそうなものは私達人間用と選別する作業があります。スーパーの責任者とゲオクは知り合いで、数年前から廃棄するはずのものをゲオクが無償で譲り受けることになったそうです。しかし実際このような行為は多くのスーパーで禁止されており、たくさんの食料品が毎日廃棄されているのが現状だそうです。 その時に目にした段ボール何箱分もの廃棄食料には考えさせられました。潰れたパプリカ、カビの生えたレモン、またドイツならではのスーパーで大量に売られているパン類も毎日廃棄されていました。これらの野菜や食料品を見て、やりきれない気持ちになりました。 これらの食料を生産した農家はどう思うのか、私だったら悲しい気持ちになると思います。作った人に思いをはせて食べる、食べ物に感謝して食べるというのは消費者と生産者の間に距離がある今、難しいことなのかもしれません。しかし、生産者と消費者の関わる機会を作るという意味で、グリーンツーリズムは持続可能な社会に向けた一つの可能性であると感じました。 日本でも食品ロスは問題ですが、遠く離れたドイツでもこのような現状があり、こういった状況を変えていかなければならないと感じました。 12月下旬から滞在している現在の農場はWWOOFステイ先の2軒目です。ここはFehrienhof(休暇中の家)、つまりファームインを経営しています。現在、この農場の夫婦と何十年の付き合いとなるお客さんが宿に泊まりに来ており、農場主からファームインについて学びながら、ドイツでの年末を過ごしました。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2020.01.07
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」により北海道経済を支えるような新たなゲームコンテンツ産業を創出するため、フィンランドで先進的なゲーム制作を学んでいる学生留学コース有働篤人さんから11月の活動の様子が届きました 11月中、オウルに積もった雪が一旦溶けるという事態が起こりました。地元の方に聞いたところ、どうやら初雪が早すぎたようです。雪が積もったり溶けたりを繰り返しているので、道中は気をつけないとすぐに滑ってしまいます。 留学開始時の予定では、オウルに本社を置くゲーム会社の中で最大の会社であるFingerSoftと、ゲーム製作に必要な技術やゲームを事業として立ち上げる過程を授業で学べるOulu Game Labでの活動を来年1月からスタートする予定でしたが、残念なことに最近オウル市がゲーム事業に関わる授業に対する支援を縮小したことにより、Oulu Game Labの授業が実施されないこととなりました。そのため、11月からFingerSoftでインターンさせて欲しい旨交渉し、Oulu Game Labで学ぶ予定であったゲーム事業の立ち上げについてもFingerSoftで学ぶことになりました。 FingerSoftは、Hill Climb Racingというスマートフォン向けゲームのヒット作を持ち、製作したゲームの全世界の合計インストール数が13億を超えます。現在の社屋はもともとオウル大学の建築学科で使われていたものであり、吹き抜けなどの構造がそのまま残っています。 FingerSoftでのインターンシップでは、ゲーム事業の立ち上げを体験することになっており、今月は、製作するゲームのアイデア出しと、その制作を開始しました。私はプログラム部分の担当であり、ゲームが決められたルール通りに動作するようにすることが主な仕事となります。 ここで「ルール」と聞いて、みなさんはどのようなことを思い浮かべるでしょうか。「何をしたら勝ち」という、我々が何かを競う時に決める「ルール」は容易に想像できると思いますが、ここで実装しなければならない「ルール」はそれだけではありません。 例えば、「画面上に、プレイヤーが必ず表示されていなければならない」、「発射された弾はこの距離までは届く」という事柄も実装しなければならない「ルール」に含まれるのです。 それらを全部含めて作ろうとすると膨大な数になり、完成には相当の時間を要し、せっかく最後まで完成させても面白くないゲームだった、となるとその時間が無駄になってしまいます。そのため、ゲームの重要な部分(面白さ)を損なわずに機能を絞って完成までの時間を短くした「プロトタイプ」を作り、それを用いて本当に事業として成り立つゲームなのかということをテストしていきます。 そのほか、11月は、オウル大学で行われたFestival of Cultureというイベントに参加しました。このイベントでは、オウル大に来ている留学生が、自分の出身地の文化の「代表」となり、文化を紹介するイベント等を企画できます。 私は同じ日本からの留学生とともに、日本文化の紹介ブースの運営や、日本の食文化の一つである「おにぎり」をテーマにしたワークショップを行いました。ブースへの訪問者やワークショップの参加者の数は非常に多く、日本文化への関心が高いことが伺えました。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.12.26
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」により教育先進国のノルウェーで、ものづくり関係の職業教育をカリキュラムに組み入れている学校で職業観の育成についての日本との違いを学び、北海道の持続可能なものづくり産業への貢献を目指す学生留学コース立花洋太朗さんから11月の活動の様子が届きました。 11月は履修している2つの講義、「メディア論」と「社会変化と教育」の授業が終わり、課題レポートの提出や12月に行われる最終試験に向けての準備期間に入りました。課題レポートや最終試験では知識を問われる問題はほとんどなく、一つの事象について事実や知識を基に深く追求していく形式が一般的です。これは予習や授業の段階で知識があることが前提で講義が進められることが多く、知識が問われることが多い日本の教育スタイルとの違いを実感しました。 日本では2020年から新たに導入される小学校や中学校の教育カリキュラムにおいて「論理的思考力」を重視するようなカリキュラム編成になっています。これからは知識だけでなく、思考力が重視される教育が行われていきますが、ノルウェーに比べると、日本ではまだ個人の考え方や思考力を問われる機会が少ないように感じました。 「社会変化と教育」の課題では教育格差についてレポートにまとめました。日本では、地域間や経済格差による教育格差が生まれており、特に北海道では札幌などの都市圏と地方、あるいは北海道と本州の大都市間での機会の不平等が生まれています。 例えば、高校生が進路選択の際、都市圏に住んでいればオープンキャンパスや受験の選択肢が多く与えられている一方で、地方の高校生であれば受験や一人暮らしが経済的な負担になることがあり、機会の平等が完全に保障されている状況とは言えません。 しかしノルウェーでは小学校から大学院まで学費が無料であり、ノルウェーの大学生は国から奨学金を受けられるという特徴があります。その奨学金は全額が貸し付けではなく、奨学金のうち4割が給付、6割が貸し付けとなっており、全額返還する必要がありません。学費の無償化や、奨学金の給付などの国の制度よってノルウェーでは教育の不平等の是正に向けて取り組んでいます。 【アンバサダー活動】 先月も紹介しましたが、ベルゲン大学の日本語学科の学生の日本語会話を手伝うボランティアに取り組んでいます。前回は大きなイベントの様子をお伝えしましたが、今回は主に、普段の授業の様子についてお伝えします。他の日本人留学生とともに、週に1回会話クラスに参加し、ノルウェー人学生と会話をしながら、コミュニケーションを取りつつ、日本の魅力を紹介しています。 授業の前半にはフリートークの時間があり、その中で北海道の魅力を紹介しています。この会話クラスを受講しているノルウェー人学生は全員来年の3月から日本へ留学します。ほとんどの学生が関東や関西の大学に留学しますが、留学の長期休暇を利用して北海道に行ってみたいと言っている学生も多いです。北海道はベルゲンと気候や食文化、都市と自然がバランスよく過ごしやすいことなど共通していることが多く、航空券も安く手に入れることができるなど、北海道の魅力を伝えています。 残り2ヶ月を切りましたが、引き続き応援よろしくお願いします。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.12.20
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」によりキルギスの地域農産物の生産・流通について調査し、北海道との農産物輸出入の可能性を探るために留学した、学生留学コース星野愛花里さんから11月の活動の様子が届きました。 留学最後の月を迎えました。農協では現在試験的にバレリアーナという薬草の根を乾燥機で乾燥させてキルギスの会社に販売しているところで、その選別作業を手伝っています。 以下、研究調査として村人と話をした際に学んだことを記します。 (1)国外肉需要の影響の大きさ カザフスタンは中央アジアの中でも一番GDPが高く、農業以外の産業の割合が増えていることから、肉需要が高まっていると言います。滞在中の村で聞き取り調査を進めていると、ここ10年ほどで家畜頭数を殖やしてきた農家が多いことが分かりました。 これは、この肉需要拡大を基にした肉の価格高騰が背景にありました。もともと、遊牧民族である彼らにとって、多くの家畜が富の証であったのは変わりないと思いますが、現在はそれが金額で裏付けされるようになっていると言えます。 実際に家畜バザールに行って確認をしたところ、羊は5,000ソム(1ソム=1.5円)前後、搾乳牛は子牛とセットでこの日67,000ソムで売れ、そのあと未経産牛を33,500ソムで購入することが出来ました。雄牛や馬は70,000ソム前後です。1人当たりの2018年GDPは88,570ソム(≒1,268ドル)と、金額に表れていないものが多いので比べられませんが、その存在の大きさはわかると思います。 これによって大規模化できた農家は自分自身で常に家畜の世話をできていますが、家族構成員が病気になるなど、後継者が少ない(またはいない)家では、土地を貸すか売るかして労働者となっています。 中規模の農家が、夏はマルチ(牧人)に預け、秋冬は近隣住民同士で共同管理(ゲズーと言う)をして暮らしているという風に、ソ連時代と違って階層分化が進んでいると言えます。 また、村の放牧地委員会によると、過放牧は問題ではないと言っていましたが、この勢いで殖やしていくと問題として浮上するのは時間の問題であると思います。 (2)ロシア人移入の歴史から見た現在の住民の特色 村の歴史を勉強する機会がありました。ソ連時代に農業技術士として働いていたイマシュさんから話を聞いてきました。 ソ連時代のキルギス周辺(セミレーチェ地方と呼ばれていた)については、いくつかの文献があります。ロシア人が移ってきたときに、ここに住んでいたキルギス人の一部は中国の方に逃げて行ったという話があるくらいで、私の滞在しているノボボスネセノフカ村はロシア人が作った歴史があります。 一方、同じ行政村を組織している近隣2村は、逃げ帰ってきたキルギス人も含めて、キルギス人の手によって作られたそうで、1920年代に定住化が進展したと言います。そのあと私有の家畜がコルホーズ(集団農場)のものとなり、集団化されました。現在でも同じ祖先をもつ人たちが住んでいます。 ノボボスネセノフカ村では、1980年代頃からロシア人がロシアに戻っていったので、主に近隣2村で生まれた末息子以外が彼らから家を買って移り住んで来ています。「遠くの親族より近所の人」ということわざがキルギスにもあるように、とあるゲズーではこういった近隣住民13戸で毎日順番に羊を集めて畑に連れて行き、草を食べさせています。 昔は父系親族を単位に移動をしながら生活していたと言いますが、現在は定住化して、親族ともそうでない人とも協力して家畜を世話していることがわかりました。家畜を飼育することに関しては住民の共通認識があるようです。 (3)農村生活の中での生々しい“生活感” 牛のと畜の様子を見学しました。外は冷えているのに、まだ湯気が立つくらい温かい肉をさわるのは初めてでした。日本では普段目の当たりにしない光景なのでかなり衝撃的でしたが、彼らにとっては冬期間の肉を得るための日常的な行為です。 そして村民の男性なら誰でもと畜の方法を知っていると言います。思っていたよりも内臓の色がきれいなことにも驚きました。 命の大切さをここで説くわけではありませんが、こういう上に自分の生が成り立っているのだと意識する機会になったと思います。可愛そうとかではなく、重いという感情が湧きました。それは自分たちが魚を食べるのと同じように、彼らがこの環境で生み出してきた生活の形だからです。 農耕、分業によって人間は生活を快適なものへと発展させてきましたが、果たしてどれだけ自分の生に関わるものを見えないものに出来るのか。現在は環境問題や倫理的な問題などが出て来ていますが、これらはその見えなくなっていたものによって生み出されたのではないかと思うようになりました。 自分で食べ物を得ろという極論に至るわけではないですが、ほぼ確実に食料を得られる安心を手に入れた代わりに失っているものもあるかもしれない、と意識を向けられることがこれから大事なのではないかと思います。農業や農村は暮らす中で学ぶことがたくさんあるものだと改めて感じました。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.12.19
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」によりハンガリーで世界的に有名なピアニストのレッスンの受講により演奏技術の向上などを図り、演奏活動を通して北海道の音楽環境、音楽レベルの向上に貢献し、音楽にあふれた北海道を創ることを目指している文化芸術コース清水柚衣さんから11月の活動の様子が届きました。 11月も終わり気温も一気に下がり、ついにブダペストにも雪が降り始めました。 今月も初めて経験することが多く、室内楽のレコーディングやハンガリーの高校の卒業セレモニー、オペラハウスでのコンサート鑑賞、コンサートの裏方としてのサポートなど、さまざまな立場で音楽に携わることができました。 ハンガリーにあるインターナショナルスクールでの卒業セレモニーでは、モンティのチャルダッシュなど3曲を演奏しました。 電子ピアノでの演奏はスピーカーから発せられる音とソリストとのバランス、ペダルを使えない状態や鍵盤が足りない状況でも相手を可能な限りサポートし、一緒に音楽を楽しむことを考えて演奏しました。 また、室内楽とソロのレコーディングも行い、音楽のコントロールの方法や音色、パートナーとのチームワークなど様々なことを考える良い機会になりました。 オペラハウスでのコンサートではドホナーニやリスト、バルトークなどの作品を鑑賞しました。 中でもサラサーテのカルメン幻想曲はとても印象的で、音楽の細部まで作り込まれた演奏には本当に感動しましたし、驚きました。 また、リスト音楽院旧館で行われた韓国日本ハンガリーの交流演奏会では、日本にいた頃お世話になった恩師が主催ということで、譜めくりのお手伝いをさせていただきました。 コンサート前にはブダペスト市内の音楽学校で行われたリハーサルの様子も見学させていただき、少しですが演奏会の成功に貢献できたことを嬉しく思います。 学校生活においては、たくさんの仲間ができました。ピアニスト、ヴァイオリニスト、指揮者、作曲家…みんな国籍も楽器も違います。 でもハンガリーに来て、言葉が十分に通じなくても音楽があれば通じ合えることを日本にいたとき以上に感じます。 彼らと一緒に演奏会を聴きに行ったり授業を受けたりする時間は私にとってかけがえのない時間です。特に若い指揮者が振るオーケストラのコンサートの日はとても興味深く、私たちは誘い合わせてコンサートを聴きに行っています。 また、日本人の学生たちが新入生のために歓迎会を開いてくれて、たくさんのつながりができ、これからの生活がますます充実していくことを期待しています。 これからも応援よろしくお願いいたします。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.12.17
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」の取組についてお知らせします 12月16日から北海道のイオングループ様(イオン北海道(株)、マックスバリュ北海道)による「ほっかいどう未来チャレンジ応援募金」が昨年度に引き続き、道内の「イオン」、「マックスバリュ」などの店舗・事業所において、実施されております 集まった募金は全額「ほっかいどう未来チャレンジ基金」に御寄附いただきます ○実施期間 令和元年(2019年)12月16日(月)~令和2年(2020年)2月2日(日) ○実施店舗 道内の「イオン」、「イオンス-パーセンター」、「まいばすけっと」、「マックスバリュ」、「ザ・ビッグ」などの店舗・事業所165箇所 ※受付開始日は店舗により異なる場合があります。 北海道の若者の海外挑戦を応援するため、ぜひ、皆様も御協力をお願いいたします ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.12.16
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」により道産ワインを世界に流通するブランドとして確立させ、北海道をワインの銘醸地にすることを目指し、ドイツでワイン醸造の最先端技術を学んでいる未来の匠コース鹿野皓己さんから11月の活動の様子が届きました。 11月に入り、ドイツも気温が氷点下になることが増えてきましたが、私の研修しているヴュルテンブルク地方では、まだ雪は降っておりません。 ドイツは雪自体が少なく、北海道のように背丈を超えるほど積もることはまず無いようなので、もう少しの間、雪が降ることは無さそうです。 ドイツでの研修も三か月目になり、研修として行っている仕事にもだいぶ慣れてまいりました。 11月は、収穫が終わり発酵も一段落つき、酸化防止剤の添加、発酵後のワインのろ過、酒石落とし作業等の品質管理業務を行いました。 酸化防止剤は、ワインの酸化や雑菌から守るために添加するもので、ドイツでは、日本でも広く使用されている亜硫酸を使用しています。 使用方法は発酵後のワインに抗酸化作用や抗菌性の効果が見込める最低限の量を加えます。添加することで、酸化による色落ちやオフフレーバー(品質劣化による味・臭いの変化)の原因となる雑菌の増殖を防止して品質の安定を図ります。 今回の研修では、使用するタイミングや添加量の基準、添加方法に至るまで細かく教えていただき、ワインの種類や仕込み方で変わる添加のタイミングや量については非常に勉強になりました。 発酵後のワインのろ過とは、ワイン中の濁りを取り除く作業にあたります。 こちらのワイナリーでは、プレス後のジュースにセパレーター(遠心分離作業)を行うことであらかじめ余分な滓(オリ)を発酵前に落としています。 発酵後は滓引き(タンク内でワインと沈殿した滓の二層に分かれた液体部分だけを別のタンクに移動しオリを除去する工程)し、すぐに無菌ろ過をかけて製品レベルまでクリアに仕上げます。 これにより、段階的なろ過の工程を省略できるので白ワインやロゼワインを発酵後効率良くろ過を行うことが可能になり、次の工程の酒石落としを行うことが出来ます。 酒石落としとは、ろ過作業が終わったワインの余剰な酒石(醸造の過程でワインの中に出来た結晶状の物質)を除去する作業です。 製品後のワインに結晶化した酒石が析出しても品質的に問題はないのですが、日本でもドイツでも酒石を異物混入と勘違いされてしまい問い合わせや返品に繋がることがあるのである程度大きな規模のワイナリーは処理を行います。 処理方法は無菌ろ過が終了したワインを空調室に移動し、低温で最低2週間ほど貯蔵します。 こちらのワイナリーでは長期貯蔵な可能なものは8℃、瓶詰めまで時間がないものは2℃で貯蔵を行います。 冷却を終え、酒石除去したワインには、瓶詰め前に酒石の析出を遅らせる添加物を加えます。これにより冷却で落としきれなかった余剰酒石も半年~1年ほど析出を遅らせることが出来ます(20℃保管の目安)。 こちらの添加物はメタ酒石酸というもので、ヨーロッパでは一般的に使われていますが、現状日本での使用は認められていません。 しかしながら、日欧の経済連携協定(EPA)が始まったことで欧州ワイン輸入の観点から食品添加物の規制緩和が起こりえるので、その際には多くの欧州産ワインで使用されているメタ酒石酸も日本での使用が認められる日がくるかもしれません。 そのため、もし認められた際には今回の研修で私自身が経験したことを基に上手く利用できればと思いました。 そして、これらのろ過の仕方や酒石落とし(除去)は、一年の中で一番消費量の多い12月に、その年に仕込んだワインを無理なく出荷できるという大きなアドバンテージにも繋がるのでとても参考になりました。 その他に私が携わった業務は、タンクの洗浄やタンクルームの床掃除などの清掃業務も多数行いました。時には終日タンクや床の清掃を行い肉体的に辛い日もありましたが、このようなあまり目立たない作業も品質の良いワインを造るためには、重要な業務であり決して疎かにしてはいけないことを実感し、ワインの繊細さを改めて感じました。 11月は主にワインの品質管理業務について多く学ぶことが出来ました。 まだまだワイン醸造経験が浅い私には、基礎的な事も含めて日々学ぶことが新鮮で非常に有意義な研修をさせていただいております。このようなチャンスを頂きありがとうございます。 12月は赤ワインの樽貯蔵やワインのブレンド作業について報告していきたいと考えております。 私自身の研修も三か月が経過し折り返しを迎えましたが、残りの三か月もしっかり気を引き締めて頑張ってまいります。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.12.13
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」によりアラスカでインターンシップとフィールドワークを行い、需要側のニーズと供給側の意識のギャップに注視しながら、アドベンチャーツーリズムについて調査・研究を行う学生留学コース海辺菜々美さんから11月の活動の様子が届きました。 11月はアメリカ合衆国アラスカ州パーマー市で観光を学ぶためのコネクションづくりと+αの目的である私の地元・佐呂間町とパーマー市の姉妹都市交流関係の活動が中心となりました。 パーマー市はアラスカ州・マタヌスカ-スシトナ郡(マット・ス郡)にあり、州最大のアンカレッジ自治市から車で45分ほどかかるアラスカ最大の農業地帯・マタヌスカ渓谷の中心地にあります。人口約6000人と温かい人々が多い小さい街のため、どこか佐呂間町のような、自分の故郷と思えるようなそんな素晴らしい街です。近くには北米最高峰のデナリや、マタヌスカ氷河などの自然がたくさんあります。 佐呂間町とパーマー市の姉妹都市の始まりは、1980年4月10日、石黒睦弘さん(当時佐呂間高校教諭)と、パーマー市在住のエドワード・ホームズさんがアマチュア無線親交を深めたことが縁となり、同年10月28日、姉妹都市提携の調印をし、それ以降も町民の交流を中心に友好関係を築いてきました。私は中学生と高校生の時にそれぞれ2週間の短期留学をし、今回が3回目の留学になります。 受入先のPalmer Museum and Visitor Center (パーマーミュージアム・ビジターセンター)ではボランティアとして活動しています。パーマーの歴史についてウォーキングツアーなどを通して学びました。その後は、パーマーやマット・ス郡で提供されている自然アクティビティや観光について学んだり、昔の写真や寄贈品の整理を手伝っています。運営については、現在、Palmer Museumが街の観光HPを立ち上げているので、そのミーティングにご一緒させて頂きながら学んでいます。 冒頭でもお伝えしたように、今月は地域の人とのコネクション作りから始めました。 Palmer Museum and Visitor CenterのSam(サム)さんのご紹介で、12月13日から3日間行われるColony Christmas(コロニークリスマス)について、街の方々が集まるミーティングに参加し、14日に行う折り紙で鶴を折るワークショップでボランティアをすることになりました。 また、ホームステイ先のご夫婦がパーマー市でラジオ局を運営されている関係で、ホストマザーと一緒にビジネスオーナーが集まるPalmer Chamber of Commerce(パーマー商工会議所)の会議にも出席しました。そこで観光業に従事する方ともお会いすることができ、後日またお話を聞きに行く予定です。 ボランティア活動を行うアラスカ日本人会の方々にもお会いしました。日本人会の会長のボイド万季子さんがアラスカでツアーガイドをしているということで、アラスカの観光や私が目指す佐呂間町・北海道のビジョンについてお話をしました。 私が一番興味深かった彼女の考えは“大自然がある限りアラスカは終わらない”というものです。アラスカに来る観光客は、ラストフロンティアで見ることのできる自然を求めてやってきます。今まで見たことがないもの、普段できない経験を期待してきますが、相手は自然なので良い時もあれば悪い時もあるなど運任せなところもあります。自然は毎回変わるからこそ、一度見たらまた見たくなる、見られなかったらリベンジ、見られたらもっと良いのが見たいという心理が大きく働くそうです。 アラスカと同じように雄大な自然をもつ北海道も自然をメインにした観光で市場拡大を狙っていけると思いました。他にも、佐呂間の特徴を踏まえたうえで、どんなものができるのか、海外からの観光客をターゲットにした観光をするためのアドバイスなどもいただきました。 姉妹都市交流関係の活動としては、パーマー高校の日本語授業のアシスタントをしました。私は在学している北海学園大学で日本語教師養成課程を履修しているので、札幌でも、何度か留学生の日本語の授業のアシスタントや日本語教室のボランティアをしていました。 パーマー高校では1~4年生の生徒が日本語を学んでいます。先生は以前佐呂間町で英語を教えていて、佐呂間町とパーマー市の姉妹都市交流のキーパーソンでもあるCarla Swick (カーラ・スウィック)先生です。高校生に教えるのは初めての体験でしたが、自ら選択して日本語の授業を受けているので、積極的な子が多かったです。なかには、来年佐呂間町に2週間の短期留学をする生徒や、そのプログラムとは別で3ヶ月間佐呂間高校に留学する予定の生徒もいました。 このように佐呂間に行きたいと思ってくれる生徒が多いのですが、佐呂間町では交換留学プログラムが低迷ぎみです。その原因のひとつとして、実際パーマーに留学した体験談を聞く機会がないことがあると思いました。そこで、帰国後に予定している佐呂間高校でのアンバサダー活動の際に、この姉妹都市交流のPRも行い、参加者の増加と交流の持続・発展に貢献できるよう、何か企画したいと思います。 パーマー高校でボランティアをしている時に、人種差別やジェンダーについての授業も一緒に受けました。私自身、これらについてきちんと学び始めて興味を持ち始めたのは大学生になってからであり、それ以前は、なかなか真剣に向き合い考える機会が少なかったです。しかし、パーマー高校では、社会問題について考えを深め、意見を交換する授業が行われていることに感心しました。現在は世界的にもこれらの問題が注目されています。幼い頃は複雑な情報を適切に解釈して処理できないと言われていますが、個人的には周囲の人に影響され、考えが埋め込まれる前のできるだけ早いうちに人種やジェンダーなどの社会問題に少しずつ触れて向き合う機会が必要だと思います。そんな機会が私の子ども時代よりも増えていけば、増やしていければ良いと思いました。帰国する3月までに行うことをカーラ先生を中心に、多くの方々の協力を得ながら行えるよう、関係者のスケジュールを調整して計画中です。サンクスギビングデー(アメリカの祝日、感謝祭)やクリスマスが年末にかけてある忙しい中、手を貸してくださるパーマー市の方々、また北海道、日本にいる支援者・関係者の方々の支えに感謝しながら、来月からも頑張るので応援してくれたら嬉しいです。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.12.10
国際交流員のキム・ソヒョンと申します 北海道庁国際課に所属している韓国・中国・アメリカ出身の国際交流員が、それぞれの視点で北海道のトピックを集め、「赤れんが通信」を発行しています。下記のHPにて公開しておりますので、ご興味のある方は、是非ご覧ください ☞日本語版☞韓国語版
2019.12.10
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」によりアメリカで最新のスポーツ医学と最先端の治療・リハビリ技術を学ぶとともに、プロ・学生アスリートへの実務経験を積みながら、アスレティックトレーナーとして必要な知識と技術を学んでいるスポーツコース向井原洋平さんから11月の活動の様子が届きました 担当している野球部のチーム全体での活動は、11月中旬の部内紅白戦3連戦で終了となりました。近隣の大学との対外試合は3戦ともに敗れ、来年2月中旬のシーズン開幕までに課題が山積しています。 アスレティックトレーナー(AT)としては、期間中に重大な急性の怪我の発生がなかったことは幸いでした。現在は、主にリハビリ期間中の選手の治療とトレーニングが活動の中心となっています。 今後は、大学の期末試験や冬休みに入るため、年明けの再合流までチーム全体での活動はありません。そのため、リハビリ期間中の選手には、休暇中のリハビリプログラムを個別に作成し、帰省先で取り組んでもらうようにしています。 選手によっては、こちらが処方するプログラムの全てを受け入れてくれるわけではないので、その場合は考えうるリスクを十分に伝え、その上で選手の意向に部分的に歩み寄ってあげるようにしています。時間はかかりますが、何よりもお互いが納得してリハビリを進めることが非常に大切ですし、私自身のエゴを排除して仕事を進めるために非常に重要な経験を積んでいます。 今月は研究のデータ測定と新たな技術を学ぶために、隣州のアリゾナ州フェニックス近郊に2回滞在してきました。砂漠地帯にあるアリゾナ州は年間を通じて降雨量が少なく温暖であるため、メジャーリーグの半数にあたる15球団が春のキャンプやリハビリ施設を構えています。今回参加したワークショップはアリゾナ・ダイアモンドバックスという球団の施設で開かれました。学んできた技術は、選手への治療、トレーニングの一部として取り入れるつもりです。 また、今月は近隣のスタンフォード大学やカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の医学系研究室で研究をしている日本人整形外科医の方々の勉強会(ベイエリア日本人整形外科の会)にお声掛けをいただき、私自身も活動発表をさせていただきました。 医師ではない私がこの会の活動に参加させていただけるのは、大学院の担当教授のおかげであることは言うまでもありません。こちらで活動しながら日本人の整形外科医の方々と人脈を築かせていただける恵まれた環境に身を置けていることに感謝しており、帰国後、整形外科医の方々との人脈はATとして選手への医学的サポートという面で活動の幅も広がります。この会では最終的に私の研究発表をさせていただきたいと思っています。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.12.06
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」 により本道農業の魅力発信のため、ドイツで有機農家の元で研修生として働き、持続可能な農業のあり方を学ぶとともに、農家民宿を経営する農家でグリーンツーリズムについて学ぶ学生留学コース石垣のぞみさんから11月の活動の様子が届きました フランクフルトでの生活も、もうすぐ2カ月を迎えようとしています。語学学校の近くに位置するレーマー広場ではクリスマスマーケットが始まりました。夜には多くの人であふれかえり、辺りには焼き菓子やグリューワインの香りが漂います。 語学学校での2カ月は、驚くほどあっという間です。しかし、思い返してみれば様々な思い出がよみがえります。様々な国籍の友人たちとの生活は、いつも驚きに満ち溢れており新鮮なものでした。この2か月間、友人たちと過ごした時間の中で、泣き、笑い、怒ったこともありました。国籍など関係なく、共に時間を過ごすことで彼らがどんどん大切な存在になってくるのを感じます。 ドイツ語の語学レベルも徐々に高くなり、最初は不安に思っていた英語も、最近では寮の友達とはあまり問題なく会話できるようになりました。大切なのはコミュニケーションをとろうという姿勢であり、イントネーションや間違いを気にせずに、会話に挑戦してみるということの大切さを感じています。フランクフルトでの語学学校生活とグリーンツーリズムを結びつけるものはそう多くありませんが、ファームステイの実践活動の前に、対象的な都会に学びに来て良かったと思っております。 フランクフルトはいわゆる都会で、ショッピングモールやレストラン、カフェなどの店がとても充実していますが、私が農業に興味を持つきっかけとなったファームステイでは、これらのものがありませんでした。そこにあったのは広い畑とそこで暮らす農家さんです。そこにはショッピングモールもレストランもカフェもありませんでしたが、毎日新しい発見がありました。 牛の大きさ、トマトが収穫されてから出荷されるまでの工程、自家製のハチミツのおいしさ…。その農家さんにとって当たり前の生活の一部が、私にとってはものすごく魅力的なものでした。 農村の魅力とは何か新しいものを作り出すのではなく、そこにあるものの魅力や価値に気づき、大切にしていくものだと考えています。こういった都市と農村の違いに着目しながら、12月からのファームステイを実り多いものにしていきたいと思います。いよいよ、来月上旬には語学学校を出てファームステイが始まります。長く時間を共にした友人たちとの別れは心が痛みますが、新しく出会う農家さんとの生活から、ドイツと日本の農業の違い、文化の違いを学ぶことができるのは楽しみです。残されたフランクフルトでの生活も充実したものにしたいと思います。▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.12.05
Hello, everyone!国際課国際交流員のマレイナ・マコへニーと申します。今年の8月から総合政策部国際課で勤務しています。国際課に勤務する中国・韓国・英語圏からの国際交流員が、それぞれの視点で北海道の観光、暮らし、経済、文化などのトピックを集め、「赤レンガ通信」を発行しています。このたび、第48号が出来上がりましたので、どうぞご覧ください!英語:Red Brick Bulletin 48日本語:赤レンガ通信 英語版 48号本号は、感謝祭IN東川町について特集しております。北海道で暮らしているJETプログラム参加者のインタビューを紹介するコーナー「北海道JETスポットライト」では、旭川市のマイケル・バガイスキのことを紹介させていただきます。バックナンバーの1号〜20号までは英語版しかありませんが、下記HPにて公開しています。興味がありましたら、一度ご覧になってください。http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/tsk/akarenga
2019.11.29
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」 により北海道の音楽環境、音楽レベルの向上に貢献するため、ハンガリーで世界的に有名なピアニストのレッスンを受講し、演奏活動を通して音楽にあふれた北海道を創ることを目指している文化芸術コース清水柚衣さんから10月の活動の様子が届きました。10月は初めての国際コンクールへの参加や、本格的なレコーディングなど、様々なことを経験しました。コンクールは残念ながら動画審査で敗退してしまいましたが、短期間にたくさんの曲を勉強するなど、たくさんの先生方のレッスンを受けることができました。レコーディングではミスはあったものの自信を持って演奏できたと思います。演奏の様子はこちらをご覧ください。https://youtu.be/Py1K1417z8ghttps://youtu.be/8nY8XupDMKQhttps://youtu.be/7ubh10YrH-Y また、室内楽では担当のVarga先生が演奏旅行のため中国に行っていたので、代講であるピアニストのImre Dani先生のレッスンを受講しました。古典の室内楽曲でのペダリングの方法やアーティキュレーション(音と音のつながりに様々な強弱や表情をつけることで旋律を区分すること)の付け方など細かな演奏技術を中心に丁寧にレッスンをしていただき、大変興味深いレッスンでした。なお、この度、室内楽のパートナーの方の師であるSzabadi先生からお話をいただき、今まで勉強してきたモーツァルトのヴァイオリンソナタを12月にコンサートで発表させていただけるチャンスをいただきました。貴重な機会ですので精一杯頑張ります。最近は授業の空き時間にハンガリーでできた仲間たちとディスカッションをしたり、オーケストラのリハーサルを見学しに行ったりもしています。今回はベートーヴェンのピアノ協奏曲と交響曲のリハーサルを聴き、たくさんのイメージを得ることができ、大変勉強になりました。また、リスト音楽院の卒業生の方からお話をいただき、週に一度くらいのペースで、日本食レストランにて演奏をしています。お客さんとの距離も近くて話し声も聞こえて来る環境なので、お客さんの雰囲気を感じながら演奏しています。先日はピアニストのフジコ・ヘミングさんがリスト音楽院のグランドホールで演奏会を開きました。リスト音楽院の学生は事前予約をすれば無料で聴くことができるのですが、彼女の年齢で、現役で演奏することの大変さ、そして彼女の集中力、精神力、体力に驚いた1日でした。支えている周りの人たちへの感謝と音楽への深い愛情を感じました。語学の勉強も頑張っています。基本的なコミュニケーションは英語ですが、覚えたてのハンガリー語でコミュニケーションを取ることもあります。今後とも頑張りますのでよろしくお願いします。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.11.22
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」 により北海道経済を支えるような新たなゲームコンテンツ産業を創出するため、フィンランドで先進的なゲーム制作を学んでいる学生留学コース有働篤人さんから10月の活動の様子が届きました 今回は、実践活動の一つであるDEMOLAについて報告します。 DEMOLAとは、フィンランドの都市タンペレからスタートした産学連携の実践活動で、北海道大学を含めた世界中の50の大学で行われています。DEMOLAは2008年の初回開催から、課題に対する調査やアイデア出し、それらの精査からプロジェクトの完成までのプロセスを磨き上げてきました。このプロセスを学ぶことで、今後社会にある課題を解決できるプロジェクトを考案できる力をつけることが、私がこの実践活動を行う狙いです。DEMOLAでは、まず開催する都市の企業(1回の開催で3~4企業)が「Challenge」という課題を出します。これらのChallengesはどれも、数年~10年先の世界情勢を見据え、その企業が関わる業界はどのように変化していけば良いのかを問いかけてくるという特徴を持っています。それらに対し、開催地域の大学の学生が応募し、Challengeごとに5~6名が選ばれます。様々な角度から課題を考察できるように、選ばれる学生の専門はバラバラです。これらの学生にChallengeを考案した企業の方1人を加えて「プロジェクトチーム」とし、Challengeで示されたこれからの社会変化に備えた課題などを解決するためのプロジェクトを、2ヶ月間の間に考案します。今月から2019年第4四半期分のDEMOLAが始まり、私は、オウルで学ぶ学生に対して寮の斡旋を行なっているPSOASという団体の発表した課題「Housing as an Educational Tool」(教育ツールとしての住宅)のチームに配属されました。PSOASが所有する寮を、学習する場所としてより良くするためにはどうすれば良いのかを考える、という内容です。DEMOLAでは、活動の前に革新的なアイデア作りを助けるための「準備運動」をします。例えば洗濯バサミだけを使ってどれだけ高いタワーを作ることができるかを試すような、簡単な課題だが自分の中にある考え方の枠にとらわれずに考えなければ成功できない課題が与えられます。準備運動をした後に、10月中に行われたのはDiscoveryおよびIdeationと呼ばれる段階です。 Discoveryでは、Challengeで提示された課題に対して、現状の把握から始まり、ステークホルダーと呼ばれる利害関係にある人物や団体、さらには課題に関連する事柄の世界的な動向までを把握し、プロジェクトを作り上げるにあたってどのような場所で誰をどんな手法で調査すべきかを考察します。Discoveryで見つけた「調査すべき事柄」を調査した結果を基に、Ideationに移ります。この段階では調査結果からわかることを付箋に書き、それらがDiscoveryで見つけたステークホルダーと関連づけます。さらに「メガトレンド」と呼ばれる、世界のあり方を定義するような大きな動向を、同じようにステークホルダーと関連づけます。このプロセスを補助するために、「Megatrend Cards」というカードを使います。例えば「これからは人工知能の活用が広まる」などという項目がカードに書かれているので、ステークホルダーの中でそのトレンドに関連するものがあればそのエリアにおいていきます。こうすることで、将来のステークホルダーの姿は今のステークホルダーとはどう違ってくるのか(例えば10年後に「大学生」になる者は今「大学生」である者とは違ってくるのか)を考えることができるようになり、それに対するプロジェクトのアイデアを作り出すこともできるようになります。「ターゲットとしたい者がこれからどうなるか」を考えるだけではなく、「将来ターゲットにする者はどのようになるか」も考えるので、相当な想像力が試されます。これからはそのアイデアを検証する段階に入ります。プロジェクトとして発表できるようになるまで、アイデアの精査をどれだけ行えるかが勝負どころとなってきそうです。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.11.18
北海道の若者の海外挑戦を応援するため、11月1日から、アサヒビール株式会社様の北海道限定商品「ブラックニッカ ハイボール香る夜」の販売と連携した、「ほっかいどう未来チャレンジ基金」への寄附のキャンペーンが始まりました昨年度から実施しており、今年6月から8月にも実施した同キャンペーンの第4弾となり、今回は11月から2020年1月までの3か月間の対象商品の売上げ1本につき1円を、「ほっかいどう未来チャレンジ基金」のスポーツコースに御寄附いただきます。北海道の若者の海外挑戦を応援するため、ぜひ、皆様もこのキャンペーンへの御協力をお願いいたします【実施期間】 2019年11月1日(金)~2020年1月31日(金)【対象商品】 「ブラックニッカ ハイボール香る夜」缶350ml、缶500mlキャンペーンの詳細は、こちらから↓https://www.asahibeer.co.jp/area/01/event/mirai_2019/▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.11.14
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」 により道産ワインを世界に流通するブランドとして確立させ、北海道をワインの銘醸地にすることを目指し、ドイツでワイン醸造の最先端技術を学んでいる未来の匠コース鹿野皓己さんから10月の活動の様子が届きました。 10月も終わり、気温が早朝や深夜だと氷点下になり霜が降りてくる季節になりました。 ドイツでは10月を「ゴールデンオクトーバー」と呼び、比較的快晴が少ない9月~12月の中でカラっと晴れる日が多い月だと言われていますが、今年は収穫期終盤に雨が多い年になってしまいました。10月は前半にぶどうの受け入れ作業を終え、終盤から発酵作業に携わりました。その他にはぶどう収穫体験もさせていただきました。今年のぶどうの収穫では、約4600tのぶどうを受け入れました。ドイツでは赤ワインの醸造量が増えてきたとはいえ、国内全体では白ぶどうの栽培が約6割5分を占めています。こちらのワイナリーでは今年受け入れたぶどうの約6割が黒ぶどうとなっており、私の研修しているヴュルテンブルクでは30年で栽培量の割合が倍以上に増えています。 全盛期ほどではありませんが、未だ続いているドイツでの赤ワインブームも考慮すると、もうしばらく黒ぶどうの栽培が増えていくであろうと感じました。そして受け入れた黒ぶどうからは赤ワインだけで無く、ロゼワインやBlanc de Noir(色素が強くない黒ぶどうを、醸し発酵をせず受け入れ後すぐに圧搾し白ワインと同じ製法で仕込むワイン)など赤ワイン以外にも様々なワインを醸造しております。 特にBlanc de Noirに関しては私自身初めて飲んだタイプのワインだったので味わいから作り方まで非常に勉強になりました。今年の収穫量は例年に比べるとやや少なく(例年は約5000t)、これは10月に入ってからの雨が多かったことに起因しています。ぶどうは収穫期に雨が降ってしまうと果皮が破れ果汁が流出しカビが生えてワインに出来なくなったり、ぶどうが水分を含みすぎて出来るワインが水っぽくなったり、デメリットがあります。しかしながら、9月までの生育状況が良かったことや天気予報が大きく外れて雨が降ることがほとんど無かったので、被害が大きくなる前に収穫が出来、ぶどう自体の品質は例年並みのクオリティを維持できたそうです。それだけに10月の雨が悔やまれる年でもありました。 私自身は9月後半から変わらず圧搾作業や高温醸し作業に従事し、受け入れ終了後はプレス機や高温醸し機の洗浄やメンテナンスを行いました。3人のスタッフで清掃作業に取りかかったので、全て終えるまでに2週間ほど費やしましたが、この清掃作業を時間をかけて行えたことで、大型機械の汚れやすい部分や消耗しやすいパーツ、使用している洗浄剤など細かく体験し、知る事が出来ました。これは北海道に帰ってからすぐに仕事に生かしていきます。発酵に関しては、ぶどう(醸し発酵を除く)を受け入れた日にプレスと酵母の投入を行います。すぐにプレスをすることでぶどうの微生物汚染のリスクを低減し、タンク自体の空きを作ることが出来ます。プレス後のジュースはセパレーターと呼ばれる大型遠心分離機(遠心力で比重の重いオリを除去し果汁を回収する装置)をかけてオリとジュースにおおまかに分離し、タンクに送ります。加えて白ワインはジュースを送る際にCO2ガスを注入することで、タンク内の上層にオリを固めることが出来ます。これらの段階を経てジュースのみを発酵タンクに移動し、酵母を添加して発酵をスタートさせます。これらのオリとジュースを分離する作業は発酵後のステップに大きく関わってきます。通常ワインは瓶詰めをする前までに濁りを取り除きクリアな状態に持って行きます。このワインをクリアにするために必ずろ過を行います。ろ過の方法としては、発酵後のタンクにオリ下げ材と呼ばれる添加物を加え、一度オリとワインを粗方分離しワインをペーパーフィルターにかけてろ過をしますが、このペーパーフィルターろ過は、いきなり目の細かいものでろ過することが出来ず(目が詰まってしまうため)、目の粗いものから段階的にろ過を掛けなければいけません。このような行程が必要なため、時間も人員もかかります。こちらのワイナリーでは、そのオリをジュースの段階で除去する事により発酵後最低限のろ過でクリアにすることが可能になっています。もちろんジュースの段階でオリを除去する事にはデメリットもあります。酵母を添加しても、ある程度きれいなジュースだとオリが少ないためジュース中の酵母と糖が触れあう面積が減少し、酵母の働きが鈍く発酵が進みづらくなることがあります。この問題に関しても24時間コンピューターによる発酵中のワインの温度制御や発酵の進み具合を細かく調べ適宜発酵助剤を添加することで問題なくほとんどのワインで発酵を行うことが出来ます。そのため、このセパレーターがあれば人員や作業時間の削減に繋がる優秀な設備であることはわかりましたが、大型機械のため設置にスペースを要することや、機械自体のコスト(本体価格や電気代)が大きく掛かってしまうので、製造するワインの特徴やコストに見合うワイナリーでの使用が重要になると感じました。10月の中旬には、醸造スタッフの父親が運営する畑でぶどうの収穫体験を行いました。 今回収穫体験をさせていただいた畑は総面積0.7hで黒ぶどうを中心に栽培しています。この日収穫したぶどうはレンベルガーという黒ぶどうで同じ村の農家も手伝い10人で収穫を行いました。朝7時から始めそこから4時間ほど続けて作業を行い、2600kgのぶどうを収穫しました。 畑の斜面がきつく収穫機を使うことが出来ないので、全て手作業でぶどうを摘み取ります。朝早くから始まりずっと中腰で行う作業は非常に辛く、農家さんの苦労や努力を知ることが出来ました。私が研修を受けているヴュルテンブルク地方では、農家は兼業農家が多く、農業と関係ないサラリーマンをして収穫時期だけ休みをもらって農業を行う方も多く居ます。今回収穫体験させてくれたスタッフも将来は親の畑を譲り受けて、ワイナリースタッフと農家を兼業してぶどうの栽培も行うそうです。北海道でも後継者不足の農家がたくさんいるのでドイツのようにサラリーマンと農家を兼業出来る社会が実現できれば、この問題の一つの解決策として有効なのではと感じました。10月はワイナリーでの醸造作業以外にも収穫体験や初めて触れ合うワインとの出会いなどがあり、私自身の経験としてもたくさんの収穫がありました。来月は瓶詰め作業やワインの熟成作業に携わる予定なので、様々な視点から学びを深め、帰国後に役立てたいと思います。▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.11.13
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」 によりキルギスの地域農産物の生産・流通について調査し、北海道との農産物輸出入の可能性を探るために留学した、学生留学コース星野愛花里さんから10月の活動の様子が届きました。 10月はイシククル有機農協の組合長ソヌングルさんの紹介で、農業省法的支援部部長のアイジャンさん、BIO-KG職員のマイランベックさんに、キルギスの有機農業の現状について話を聞いてきました。また、少しずつですが研究調査も進んでいます。学んだことは以下のとおりです。 (1)キルギスの有機農業の現状(農業省) ユーラシア経済同盟(EEU)の5カ国の中で、農地が小規模で細分化されているキルギスの生き残り戦略として、有機農業という方針を掲げてきました。現在は基準や有機認証のシステムを作っているところですが、今後は主にロシア(関税条件が良い)や中国(需要が多い隣国)を市場として想定しています。 有機農業と言うと、日本では1970年代の食品汚染問題が発端となり現れ始めましたが、ここキルギスでは特に何かが問題となって運動として出てきたわけではないようです。とはいえ、現状多くの農家が農薬や化成肥料の成分が何なのか、また正しい使い方を知らずに使ってしまっています。 地続きで物の往来が活発になるにつれて外来の病害虫が入って来たことも問題となっており、農業の知識や技術に対する指導がますます必要とされていますが、研究や普及を担う各州のアグリバイオセンターでは人手が足りていないそうです。 これに関して、2018年からはFAOとKOICA(韓国国際協力団)で3地域を対象とした有機栽培指導のプロジェクトが始まったとのことでした。 現在所属している有機農協の組合員のように、今できる範囲でコツコツと土づくりを積んでいくことが唯一確実な道だと感じました。すぐに実になる動機付けがないのが難しいところですが、日本で自分たちの村に誇りを取り戻す運動のように、キルギス人が昔から住んでいた土地を「私たちの土地はきれいだ」と自慢げに言っている言葉でも、力になり得るのではないかと思っています。とはいえ、きれいごとで終わらせないためにも、これを少しずつお金にも換えて行きたいところです。 (2)認証制度の状況(BIO-KG) 「BIO-KG有機農業運動連盟」は2012年にキルギスにおける有機農業の発展を目的として作られた組織で、主に世界各国の支援機関やIFAOM(世界有機農業運動連盟)のプロジェクトを担って動いています。 BIO-KGではIFOAMの生みだした「参加型有機認証(PGS)」で独自の認証を作って普及しており、現在の認証圃場は8地域で2,749ha、802名の農家となっています。ただ、これは国内に限られた認証であり、そもそも消費者との連携関係を前提とした品質保証であるため(第三者販売を目的とする商品を保証するものではないため)、販売に大きな効果はもたらしていないとのことでした。 キルギスでは輸出の際に有効な有機認証を3つの生産者組織しかとっていないそうで、その一つが現在の所属組織イシククリ有機農協だそうです。大事なのは、農薬を使っているか否か、有機栽培か否かではなく、農薬とは何なのか有機栽培とは何なのかを知って自分たちで判断していくことだと思います。そういう意味ではPGSは生産者・消費者ともに学びの場となって効果が期待できるかもしれません。(3)農家調査では、 人類学者の吉田さんはソ連崩壊後のキルギスでは親族ネットワークによって支え合ってきたことを言っていますが、現在、特に農業、すなわち経済が関わってくるとなると少し話が違ってくるのではないかと思っています。 10月上旬になるとジャイロー(夏季放牧地)から馬や牛、羊、山羊が村に帰ってきました。雪が降るまでの間、村周辺の放牧地や収穫済みの畑に日中放牧を行うのですが、ここに共同管理が発生します。この管理方法を見たときに、近隣住民同士で血縁があってもなくても、日ごとに交代して家畜の面倒を見ていることがわかってきました。 「人間は合理的なのではなく損をしたくない生き物だ」と言われるように、やりたいと思う人なら誰でもできる、損をしないための”緩い集合”に、組織の持続性の鍵があるのではと思って見ていこうと思っています。また、経営調査はデリケートなもので、あまり上手くいっていませんが、とある農家からは「夏に家畜を預けた後、稼ぎに行って、それで家計を支えられている。支出はトイ(宴会)への参加が大きい。」ということを聞きました。確かに、秋になると毎日のようにどこかの家で結婚のトイが行われています。 このように、その土地の人の生活サイクルや文化の特徴を知らないと、農村・農業・農協がどうあれば良いのかなどを考えられないと思いました。有機農協の組合長はこの状況をもちろん知っていると思いますが、客観的に見た立場として話をしていきたいです。残り2カ月を切りましたが、焦らず学んでいきたいと思います。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.11.11
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」 によりカナダでの語学研修後、アラスカでインターンとフィールドワークを行い、需要側のニーズと供給側の意識のギャップに注視しながら、アドベンチャーツーリズムについて調査・研究を行う学生留学コース海辺菜々美さんから10月の活動の様子が届きましたカナダ・バンクーバーでの生活を終え、友人たちとの別れに対する喪失感とアメリカ・アラスカへの期待が入り混じった複雑な心境です。人生最高の経験というのは歳を重ねるごとに更新されていくものですが、バンクーバーで過ごした1ヵ月半という短い時間が今の私にとって人生最高の経験となりました。語学学校では、レベル4からレベル5に上がり、授業内容が大きく変わりました。 レベル4は先生と一緒に授業が進行するスタイルでしたが、レベル5では生徒同士でのディスカッションが大部分を占めており、生徒が発言するように先生がヒントを与えたり、話しやすいような雰囲気作りを心がけたりしていました。一方的な授業は一切なく、生徒がいないと授業が成立しない、そんな印象を受けました。正解を求めるような質問は文法問題の時だけで、それよりも各自の考えや発想、推測を発言することが求められました。私よりも英語のスキルが高い生徒が多いため、スピーキングが苦手な私にとって当初は少し難しく感じましたが、上達のチャンスだと捉え2週間という短い期間でしたが、新しいクラスで楽しみながらスキルアップできました。語学学校に通うのは初めてでしたが、とても良い経験になりました。これまで海外の友人は佐呂間町の姉妹都市であるアラスカ・パーマと韓国にしかいませんでしたが、今回初めてヨーロッパやメキシコ、パナマなどバックグラウンドや宗教観が異なる友人たちに出会うことができました。授業でも互いの国の違いについて説明する機会が多く、“海外と言えば”に続く私の考えが安直なものだったことに気が付き、多様性に触れられた気がします。特に印象的だったのは、国によって学校で習った大陸の数が異なっていたということです。アメリカを二つに分けるのか、アフリカを一つの大陸とするのか、ヨーロッパとアジアを別と考えるのかなど様々な解釈があり不思議だけれど面白みを感じました。友人にも恵まれ、英語だけでなく世界の視点や考え方を学べた語学学校での時間はとても有意義なものになりました。自然アクティビティでは、今月は「Joffre Lakes Provincial Park(ジョフリーレイクプロヴィンシャルパーク)」「Stanley Park(スタンレーパーク)」に行きました。Joffre Lakeまでは、バンクーバーから車で約2時間半かかり、登山に2時間以上、下山に1時間、計3時間程度のハイキングを楽しむことができます。道中は砂利道、急斜面があり、山麓はすでに氷点下の気温と想像よりも過酷でしたが、美しい風景のために多くの観光客がいました。そして、家族連れや老夫婦など老若男女問わず地元の方々も訪れていました。夏は快晴のもと、冬は雪で覆われた山と季節によって顔を変えるため、オールシーズン訪問者でにぎわっているようです。湖の近くまで行って写真が撮れることも、インスタグラムを利用する若い人々に人気の理由の一つでした。Stanly Parkは、バンクーバーのダウンタウンの西にある公園で、都市の中で自然を堪能できる世界でも有数の都市公園です。ニューヨークのセントラル公園よりも大きな公園で、水族館・バラ園など見どころが沢山あります。私はレンタルサイクルを利用し、ハーバー、紅葉、ノースバンクーバーを見ながら1時間半のサイクリングを行いました。やはりここも、散歩・サイクリング・ローラースケートなどをする様々な年齢層の観光客、地元民が多くいました。一緒に行ったルームメイトは、港や山のサイクリングで癒されると何度も繰り返していました。都会出身の彼女にとっては、私には当たり前の自然が新鮮なものであると聞いたときに、自然豊かな北海道の地方の価値を見出しました。 週末に友人とバンクーバーから車で2時間のところに位置するWhistler(ウィスラー)に行った時も、これからの可能性を発見しました。Whistlerは、人口約1万人、面積は約160㎢のとても小さい街ですが、2010年にバンクーバーで開催された冬季オリンピックでスキー競技が行われ一躍有名となり、現在もウィンタースポーツを楽しむため多くの人が訪れています。世界規模の大会が開催される影響・効果は大きく、2020年の東京オリンピックで札幌でのマラソン実施が確定し、多くのマラソンファンが訪れると予想します。 北海道がWhistlerのようになれるチャンスが到来し、またオホーツクのウルトラマラソンをその時にアピールできれば、オホーツクもWhistlerのようになれるチャンスがあると思います。そのために必要なことは数多くありますが、新たな希望が生まれました。世界的に有名な都市でありながらも、自然と融合し、自然を生活に取り入れて楽しめるバンクーバーでの生活は、発見も多く想像以上の素晴らしい体験となりました。忘れられない経験をさせて頂いた応援パートナーをはじめとする支援者、関係者の皆様には心から感謝します。ありがとうございます。来月からも新天地で頑張りますので、これからも応援してくださると嬉しいです。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.11.08
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」 により本道農業の魅力発信のため、ドイツで有機農家の元で研修生として働き、持続可能な農業のあり方を学ぶとともに、農家民宿を経営する農家でグリーンツーリズムについて学ぶ学生留学コース石垣のぞみさんから10月の活動の様子が届きました 10月5日に日本を飛び立ち、フランクフルトに到着してから1カ月が経とうとしています。 私の通う語学学校sprachcaffeはフランクフルトのザクセンハウゼンという地区にあります。ザクセンハウゼンには13個もの博物館があります。また、古い町並みの残るレーマー広場にはドイツらしい可愛い建物や、歴史的な教会、カフェやパン屋が並び、少し先には近代的な超高層ビルも建ち並んでいます。現在、語学学校の寮で、国籍も年齢も様々な人たちと生活をしていますが、みんな、母国語を持ちつつ、とても流暢な英語で会話をしているため、初めの頃は戸惑いました。日本で6年間習っていた英語が、ただの教科ではなく、コミュニケーションをとるためのツールであることを、ここに来て初めて実感しました。フランクフルトで生活する中で、環境に配慮した取り組みが根付いていると感じます。例えばスーパーでは、レジ袋を見ることがありません。店員が商品のレジ打ちを終えると、客はその場で商品をカバンやマイバックに入れていきます。有料のレジ袋(プラ袋)も存在せず、レジ周辺には麻や布でできたマイバック、または紙袋を売っています。日本でもプラ袋の有料化が進んでいますが、そもそもレジにプラ袋が無いと所はないと思います。しかしこうしてレジ袋が無いと、マイバックを持ち歩く習慣が生まれるため不便を感じることはありません。また、ドイツのスーパーには瓶やペットボトルを回収する機械があります。ペットボトルを入れると機械が数を数え、レシートを発行してくれます。それをレジに持っていくとデポジット分割引されます。ペットボトル1本につき25セント(現在のレートだと約34円)が返ってきます。環境配慮に取り組むことで自分にも得がある、単純だけど先進的な取組だと感じています。 また、ドイツに来て一番驚いたことは、日曜日にはほとんどの店が閉まっていることです。ドイツに来るまで知らなかったのも恥ずかしい話なのですが、ドイツには閉店法という法律があり、日曜日と祝日は一部の店舗を除き営業を禁止されているそうです。この閉店法にまつわるキャッチコピーとして、“Sonntags gehören Mami und Papi uns!”(日曜日のパパとママは僕らのもの)がうたわれているそうです。グリーンツーリズムが盛んである理由には、こうした国民の休日に対する意識が関わっているように思います。働くときはきっちり働く、でも休みはしっかり休んで、家族や自分のために時間を使う。このようなドイツ人の休日に対する意識から、余暇を農村で過ごそうという取り組みにもつながっているように感じました。私は日本でグリーンツーリズムに取り組んでいきたいと考えていますが、やはりその場合には日本とヨーロッパの休日に対する意識の違いに着目する必要があると感じました。日本では休日でも多くの店が開いており、ショッピングに出かける人が多くいます。また、日本では休日出勤というものも珍しくはないと思います。そんな中で、「家族で農家民宿に泊まりに行こう」と考える人はほとんどいないと思います。農家にとっても、農作業がある上で民泊を行い、旅行者を受け入れるということは大変なことで、無理なく受け入れを続けていくということが重要だと思います。実際に農家での研修はまだ先ですが、ドイツ人の暮らしや考え方から、私の目指す持続可能な生活や農村の保全につながるものがあると感じています。語学学校は残り1カ月となりました。1日1日を無駄にせずにしっかり学ぼうと思います。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.11.06
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」により教育先進国のノルウェーで、ものづくり関係の職業教育をカリキュラムに組み入れている学校で職業観の育成についての日本との違いを学び、北海道の持続可能なものづくり産業への貢献を目指す学生留学コース立花洋太朗さんから9月の活動の様子が届きましたノルウェーでの留学生活も約2ヶ月経とうとしています。 9月から授業が本格的に始まりました。私は人文科学部に所属し2つの授業を履修しております。1つは人文科学部で開講されているCritical Approaches to Tecnology and Society (メディア論)という講義と心理学部で開講されているEducation in a Changing Society(社会変化と教育)という2つの授業を履修しています。心理学部の授業は大学と交渉した結果、受講が許可されました。履修科目が2科目というのは少なく感じられるかもしれませんが、各科目毎週50ページ程度のリーディング課題や論文を読んでから授業に参加する形式のため2科目の履修でも準備に十分な時間が必要です。どちらの授業もディスカッションを通じて狭く深く考えを形成していくプロセスが取られています。今回は1つ目のCritical Approaches to Tecnology and Society (メディア論)の授業を紹介します。メディア史と現代のメディアについて学んでいます。メディア史では古代ギリシャの時代からテレビ、インターネットを利用したメディアまでの変化を学んでいます。現代のメディアではインターネットやソーシャルネットワークサービスが社会や人に及ぼす影響などを学んでいます。主にユーザー(インターネットやソーシャルネットワークサービスの利用者)の視点で情報の発信者としての責任や著作権について理解を深めています。これらのメディアリテラシーと呼ばれるユーザーが情報をどのように扱うかは、ICT教育を進める上で重要な立場にあると言えます。日本でも文部科学省学習指導要領が改定され2020年から小学校で、2021年から中学校で、また2022年からは高等学校で改訂版学習指導要領での教育プログラムが実施されます。その中にはICT教育についても大きく取り上げられています。今後学校現場でもICT教育が進められて行きますが、子どもはもちろんのこと学校現場で働く教職員にもメディアリテラシーが必要になると実感しました。ベルゲン大学の授業は教授も学生もICT機器を使うことが当たり前になっています。授業の資料も一般にLMS(学習マネジメントシステム)と呼ばれる授業の案内やデータを閲覧できるネットワークシステム上にアップロードされており、そこからダウンロードして利用します。また、授業中もパソコンやタブレットを利用してノートをとっています。私もタブレットと専用ペンで授業のノートをとっていますが、レイアウトが自由に選べたり、他者との共有が容易であるなどの利点が多く、今後北海道でも広がる可能性があるのではないかと感じました。日本の大学ではいまだに紙の資料が配布されていたり、パソコンやタブレットの使用を禁止している授業があるとノルウェーの学生に伝えると驚いていました。実践活動に向けてノルウェー人の大学生にインタビューを行い、主にノルウェーにおける高校の制度について理解を深めました。インタビューの対象者の一人は高校時代にメディア専攻に所属しており、グラフィックデザインやメディアデザインを専門的に学んでいたそうです。ノルウェーの高校は普通科、職業学科共に基本的には4年制となっております。特に職業学科では4年制のうち前半2年は学校での座学や実技が多く、後半の2年は企業などでインターンを行うなどより実践的な過程を経て職人や技術者といった特定のスキルが必要なスペシャリストを養成する制度が整っています。また、ICT教育も発展しており、私が住んでいるBergenがあるHordaland県では高等学校ではパソコンの購入が必須となっております。一人1台専用のパソコンを使い、授業のノートをとるなど、課題の提出や、資料の整理といったことが高等学校の段階で行われます。日本の公立学校では文部科学省の調査によると平成30年時点で5.6人に1台のパソコンが割り当てられている状況となっています。ノルウェーと比較すると遅れているのが現状です。10月からは実際にノルウェーの学校へ訪問し、見学や意見交流を行うことを予定しています。よろしくお願いします。 参考:文部科学省「学校における教育の情報化の実態等に関する調査」 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/1287351.htm ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.11.01
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」によりキルギスの地域農産物の生産・流通について調査し、北海道との農産物輸出入の可能性を探るために留学した、学生留学コース星野愛花里さんから9月の活動の様子が届きましたイシククリ有機農協でインターンシップ中の星野です。留学も10カ月目を迎えました。村では山に雪が積もり、冬の到来を感じています。9月は以下の3つを経験して、学んだことがありました。特に3つ目のJICAの一村一品プロジェクトの方に話を聞いた学びが大きかったので、詳しく書きます。(1)販売会に参加しました 現在所属しているイシククル有機農協の商品である乾燥した薬草(カレンドラの花やマリーゴールドの花、ミントなど)を「ECOFARM FEST」というイベントで販売してきました。 単品で透明な袋に入れてラベルを貼っただけのものなので、薬草の効能や使い方を何度も聞かれ、上手く答えられないと手に取るのをやめてしまう人もいるので、パッケージに記載することが必要だと強く実感しました。 また、商品のターゲットを一般消費者にするならば、このような薬草単品ではなくて、ブレンドして飲みやすいお茶にして売るなどの工夫をしないと、なかなか馴染みが薄く、扱いにくいようです。こちらが思っているよりも相手のことをよく知らなければ”商品”には成り得ないのだと感じました。(2)薬草輸出を考えているという会社の方と話しました 旅行業の傍ら日本へのはちみつ輸出をしている会社の方が、今度は薬草輸出も考えているということで話をしてきました。商品を全て見せて説明したのですが、「なぜそれがキルギスなのか」というストーリー性を求められ、それに答えることが出来ませんでした。 組合長の中に潜在的にある薬草知識から、キルギスならではの薬草や使い方を聞き出してみたいと思いました。(3)JICAの一村一品プロジェクトの成功要因を学びました 2010年のプロジェクト開始時から関わっている専門家の原口さんから説明をしていただきました。無印良品の商品となって有名になったイシククリ州の一村一品プロジェクトで、今私が住んでいる地域の取り組みです。 年々売上を伸ばしており、生産者の組織化や商品化過程を聞きました。成功要因は以下の5点にまとめられます。 ①自主的参加を原則とした組織作り 交通費や宿泊費の支払いをせずに、それでも来たい人で組織化し、現在もどんな生産者でもやる気があれば参加できるようになっています。 ②BDS(ビジネス開発サービス)グループ設立よるマーケットへのコネクトと商品開発生産者だけではできないことを、別組織「OVOP+1」を作ってそこで行うようにしました。生産者の各ワークショップと+1はお互いに利害が一致しているので、切磋琢磨できる関係となっているところがポイントです。 ③生産者への支払いを初年度から、こまめに行う 初年度は半年支払えなかったですが、その後は毎月支払いが出来るようになり、一つの商品を作った時にもらえる金額が決まっているので、自分の予定に合わせて通うことが出来ます。 ④村落生活と収入向上のバランスをとる 作業場も大きな街一か所に集中ではなく、各地域に小さい作業場を置いて分散させているので、家から通うことができ、今までの生活を大きく変えずに収入向上に結び付けらます。 ⑤人・商品・農村生活が向上していく環境づくり ワークショップを使って生産マネジメントや貯蓄、コミュニケーションスキル、改善の思考などの個々の能力を伸ばすトレーニングもしています。 商品の広報や新たなアイディアの創出は、地元の人で組織したイシククルブランド委員会で話し合われるようになっています。ワークショップでは清潔なトイレや暖房、安全な水を設備するようにして、居心地の良い場所を提供しています。 生産者と販売先の間に+1という中間でサービスを行う組織を作ったことで、今回のプロジェクトは動き出したと話していたのが特に印象的でした。つまり、それがなかったら生産者や販売先からは、動き出さないし、動いたとしてもすぐに終わってしまいがちなのだと言います。これは”途上国”の話でしたが、考え方としては日本の地方の資源発掘とその商品化にもつながると思いました。▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.10.31
Hello, everyone!国際課国際交流員のマレイナ・マコへニー と申します。今年の8月から総合政策部国際課で勤務しています。国際課に勤務する中国・韓国・英語圏からの国際交流員が、それぞれの視点で北海道の観光、暮らし、経済、文化 などのトピックを集め、「赤レンガ通信」を発行しています。このたび、第47号が出来上がりましたので、どうぞご覧ください!英語: Red Brick Bulletin No. 47日本語: 赤レンガ通信 47号本号は、G 20大臣サミットについて特集しております。北海道で暮らしているJETプログラム参加者のインタビューを紹介するコーナー「北海道JETスポットライト」では、岩見沢市のステファニーさんのことを紹介させていただきます。バックナンバーの1号〜 20号までは英語版しかありませんが、下記HPにて公開しています。興味がありましたら、一度ご覧になってください。http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/tsk/akarenga
2019.10.29
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」によりアメリカで最新のスポーツ医学と最先端の治療・リハビリ技術を学ぶとともに、プロ・学生アスリートへの実務経験を積みながら、アスレティックトレーナーとして必要な知識と技術を学んでいるスポーツコース向井原洋平さんから9月の活動の様子が届きました 9月29日のシーズン最終戦をもって、サンフランシスコ・ジャイアンツ(SFG)でのインターンがひとまず終了いたしました。残念ながら負け越したシーズンとなり、プレーオフ進出の機会を逃してしまいましたが、軽度、重度のけがが比較的多く発生したシーズンとなったので、アスレティック・トレーナーとしては多くの経験を積むことができた充実したシーズンとなりました。 この機会を与えてくれたSFGスポーツ医学部門のスタッフの方々には感謝しきれません。幸いにも活動の様子を評価してくれたようで、11月に行われる新人選手のコンディショニングキャンプにも呼んでいただけることになっています。 メジャーリーグではおよそ6ヶ月で162試合のレギュラーシーズンを戦い抜きます。シーズンを通してコンディションを維持するのは投手、野手共に過酷を極めます。開幕ロースター25人のうち、今季からILと呼ばれる故障者リストには入らずにシーズンを終えた選手は投手3人、野手2人の計5人しかおりません。 この5選手でさえも、ILには入らなかったものの、軽度なけがのために数試合を欠場しコンディションを整えていたのが現実です。こちらでは近年の傾向として、シーズン中のコンディションを維持するためにリカバリーに時間や予算を割いている印象を強く受けました。日米プロ野球を比較した際の最たる例として、試合前の練習時間の削減が挙げられると思います。シーズンを通してデイゲーム前の打撃練習は希望者のみで行われ、フィールドでの打撃練習を行わない試合も多々ありました。選手は空いた時間を利用して、仮眠室で睡眠をとったり、フローテーションタンクと呼ばれる高濃度の塩水に身体を浮かせリカバリーに時間を費やします。誤解のないように説明しますが、チーム練習の時間を削減しても、各選手が各々に必要なルーティーンをこなし、ベストな状態で試合に挑むことは共通認識です。また、この方法が取れるのはコーチングスタッフとのコミュニーケーションが不可欠です。余談ですが、最終戦は2007年から12年間、SFGの監督を務めたボウチ監督の最終戦でもありました。2010、12、14年と5年間で3度のワールドシリーズ制覇を成し遂げ、将来の野球殿堂入りが確実視されています。試合前のロッカールームでのスピーチはとても深く、非常に考えさせられました。特に、"passion and love of the game"というフレーズは重みがあり、いまだに上手く訳すことができずにいます。最後になりましたが、大学野球部での活動は、復帰に向けてリハビリに取り組んでいる選手の治療や投球プログラムをおよそ20〜30分でスケジュールを組み効率良く回し、慌ただしく練習時間が過ぎていきます。現在はまだ登録する選手を選考している段階なので、45選手を1人で管理しています。すでに急性のけがが起きていますが、10月3日からは公式の全体練習が始まり、紅白戦も組まれているので競争が激化し、さらにけが人が増えることを予想しています。そのおかげで、アスレティックトレーナーとして、毎日実践的な経験を積むことができています。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.10.25
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」により北海道経済を支えるような新たなゲームコンテンツ産業を創出するため、フィンランドで先進的なゲーム制作を学んでいる学生留学コース有働篤人さんから9月の活動の様子が届きました 北海道から北欧のフィンランド共和国の都市 オウルに到着し、1ヶ月が経ちました。オウルはフィンランドの中西部に位置する都市で、人口は2019年時点で203,750人、2018年時点の釧路(18万人)より少し大きい規模の都市です。オウルは携帯端末で有名なNOKIAが、4Gに続く無線通信システムである「第5世代移動通信システム」(5G)の実験を行うなど、ハイテク産業が発達している都市です。市内の移動手段としてはバスや自転車がよく使われ、特に自転車に関してはオウル中心部から周辺地区までの自転車・歩行者専用の道路が自動車用のものとは別に作られています。私はオウル市の中心から5kmほど北へ離れたリンナンマー地区に位置するオウル大学にて、情報科学および電子工学学科(ITEE)の交換留学生として所属しております。オウル大学は13,000の学生・900の国際学位取得プログラムの学生・650の交換留学生・8つの学部を持ち、フィンランドの中でも規模が大きい大学です。オウル大学は今年で60周年を迎え、オウル市内にまで大学60周年を祝う旗が掲げられていました。フィンランドの学期は日本とは違い9月からスタートし、次の年の5月に終わります。9月は交換留学生向けのオリエンテーションや、所属学部に応じた学生文化の説明会などが行われました。フィンランド人の学生は、学部ごとに存在する「ギルド(組合)」に参加します。ギルドに参加した学生にはオーバーオールが与えられますが、それぞれのギルドには対応する色があり、オーバーオールの色と対応しています。特に、フィンランドの工学系の2年目以降の学生は「Teekkari」と呼ばれ、1つの学年を終えるごとに被っている水兵帽の紐の結び目を増やすなど、さらに独自の文化を持っています。残念ながら交換留学生はギルドに参加することはできないのですが、学生が運営する様々なイベントのたびに、オーバーオールにつけるためのワッペンや缶バッジは交換留学生でももらうことができます。これを集めるのも一つの楽しみになりそうです。さて、秋学期では、私はソフトウェア開発に関連する授業を中心に履修しています。そして、1回目の授業から、ハイテク産業に関する研究に関わっているオウル大学において要求されるレベルはかなり高いと感じる授業がありました。Software Projectと言う授業です。この授業では、民間企業や国の機関などが「顧客」となり、顧客が与える課題を3〜5人のチームがソフトウェアを開発することで解決することを目標としています。課題は、学生向けに考案されているとはいえ、完成品を実際に何年も使うことを想定して作られたものですので、決して中途半端なことはできません。しかも、闇雲にソフトウェアを書けば良いのではなく、ソフトウェアの持つ様々な機能が意図どおりに動作するかの確認を行い、出来上がったソフトウェアの品質を担保することまでが要求されています。つまり、企業がソフトウェアを製作する時と同じ手法・心構えで、実際の企業である顧客に対して解決策を提案するのです。そのために必要な開発手法も、この授業を履修する前に修得が求められている授業で学ぶことができるようになっており、より実社会に近い授業を行なっていることが伺えます。オウル市がハイテク産業の発展している都市であることが、こうしたところからも見えてきました。これから約9ヶ月間、よろしくお願いします。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.10.17
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」により北海道の音楽環境、音楽レベルの向上に貢献するため、ハンガリーで世界的に有名なピアニストのレッスンを受講し、演奏活動を通して音楽にあふれた北海道を創ることを目指している文化芸術コース清水柚衣さんから9月の活動の様子が届きました9月中旬から本格的に実技のレッスンも始まり、活気に溢れた毎日を過ごしております。9月上旬にはバルトーク国際コンクールがリスト音楽院内のホールで開催され、2019年はピアノのコンクールとして開催されたこともあり、毎日のように参加者の演奏を聴きに行っていました。世界レベルの演奏は勉強になることばかりでしたし、一次予選前日に行われる野外コンサートでは、ハンガリーの民族音楽と民族舞踊などが披露され、多くのインスピレーションを得ることができました。学校では現在週に2回のピアノレッスンのほかに、週2でハンガリー語のレッスン、週1で室内楽のレッスン、英語と音楽理論の授業を履修しています。室内楽では日本人のヴァイオリニストと組んでOszkár Varga先生という若い先生のレッスンを受けていて、彼女の師であるVirmos Szabadi先生のヴァイオリンのレッスンにもピアニストとして同行しています。パートナーとの合わせの練習は週1回〜2回で、今はモーツァルトのヴァイオリンソナタの勉強をしています。室内楽のレッスンは二人の息を合わせて縦のラインを揃えて弾くことよりも、音程の幅や非和声音、フレーズや曲の調性感を根拠にして感情の変化や音楽の動きを組み立てていくレッスンで、私が最も求めていた室内楽のレッスンを受けることができています。また、ピアノのレッスンにおいては、毎週火曜と金曜にFalvai Katalin先生のレッスンを受けているのですが、先生は毎回多くの課題を出してきます。次のレッスンまでの期間が短いため、毎週とても忙しいのですが、出された課題だけでなく、1〜2曲は追加で自分が選んだ作品も持っていくようにしています。このたび先生の推薦で12月にスペインで行われる国際コンクールにエントリーすることになりました。事前動画審査(10分以上20分以内)、1次予選(15分以内)、セミファイナル(30分)、ファイナル(指定された6曲のピアノ協奏曲の中から1曲選択)というステージがあり、先生と相談してプログラムを組んでいただきました。1次予選までは得意なショパンを中心としたプログラムに、セミファイナルでは19世紀の作曲家の作品を集め、ファイナルではショパンのピアノ協奏曲第2番を予定しています。こちらに来てから初めてのコンクールなので、緊張しますが、結果にとらわれず参加者の演奏をたくさん聴いて、勉強してきたいと思っています。現在はコンクール課題のほかに、大学院を受験するための課題である古典のソナタとバッハの平均律も勉強しています。曲数はもちろんですが、コンクールで成績が残せるようにと内容が濃く難易度の高い曲を勉強していて、日本でもこれだけのレパートリーを同時に練習することは経験がないので、自分でも未知の領域に挑戦しています。授業もあるのでなかなか思うように練習時間が確保できず、今は大家さんの了承を得て朝4時から練習をし、昼間は学校へ、帰宅後夜中1時頃まで練習をさせてもらっています。同じ先生に習っている韓国人のピアニストとも仲良くなり、お互い共通の言語が英語しかないので、お互いの国のことや言葉のこと、ピアノのこと、先生のことなどを話すなど情報交換をしており、英語の授業も同じクラスを受講しています。良い音楽仲間ができて嬉しく思っています。そして語学に関しては週2回日本人の先生にハンガリー語の授業を受けていますが、自分でも自宅で予習をし、時間があるときには習ったことをノートにまとめて復習しています。ハンガリー語は英語やフランス語といったインド・ヨーロッパ語族とは異なり、ウラル語族という別の言葉のグループに属していることから、ヨーロッパでも難解な言葉だと言われています。日本人にとってもなかなか理解が難しい言葉なので、予習は欠かせません。日本ではなかなかハンガリー語を深く学べる環境が少ないと思うので、自分が学んだことをまとめて日本に持ち帰り、ハンガリー語を学びたいと思っているが環境が整っていなくてできないという人の手助けができたら嬉しいです。ハンガリーでの生活は毎日が新鮮で、レッスンもエネルギーに溢れていて、充実しております。コンクールに向けての練習はかなり大変ですが、とてもいい勉強になるので、精一杯取り組みます。がんばりますので、今後ともよろしくお願いいたします。▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.10.16
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」によりカナダでの語学研修後、アラスカでインターンとフィールドワークを行い、需要側のニーズと供給側の意識のギャップに注視しながら、アドベンチャーツーリズムについて調査・研究を行う学生留学コース海辺菜々美さんから9月の活動の様子が届きました。9月21日に女満別空港を出発し、同日の午後に無事カナダ・バンクーバーに到着しました。この時期のバンクーバーはRaincouver(レインクーバ―)と呼ばれるほど、雨の降る日が多いですが、幸いにも晴れの日が多く良いスタートとなりました。バンクーバーは、カナダのブリティッシュコロンビア州南西部に位置しており、人口約61万人、バンクーバー都市圏は211万人を越えます。バンクーバー都市圏の構成は、中国系、南アジア系、フィリピン系など多様で、電車に乗っても街を歩いても自分がマイノリティだと感じることが少ないです。日本よりもLGBTQの方々がありのままで過ごしているのも、多様性を受け入れている地域ならではだと思いました。公共交通機関には、バス・SkyTrain(スカイトレイン)・SeaBus(シーバス)があり、平日の18:30以降と土日祝日は一律料金になるため気軽に使いやすいです。また、映画「デッドプール2」など海外ドラマや映画の撮影地・製作地でもあり、“ハリウッド・ノース”と呼ばれるほど有名です。ダウンタウン付近には数多くの公園と港があるため北海道出身の私にはとても心地よい環境です。バンクーバーでは6週間「Tamwood Language Centres」に通い、実践活動を円滑に行うための語学力の向上に努めています。語学学校には、様々な国から来たクラスメイトがいますが、彼らに共通していることは、それぞれが自分の意見を持っておりそれをしっかりと示すという点です。そして大きな将来の夢や目標を抱いており、恥ずかしがることなく宣言します。私はある時から、将来の夢や目標を掲げながらも、自分の胸にしまっていました。叶うかは別として未来を見て歩むこと、努力することが大切だと改めて感じました。毎朝著名人の教えを読み自分の意見や考えを述べる時間があり、クラスメイトのスピーキング力に圧倒され、スピーキング力の向上と積極的に発言する姿勢は私が見習うべき点だと思うと同時に、ボキャブラリーや読解など、学校の教育で培った力は自信を持てる点でした。残り5週間で、1つでも多くのことを吸収できるよう努力します。自然アクティビティの方面では、「English Bay Beach(イングリッシュ・ベイ・ビーチ)」と、North Vancouverにある「Lynn Canyon Park(リン・キャニオン・パーク)」に行きました。「English Bay Beach」には学校から港に出て、そこから徒歩で1時間程度のところにあります。Vancouver Harbourに沿って歩いていくと、公園があり、そこには野生のリスやグースがいました。道中は歩行者専用道路と自転車専用道路に分かれており、景色を見ながらそれぞれが安全に楽しめるようになっています。ダウンタウンにも、自転車専用道路や自転車専用信号機など整備されており、これも自転車利用者が多い一因だと思います。「Lynn Canyon Park」にはホームステイ先から公共交通機関のバスやSkyTrainとSea busを乗り継いで約1時間かかり、そこから2時間程度自然アクティビティ研究のため、公園内を視察しました。山の中には、簡易的な橋や吊り橋がありました。若いカップルから、家族連れ、お年寄りご夫婦など幅広い世代の方々が自分にあったコースを選んで楽しんでいました。子供の頃からアウトドアやアクティビティに触れ合っていることが生涯に渡ってアウトドアや自然アクティビティを生活の一部に取り入れている要因なのではないかと推測します。また、多くの方が飼い犬と一緒に訪れており、週末のリフレッシュに“自然”を上手く取り入れているように感じました。9月は10日間と少なかったですが、雨が多いバンクーバーと上手く付き合いながら、自然に触れる1か月を過ごしたいと思います。これから3月までの6か月間よろしくお願いします。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.10.15
国際交流員のキム・ソヒョンと申します 北海道庁国際課に所属している韓国・中国・アメリカ出身の国際交流員が、それぞれの視点で北海道のトピックを集め、「赤れんが通信」を発行しています。今回からは、韓国版とともに日本語版も掲載することになりました。下記のHPにて公開しておりますので、ご興味のある方は、是非ご覧ください ☞日本語版☞韓国語版
2019.10.15
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」により道産ワインを世界に流通するブランドとして確立させ、北海道をワインの銘醸地にすることを目指し、ドイツでワイン醸造の最先端技術を学んでいる未来の匠コース鹿野皓己さんから9月の活動の様子が届きました 9月は、ぶどうの収穫時期に入ったのでぶどう受け入れ作業、圧搾作業、マイシェヒーティングの研修を行いました。まず現在、私が研修を受けているWainkellerei Hohenlohe eGでは年間で約4000t~5000tほどのぶどうを受け入れてワインを作るそうです。この量は、私が日本で所属している北海道ワイン株式会社での年間受け入れ量の2倍ほどにあたります。これだけの量でもドイツ国内では中堅クラスの醸造所であるということを知り、スケールの大きさを感じました。 受け入れ作業とは、農家が持ってきたぶどうを除梗破砕 (ぶどうの茎と果実を分離し、果実を割る行程)して糖度と重量を計測し買い取り、そのぶどうを発酵タンクや一時受け入れタンクに振り分ける業務です。いわば、ワイン造りのスタートとなる業務になります。多くのぶどうを受け入れられるので、一日平均150tほどを受け入れています。そしてこれだけの量を受け入れるワイナリーですが、受け入れスタッフの人数は非常に少ないです。 なぜなら、作業を効率的にオートメーション化出来ているためです。受け入れたぶどうを受け入れタンクや発酵タンクに送る際はコンピューター制御で管理し、30台ほどある発酵タンク同士を数本のパイプで共有する事で効率化をしていました。そのため、5~6人ほどのスタッフで一日に最高500tほどの受け入れを可能にしていました。マイシェヒーティングとは、除梗破砕後の赤ワイン用ぶどうを、蒸気を使い80℃以上の高温にする作業です。マイシェヒーティングの後、一定時間液温を高く保つことで赤ワイン特有の色素やポリフェノールを短時間で抽出する事が出来ます。ぶどう品種によりますが、通常数日から一週間ほどかかる醸し発酵を除梗破砕後、約2時間で圧搾する事が出来ます。それだけでなく、加熱を行うことで殺菌効果もあり微生物汚染のリスクを大幅に下げることにも繋がっています。 こちらのワイナリーでは高価格帯 (糖度が特別高いものや樽で熟成を行うもの)を除いた半数以上の赤ワインでマイシェヒーティングが行われています。この行程を入れることにより、プレス前の発酵タンクを埋めることなく次々と大量のぶどうを受け入れることが出来ていました。私が研修した設備は非常に大規模な上に、高圧の蒸気を送り込めるボイラーが必要であるので、場所とコストの両方が必須になってしまいます。 これらのハードルをクリアできるような省スペース、低コストな設備や別の方法などを今後調べていきたいと思っています。 最後に圧搾作業についてですが、圧搾とは受け入れたぶどうをプレス機に投入し、搾汁する業務です。 今回の研修で私が行っているメインの業務の一つになります。 圧搾作業では建物の2階に受け入れタンク、1階にプレス機、地下1階にプレス後のジュースを貯蔵するタンクを設置することでポンプを使わずに重力のみで、受け入れタンク→プレス機→ジュース貯蔵タンクへの移動を行います。 これにより同時に複数の圧搾機を使っても、プレス後はポンプを使わずタンクへの振り分けだけですむので人為的なミスと作業量の軽減につながっていました。 このスタイルはヨーロッパでは伝統的なスタイルです。醸造所の規模にもよりますが北海道では取り入れている醸造所があまりないので、今後導入を増やすことで人員の少ないところでも作業負担を減らせるのでは思います。北海道のワイナリーとの違いを様々な角度から感じることが出来ました。10月にはぶどうの収穫体験や発酵に関して研修を行う予定です。 これから収穫自体も増えてきてより忙しくなると思いますが、しっかりと北海道に貢献できるような学びをしていきます。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.10.10
Hello everyone!国際課国際交流員のマレイナ・マコヘニーと申します。今年の8月から総合政策部国際課で勤務しています。国際課に勤務する中国・韓国・英語圏からの国際交流員が、それぞれの視点で北海道の観光、暮らし、経済、文化などのトピックを集め、「赤れんが通信」を発行しています。このたび、第46号が出来上がりましたので、どうぞご覧ください!英語: Red_Brick_Bulletin_46.pdf日本語: 赤レンガ通信 英語版 46号.pdf本号は、ラグビーワールドカップについて特集しております。北海道で暮らしているJETプログラム参加者のインタビューを紹介するコーナー「北海道JETスポットライト」では、私のことを紹介させていただきます。バックナンバーの1号~20号までは英語版しかありませんが、下記HPにて公開しています。興味がありましたら、一度ご覧になってください。http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/tsk/akarenga
2019.09.30
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」によりキルギスの地域農産物の生産・流通について調査し、北海道との農産物輸出入の可能性を探るために留学した、学生留学コース星野愛花里さんから8月の活動の様子が届きました。 中央アジアのキルギス共和国で生産・流通の形態を学びに来ている星野です。現在は有機農産物を扱っている農協に所属しています。8月は、有機農協の作業を手伝うとともに現在の農村のシステムを把握するための農村住民への聞き取り調査を本格的に始めました。学んだことは以下の4点です。 (1)農家データの記入方法について いつでも有機認証を取得できるように、組合員の圃場図・作付けデータをロシア語で記入する作業をしています。 生産量や有機栽培、輪作を行っているか等を組合員や農協が把握するために、既定のフォーマットに2012年から毎年記入しているものです。6月に実際に伺った組合員調査のデータを使って作業を進めているのですが、総面積や多年草畑の面積、輪作体系が昨年と食い違うことが多々あり、その度に組合員に電話をすると、前のデータに合わせようと話をするため、正確なデータを得るということに苦労しました。昨年の圃場図を持って行くと良いのではないかと思い実行してみると話しやすかったので、次回からはそのようにしようと思います。これから日本へ薬草を輸出するという話もある中、そういった販売先を獲得して農協の経営を軌道に乗せるために、自分に出来る作業をしていきたいと思います。10月には有機認証機関やJICAの有機農業プロジェクトと一村一品プロジェクトチームを訪れて、有機農産物の流通事情の聞き取りを行う予定です。 (2)家畜で貯金をすることについて 家畜市場の価格調査に行きました。聞き取り調査によると、家畜の価格は比較的安定しており、体が大きいほど高価なのだそうです。冬期の干草の自給率で常時保有する頭数が制限されますが、なるべく手元に家畜を保有して高価になった時やお金が必要な時に売るという様な農業経営をしていることが分かりました。元遊牧民であるキルギスの人たちは、ソ連時代に保有家畜頭数を規制されていましたが、現在は遊牧の色が再び出始め、生活の不安定性を補っているような形になっていると言えます。家畜の安定した価格に関してはこれから調査を続けて報告したいと思っています。 (3)キルギス農村の土地のシステムについて 農村の土地について行政村の土地担当者に教えてもらっています。土地委員会のような組織が各行政村には存在し、1994年の土地分配から土地の売買の記録を残して管理しています。また、行政村は農家への農地や放牧地の貸付を行うことでお金を得ているという仕組みも教えてもらいました。 (4)家畜を共同で管理する仕組みについて 現在住んでいる家の居住区の農家を対象に経営調査を行っています。牛は毎日「バダチ(家畜の面倒を見る人)」と呼ばれる近隣住民に早朝に預け、草地での面倒を見てもらい、夕方に帰宅するというサイクルで生活を送っています。これは月ごとに面倒を見てくれる牧人に頭数に応じてお金を払いますが、秋からは羊などの別の家畜を「ゲズー」という共同管理組織に加えるという話も聞きました。 これは10戸ほどの農家が毎日順番に日中の家畜の世話をするというもので、支払いは一切発生しない仕組みです。ただ、馬を持たなくなった家や家畜を多く保有しなくなった家などは参加してもメリットがないので、経営にばらつきが出てきてからは減少してきたと話していました。この2つの組織について、生まれた背景や機能の変遷について引き続き話を聞いていきたいと思います。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.09.18
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」によりラグビーの本場ニュージーランドで指導者と選手双方の立場でプログラムに参加し、楽しむラグビーを道内で浸透させることを目指すため留学し、8月末に帰国した、スポーツコース田中怜恵子さんから8月の活動の様子が届きました。 8月のプログラム内容を終え、6ヶ月の留学を無事終了することが出来ました。今回の留学の目的はラグビーの指導者として、世界クラスのラグビー、指導法を現地で体感し学ぶということであり、特に選手のモチベーションコントロール方法、トレーニング内容のプログラミング方法、ストレングス強化方法という3つの項目に注目して学びを深めてきました。この6ヶ月間の中で様々なカテゴリーのチームの練習に実際に参加させていただきましたが、どのチームのコーチにも共通して言えることはやはり、選手とのコミュニケーション能力が高いと感じました。ニュージーランドのコーチと選手の間には信頼感があります。選手たちのスキルだけでなく、個性や人間性にも観点を置き選手たちがラグビーを通して人として成長出来るよう支えているように感じられました。 今年のプログラムには北海道、関東圏、関西圏、中部圏、そしてアルゼンチンやドバイなどの海外からの選手も多く受け入れていた中で、選手同士が組織の中で動いているということに対し努力している姿や、苦戦している姿を見る時期もありましたが、コーチングインターンという立場からどのように改善へ向けることができるか毎日が本当に勉強となりましたし、各選手の性格、または課題に応じて指導者は細かなところまで気を配りながら接する必要があると感じました。インターンでいくつかセッションを担当させていただく機会がありましたが、選手の感情も含めたその日のコンディションによりいいセッションを行うことができるかがとても左右されます。そういった意味でも日頃から選手たちと積極的にコミュニケーションをとり、選手たちの状態を把握しながら信頼感を築いていくことが重要であると感じました。 ニュージーランドの指導法はボトムアップが基本であり、基礎となる必要な知識を繰り返し選手たちと確認し合い、練習を重ねる中で選手たちから自主的にフィードバックを行うことができる環境を作るという方法です。練習中も選手からのコメントやフィードバックを行う時間を定期的に取るので、トップダウンの指導者中心で進めていく練習法よりもディスカッションやチームトークを行う時間が多少上回りますが、この方法により選手たちの理解度が高まり、自主性も向上されていくと感じました。北海道に帰国してからはバーバリアンズディアナに引き続き所属しますが、この6ヶ月の経験を活かし選手たちに学んだことを還元していきたいと思います。7人制のシーズンが終了し、新しい体制でのチームがこれから始まる時期にあるのでチームでのミーティングの際には、7月や8月にディペロップメントチームで行ったミーティング内容を参考にし、チームの土台作りから積極的に関わっていきたいと考えております。 その他にも、ワールドカップが始まる中で他国からチームやコーチを迎える機会もあるのでそういった場に積極的に参加し、北海道と他国のラグビー文化をつなげていく活動ができたらと思います。 今回の留学は皆さんのご支援、ご協力のおかげで実現することができ、心から感謝しております。ありがとうございました。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.09.13
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」により、海外挑戦を行い、帰国した基金生による成果報告も兼ねて、8月23日(金)に鶴居村において、鶴居村観光協会が主催する農泊推進セミナー「食と観光」を考えるin鶴居村~地域食と道産ワインで創る農村観光~が開催されました。鶴居村役場で開催された第1部では、みらチャレ第一期生の髙橋宗一郎さん(学生留学コース)、第二期生の服部大地さん(未来の匠コース)が講師となり、みらチャレ基金による海外留学の成果報告を行いました。服部さんからは、スローフードの本場イタリアで培った技術や学んだ食文化の知識を活かして、地元鶴居村の食材を活用したメニューやジビエ料理を提供するなど、道産食材の素晴らしさを伝え、地域に貢献していきたいと話がありました。高橋さんからは、ワイン醸造に関わる微生物の研究について、イタリアで学んだ知識を活かして更に進めるとともに、北海道らしい個性的なワインづくりに貢献するため、ワインと地元食材の組み合わせの面白さを伝えて北海道のワイン文化を広めていきたいと話がありました。第2部は、服部さんがシェフを務めるレストラン「ハートンツリー」に会場を移して交流会を開催し、食とワインによる「みらチャレコラボチーム」としての成果発表を行いました。 服部さんが、鶴居村で調達した食材(チーズ・鹿肉等)を利用した料理を提供し、髙橋さんが、この日のメニューに合わせて選定した道産ワインの説明を行いながら、地元の食材を生かした料理を道産ワインと一緒に楽しむという試みを実践しました。 行政、観光団体関係者、地元酪農家などが参加し、食を通じた鶴居村の観光振興等について、料理とワインを楽しみながら情報交換し、交流を深めました。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.09.06
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」によりテニスの国際大会の運営手法や国際スポーツビジネスのノウハウを学ぶため、オーストラリア、アメリカ、オランダの3か国に留学し、7月末に帰国した学生留学コース伊藤さんから、7月の活動の様子が届きました 皆様いつもお世話になっております。7月分の活動報告です。今月はサマーキャンプがありました。オランダでは38度近くまで気温が上がり、猛暑の中でキャンプを行いました。 キャンプにはオランダ在住の日本人も参加しました。そこでは日本との違いをいくつか発見することができました。 暑さも関係あると思いますがオランダでは無理をしない、頑張りすぎない子供が多く見られました。35度を超えるような猛暑日は普通外でテニスをしないそうです。また、会社も休みになるほどでした。 北海道では中々経験できない事だったので正直、暑さを理由に練習しないことに驚きましたが、練習中にホッケーやサッカー、バドミントンなどテニス以外のスポーツを取り入れるほか、時折、水遊びをさせるなど子供達に飽きさせないような工夫をして取り組みました。このように無理をさせないで楽しく練習をさせることで『持続させるテニス』が生まれていると感じました。 コーチング方法についてもオランダでは、難しいことを言わずに、何が自分にとって良いことなのか自分で考えさせている印象でした。 日本では、フォームや、なぜこのように球が飛ぶのかといった理論から教えることが多いですが、オランダでは、その人が何を目的にテニスをするのかによってコーチング方法を変えていました。 こうして海外のテニスを見ることで自分の中でいろいろと比べるものができたので、このことを日本でも活かしていきたいです。 また、オランダにいる間に沢山の試合をヨーロッパで視察しました。それぞれの場所で出会った人たちに私の目標である「北海道で国際大会を開催したい」ことを伝えました。そこで協力してくれる人を見つけたり、アドバイスをもらえたりできましたので、まだまだこれからですが、目標に向けて一歩一歩目の前のステップを踏んでいこうと思います。 皆様のサポートもあり、7月をもちまして約10ヶ月間の留学を怪我もなく終えることができました。 留学中は毎日密度の濃い新鮮な日々で、10ヶ月の留学が終わった今、正直自分がどのくらい成長できたのかまだ実感はありませんが、目の前の現実にただ振り回され他人の意見に流されるのではなく、自分の軸を持って自分だけの視点から何かを見つけ、本気で物事に取り組むようになったと思います。 帰国した今、昔の自分を全て変えられたとは思いませんが、自分の欠点に気付くことができたのが、この10ヶ月の学びの成果でもあると感じています。 これからは、自分ができないと思っていることに挑戦をして「できないと思っていたこと」を「できた」に変えていき、自己実現とともに誰かの手本となるような人になりたいと思いました。 改めまして、10ヶ月間、サポートありがとうございました。▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.08.27
こんにちは総合政策部政策局総合教育推進室です若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」によりアメリカで最新のスポーツ医学と最先端の治療・リハビリ技術を学ぶとともに、プロ・学生アスリートへの実務経験を積みながら、アスレティックトレーナーとして必要な知識と技術を学んでいるスポーツコース向井原洋平さんから7月の活動の様子が届きました 7月17日に渡米し、無事に現地に到着いたしました。 今シーズンの開幕直前から活動させていただいているメジャーリーグ(以下、MLB)のサンフランシスコ・ジャイアンツ(以下、SFG)、渡米翌日からホーム試合7連戦がありました。 私はアスレティックトレーニング・インターンとしてスポーツ医学部門のスタッフの下で実務経験を積ませていただいております。ここSFGは、北海道との関連でいうと、今季限りで現役引退を表明している北海道日本ハムファイターズの田中賢介選手が2013年に所属していた球団でもあります。 SFGのスポーツ医学部門はアスレティックトレーナー3名、理学療法士1名、マッサージ兼鍼灸師1名、非常勤のカイロプラクター1名、栄養士1名で構成されていて、他にストレングスとパフォーマンスの担当者を含めるとさらに2名が密にコミュニケーションを取って、選手の怪我の予防とパフォーマンスの維持に努めています。 ここ数年のMLBのトレンドとして、この部門の人員と役職が増えている傾向があります。その1つの要因として、主力選手の年棒の高騰が挙げられます。高額な年俸を受け取る選手が怪我で長く故障者リスト入りしてしまうと、チーム編成において大きなダメージを受けてしまいます。そこで球団は、怪我の予防とパフォーマンスの維持に努めるスポーツ医学部門に先行投資をしているのです。 私が主に活動しているアスレティックトレーニングルーム(以下、ATR)には、日本にはまだ導入されていない物理療法(以下、物療)の機器や設備が備わっていて、テクノロジーの進化と共に最新の機器が導入され、これまで使っていた機器は傘下のマイナーリーグチームで使われるようになります。今後のレポートでこちらのトレンドとなっている物療機器やトレーニングについても紹介できたらと考えています。 ATRではホーム試合がある時は必然的に最初に来て、最後に帰ることになります。今回の7連戦では4試合が延長戦にもつれ込みました。連戦中はナイターゲームの翌日にデイゲームがあると、試合後に帰宅し、仮眠をとってATRに向かうことになります。今季は1試合、延長18回まで進んだことがあったので、ATRに泊まった日もありました。MLBは7月31日のトレード期限を終え、プレーオフ進出を懸けた戦いがいよいよ本格化します。ATRで治療を行う選手が徐々に増えてくる時期でもあるので、治療法やコンディショニング管理、予防のための補強的なエクササイズなど、多くを吸収したいと思います。 SFG関連ではもう1つ、球団ドクターから8月下旬に日本で開催される整形外科医の集う学会で使うプレゼンテーション資料の翻訳依頼を受けました。これは非常に光栄なことで、SFGで活動していなければ繋がることのなかった機会です。球団ドクターは多少の日本語は話せますが、医学用語となると別問題なので、少しで良いとは言われていますが完璧に仕上げて、渡したいと思っています。発表は全て英語で行うようなので、日本のドクターと話す際に役立てていただけたらと思います。 今月はカリフォルニア州北部と隣のネバダ州から選抜された35人ほどの高校生のショーケースと呼ばれる、スカウティングイベントをカバーすることもできました。このイベントはMLBがUSA Baseballに出資して行われている、Prospect Development Pipeline (PDP)と呼ばれるもので、日本で例えるなら、日本プロ野球機構(NPB)が北海道と東北の選手を選抜し、各選手の能力を測るイベントとなります。 当日は多くの球団がスカウトを派遣し、目を光らせていました。ここでは、この世代(16〜17歳)の地域レベルのスカウティングにも関わらず、最新のテクノロジーを用いて選手の能力を測っていることに危機感を覚えました。 最初に行われたパフォーマンス測定(30mほどのスプリント、反応速度、両脚・片脚パワー)は一見、日本でも同様に行われているものでしたが、最新機器を用いている他にも、測定手法が実際のプレーで起こりうる動作をもとに設定されているので、より野球のパフォーマンスに特化したデータを計測しているという点で、非常に参考になりました。 担当者に話を聞くと、もちろんパフォーマンスの測定が大前提でどの選手が高い能力を示すかを見ているけれど、データを基に近い将来起こりうる怪我の予防にも役立たせていると話していました。 次に行われた打撃のスカウティングでも、機器を用いて打球のトラッキング(軌道の追跡)とスイング軌道など11項目に及ぶスイング解析を行っていました。これらのデータが実際のパフォーマンスとどう結びつくのか検証する余地はありますが、スカウティングにテクノロジーを活用するという点では日本よりもかなり進んでいます。 競技に関わらず、全国に先駆けて北海道でこのようなスカウティングイベントを開催することができたら、北海道から日本を代表する選手が多く輩出されることにつながるでしょうか。とても学びの多い興味深いイベントでした。 8月下旬からは大学院の秋学期も始まります。私は大学の野球部を担当しているので、大学体育局のスポーツ医学部門でも徐々にミーティングやシーズン前のメディカルチェックが入ってきています。SFGでの活動、球団ドクターの翻訳など休む時間はなかなかありませんが、毎日非常に充実した日々を過ごせています。 最後になりますが、北海道でスポーツ医学に興味をお持ちの方、トレーナーや理学療法士としてご活動されている方がこのレポートを読まれていたら、是非ご連絡をいただけたらと思います。北海道のスポーツ界を盛り上げるために力を貸していただきたいです。よろしくお願いいたします。 ▼「ほっかいどう未来チャレンジ基金」についてはこちら ▼「みらチャレ」公式facebookページについてはこちら
2019.08.14
国際交流室のアミーゴです。 北海道からブラジルへの移住・開拓が始まってから今年で100年目を迎えます8月24日、サンパウロで開かれる記念式典には、北海道から自治体、民間団体、企業から大勢の方々が参加し、お祝いをする予定ですが、今日は、この記念すべき年を盛り上げようと活動している方をご紹介します2001年ブラジルに渡り、ブラジル音楽、サンバダンスを学ばれ、現在は、札幌を中心にボサノバ弾語り、サンバダンサーとして活動している若本香織さんです若本さんは、ブラジルの北海道出身の日系人の方々と関わった経験から、北海道ブラジル移住100年の歴史を伝え、これからの繋がりも大切にしたいという想いから、「北海道ブラジル100年音楽で繋がろうプロジェクト」を立ち上げましたクラウドファンディングで資金を募り、北海道・ブラジル合作の3曲を収録したCDアルバムを制作。今後の北海道とブラジルの交流に役立ててもらうため、サンパウロの北海道人会である「ブラジル北海道文化福祉協会」に売上金の全てを寄付されるそうです8月24日にサンパウロで開催される記念式典での演奏に先立ち、若本さんは、7月は、リオデジャネイロ在住のミュージシャンで北海道移民4世の野村カカさんと、旭川市や雨竜町など道内三カ所で記念ライブを開催8月2日、3日はなんと札幌・すすきのサンバカーニバルのパレードにも参加されましたそして、来る8月10日に、道内でのイベントのフィナーレとして、「北海道ブラジル100年音楽祭」が開催されますブラジルの格闘技カポエイラや、ブラジル料理も楽しめるイベントです8月10日の夜は、100年の時を超え、地球の裏側ブラジルと繋がりましょう 若本さんの活動や「北海道ブラジル100年音楽祭」の詳細はこちらからどうぞ (若本香織さんのホームページ)
2019.08.09
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