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わくわく303さん
征野三朗さんKeyword Search
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恐れというのはすばらしい。
恐れは精密な装置だ。
でもじつは、私たちがほかの形のー感情的、社会的、あるいは金銭的なー脅威にさらされたときにも同じ神経回路がよく発動する。そしてそこに問題が横たわっている。
お金は、できてからたかだか数千年であり、進化の時間軸で見ればほんの一瞬である。株式市場に至っては、輪をかけてごく最近になって人間が発明したものである。ホモ・サピエンスはいまだ現代社会の新しい現実に適応できていない。
金融市場や人間の行動を考える新しい道が必要である。そしてそれがこの本のテーマだ。私はこの新しい考え方を「適応的市場仮説」と呼んでいる。「適応的市場」という言葉は、人間行動と金融市場を形作るのに進化がさまざまな役割を果たしていることを表す。そして「仮説」というのは、この枠組みを「効率的市場仮説」と結び付け、対比しようとの考えにもとづく。効率的市場仮説は運用業界や大部分の金融学者が支持している理論である。効率的市場とは、タダめしなんてものはない、中でもウォール街にはぜんぜんないという意味である。
適応的市場仮説は、投資家や金融市場は物理学よりもむしろ生物学のセンで行動するとの洞察にもとづいている。つまり、生きている組織の個体群が生存をかけて競い合っているのであり、生きていない物体の集まりが普遍の運動法則によって動いているのではないという見方だ。
市場価格は必ずしも入手可能な情報をすべて反映している必要はない。ちょくちょく合理的な価格から乖離していてかまわない。恐れや欲といった感情にもとづく反応はとても強力だからだ。

また、市場リスクを取ったからといっていつも市場リターンが得られるとは限らない。長期にわたって株式に投資するのが必ずいい考えともいえない。貯めた資産が短い間に吹き飛ぶことだってある。
ときに群衆の叡智は大衆の狂気に圧倒されるのだ。
適応的市場から見ても、効率的市場仮説は間違ってはいない。ただ不完全なのだ。
そんなわけで、新しい、もっと完全な枠組みが金融市場を考えるには必要だ。合理的な行動に加えて恐れの要因を取り込んだ枠組みである。

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