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さて今日は株式投資本オールタイムベスト130位
間違いだらけの投資法選び(ラリー・E・スウェドロー著、パンローリング、2002年)
の第6弾です。
今日は、間違いその38 売買するタイミングを計っていないか? から。
実際には、マーケット・タイミングがポートフォリオのリターンにほとんど影響を与えていないことは、多くの研究で明らかになっている。伝説の投資家と言われているバナード・バルクもこれについて「マーケットがよくないときは離れ、よいときだけ投資することができるなどというのは嘘つきだけだ。」と言っている。

私の観察では、ツイッターの株クラを見ていると「自分だけはマーケットタイミングを計れる」と思っている方で溢れています。ただ、ノーベル賞経済学者であるウィリアム・F・シャープは以下のように言っています。
答えは明快である。 「マーケット・タイミング」戦略を用いても、長期的には、年率4%以上の追加リターンを得ることは難しい。しかも、その各年の相場の方向についてかなり正確に予測出来なければ(10回のうち7回以上正解と言う程度)、「マーケット・タイミング」戦略はそもそも採用しない方がよい。
10回に7回も必ず正解できるのであれば、その投資家はすぐに資産2桁億・3桁億に上り詰めることが出来るはずですが、そういうランクに進んでいる方は私が見る限りごく少数派です。なので、個人的には「マーケットタイミング戦略」は採用しない方が良いと考えています。
伝説になっている投資家でさえ、タイミングを計ることでむしろマイナスの影響がでると強く信じているのは、自らの経験を踏まえているばかりでなく、過去の例からもそれがはっきりしているからである。

私の観察でも、「あぁ、この方はマーケットタイミングを計るやり方に嵌らずに、普通に資産の大部分を株式投資に振り向け続けていれば、元々の高い実力から考えて今頃楽に数億円クラスの投資家にはなっていただろうになあ。」と感じる方と言うのは複数います。「マーケットタイミングを計る投資」というのは、麻薬・劇薬のように危険な側面があるんですね。
次はマーケットのタイミングを見る「エキスパート」の成果を見てみよう。フルバート・ファイナンシャル・ダイジェストの発行人、マーク・フルバートの調査結果は、1997年までの10年間にわたり、マーケットタイミングを主なテーマとするニュースレターが運用する32のポートフォリオについて調べている。ちなみにこの期間のS&P500は、年率18%以上上がっている。結果は次のようになった。
●タイミングで勝負した平均年率リターンは、5.84~16.9%だった。
●全体の平均リターンは10.09%。
●タイミング戦略でマーケットリターンを超えたケースはなかった。
モニリサーチでは総額100億ドルを運用する85人のファンドマネジャーについて調査した結果を、次のようにまとめている。
●タイミング戦略の平均リターンは、年率4.4~16.9%だった。
●すべてのリターンを平均すると11.04%だった。
●タイミング戦略は、マーケットリターンを一度も越えなかった。

はい、このようにマーケットタイミング戦略の結果は惨憺たるものです。ただ、これは別に驚くことではありません。
ちなみにこの勝率の問題についてですが、名著
マーケットの魔術師 株式編
の中で、世界最高のトレーダーの1人として知られている スティーブ・コーエン
は、
最高のトレーダーでさえ、利益を上げるトレードは63%に過ぎない。ほとんどのトレーダーの勝ちトレード比率は50~55%。つまり、間違いを犯す確率は非常に高い。
と述べています。
当時のコーエンは、業界最高峰と称されたヘッジファンド「SACキャピタル」を率い、お金に糸目をつけずに
世界最高のトレーダーたちを集めていました。そんな彼らの勝率がやっとこさ50~55%なわけですから、70%という勝率がいかに無謀なものかが分かるのではないでしょうか?
マーケット・タイミングについて最後のポイントは、ほかのアクティブ運用と同様にコストが余計にかかることである。

はい、これも
マーケット・タイミング戦略の大きな問題の1つです。本当に難しくて危険な戦略と思いますね。(続く)
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