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ストーリー:退屈を何よりも嫌うガキ大将の小学生・石田将也は、転校してきた西宮硝子に無邪気に好奇心を抱く。彼女が来たことで退屈から解放されるが、硝子とのある出来事をきっかけに周囲から孤立してしまう。それから五年が経ち、二人はそれぞれ別の場所で高校生になっていた。あの出来事から殻に閉じこもっていた将也は、硝子の元を訪れる。129分の長めのアニメ映画でした。2016年の松竹作品で、製作はあの京都アニメーション。やはり、あのアニメ顔と若者言葉に前半はついて行けませんでした。顔にバツ印というのはなかなか面白い表現です。ろうあ者の西宮を演じた声優さんは、難しい役をこなしていたと思います。それらしい感じが出ていました。それにしても、学校の先生や父親の存在が希薄なのはどうしてなのでしょう。そういえば、「天気の子」も録画したままでした。
2021.05.24
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昨年も観てブログアップしましたが、愛方が観たいと言ったので再見です。恋人たちの予感 When Harry Met Sally... | 三鷹、聞いたか、吉祥寺、二子玉川 and Shibata - 楽天ブログ (rakuten.co.jp)でも、セックスの話ややったとかのきわどいセリフがしっこく続いて、愛方はNYのクリスマスのシーンあたりでギブアップです。公開当時は、恋人同士でない男女間でのそんな会話が話題になったのでしょう。私は、メグ・ライアンの女性がイク時の芝居のシーンはじめ、NYの美しい風景を楽しませてもらいました。いろいろあったけど最後はハッピーエンドと、米国映画らしいです。劇中に挿入されていたドキュメンタリーカップルのように、ラストでインタビューに答えます。年をとっても仲良しでいてほしいです。エンドロールでは、これらのカップルの出演者名が出ていて本当の夫婦でないことを知り、それが演出だったと思いました。すっかり騙されてしまいました。映画のバックに流れる20曲ほどのジャズは、何とも言えずいいです。とりあえず5曲ほどピックアップします。(29) BUT NOT FOR ME-Love Notes feat.Frank Strazzeri on piano - YouTube (29) ドント・ビー・ザット・ウェイ - YouTube (29) Love Is Here To Stay (Remastered 1998) - YouTube (29) Autumn In New York - Sweet Jazz Trio - YouTube (29) Michael Bublé - Winter Wonderland [Official HD] - YouTube
2021.05.22
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こんな時代だからこそ、ぜひ家族で見てほしい ~まっすぐに夢を追った少女の26年間に密着したドキュメンタリー映画~ 1987年(昭和62年)─新潟県の山あいにある小さな小学校に3頭の子牛が入学した。 当時、小学3年生だった少女が牛の世話をするなかで抱いた夢…それは「牛のお医者さん」。 親しんだ牛との辛い別れ、家族や周囲の支え、ふるさとへの思いを胸に挑んだ13.5倍の難関試験… ペットではない「家畜」のお医者さんとなったかつての少女は、 やがて母となり、かけがえのない「いのち」と向き合いながら今日も闘っています。 命とは―、夢とは―、そして家族の絆とは―。 子どもたちが生きるうえで知っておきたい大切なことが、この物語には全部詰まっています。 先行きの見えない社会情勢の中、“夢をあきらめない”を皆さまに届けます。 ナレーション:AKB48 横山由依夢は牛のお医者さん | TeNYテレビ新潟2014年の公開以来自主上映などで全国で上映された作品ですが、GWにローカルテレビで初放送されたものを観ました。86分のドキュメンタリー映画です。豪雪地帯で生まれ育って、大変な職業をめざした女の子の物語は、無条件に胸を打つものがあります。年金をためて孫に車をプレゼントしたおばあちゃんがいいです。母と妻、三人の娘に囲まれた父親の素朴な表情がよく、こうした一家がまっとうに生きられる世の中が続いてほしいと思います。番組では、その後も子育てしながら獣医師を続ける主人公の近況も紹介されています。(7) 映画「夢は牛のお医者さん」舞台挨拶 - YouTube (7) 映画『夢は牛のお医者さん』予告編 - YouTube
2021.05.09
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ストーリー:マックス(ジーン・ハックマン)とライオン(アル・パチーノ)が出会ったのは南カリフォルニアの人里離れた道路であった。マックスは6年の懲役を終えて刑務所から出てきたばかりだった。洗車店を始めるためにピッツバーグへ向かう途中、ちょっとデンバーに立ち寄って、たったひとりの肉親である妹コリー(ドロシー・トリスタン)を訪ねてみるつもりだった。ライオンの方は、5年ぶりに船員生活の足を洗って、デトロイトに置き去りにしたままの妻アニー(ペニー・アレン)に会いに行くところだった。今年5歳になる子供がいるはずだが、男か女さえも知らなかった。その2人は知り合ったとたん気が合った。こうして2人はコンビを組み、洗車屋を始めるために旅をする事になったが、途中、まずデトロイトとデンバーでのそれぞれの用事を済ませる事に相談がまとまった。トラックや汽車を乗り継いでデンバーに着いた2人は早速コリーを訪ねたが、そこで一緒に生活していたフレンチー(アン・ウェッジワース)という女にマックスはすっかりいかれてしまい、ライオンもコリーが気に入った。意気投合した4人は、これからずっと行動を共にしようという事になった。そのためにはまずマックスがピッツバーグの銀行に預けてある金を、ライオンと一緒に引き出しにいく途中、ライオンの妻のいるデトロイトに寄ればいい。ほんのひとときの別れだけれども、お別れパーティを盛大にやろうという事になり、ドンチャン騒ぎが始まった。そのことが原因で町の連中と喧嘩になり、マックスとライオンは30日間の強制労働を課せられた。それを終えると、2人は連れ立って目的地へ急いだ。ようやくたどりついた家の前で、まず電話をしてからと彼は公衆電話へかけ込んで彼女を呼んだ。だが、なつかしさと期待にあふれる彼の気持ちは一瞬にして吹き飛ばされた。アニーは5歳になろうとする男の子の顔を見ながら、出産直前に階段から落ちたために子供が死んで生まれてこなかった事、洗礼を受けていないその子は地獄に落ちたまま永遠に天国へは行けないだろう、そして自分は間もなく再婚すると大声でまくしたてた。それがアニーの悲しい嘘である事をライオンは知る由もない。電話を切ると、ショックを隠して、わざと明るくボックスを飛び出し、表で待ち構えていたマックスに生まれた子供は男の子であった事、しかし女房はすでに再婚しているので会うわけにはいかない事などを話して聞かせた。2人の行く先はもはやピッツバーグしか残っていなかった。ライオンの様子がおかしいのにマックスが気づいたのはその時だった。公園の大きな噴水のそばで子供たちと遊んでいたライオンは、その中の1人をいきなり抱き上げると、氷のような冷たい水の中にザブザブ入って行った。あわてたマックスが、彼を水の中から連れだした。かけつけた車で病院に収容されたライオンは正気に戻るまで当分の間精神療法が必要だという医者の診断であった。その時、マックスの心が決まった。洗車屋を始めるために貯金した金をそっくりそのまま親友の治療費につぎ込もうと。もうライオンとは永久に離れまいと。1973年の米国映画で、当時売り出し中の人気俳優の共演、カンヌで大賞受賞の作品です。カリフォルニアからデトロイトまでの3000kmのロードムービーですが、ヒッチハイクや貨車での移動です。荒廃した米国の姿に、当時は魅力を感じませんでした。性格の違うもの同士の友情とは言うものの、あんな粗暴な相棒はご免だと思ったものです。米国にあこがれを抱かなかったのは、こんな映画ばかり見ていたせいかもしれません。アメリカンニューシネマの時代でした。初めて本土行ったのは、30歳過ぎてのNY出張。ワシントン、ボルチモア、アルバカーキー、サンフランシスコ、キャロルトンと数えるくらいしか行ったことない国です。
2021.05.06
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ストーリー:セールスマンとして日本各地を飛び回っている満男は、最近、同じ旅の空の下にいる伯父の寅次郎のことをよく思い出していた。満男は特に印象深かったリリーの夢を見る。かつて寅が想いを寄せたキャバレー歌手のリリーが沖縄で倒れた。それを手紙で知った寅は、大嫌いな飛行機に乗って、リリーのいる沖縄の病院へと急ぐ。寅の献身的な看病でリリーの体はみるみる回復し、彼女が退院した後、寅はリリーの療養のために間借りをして同棲生活を始めた。だが、カタギの生活に慣れないふたりは、お互いを好きでいながら、些細なことが原因で喧嘩別れをしてしまう。オリジナルの第25作は1980年の作品で、本作は渥美清の死後の1997年の作品です。主題歌も、渥美ではなく八代亜紀が歌っています。沖縄が舞台ですが、町の様子はずいぶん田舎町に見えます。また、意図的に轟音を轟かせる米軍機が映しこまれています。久しぶりに観ましたが、やはり面白いです。(4) 男はつらいよ ハイビスカスの花 ラスト - YouTube
2021.05.05
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ストーリー:カイロ・レン(アダム・ドライバー)は、祖父ダース・ベイダーの遺志を受け継ぎ、銀河の圧倒的支配者となる。一方、類まれなフォースを覚醒させたレイ(デイジー・リドリー)は、伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)の想いを引き継ぎ、生きる英雄レイア(キャリー・フィッシャー)や天才パイロットのポー・ダメロン(オスカー・アイザック)、元ストームトルーパーのフィン(ジョン・ボイエガ)らわずかなレジスタンスの同志たちとともに立ち上がる。スカイウォーカー家を中心とした壮大なサーガは、光と闇のフォースをめぐる最終決戦に託される……。2019年の映画で、第一作目のスターウォーズエピソード4(1977年)から数えて42年目の最終作エピソード9です。原題は、Star Wars: The Rise Of Skywalker です。闇の皇帝が滅びてようやく終わったという感じです。テレビの吹き替えで見たので気づきませんでしたが、こんなシーンもあったようです。(2) 【スターウォーズ/スカイウォーカーの夜明け】誰の声?なぜレイは勝てた?ジェダイの声完全解説|スターウォーズスカイウォーカーの夜明け|金曜ロードSHOW!放送記念 - YouTubeまた、完結したシリーズについて、どの順で見るかなんて言うアドバイスもあります。公開順や時系列『スター・ウォーズ』を見る順番のおすすめは?|Disney+(ディズニープラス)公式ダイジェストはこちら。(2) Star Wars - Journey to The Rise of Skywalker | The Skywalker Saga Retrospective - YouTube (2) 【スターウォーズ総復習】全10作品(計22時間)のあらすじ&重要ポイントを26分で解説(※スピンオフ含)【スカイウォーカーの夜明け/エピソード9】 - YouTube
2021.05.04
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ストーリー:ニューヨーク、ブルックリンの犯罪多発地域で警官による強盗事件が発生。被害者は罪のない黒人青年だった。真面目な学生が警官に殺されたことで、ニューヨーク市警は激しい非難を浴びる。上層部はイメージアップのために犯人の逮捕を急ぐとともに、取締りを強化。この動きは図らずも、同地区で働く3人の刑事の心の闇を浮かび上がらせることとなる。退職の日まで1週間となったベテラン警官エディ(リチャード・ギア)。波風を立てず無難に過ごしてきた彼は、人生に空虚な思いを抱えて妻とも別居。唯一の心の拠り所は娼婦のチャンテルだけだった。最後の仕事は、取締り強化の一環として行われる犯罪多発地区での新人教育。だが、新人警官との警邏中に起きたある事件をきっかけに、彼の内面は大きく変化してゆく。信仰深く家族思いの麻薬捜査官サル(イーサン・ホーク)は、家族のために新居を購入したいと考えていた。だが、警官の安月給では日々の生活で手一杯。そんな時、麻薬捜査中に大金を目にして、彼の正義感が揺らぐ。潜入捜査官としてギャングに潜入するタンゴ(ドン・チードル)は任務のために長い間、家族を犠牲にしてきた。そして遂に、妻から離婚を迫られる。昇進もなく、人生を犠牲にする仕事に限界を感じていたタンゴは、潜入捜査から自分を外すよう上司に訴えるが、聞き入れられない。そんな時、上層部は警察の成果をアピールする目的で、タンゴにある任務を与える。それは、ギャングのボス、キャズ(ウェズリー・スナイプス)の逮捕だった。だが、キャズはタンゴの命の恩人で、心すら通わせるようになった相手。上司の命令に抵抗するが、上層部は逮捕と引き換えに昇進を約束する。念願だった昇進と、キャズとの友情の間で揺れるタンゴ。目の前の現実と正義感の狭間で揺れる3人の運命は、警官による強盗事件がきっかけとなって、思いがけず交わってゆく。その先に待っていたものは……。 2009年の米国映画。原題は、Brooklyn's Finest ブルックリンの最上級?ではなくてFinestは警官や警察を意味するスラングです。3人とも大なり小なり問題を抱えていて苦悩しながら進行して行くサスペンスドラマです。新人警察官が大過なく勤めあげて定年後は気楽な年金暮らしが望みと語るのに対して、ベテランがそれまでに波風があると諭すでもなく語るシーンは意味深です。実際、警官の年金は昨年BLMで問題になったように、かなりいいようです。初任給が2万ドル、殉職すれば10万ドルなんて会話も。それにしても、押収した麻薬取引のカネはいずれNY市のものになって、お偉方の豪華な机や椅子になるなんて。腐敗ぎりぎりの警官も描いて、ちょっと考えさせられる映画でした。
2021.05.03
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ストーリー:幼い頃から腎臓にネフローゼという難病を抱えていた村山聖は、入退院を繰り返す中で、父から教わった将棋に夢中になる。やがてプロ棋士を目指すようになり、森信雄に弟子入り。15歳の頃から10年間森師匠と同居、師匠に支えられながら将棋に打ち込んでいった。1994年、七段になった聖は将棋界最高峰のタイトル『名人』を狙い、森師匠のもとを離れ上京しようとする。家族や仲間は反対する中、将棋にかける聖の情熱を見てきた森師匠は、彼の背中を押す。東京で荒れた生活をする聖に皆あきれるものの、聖の思いを理解し陰ながら支えていく。前人未到の七冠を達成した同世代のライバル・羽生善治を猛烈に意識する一方で憧憬も抱く聖。名人位獲得のため一層将棋に没頭し、快進撃を続けていくが、彼の体をガンが蝕んでいた。それでも医者の制止を聞かず、聖は将棋を指し続ける。2016年の映画です。名人になって引退したい。大恋愛して女を抱きたい。が、望みの将棋青年。破天荒な生活で、なるべくしてなった早世。勝負に命かけると言ったって、たかが将棋です。将棋雑誌のアンケートに答えて、コンピューターに負けることはないと答えていたのが印象的でした。不摂生で将棋以外にとりえのない男の人生。あまり共感できない物語で、124分は長く感じました。体重を増やした松山の役作りが話題になりましたが、羽生善治を演じた東出昌大の演技の方が光りました。(2) 11月19日(土)公開 映画『聖の青春』 特別映像 ストーリー編 - YouTube将棋人口が1000万人というのは?
2021.05.02
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ストーリー:1940年、太平洋戦争前夜。神戸で貿易会社を営む優作(高橋一生)は満州で偶然、ある国家機密を知り、正義のため、事の顛末を世に知らしめようとする。一方、妻・聡子(蒼井優)は、反逆者と疑われる夫を信じ、スパイの妻と罵られながらもただ愛する優作とともに生きることを心に誓う。そんな夫婦の運命は、時代の荒波に飲まれていく……。ベネチア映画祭銀獅子賞受賞の凱旋放送といったところでしょうか。やはり元がテレビドラマのせいか、映画らしいスケール感はなかったです。面白い題材なのでもっとドラマチックにと思ってしまいましたが、それが黒澤流なのでしょうか。蒼井優のキャラいや演技力が光ります。女はこわいと思いました。この映画を機に、暗い時代のことや日本が中国で何をしたのか興味を持ってもらえればいいです。コロナ禍で、かつて日本はベストなどの最近爆弾、化学兵器を開発使用しました。生体解剖などの人体実験も。しかもいまだに放置したままです。先日中国のことをコメントしたら、肩を持っていると思われて見事に削除されてしまいました。ネットでは中国脅威論が幅をきかせているようですが、戦前の日本の所業を忘れていませんか?というより知らないのでしょう。今また、暴支膺懲なんて言い出しそうです。劇中での自分は売国奴ではなくコスモポリタン=世界市民として告発するとのセリフに共感しました。参考:暴支膺懲(ぼうしようちょう)とは支那事変(日中戦争。対米英開戦以降は大東亜戦争に含まれる)における大日本帝国陸軍のスローガンで、第二次世界大戦の直前から終結までの、代表的な反中キャッチフレーズである。但し、当時の中国は共産党政府(=中華人民共和国)ではなく国民党政府(=中華民国)である。 ことばの意味は「暴戻(ぼうれい)支那(しな)ヲ膺懲(ようちょう)ス」の短縮形で、「横暴(=暴戻)な中国(=支那)を懲らしめよ」を意味するキャッチフレーズである。大本営が国民の戦闘精神を鼓舞するために利用したスローガンでもある。1937年(昭和12年)7月の盧溝橋事件(7月7日)および通州事件(7月29日)を発端にして頻用されるようになり、「暴支膺懲国民大会」が数多く開催された。同年7月21日には日本革新党が日比谷公会堂で開催した[1]ほか、9月2日に東京府東京市(当時)の芝公園で開催された対支同志会主催・貴族院及び在郷軍人会、政財界後援による暴支膺懲国民大会では「共匪追討」(=共産主義の悪党を追い討て)や「抗日絶滅」がキャッチフレーズとなっており、政財界や言論界の人物が登壇したという[2]。対米英開戦後(太平洋戦争中)は「鬼畜米英」が前置されるようになり、合わせて「鬼畜米英、暴支膺懲」となった。(ウィキ)
2021.04.15
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昨年も観て、今年も観ました。女王蜂 | 三鷹、聞いたか、吉祥寺、二子玉川 and Shibata - 楽天ブログ (rakuten.co.jp) 『犬神家の一族』の高峰三枝子、『悪魔の手毬唄』の岸惠子、『獄門島』の司葉子が共演して、見ごたえのある作品になっています。新人とクレジットされていた中井貴恵は、やはり大女優におされて影が薄かったです。適当なところで引退して正解でした。 それにしても、戦前の身分制に起因するおどろおどろしい事件です。昭和20年代、いや50年代くらいまでは、残っていたでしょうか。旧華族を対象にした婚活パーティーもありました。さすがに今は表立って旧華族だなんて言い張る人はいないでしょうが、ブログなどでは旧士族だなんてコメントする人もいます。軍人の家系だなんてのもいますね。 うちは、父方は代々富山の農家、母方は少し複雑ですが、ご先祖様は小さな藩の家老をしていたとか。母方に糖尿病が多いのは、関係あり? 戦後76年もたって、そろそろ身分制をなくしてもよいと思うのですが、そう思わない人も多いようです。生まれながらに高貴な人を認めると言う事は、生まれながらに下賤な人も認めると言う事でしょう。男の方が女よりも高貴だと思う人はあまりいないでしょうが、そんな人でも天皇は生まれながらにして高貴と思っているから不思議です。それにしても、生殖が一番のお仕事だなんて、天皇の本音を聞いてみたいものです。 時節柄、戦前の身分制に起因した映画から、こんなことを考えてみました。 話は変わりますが、金田一耕助映画の音楽で、一番知られているのはこちらですね。 (29) 大野雄二 『愛のバラード』 ~犬神家の一族 DTM(MIDI)版 - YouTube (29) 犬神家の一族 愛のバラード - 大野雄二 トリオ - YouTube ジャズ版もなかなかいいです。
2021.04.14
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ストーリー:新進ニュースレポーターのジェニー・ラーナー(ティア・レオーニ)は大統領ベック(モーガン・フリーマン)の元側近アラン(ジェームズ・クロムウェル)の辞任の謎のスクープを追う渦中、なんと大統領その人と極秘に会見。その2日後、大統領は巨大彗星が地球に接近しており、衝突まであと1年しかないという、全世界を震撼させる記者会見を行った。米国政府は百万人を収容する巨大なシェルターを建設。一方で、彗星を軌道から逸らすべく、宇宙飛行士チームがメサイア号と命名された宇宙船で出撃。指揮官である往年の宇宙飛行士スパージャン・タナー(ロバート・デュヴァル)以下、メンバーの決死の努力も空しく、彗星はふたつに破壊されただけで、地球に接近を続けた。地球上で人々は、大破局を迎える運命の時をおのおのが待ち受ける。彗星の発見者であるリオ(イライジャ・ウッド)は家族とシェルター入りが決まっていたが、恋人のサラ(リリー・ソビエスキー)の元へ戻った。世紀のスクープをなしとげたジェニーは、母ロビン(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)を捨てて再婚したため仲違いしていた父ジェイソン(マキシミリアン・シェル)への愛を取り戻し、海辺の生家へ帰り、父と抱擁を交わす。運命の日。大西洋に落下した彗星は大津波を引き起こし、大地と人々を呑み込んだ。しかしここで奇跡が。タナーの提案で、メサイア号はもうひとつの彗星に核ミサイルと共に特攻したのだ。かくして彗星は破壊され、人類は生き延びることができたのだった。(KINENOTE)1998年の米国映画ですが、オバマ大統領の誕生や9・11、東日本大震災の津波のことを思うと予言的な感じがします。100%ハッピーエンドでないところも、好感が持てます。それにしても、米ロの協力やミネソタ山中のノアの箱舟など、さもありなんと思わせる米国の危機管理体制です。日本ならどうしていたことでしょう。津波を避けるために裏日本に避難でしょうか。それとも信州にシェルター建設。原発や再処理工場は?と、心配事は尽きません。このころ、中国はまだ蚊帳の外でした。
2021.04.13
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ストーリー:都内にある中堅メーカー・東京建電。営業一課の万年係長・八角民夫(野村萬斎)、通称“居眠りハッカク”はどこの会社にも一人はいる所謂ぐうたら社員。ノルマも最低限しか果さず、定例の営業会議では傍観しているだけの八角は、トップセールスマンである課長・坂戸(片岡愛之助)からその怠惰ぶりを叱責されるが、一人飄々と毎日を送っていた。一方、甘えたサラリーマン根性の部下は完膚なきまでに叩き潰してきた社内で絶対的存在の営業部長・北川誠(香川照之)が進める結果第一主義の方針のもと、部員たちは寝る間を惜しんで働くのだった。そんなある日、突然、坂戸がパワハラで訴えられ異動となる。訴えたのは、年上の部下である八角だった。北川の信頼も厚いエース・坂戸に対するパワハラ委員会の不可解な裁定に揺れる社員たち。そんな折、万年二番手に甘んじてきた営業二課長の原島(及川光博)が新課長として着任。だが、会社の顔である一課で成績を上げられず、原島は場違いすら感じていた。やがて、パワハラ騒動に隠されたある謎が、社員たちの人生、そして会社の存在をも揺るがし始めていく……。(KINENOTE)2013年に東山紀之主演でNHKでも4回シリーズでドラマ化されています。こちらは、半沢直樹でお馴染みの福澤克雄監督の2019年の作品です。野村萬斎主演ですが、顔芸の香川照之や及川光博、片岡愛之助、木下ほうか、立川談春とお馴染みのメンバーです。ねじの強度偽装と隠ぺいですが、真実が徐々に明らかになって行く過程が面白く描かれています。ドラマのリアリティーは、それなりにといったところでしょうか。七つの会議って何?これが会議?それにしても、こんな会社に勤めていたらつらいでしょうね。最後に、会社と社員を藩と武士に例えていましたが、どうでしょう。いまは江戸時代と違って、見切りをつけてさっさと脱藩する人も多いですね。サラリーマンを30年以上やりましたが、偽装と隠ぺいを見聞した事があるかどうかときかれたらイエスですね。まだ、コンプライアンスなんて言葉がなかった時代です。内部通報の制度もなかったです。水銀がらみとはいえ実害を考えにくい微細な規格値オーバーでしたが、NG品はNG品でした。一度だけの出来事でしたたが、テレビで時おり某社のCMを見ると思い出します。(13) フィーリング/ Hi-Fi SET - YouTube
2021.04.02
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ストーリー:24時間の休暇をもらった3人の水兵ゲイビイ(ジーン・ケリイ)チップ(フランク・シナトラ)オジイ(ジュールス・マンシュイン)は紐育見物としゃれたが、ゲイビイはポスターの女アイヴィ(ヴエラ=エレン)に惚れ込み、ポスターの示す通り博物館に出かけた。館の教授クレア(アン・ミラア)はオジイに大変な思召し、チップはタクシーの女運ちゃんブランヒルド(ベティ・ガアレット)から熱を上げられた。やっとシンフォニー・ホールでアイヴィをみつけたゲイビイが、嬉しがったのも束の間、たちまち女は消えてしまった。が、彼女は踊子の身を恥じてコニイ・アイランドの舞台に逃げていたのだ。見世物小屋ではブランヒルドを車持ち逃げ犯人と思いこんで追って来た警官隊が6人と衝突、大騒ぎになるが、クレアの機智と警官の粋を利かした計らいで、すべてはうまくおさまった。翌朝、帰営する3人の水兵に、女3人は熱い接吻を贈って別れを惜しんだ。(KINENOTE)1944年のブロードウェイミュージカル On the Town を、戦後ストーリーや楽曲を大幅に変更した映画です。監督はジーン・ケリー(主演、振付も担当)とスタンリー・ドーネンが務め、フランク・シナトラ、アン・ミラー、ベティ・ギャレットが主要キャストとして出演している。撮影はスタジオセットの他にニューヨークのコロンバスサークル、アメリカ自然史博物館、ブルックリン橋、ロックフェラー・センターなどでロケーション撮影されている。2018年に「文化的、歴史的、美学的に重要な作品」としてアメリカ国立フィルム登録簿に登録された。(ウィキ)たわいもないストーリーですが、9日間のニューヨークロケ映像が貴重です。1949年の映画ですが、敗戦後の日本人にとってはカラー映画でまさに大ニューヨークだったのでしょう。楽曲よりも踊りが印象的な作品でした。(3) On The Town Performance Tony Awards 2015 - YouTube映画では作曲家を変えたそうですが、こちらはオリジナルのバーンスタインのものでしょうか。
2021.03.29
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あるブログの記事で原作が言及されていたので、映画を観てみました。ストーリー:医員見習として小石川養生所へ住み込んだ保本登は、出世を夢みて、長崎に遊学したその志が、古びて、貧乏の匂いがたちこめるこの養生所で、ついえていくのを、不満やるかたない思いで、過していた。赤っぽいひげが荒々しく生えた所長新出去定が精悍で厳しい面持で、「お前は今日からここに詰める」といった一言で、登の運命が決まった。人の心を見抜くような赤ひげの目に反撥する登はこの養生所の禁をすべて破って、養生所を出されることを頼みとしていた。薬草園の中にある座敷牢にいる美しい狂女は、赤ひげのみたてで先天性狂的躰質ということであった。登は、赤ひげのみたてが誤診であることを指摘したが、禁を侵して足しげく通った結果登は、赤ひげのみたてが正しかったことを知った。毎日、貧乏人と接し、黙々と医術をほどこす赤ひげは、和蘭陀医学を学ばなければ解る筈のない大機里爾という言葉を使って、登に目をみはらせた。赤ひげは「病気の原因は社会の貧困と無知から来るものでこれに治療法はない」といつも口にしていた。こんな中で登は、貧しく死んでゆく人々の平凡な顔の中に、人生の不幸を耐えた美しさを見るようになった。登が赤ひげに共鳴して初めてお仕着せを着た日赤ひげは登を連れて岡場所に来た。そして幼い身体で客商売を強いられるおとよを助けた。人を信じることを知らない薄幸なおとよが登の最初の患者であった。長崎帰りをひけらかし、遊学中に裏切ったちぐさを責めた自分に嫌悪を感じた登は、おとよの看病に必死となった。やがておとよは、登に対しても他人に対してもあふれる愛情を示し始めた。そしてふとした盗みでおとよに救け出された長次とおとよの間に、幼い恋が芽生えた頃、登はちぐさの妹まさえと結婚の約束を取り交した。そして、名誉にも金にも縁遠くなっても、一生この養生所で、医術にいそしむことを誓った。1965年(昭和40年)公開のモノクロ185分の長い映画です。シナリオ執筆に2年、撮影に1年半もの期間をかけた。物語は山本周五郎の『赤ひげ診療譚』を基盤としているが、後半のおとよ(演:二木てるみ)の物語はドストエフスキーの「虐げられた人びと」をベースにしている。原作者の山本周五郎をして「原作よりいい」と言わしめた本作は興行的に大ヒットを収め、この年の日本映画の興行収入ランキング第1位となった。(ウィキ)前半は江戸の庶民の様子が丹念に描かれいます。後半は研修医保本の成長物語といった趣です。二木てるみが演じるおとよがいいです。赤ひげの時代から200年近くたっていますが、貧困と無知はまだなくなっていないように思います。特に昨今のコロナをめぐる状況を見るとひどいですね。某大学病院の看護師の給料が月20万円でボーナスも出ないとか、コロナは風邪みたいなものだというネット右翼のデマが容易に信じられたり、政府の対策なるものはほとんどが精神論です。首相はじめ大臣、知事は、口を開けば「気を引き締めて」ばかりです。専門家なる人たちも、実際の医療現場とは無縁の人たちなのでしょう。今日の東京はまた400人越えです。すでにリバウンドの兆候があるのに、宣言解除に反対した人はいなかったのが不思議です。医術よりも出世術にたけている人たちは、やめてほしいです。
2021.03.25
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ストーリー:長い間サラリーマンをしていた諏訪満男(吉岡秀隆)は、その合間に書いた小説が認められ小説家になった。現在、彼は中学3年生の娘と二人で暮らしている。最新著書の評判は上々だが、次回作の執筆にはなかなか乗り気になれないモヤモヤした毎日。なぜか夢の中に、初恋の人・イズミ(後藤久美子)が現れ、悩みは尽きない。そんな折、満男は、妻の七回忌の法要で柴又の実家を訪れる。柴又の帝釈天の参道に昔あった『くるまや』の店舗は新しくカフェに生まれ変わり、その裏手に昔のままの住居がある。法事のあと、母・さくら(倍賞千恵子)、父・博(前田吟)たちと昔話に花が咲く。いつも満男の味方であった満男の伯父・寅次郎(渥美清)との騒々しくて楽しかった日々……。あれからもう半世紀の歳月が流れたのだ。ある日、サイン会を行うことになった満男。ところが、その列に並ぶ客の中にイズミの姿を見て呆然となる。ヨーロッパで生活しているイズミは仕事で来日し、偶然サイン会に参加したのだった。満男はサイン会もそこそこに「君に会わせたい人がいる」と小さなJAZZ喫茶にイズミを連れて行く。経営者の顔を見て驚くイズミ。それは20年以上前に奄美大島で会った寅の恋人のリリー(浅丘ルリ子)だった。懐かしい人たちとの再会、思い返す寅さんのこと。それは満男とイズミにあたたかい何かをもたらしていく。そしてその夜、イズミは『くるまや』を訪れる……。(KINENOTE)シリーズ50作目というよりは、満男と泉のスピンオフ映画です。後藤久美子が23年ぶりにカムバック、正直言って下手でしたがなつかしかったです。最後の、歴代マドンナが出てくるシーンがよかったです。寅さんファンのための映画ですね。ありそうで実はどこにもない戦後昭和の日本です。(3) 男はつらいよ「お帰り 寅さん」 - YouTube桑田佳祐の主題歌もどうぞ。
2021.03.24
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パート2と3です。(3) 望月衣塑子記者や前川喜平氏ら、安倍政権の圧力について語る。映画「新聞記者」公開に合わせ - YouTube (3) 映画「新聞記者」公開を前に、東京新聞の望月衣塑子記者や元官僚の前川喜平氏らが対談 - YouTube映画の中のビデオはこちらでしょうか。安倍政権になってからネットでの世論操作が巧妙になってきていますね。この映画の評価でも、極端な中傷コメントを見るとその筋に影を見てしまいます。私のブログでも時々怪しげなハンドルネームのコメントを見かけます。監視対象?税金でやるのはおかしいですね。映画で、新聞社のキャップが良いニュースと言っていた大手紙の後追い記事ですが、サンケイに続いて御用新聞化している読売はどうなのでしょう。公安情報にもとづいた、前川文科省次官の新宿一面記事には唖然としました。トップや上層部がアベに懐柔されていては、現場の記者もやりにくいでしょう。前広報官の山田真貴子にみられるように、スガになっても官僚を思いのままに使う行政の私物化姿勢は変わらないようです。
2021.03.23
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ストーリー:日本人の父と韓国人の母の間に生まれ、アメリカで育った吉岡(シム・ウンギョン)は、ある思いを秘めて東都新聞の社会部記者として働いている。そんなある日、彼女のもとに大学新設計画に関する極秘情報が匿名FAXで届く。その真相を究明するため、早速、吉岡は調査を開始。一方、内閣情報調査室官僚・杉原(松坂桃李)は、「国民に尽くす」という信念とは裏腹に、現政権に不都合なニュースをコントロールする現在の任務に葛藤していた。愛する妻(本田翼)の出産が迫るなか、杉原は尊敬する昔の上司・神崎(高橋和也)と久々に再会するが、その数日後、神崎はビルの屋上から身を投げてしまう……。真実に迫ろうともがく女性記者と、“闇”の存在に気付き、選択を迫られる若手エリート官僚。そんなふたりの人生が交差するとき、衝撃の事実が明らかになる……。公開時見逃し、BS12で放送していたので見ました。20日間くらいで製作した作品にしてはよくできていました。それにしてもタイムリーな話題を盛り込んで、政権批判の作品です。内閣調査室の活動を全面に描いた作品もめずらしいです。SNSやネット右翼(自民党のサポーター)を使って、世論操作する様は興味深かったです。俳優、特に主演女優に日本人女優が出たがらないなか、韓国人女優の言葉の壁をもろともしない演技は素晴らしかったです。インパクトもあって、日本アカデミー賞受賞もうなづけます。 田中哲司の威圧感のある上司もよかったです。松坂の最後の言葉は何でしょう。出世コースをはずされるとつらいですね。特に外務官僚は、世界190か国と飛ばしがいがあります。もっとも、菊の御門の大使はお殿様みたいなものだそうですが。(3) 韓国メディア「映画"新聞記者"シムウンギョンさん 日本アカデミー主演女優賞 安部内閣の不正に反旗を表明できた」字幕付き - YouTube
2021.03.22
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ストーリー:売れない役者の村田(佐藤浩市)がマネージャー長谷川(小日向文世)とやってきたのは、港町・守加護だった。彼は、映画監督の備後(妻夫木聡)から映画の主演を依頼されたのだ。…しかし、備後の真の職業はクラブの支配人であった。街のボスである天塩(西田敏行)の愛人マリ(深津絵里)に手を出したことが発覚した備後は、伝説の殺し屋“デラ富樫”を5日以内に連れてくることを要求される。それが、命を救われる唯一の道だった。そこで備後は、“デラ富樫”のニセ者として村田を呼び寄せたのだ。 騙されているとも知らず、初めて主役の座を得た村田は大いに張り切って、台本がないことを不審がる長谷川を尻目に、“デラ富樫”の役作りを深めていく。天塩と初対面の席でも、そのオーバーアクトに拍車がかかり、備後は気が気でない。幸運な偶然が重なって、天塩の部下である黒川(寺島進)の目も欺くことに成功する。 天塩が“デラ富樫”を探していたのには理由があった。天塩商会と対立する江洞(香川照之)から狙われの身の天塩は、“デラ富樫”を自分の配下におこうと企んだのだ。きわどい備後の目論みに業を煮やしたマリは、早く街から逃れようと誘う。やがて計画は崩壊し、ようやく村田も映画の撮影ではないことに気がつく。 そのとき、自分の身を犠牲にして備後と村田を救ったのはマリだった。すべてを悟った村田は、映画仲間たちを守加護に呼んで、天塩を騙すための大芝居を仕掛ける。だが、その過程で天塩とマリは真実の愛に目覚めて、二人で街を去っていく。呆然とする備後と村田の前に現れたのは、本物のデラ富樫だった。映画仲間たちのトリックで、デラ富樫をペテンにかける村田。それは彼にとって一世一代の名芝居であり、見切りをつけようとしてした役者稼業を思いとどまらせるのに充分なものだった。ひとつのドラマが終わり、また次の映画が始まるように……。(KINENOTE) 三谷幸喜監督の4作目で2008年の作品です。盛りだくさんの内容と多くの有名俳優が出演しています。 表題のマジックアワーとは、日没後の「太陽は沈み切っていながら、まだ辺りが残光に照らされているほんのわずかな、しかし最も美しい時間帯」を指す写真・映画用語。転じて本作では「誰にでもある『人生で最も輝く瞬間』」を意味する。なお、三谷自身、このマジックアワーの意味を、前作『THE 有頂天ホテル』の撮影時に知ったと本作のDVDに収録されたオーディオコメンタリーで述べている。(ウィキ) ノスタルジックな感じとギャング映画に嫌気がさした愛方は、途中でリタイアでした。確かに挿入されている映画が多くごちゃごちゃしていて、テンポも遅かったです。いろいろと詰め込み過ぎて136分は、長いです。やくざの親分の西田敏行もいまひとつ。ジョージロイヒルの騙しの映画のスティングのようなスマートな作品とは大違いです。
2021.03.21
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総理大臣に関して映画では、事故翌日の現地視察がベントを遅らせた、海水注入を官邸が東電本社を通じて止めようとしたことなどが描かれています。対策本部の会議でも、「逃げられない」と感情的に絶叫するだけです。でも、実際の発言は、次のようだったようです。「今回のことの重大性はみなさんが一番わかっていると思う。政府と東電がリアルタイムで対策を打つ必要がある。私が本部長、海江田大臣と清水社長が副本部長ということになった。これは2号機だけの問題ではない。2号機を放棄すれば、1号機、3号機、4号機から6号機。さらには福島第二サイト、これらはどうなってしまうのか。これらを放棄した場合、何か月後かには、全ての原発、核廃棄物が崩壊して放射能を発することになる。チェルノブイリの2倍から3倍のものが10基、20基と合わさる。日本の国が成立しなくなる。何としても、命がけで、この状況を抑え込まない限りは、撤退して黙って見過ごすことはできない。そんなことをすれば、外国が「自分たちがやる」と言い出しかねない。皆さんは当事者です。命を懸けてください。逃げても逃げ切れない。情報伝達は遅いし、不正確だ。しかも間違っている。皆さん、委縮しないでくれ。必要な情報を上げてくれ。目の前のことも、5時間先、10時間先、1日先、1週間先を読み行動することが大事だ。金がいくらかかっても構わない。東電がやるしかない。日本がつぶれるかもしれない時に撤退はあり得ない。会長・社長も覚悟を決めてくれ。60歳以上が現地に行けばよい。自分はその覚悟でやる。撤退はあり得ない。撤退したら、東電は必ずつぶれる。」映画『Fukushima 50』はなぜこんな「事実の加工」をしたのか?(中川 右介) | 現代ビジネス | 講談社(1/5) (ismedia.jp)映画とは違って、それなりに力強い覚悟の演説です。事故翌日に福島に飛んだのも、東電から正確な情報が入ってこなかったことによるもので、やむを得なくと言う事のようです。東電の撤退申し入れも、想定外だったでしょう。後日東電は全員撤退とは言っていないと弁解していましたが、勝俣会長はずっとノーコメントです。海水注入は爆発のリスクを考慮したものでしょう。本店はプラントが海水で痛むことを心配していました。この映画のシーンでは、吉田所長が東電本店に対してカムフラージュして、会議でズボンを下ろして尻を向ける様子が映されています。実際には相当汚い言葉も言ったようで、企業経営者、原発管理者としての適格性を疑います。映画制作にあたって東電には取材したのに、総理サイドには取材しなかったのはどうしてなのでしょう。取材して完璧なものにしてほしかったです。政府の対応で、私が気になったのは次の点です。当初メルトダウンを認めた保安院の広報官を即座に更迭した事。後任はのちに不倫問題で騒がれましたが、のらりくらりとした対応で何か隠していると思わざるをえませんでした。枝野官房長官の「ただちに被害が及ぶものではありません。」という何度も繰り返された発言がとても気になりました。そう言われてはいそうですかと納得した国民は皆無でした。後に作成したとはいえ、議事録を取らなかったのはダメです。映画では、米国の不満げな様子がちらちらと映し出されます。米国は独自で最悪のシナリオを作っていましたが、それには触れられず最後にトモダチ作戦称賛です。救助活動とはいえ外国の軍隊です。疑問に思わないのでしょうか。私は違和感がありました。福島原発事故で沖合の原子力空母が被ばくしましたが、このことについてはほとんど報道されていません。TBSが裁判を含めて一度取り上げたと記憶しています。米兵のトモダチは高線量で被ばくしていた フクシマ第一原発事故プロジェクト(2)(立岩陽一郎) - 個人 - Yahoo!ニューストモダチ作戦を日米安保の象徴と称賛する人もいますが、当時は安倍政権ではなく菅直人政権でした。アベ政権なら米軍が即座に介入して、広島長崎の時のように救助よりも情報収集に力を入れていたことでしょう。長くなりましたが、私には単なるパニックエンターティメント映画として見過ごすことができない作品でした。もちろんネット右翼のように単純に称賛して涙する気にもなりませんでした。(参考)ウィキの評価からキネマ旬報社が運営するKINENOTEの「キネ旬Review」では、3人のレビュアーが全員星5つ中1つの最低評価としている。レビュアーのうち、映画評論家の川口敦子は「戦後日本への道をなぞり、迷いなく美化するような展開に呆然とした」、佐野亨は「この作品は検証や哀悼や連帯ではなく、動揺や怒りや対立を呼びおこす」、福間健二は「自然を甘く見ていたというだけの結論。何を隠蔽したいのか。若松監督、承知の上の職人仕事か」と、揃って厳しいコメントをつけた[15]。評論家・編集者の中川右介は、作中ではほとんどの登場人物は実名であるのに対して、混乱の元凶のように描かれている「総理」だけ実名ではなく、万一抗議されても言い逃れできるようになっており、なぜ所長と同程度に描かなかったのかと疑問を呈している[16]。それは首相側の事情の視点の欠落につながり、作中では「総理が現地へ行くことになったのでベントが遅れ、被害が拡大した」となっているが、東電側にも不備があった事実が抜け落ちていると指摘している[16]。一方、時の首相菅直人自身は、本作に関して「周囲の人は、描き方が戯画的だとか色々言ってくれるんですが、そんなに、ひどいとは感じていません。劇映画ですしね」と語り、事実と微妙に違う点はいくつかあるが非常に事故のリアリティがよく出ている映画だと好意的に評価している[17]。科学ジャーナリストの添田孝史は、糸井重里がTwitterで「約2時間ぼくは泣きっぱなしだった」とツイートしているが各種報告書でも推察できるように実際は「想定外の大津波」ではなく、日本原電や東北電力と同じ程度に津波対応を進めていれば避けられた事故だったにも関わらず、まるで人間の想定を超えた事態だったと作中では描かれており、東電の責任から目を背け、事故の本当の姿を現場の美談で隠してしまったと批判している[18]。映画文筆家の増當竜也は、パニック映画として見るとスリリングな展開で、オールスター・キャストで華やかに映画映えしている。だが作業員らの決死の行動がまるで戦時中の特攻隊を彷彿させることは疑問だし、事故の原因に“大自然の猛威”以上の重大要素があるのでは?という問いにも答えていない。見る側の意識を啓蒙させてくれる真のエンタテインメントに成り得る資格を持ちながら、自ら放棄してしまっているのが残念だと評価している[5]。
2021.03.20
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この映画は、安倍応援団のひとり津川雅彦(故人)が角川に映画化を持ち掛け、2015年頃プロデューサーに角川歴彦会長から門田の原作本を渡されたそうです。その後政府から文化庁文化芸術振興助成金(映画創造活動支援事業)が交付されたことから、一部では自民党のプロパガンダ映画と言われています。原発現場と政府・東電本社を英雄と悪役にして単純に描くことによって、事故の本質を覆い隠すばかりか原発現場の責任をも不問にしています。昨年劇場で見たというあるネット右翼は、単純に感動して最後の桜で涙を流したと記していました。さすがホワイトアウト(2000年)、沈まぬ太陽(2009年)、空母いぶき(2019年)の職人監督若松節朗です。何も知らない人が観れば、立派な感動作品です。出演俳優にも悪気はないでしょう。あるテレビ番組で、佐野史郎がよく首相役を引き受けたなあと言われていました。悪役は実力のある役者にとっては、演じ甲斐のある役です。それにしても、すべて仮の名前でもよかったのになぜ原発所長の吉田昌郎だけ実名なのでしょう。東電首脳陣や菅元首相側からのクレームを恐れたのでしょう。製作中の圧力もなければ、訴訟もありませんでした。· 1979年 - 東京電力入社· 2007年 - 東京電力執行役員 原子力・立地本部原子力設備管理部長(初代)· 2010年 - 東京電力執行役員 原子力・立地本部福島第一原子力発電所所長 兼 立地地域部福島第一原子力調査所所長· 2011年 - 東京電力執行役員 原子力・立地本部福島第一安定化センター福島第一原子力発電所長 兼 立地地域部福島第一原子力調査所所長(改組)吉田所長の職歴です。東工大時代から原子力一筋です。まぎれもない原子力村の人ですが、彼は原発の安全性をどのように考えていたのでしょう。非常用電源を水没するおそれのある地下に設置していたこと。非常事態について十分な訓練をしていなかったこと。電源がなくとも稼働させることができるイソコンの稼働訓練を怠ってきたばかりか、1号炉をGEからフルターン契約で受け継いだ後ほとんどテストせず稼働時の状態を知らなかったこと。(ちゃんと稼働していたら、建屋上部が見えなくなるくらい水蒸気が出るそうです。)映画では決死隊の様子が描かれていましたが、ベントも海水注入でも結果としては何も役立たず、1,3,4号炉は爆発して、2号炉は原因不明のまま内部の圧力が下がった=放射性物質の大量拡散です。全国民が固唾を飲んで見守っていた4号炉の燃料プールへの注水はスルーでした。大きな会社なのに所長が孤軍奮闘していたように描かれていたのは、どうかと思いました。まるで町工場のおやじ見たいです。(参考)福島第一原発「10年目の真実」…じつは「吉田所長の“英断”海水注入」は、ほぼ“抜け道”に漏れていた(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース 政府のカネで作った自民プロパガンダ映画『Fukushima 50』が歪曲する真実 - まぐまぐニュース! (mag2.com)
2021.03.19
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ストーリー:2011年3月11日午後2時46分。マグニチュード9.0、最大震度7という日本の観測史上最大の地震が発生。これにより引き起こされた想定外の大津波が、“イチエフ”こと福島第一原子力発電所を襲う。浸水により全電源を喪失したイチエフは、原子炉を冷却できない状況に陥る。このままではメルトダウンが発生し、想像を絶する被害をもたらすことになる。1,2号機当直長の伊崎(佐藤浩市)ら現場作業員は、原発内に残り、原子炉の制御に尽力。全体指揮を執る吉田所長(渡辺謙)は、部下たちを鼓舞しながらも、状況を把握しきれていない本店や官邸からの指示に、怒りを露わにする。しかし、現場の奮闘もむなしく、事態は悪化の一途を辿る。原子炉建屋は次々と水素爆発を起こし、近隣の人々は避難を余儀なくされる。緊急出動する自衛隊。そして、“トモダチ”作戦の発動と共に米軍も動き出す。官邸は、最悪の場合、被害範囲は東京を含む半径250km、その対象人口は約5,000万人に上ると試算。それは、東日本の壊滅を意味していた。残された方法は“ベント”。いまだ世界で実施されたことのないこの手段は、作業員たちが体一つで原子炉内に突入して行う手作業だった。外部と遮断され、何の情報もない中、ついに作戦は始まった。皆、避難所に残した家族を心配しながら……。(KINENOTE)渡辺謙と佐藤浩市がダブル主役で、佐野史郎が菅直人と思わせる首相をエキセントリックに演じていて、パニック映画として観るならば、セットもリアルに作られて面白い作品となっています。ただ、原発現場の人を英雄にまつりあげて、あたかも事実のようなイメージは問題かなと思います。リアルタイムで事故を見ていた身としては、事故の原因が地震津波といった天災だけに帰結させるのはどう見てもおかしいです。当時のことを思い出しながら、そして再放送された「原発メルトダウン 危機の88時間」と比べて観ました。NHKスペシャル | 原発メルトダウン危機の88時間(1) 福島原発メルトダウン 危機の88時間 真実!! - YouTube
2021.03.19
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ストーリー:“ラジオ弁天”のスタジオでは、まもなく始まるラジオ・ドラマ『運命の女』の生放送のためのリハーサルが行われている。初めて書いたシナリオが採用され、この作品によって脚本家としてデビューすることになった主婦の鈴木みやこは、緊張しながらリハを見守っていた。全てのチェックが済み、あとはいよいよ本番を待つばかりとなったが、直前になって主演女優の千本のっこが自分の役名が気に入らないと言い始める。プロデューサーの牛島はその場を丸く納めようとして、要求通り役名を“メアリー・ジェーン”に変更した。しかし、そんなのっこに腹を立てた相手役の浜村は、自分の役名も外国人にしてほしいと言い出し、熱海を舞台にしたメロドラマのはずだった台本は、ニューヨークに設定を変更させられる。みやこはいろいろ辻褄の合わなくなってきた台本を短時間で書き直すことになるが、素人の彼女にそんな器用なことはできず、牛島はまたも急場しのぎに放送作家のバッキーにホン直しを依頼した。しかし、ドラマの内容を把握していない彼によって、物語はさらにおかしな方向へ向かい、本番開始直前にミキサー・辰巳の一言で舞台はまたまたシカゴに変更される。さらに浜村が自分の役柄をパイロットだと勝手に言ってしまったことで、物語は辻褄合わせのためにますますおかしくなっていった。ディレクターの工藤を筆頭に、スタッフたちは次々にやってくる障害を、行き当たりばったりのその場しのぎで乗り越えていくが、あまりに勝手な台本の変更の連続にみやこは怒りを爆発させ、CM中にブースに立てこもると「ホンの通りにやって下さい!」と叫ぶ。しかし、そんな抗議も虚しく、ドラマはのっこのわがままのせいで、みやこの思いとは全く正反対のエンディングを迎えようとしていた。みやこの純粋さに感じるところのあった工藤は、結末だけでも彼女の思い通りにさせてやろうと牛島に抗議するが、ドラマを無事に終わらせることで精一杯の牛島は、工藤をスタジオから追いだして辰巳に演出を任せる。工藤はスタジオの外から極秘の回線でブース内と連絡を取り、みやこやのっこ以外の出演者、ADの大田黒らの協力で、ドラマを当初のエンディングに導いた。こうして生放送はともかく終了し、みやこを含めた全てのスタッフと俳優たちの顔には、仕事の充足感が満ち溢れる。1997年の三谷幸喜の初監督作品です。オリジナルは、1993年の舞台劇です。24年前の作品で、出演者が若いし細川俊之、藤村俊二など亡くなった方もいてなつかしかったです。宮本信子、桃井かおり、渡辺謙も出演しています。楽しいドタバタ映画で笑えること請け合いです。映画版の英語タイトルは、Radio TimeからWelcome Back Mr. McDonaldと変わっています。エンディングも好きです。(9) Welcome Back, Mr. McDonald (1997) [Ending] - YouTube
2021.03.17
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ストーリー:1919年、米・ストックトンで牧師をしていた父・マモルの元、ケン・エトーが生まれる。33年、厳しい父への反発から14歳で家出をし、工場などで働きながら博打を覚える。42年、アイダホ州ミニドカ収容所に入る。45年、収容所を出てアイダホの農家で働くが、博打で捕まり、刑務所に入る。その後モンタナに移り、“モンタナ・ジョー”を名乗る。63年、ケネディ大統領暗殺事件直後、FBIから事情聴取を受けるが、“何も知らない”と答える。79年、シカゴ本部のFBI特別捜査官に34歳のエレイン・スミスが就任する。彼女の担当はマフィアのギャンブラーを逮捕することで、ケン・エトーという日系アメリカ人マフィアが深く関わっていることを掴む。当時のケンはシカゴだけでなく、インディアナ州北西部からオハイオ州クリーブランドまで手を広げ、2人のプエルトリコ人の手下を使って違法賭博を運営していた。彼は“トーキョー・ジョー”または“ジャップ・ジョー”と呼ばれていた。82年、賭博券と現金を交換している現場を押さえられ、ケンは賭博開帳容疑で検挙される。2月10日、組織の大親分・ビンセント・ソラノに会うため迎えにきた車に乗ったケンは、車内で後頭部を3発撃たれる。夜、FBIシカゴ支部ブラウン捜査官の聴取を受ける。検察当局は刑事免責を確約。連邦証人保護プログラムの適用のもと、ケンは詳細を語り始める。85年4月22日、大統領組織犯罪諮問委員会で、労働組合とマフィアの関係を明らかにする。ケンは連邦証人保護プログラム史上最長の17年間に様々な法廷で証言し、33人の逮捕・起訴者を出した。99年、証人保護プログラムが終わった慰労にFBIから出された25万ドルの小切手を渡すため、エレインはケンに会う。2004年、ジョージア州アトランタのクリスチャン・ホスピスで、ケンは84年の生涯を閉じた。元FBI特別捜査官がはじめて明かすアメリカ犯罪史上空前のマフィア壊滅作戦の全貌! “東京ジョー”逮捕に執念を燃やした元FBI特別捜査官エレイン・スミスが語る、アメリカ犯罪史上ただ一人の日系人マフィアの知られざる生涯。そして、FBIによる周到なシカゴ・マフィア壊滅作戦の全貌。これは、ギャング映画や犯罪小説よりも遙かにスリリングでドラマチックな、驚くべき真実の数々に、映画史上はじめてカメラが迫った衝撃のクライム・ドキュメンタリー.<出演者>エレイン・スミススティーブン・エトージェレミー・マーゴリスジョン・ドラモンドジョージ・ジョセフトニー・モンタナ<スタッフ>エグゼクティブ・プロデューサー:亀山千広、奥山和由監督:小栗謙一 原作:エレイン・スミスFBI捜査官エレイン・スミスの原作を本人を出演させて語らせるドキュメンタリー映画でした。FBIでは草分け的な捜査官で、彼女の活躍もなかなかのものです。東京ジョーの弟や息子も出てきますが、やはり本人を出してもらいたかったですね。知事、判事、警察、労働組合とみんなマフィアに取り込まれている様子を、もっと描いてほしかったです。
2021.03.13
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ストーリー:新学期。生徒たちから“ルート”と呼ばれている若い数学教師(吉岡秀隆)は、最初の授業で何故自分にルートというあだ名がついたのか語り始めた。それは、彼がまだ10歳の頃――。彼の母親(深津絵里)は、女手ひとつで彼を育てながら、家政婦として働いていた。ある日、彼女は交通事故で記憶が80分しか保てなくなった元大学の数学博士(寺尾聰)の家に雇われる。80分で記憶の消えてしまう博士にとって、彼女は常に初対面の家政婦だった。しかし、数学談義を通してのコミュニケーションは、彼女にとっても驚きと発見の連続。やがて、博士の提案で家政婦の息子も博士の家を訪れるようになる。頭のてっぺんが平らだったことから、ルートと名付けられた息子は、すぐに博士と打ち解けた。そして、博士が大の阪神ファンで、高校時代に野球をしていたことを知った彼は、自分の野球チームの試合に来て欲しいとお願いするのだが、炎天下での観戦がいけなかったのか、その夜、博士は熱を出して寝込んでしまった。博士を心配し、泊り込んで看病する母子。ところが、そのことで母屋に住む博士の後見人で、事故当時、不倫関係にあった未亡人の義姉からクレームがつき、彼女は解雇を申し渡され他の家へ転属になる。だが数日後、誤解の解けた家政婦は復職が叶い、再び博士の家を訪れるようになったルートも、いつしか数学教師になることを夢見るようになるのであった。蓼科や小諸など見慣れた景色が美しく描かれた映画です。市井でまっとうに生きている親子の姿がやさしい目で描かれている心温まる映画です。友愛数や完全数など数学のことが興味深く描かれていました。今回は愛方といっしょに観ましたが、彼女にはこの映画のよさがわからなかったみたいです。記憶がなくなる前の不倫のことがよぎったのかもしれません。知的好奇心にあふれる高校の教室の様子も、興味深かったです。
2021.03.01
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ストーリー:ある婦人は、恋人の芸術家に捨てられ、慈善病院からひとり赤ん坊を抱いて退院する。彼女は悩んだあげく、路上に停車していた自動車の中に赤ん坊を置き去りにする。ところが車は二人組の泥棒に盗まれ、赤ん坊は貧民街に捨てられる。そこへ通りがかった放浪者が赤ん坊を見つける。彼は赤ん坊を乳母車を押す女性や足の悪い男に押し付けようとするが、拒絶され途方に暮れる。赤ん坊に母親がつけた「この子をよろしくお願いします」という手紙を見つけた男は、赤ん坊を自分のアパートに引き取り育てることにする。捨て子をした婦人は思い直して赤ん坊を探しに戻るが、車が盗まれていると知り、失神する。五年後、成長したキッドは放浪者と共に、詐欺まがいのガラス窓修理で生計を立てながら暮らしていた。キッドを捨てた婦人は人気女優となり、貧民街に慈善活動にやってくる。彼女は偶然成長したキッドと再会し、おもちゃを与える。その後キッドは街のいじめっ子とけんかになるが、婦人がなだめる。加勢に行った放浪者はいじめっ子の兄と乱闘騒ぎになる。けんかは治まったが、婦人が熱を出したキッドを抱いて放浪者の家に連れてくる。往診した医師は、キッドが赤ん坊のとき身に着けていたという手紙を見て当局に通報し、孤児院の職員がキッドを無理矢理孤児院に連れていくが、放浪者は孤児院の車を追いかけてキッドを奪還する。放浪者とキッドは安宿に泊まる。キッドには警察から1000ドルの懸賞金が掛けられていた。新聞でこれを見た宿の主人はキッドを眠っている間に抱き上げ、警察に駆け込む。キッドの母親である婦人は、キッドと再会を果たす。翌朝キッドがいなくなったことに気づいた放浪者は、探し疲れてアパートの入り口でうたたねする。彼は夢の中でキッドと天使になって空を飛んだり悪魔に惑わされたりする。警官に起こされた放浪者は車に乗せられて豪邸に連れていかれる。キッドと母親と再会を果たし、家に招き入れられるところで物語は幕を閉じる。 1921年のチャップリン映画です。100年前のサイレント作品ですが、テンポが速く68分があっという間でした。子役のジャッキー・クーガンが素晴らしいです。映画史初の子役スターですが、クーガン法を残しています。ジャッキー・クーガンは子役スターとして300万から400万ドルを稼いだ。しかし、稼いだ資産は母と義父によって全て浪費されてしまったことが発覚し、親と訴訟沙汰になった。このことは子役が稼いだお金を子役のために残しておくことを規定したクーガン法(1939年成立)のきっかけとなった。1984年3月1日、カリフォルニア州サンタモニカで死去。69歳。(ウィキ)(2) The Kid Charlie Chaplin ザ キッド - YouTube (2) Charlie Chaplin - The Kid (uncut-full length 1921) - YouTube
2021.02.27
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ストーリー:クリス・ジョンソン(ニコラス・ケイジ)は、自分に直接関係のある2分先の未来を見ることができる。そのことを周囲に隠しながら生きているクリスだったが、そんな彼にもってこいの職業がラスベガスのマジシャンであった。二流のショーは満場になることもない。しかし、余分な金が必要な時はブラックジャックで稼ぐことができた。ある夜、いつものようにひと稼ぎして、カジノの換金所で現金を受け取っていたクリスは、今歩み寄ってくる男が強盗をする2分先の映像を見る。クリスは反射的にその男を暴力で阻止するが、他人の目には、一方的に男を攻撃したクリスが悪いということになってしまう。なんとか逃げ帰ったクリスに、カリー・フェリス(ジュリアン・ムーア)というFBI捜査官が訪ねてきた。ロサンゼルスを核兵器によって爆破しようとしているテロリストの陰謀を阻止するために、クリスに協力してほしいという。しかし、クリスはそんな面倒なことに関わるつもりは全くなかった。そんな折、時々彼の頭をよぎっていた女性リズ(ジェシカ・ビール)にようやく出会うことができたクリスは、喜びに胸をときめかせる。しかし、お互いに恋心が芽生えるようになった頃、カリーがリズに近づいてくる。リズを巻き込みたくないクリスは、自分の能力をリズに告白、再会を約束して彼女をひとりで逃がす。そんな中、カリーはクリスを捕まえ、テロリストの行動を読めと強引に迫る。突然、クリスの頭に、テロリストに捕らえられたリズの姿が映った。クリスの頭に浮かぶイメージをもとに、カリー率いるFBIは場所を特定。彼らはロサンゼルスへ向かった……。(KINENOTE)2007年の米国映画です。BS-TBSの吹き替え版で観ました。2分先の未来と現在がうまく構成されていました。最後にどんでん返しと、それなりに楽しめた映画でした。終盤には、忍法分身の術も出てきます。2分先とは言え未来を知ったことによって、変わってしまいます。自分だったらと想像してしまいますね。2011年に亡くなった刑事コロンボのピーター・フォークが出演しています。
2021.02.20
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ストーリー:3年前に夫・優介(浅野忠信)が失踪してしまってから喪失感を抱えていた瑞希(深津絵里)は、ようやくまたピアノ講師の仕事ができるようになった。そんな中突如優介が帰宅し、自分は死んだと告げる。優介に誘われるまま旅に出た瑞希は、初老の新聞配達員、小さな食堂を営む夫婦、山深くにある農園に住む家族といった3年の間に優介がお世話になった人々を夫と一緒に訪ねていく。空白の時を巡るように優介と一緒に過ごしながら彼が感じたことを同じように感じるとともに、見たことのない優介の一面も知っていく瑞希。二人は改めて互いへの愛を感じていくが、告別のときが近づいていた。2度目の鑑賞です。岸辺とは、彼岸と此岸。あの世があるとは思っていませんが、観終わった後今を大切にしたいと思う映画です。大友良英のオーケストラの音楽もいいです。今回は、小松政夫さんが故人となっていて複雑な感じでした。まだまだ秘密があると言いながらベッドに寝そべる瑞希(深津絵里)が可愛かったです。あの滝は、払沢の滝でしょうか。「スパイの妻」も観てみたいです。PS:メモ:黒澤清映画のキーワード1.印象的な長まわし2.光と影、そして風3.壊れゆく「日常」(クローズアップ現代+から)
2021.02.19
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ストーリー:チャーリー少年(フレディー・ハイモア)は、失業中の父(ノア・テイラー)と母(ヘレナ・ボナム=カーター)、そして祖父母がふた組の、極度に貧乏な家で、けなげに明るく暮らしていた。ある時、家のすぐそばにある世界一のチョコレート工場の主、ウィリー・ウォンカ氏(ジョニー・デップ)が、幸運な5人の子供たちに工場内を見学する許可を与える声明を発表。ウォンカ製のチョコレートに入ったゴールデンチケットを引き当てたのは、肥満少年のグループ(フィリップ・ウィーグラッツ)、富豪のわがまま娘ヴェルーカ(ジュリア・ウィンター)、賞獲り少女のヴァイオレット(アナソフィア・ロブ)、ゲームおたくの少年マイク(ジョーダン・フライ)。そして最後の1枚がチャーリーの手元に転がりこんだ。工場見学の日、かつてウォンカ工場で働いていたジョーおじいちゃん(デイヴィッド・ケリー)に付き添われたチャーリーと、4組の親子を迎えたのは、15年も工場に引きこもっていたウォンカ氏その人。彼に導かれ、一同は不思議な工場の中の世界を案内されるが、その中で、グループはチョコの川に落ち、ヴァイオレットはブルーベリーに変えられてしまい、ヴェルーカはゴミ箱の中に落とされ、マイクは体を小さくされた上に、ペラペラに引き伸ばされてしまう。無事残ったチャーリーは、実は自分の後継者を探していたウォンカ氏から、工場を譲るという申し出を受ける。一度はそれを断ったチャーリーだったが、ウォンカ氏も自分の家族に仲間入りする条件つきで、申し出を受け入れるのだった。(KINENOTE)朝9時からBSで放送していました。?、今日は祝日なのでお顔様向けと言う事なのでしょう。バレンタインデーは関係ないでしょう。字幕ではなく吹き替え版で放送です。1964年に発表された同名の児童小説を映画化した2005年の作品です。ちょっとブラックコメディー風のファンタジーです。家族が大切というありふれた結論ですが、見所は何と言っても風変わりなチョコレート工場です。ミュージカル化もされたようで、音楽も豊富です。2度目でしたが、つい見入ってしまいました。今日は、これ以外にも観たい映画が放送されるので、そちらはとりあえずビデオ収録です。淀川長治さんは一日2本映画を観続けていましたが、私は1本でもしんどいです。録画しっぱなしというのも、かなりあります。(102) チャーリーとチョコレート工場メドレー高音質 - YouTube (102) 【昔と今】チャーリーとチョコレート工場(2005→2019) - YouTube
2021.02.11
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ストーリー:20世紀末、アメリカ。大爆発を起こした惑星から発せられた特殊な光線により、死者が甦り、生者に襲いかかり、大パニック状態が起きていた。フィラデルフィアのスラム街。虐殺されたプエルトリコ人の死体が置かれている地下室に足を踏み入れたSWAT部隊のロジャー(スコット・H・ラインガー)は、同じく隊員で黒人のピーター(ケン・フォーレ)と共に、甦る死者の頭に弾丸を撃ち込んだ。死者が生者を襲うという異常な光景を目の当たりにしたロジャーとピーターは、テレビ局で働いている友人ステファン(デイヴィッド・エンゲ)とその恋人フラン(ゲイレン・ロス)と共にヘリコプターで、その町から逃れた。上空から見ると、地上では死者たちが、生者の肉を求めて行進しており、この状況はどこへ行っても続いていた。ひとまず、巨大なショッピングセンターの最上階の小部屋に陣取り、武器と食料を確保した。日がたつにつれ、死者達がふえてきたショッピングセンターの入口を、巨大なトラックでふさぐことにしたが、そのトラックを運転中のロジャーが死者に襲われ、片腕を失い、ついには死んでしまう。ある日、死者と闘い抜き、狂気の徒と化した一団が、ショッピングセンターを襲った。彼等は死者の首をはね、剣で目を突き、残酷の限りを尽くしたが、死者の群れに抗しきれず、食いちぎられてしまった。ついに、エレベーターの中でステファンが死者に殺された。甦ったステファンは、生者の肉を求めてピーターとフランのいる部屋へ昇ってきた。ステファンに引き金を引いたピーターは、言い知れぬ思いで、フランと共にヘリコプターに乗り込み、死者の群れをあとに飛びたつのであった。有名な映画ですが、観たのは初めてです。今なら、似たようなものが続々と出ているので驚かないでしょうが、当時(1979年)は反響が大きかったことでしょう。1978年制作ですがゾンビ同様この映画は何度も生き返って、そのたびに手が加えられて現在5ヴァージョンほどあるようです。音楽や上映時間、オープニングやラストなどが違うようです。1994年公開のディレクターズ・カット版 は、ロメロ監督がカンヌ国際映画祭へ出品するためにラフカット版から編集したバージョン。本編139分。ショッピングセンター内の生活描写や、ボート基地で偽警官たちとの遭遇シーンが長い。撮影終了から映画祭開催までの期間が短く、粗い編集しかできなかったためか、ロメロは後のインタビューで「不満足な出来だ」と公言している。(ウィキ)「20世紀末、アメリカ。大爆発を起こした惑星から発せられた特殊な光線により、死者が甦り、生者に襲いかかり、大パニック状態が起きていた。」これは、日本公開で付け足されたもののようで、本作品にはありませんでした。放送局のシーンからスタートです。90分の版もあるくらいですから、139分は長く途中から早送りで観ました。丘陵でゾンビを住民たちがレジャー気分で撃ち殺すシーンは、ベトナム戦争への批判だそうです。今では日本でも見かける大型ショッピングセンターは、すごいですね。スケート場もあります。実際のものを営業終了後に深夜にかけて撮影に使ったそうです。NHKBSシネマで見ましたが、この後フランケンシュタインの誘惑~人体蘇生を放送していました。この組み合わせに、笑ってしまいました。「人体蘇生」 - フランケンシュタインの誘惑 科学史 闇の事件簿 - NHK人体蘇生 ロバート・コーニッシュ|フランケンシュタインの誘惑 科学史 闇の事件簿 (tvmatome.net)参考:(101) 町山智浩の映画塾!「ゾンビ ディレクターズ・カット版」 <予習編> 【WOWOW】#16 - YouTube (101) 町山智浩の映画塾!「ゾンビ ディレクターズ・カット版」 <復習編> 【WOWOW】#16 - YouTube
2021.02.09
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ストーリー:アリシア・ハバーマンは売国奴の父を持ったために心ならずも悪名高き女として全米に宣伝されていた。ある夜うさ晴らしに開いたパーティで、彼女はデブリンというアメリカの連邦警察官と知り合った。デブリンは南米に策動するナチ一味を探る重要な職務にあった。首謀者セバスチャンをよく知っているアリシアを利用する目的で近づいたのだったが、やがて彼女に強く引かれるようになった。一緒に南米に行き、リオ・デ・ジャネイロでの楽しいあけくれに、二人の愛情は日毎に深まり、アリシアはデブリンの愛によって、その昔の純情さを取り戻していった。が間もなく、彼女は命令で首領セバスチャンを探ることになったが、彼が以前父親の相棒だったことから、アリシアは容易にセバスチャン邸に入り込むことに成功し計画通りに彼は彼女を恋するようになった。一夜、彼の邸でナチスパイ連の晩餐会が催されたが、その時出された一本のぶどう酒に対するハブカの態度とそれに次いで起こった彼の変死にアリシアは強い疑念を持った。セバスチャンの花嫁となった彼女は、家中を見回ることが出来たが、地下室の酒蔵にだけは入れなかった。デブリンとの打ち合わせによって、一夜またパーティが催され、アリシアは酒蔵の鍵をセバスチャンから盗み取りデブリンに渡した。目的の酒瓶を辛うじて盗み出して彼は逃げ去ったが、嫉妬から絶えずデブリンを監視していたセバスチャンはかぎつけてしまった。ぶどう酒の瓶を見て取り乱したハブカの殺された前例からも、セバスチャンはアリシアが酒蔵を調べた事を仲間に疑われてはならなかった。母親と二人の共謀で、アリシアは毒入りコーヒーで徐々に死へ導かれていった。一方例の酒瓶の中には原子爆弾のウラニウム鉱が入れてあることが分かった。アリシアは病み衰えながらも、ウラニウムの出所を聞き出そうとたえず気を配ったが、アンダーソン博士の不用意に口から出た言葉でそれを悟った。使命を終えて逃れようとしたアリシアは力つきて倒れてしまった。だが敵中に唯一人とり残されたアリシアの許にデブリンはかけつけた。愛する者の敏感さで、デブリンは彼女の身の危険を感じたのだ。デブリンのアリシア救出によって、ナチ仲間はセバスチャンの失策を知った。セバスチャンには死の制裁が下された。アリシアがデブリンの愛によって全快する日は恐らく間もないだろう。ジムの設備点検日で、今日は一日休業でした。外は、朝方雷をともなう雨、日中も降ったりやんだりという具合で、一日ステイホームでした。最初に、観た映画がグロくて愛方からクレームです。ならば、レベッカ、白い恐怖、鳥と最近ヒッチコック映画に凝っているので汚名を観ることにしました。1946年の米国映画です。原題のNotoriousは悪名ですが、邦題は汚名です。結婚までするハニートラップのスパイものですが、イングリット・バーグマンにこんな役をさせるのは、セクハラの変態監督ならではです。主演以外では、セバスチャンの母役のレオポルディーネ・コンスタンチンが印象的でしたが、映画初出演の舞台女優だそうです。凄味がありました。撮影当時、アメリカでは3秒以上のキスシーンは禁止されていた。そこでヒッチコックは、3秒以内のキスを繰り返すという手法をとり、お喋りをしてはキス、電話をしながらキス…と2分以上のキスシーンを成功させた。(ウィキ)最後は、いちおうハッピーエンドです。(101) Alfred Hitchcock's Notorious - Final Scene - YouTube(参考)(101) ヒッチコックで英語学習 01「汚名」 映画で学ぶ英会話 "Notorious" 01 English-Japanese translation - YouTube
2021.02.07
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ストーリー:543名もの犠牲者を出したフェリー爆破事件が起こった。捜査官ダグ(デンゼル・ワシントン)は、現場近くで、事件の一時間前に見つかった女性の死体が鍵を握っているのではないかと直感した。爆発の犠牲者に偽装されたその女性はクレア(ポーラ・パットン)といい、ダグはその顔を見た瞬間、何故か既視感を感じる。捜査は驚くべき監視システム「タイム・ウィンドウ」を使って行われた。これを使えば約四日前の過去を監視することが出来るのだった。ダグは四日前のクレアの部屋を監視する。すると彼女が売りに出していた車を買いたいという男から電話がかかってきた。この男が犯人ではないか?「タイム・ウィンドウ」が単なる過去の監視装置ではないことを突き止めたダグは、ゴーグルという装置を使って犯人を追い詰めていく。これを通して現実を見ると、過去を同時に見ることが出来るのだ。ついに逮捕された犯人は、狂信的な愛国者で、軍に入隊を拒否されたことから政府への恨みを晴らそうとしたらしい。こうして事件は解決を見たが、ダグには心残りがあった。何とかしてクレアの命を救いたい。「タイム・ウィンドウ」のタイムスリップ機能を利用してダグは過去に戻る決心をした。タイムスリップしたダグは犯人に拉致されていたクレアを助け出し、事件を防ごうとフェリーに向かう。全てがあの惨劇に向かって繰り返されていく。フェリーに乗り込むダグ、そしてクレア。しかし異変に気づいた犯人が乗り込み銃撃戦となる。ついに犯人を殺したダグとクレアは爆弾を積んだ車に乗ったまま海に転落する。クレアは脱出に成功するがダグは車もろとも爆死してしまった。だが救出され悲嘆に暮れているクレアの元に何故かダグが現れた。それは未来から来たダグではなく事件の捜査に現れた現在のダグだった。再会を喜ぶクレア。彼女のことがよく判らないダグ。しかしどこかで会った気がする。ダグは再びあの妙な既視感を抱くのだった。(KINENOTE)2006年の米国作品です。タイムスリップと言っても4日前ですが、SFサスペンスですね。主人公が死んだと思わせて、現在のタイムスリップしたことを知らない主人公が登場です。ご都合主義のハッピーエンドと思うか、この先の発展をにおわせた終わりなのかは適当にご想像をといったところ。スタイリッシュな映像で楽しませてくれる娯楽映画です。過去は変えられないはずなのにと凝り固まってしまうと、2時間無駄にしてしまいます。そういう人は、この作品を見てはいけません。テロ対策のために体温を検知して壁の向こうを検知してその行動を再現だなんて、すごいですね。イラク戦争でそこまでやっていたのでしょうか。
2021.02.06
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ストーリー:かつて香港の巨大な紙幣偽造組織を牛耳っていたホー(ティ・ロン)は、服役中のある日、香港警察のウー特捜部長から、東南アジアの紙幣偽造シンジケートを支配するルン(ディーン・セキ)のもとに潜り込み、その証拠を握るように命じられる。彼は弟の刑事キット(レスリー・チョン)がこの捜査に加わっていることを察知し、身を案じて組織潜入を承諾するが、パーティの席でルンの部下コーが、彼に殺人の濡れ衣をきせ会社を乗っ取ろうと企み、敵対するボスを銃殺、茫然とするルンをホーたちはニューヨークにいる彼の昔の仲間で、今は神父となっているサムのもとへ高飛びさせる。しかしコー一味は、香港に残った彼の一人娘ペギー(レジーナ・ケント)を殺害し、ニューヨークへも殺し屋を送る。巻き添えとなってサムたちは犠牲となるが、何とか一命をとりとめたルンは、やがてホーのかつての相棒である亡きマイクの双子の弟ケン(チョウ・ユンファ)の世話になることになったが、深い精神的ショックから彼は何に対しても反応を示さなくなってしまう。一方、ホーに続いてキットもコー一味に潜り込もうとするが、一味は彼が刑事であることに気づき、ホーに彼を殺すように命じるが、幸い命はとりとめた。ニューヨークでも殺し屋はルンとケンに襲いかかり、そのさ中正気を取り戻したルンは、報復を果たすためにケンと共に香港に帰国する。そして二人は、ホーやキットが身を潜めているキットのもとに合流し、ニセ札製造の拠点である造船所内の倉庫を襲撃するが、それはコーの罠であった。四人は命からがらそこから脱出するが、コーの屋敷に向ったキットは一味に腹部を撃たれ、ケンの腕に抱かれながら、女児を出産したばかりの妻ジャッキー(エミリー・チュウ)に電話している最中、息を引き取った。コー一味にキットの弔い合戦を仕掛けるホー、ケン、ルンの三人は自らの命を賭けて敵の家敷に乗り込み、凄絶な銃撃戦の末に復讐を果たすのだった。(KINENOTE)かつて「映画の黄金時代」と言われた時期に日本で量産された娯楽映画(とりわけ、昭和30年代を中心に一世を風靡した日活のアクション映画、および昭和40年代から50年代にかけて一時代を築いた東映のヤクザ映画)を彷彿とさせる内容、激しいガンアクションや火薬を大量に用いた爆発シーンは話題を呼び、香港のみならずアジア各国でも大ヒットした。また、スローモーションを多用した銃撃戦は、サム・ペキンパーの『ワイルドバンチ』の影響を強く受けたと言われている。さらにセルジオ・レオーネや深作欣二からも多大な影響を受けていることは有名である。逆にこの作品が後世の映像作家に与えた影響も大きく、『マトリックス』シリーズのウォシャウスキー兄弟も「日本のアニメとジョン・ウーのファンだ」と公言している。(ウィキ)香港ノワールと言われたジョン・ウー監督の出世作の続編です。1週間前に放送したパート1も録画したのですが、大雪で受信てきませんでした。最初の15分間だけです。(94) A Better Tomorrow Opening Scene - YouTubeアクション場面が見どころと言う事で、ご都合主義の荒っぽい筋書きでした。前作死んだ兄の代わりに双子の弟が登場です。パート1があたったのNYにも舞台を拡げましたが、ちょっとしょぼくてえっと言う感じでした。1987年制作、1989年公開の作品です。(94) 「男たちの挽歌2」邸宅での大銃撃戦 - YouTube (94) 男たちの挽歌 (1986) - 日本劇場予告編 - YouTube
2021.01.27
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ストーリー:1962年。デトロイトのヴォーカルトリオ「ドリーメッツ」は音楽業界に打って出ようとしている野心家・カーティス(ジェイミー・フォックス)にスカウトされた。彼女たちはソウル界のローカルスター、ジミー・アーリー(エディ・マーフィ)のバックコーラスとしてツアーに参加するようになる。だが一番の歌唱力を誇るエフィー(ジェニファー・ハドソン)はいつまでも脇役でいることに不満だった。マネージャーのマーティー(ダニー・グローバー)を追い出したカーティスはドリーメッツを独立させて売り出そうとする。その名も「ザ・ドリームズ」として。ようやくリードシンガーになれると思ったエフィーだが、カーティスはディーナ(ビヨンセ・ノウルズ)をリードにする決断を下した。テレビ向けに一番の美人であるディーナをフューチャーしようというのだ。しかも今までエフィーと付き合っていたカーティスは私生活でもディーナに鞍替えしていた。グループの活動に支障をきたすようになったエフィーはついにクビを言い渡された。こうして新メンバーになったザ・ドリームズは瞬く間に人気を獲得していく。それから8年の歳月が流れディーナは世界的なスーパースターとなり、カーティスと結婚していた。一方でカーティスの子を産んだエフィーはマーティーの協力を得てクラブシンガーとして再出発を始めていた。やっとの思いで出したエフィーの新曲を盗んでザ・ドリームズに歌わせてしまうカーティス。怒ったエフィーやマーティーらはカーティスのレコード会社に乗り込み、怒りをぶつけた。そして独善的なカーティスに対する不信感を抱えてきたディーナも、ついに離婚を決意するのだった。こうしてバラバラになってしまったザ・ドリームズの解散コンサートが地元で行われる。最後の曲でエフィーが現れ、四人になったザ・ドリームズは感動的なパフォーマンスを繰り広げるのだった。(KINENOTE)黒人のレコード・レーベル、モータウンの伝説的な黒人女性グループスプリームスのメンバー、ダイアナ・ロス、メアリー・ウィルソン、フローレンス・バラードがモデル。メアリーの自伝「Dreamgirl: My Life as a Supreme」がベストセラーとなり、『ドリームガールズ』としてブロードウェイで上演され、この舞台を映画化したもの。劇中でのグループ名はザ・ドリームズで、メンバーはそれぞれディーナ・ジョーンズ、ローレル・ロビンソン 、エフィ・ホワイトに置き換えられている。(ウィキ)1982年にヒットしたミュージカルの映画化で2006年の作品です。BS録画を見ましたが雪で中断されていたので、以前録画していたブルーレイを引っ張り出して最後まで見ました。131分ですが、ストーリーが単純で歌の場面が多いので、短く感じました。ジャクソンファイブなども出てきて、1970年代を知る者にとっては懐かしい映画です。何度か見ていますが、今回はビヨンセの美しさよりもジェニファー・ハドソンの歌声に魅了されました。前半のエディー・マーフィーは、谷村新司に見えてしまいました。リードボーカルが入れ替わるところは、キャンディーズですね。(94) Dreamgirls - Long Version - YouTube (94) One Night Only (Disco) beyonce - YouTube (94) Dreamgirls - Hard to say Goodbye - Beyonce HD - YouTube (94) Dreamgirls (9/9) Movie CLIP - The Final Song (2006) HD - YouTube
2021.01.25
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ウィーンといえば芸術の都。でも、寅さんと芸術は結びつきません。モーツアルトも知りません。かといってこの映画は、ウィーン市からの招請で撮られたものですから、スルーと言うわけにもいきません。そこで、大企業のサラリーマン役の柄本明が、こちらを引受けます。寅さんを置いて向かったのは、美術史美術館です。ピーテル・ブリューゲルのコレクションが有名なところなので、雪中の狩人1565年とバベルの塔1563年の2作品が映し出されていました。もちろん、ラファエロやベラスケス、そしてフェルメールもあります。草原の聖母 1506年青いドレスのマルガリータ王女 1659年絵画芸術 1667年柄本明は、盛装してウィンナーワルツの夕べにも出かけて、現地と女性と踊ります。会議は踊るのオマージュ?いいとこと女性かと思ったら、街の花屋で働く女性、庶民ですね。周防正行監督のシャルウィダンスでの、渡辺えりを思い出してしまいました。音楽とダンスが庶民に根付いていますね。ホイリゲでワインを楽しむシーンもありました。竹下景子は、旅行ガイド役ですから日本人の団体さんを連れてバスで市内観光です。レストランでは、お客の飲み物の注文取りです。この手のパック旅行とは無縁ですが、やっぱり団体旅行は疲れそうです。やっぱり、個人で自分の好きなところを自由に回るのがいいです。この映画、愛方と観ましたが、見終わって行きたいと言ってました。「コロナが終わったら、行こうか」と言いかけてやめました。旅情のベネチアのこともありますから。ウィーンには2度行っているので、できればほかのところがいいと思っています。ウィーンの行きと帰りは、アムステルダムが映し出されます。KLMオランダ航空協賛だからです。スキポール空港で乗り継ぎのシーンもありますが、愛方は記憶にないとのことでした。まあ、ヒースローと違ってお買い物はしませんでしたから。竹下景子は、オーストリア人の音楽家と結婚して、アムステルダムに暮らすというおちです。ウィーン市観光局、KLMオランダ航空とならんで、もうひとつの協賛会社が、インターコンチネンタルホテルです。寅さんの宿泊先?大型ホテルですからそれはないですね。日本人の団体さんの宿泊先でした。寅さんが泊まっているホテルを探すシーンでは、一番にインターコンチネンタルホテル・ウィーンの名前があげられます。次が、ヒルトン、ブリストル・・・、なぜかグランドホテルはスルーでした。私が、最初に泊まったのはブリストルでした。シュテファン大聖堂近くのクラッシックなホテルで、いかにもヨーロッパに来たという感じのホテルでした。母といっしょでしたが、母が中2階を散策して行方不明になる出来事もありました。私たち親子の珍道中は、以前ブログアップしています。親子でヨーロッパ #1 | 三鷹、聞いたか、吉祥寺、二子玉川 and Shibata - 楽天ブログ (rakuten.co.jp) 親子でヨーロッパ #3 ホテルブリストル | 三鷹、聞いたか、吉祥寺、二子玉川 and Shibata - 楽天ブログ (rakuten.co.jp)ウィーンでこれを見た時にはなんと大げさなと思いましたが、いまは違います。世界中にワクチンが普及しないと、コロナ禍が終わらないことを思うとまだまだかかりそうですね。なんとか生き延びで、また見てみたいです。今度は、愛方はといっしょに。17世紀のペスト大流行とウィーン包囲の歴史を、市内の「三位一体塔(ペスト記念柱)」から知る|海外旅行情報 エイビーロード (ab-road.net)PS:イッセー尾形のひとり芝居?ですね。(89) 男はつらいよ 寅次郎 心の旅路 - YouTube
2021.01.20
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ストーリー:東北を走るローカル線、栗原電鉄に寅さんが乗っていると、疲れ果てたサラリーマン・坂口兵馬(柄本明)が線路に寝転んで自殺未遂。その夜、旅館で兵馬の胸の内を聞き優しく励ましているに、兵馬にウィーン旅行に誘われてしまう。断るつもりが、結局オーストリアに同行してしまった寅さんは、絵画や文化に一切興味を示さない。ところが、現地でガイドをしている久美子(竹下景子)と出会い、さらに金町出身のマダム(淡路恵子)と知り合い、すっかり日本にいる気分。やがて久美子の悩みを聞くうち、寅さんは… オーストリア ウィーン市の積極的な招聘を受け、ついに寅さんがヨーロッパへ。寅さんが海外に出たのはシリーズ初。ところが、ドナウ川を江戸川に見立て、神父を御前様と呼ぶ、マイペースぶりには国境はない。マドンナにはこれが三作目となる竹下景子。ヨーロッパに来たものの、そのまま居着いて帰国することもできなくなったヒロインを好演。久美子の後見人的な存在のマダムに淡路恵子。風光明媚なウィーンの初夏を背景に、寅さんの楽しい日々が描かれる。シュテファン大聖堂やシェーンブルグ宮殿などウィーンの名所が映し出される寅さんシリーズ初の海外作品ですね。ウィーン市長が1986年に訪日したの際に飛行機で観た『男はつらいよ』に感銘を受け招致したそうです。この縁でウィーンと葛飾区は友好都市提携が結ばれて、現地には「寅さん公園」もつくられ、寅さんのレリーフが刻まれた石碑もあります。ウィーン美人と寅さんとの恋と行きたいところですが、マドンナはやっぱり日本人、竹下景子です。彼女はこれで3回目のマドンナです。山田監督好みなのでしょうか。ウィーンを由布院と勘違いするところが、面白いです。ウィーンといえば、第三の男、会議は踊るですが、映画にもそのオマージュが映し出されます。続きます。
2021.01.19
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ストーリー:病院のベッドで目が覚めた黒田啓介(中井貴一)。自分が誰だか、ここがどこだか分からない。こっそり病院を抜け出し、テレビのニュースを見る。演説中に投石を受け、病院に運ばれている首相、それが自分だった。しかも石を投げつけられるほど、すさまじく国民に嫌われているようだ。部下らしき男が迎えにきて、官邸に連れて行かれる。「あなたは、第百二十七代内閣総理大臣。国民からは、史上最悪のダメ総理と呼ばれています。総理の記憶喪失は、トップシークレット、我々だけの秘密です」真実を知るのは、井坂(ディーン・フジオカ)ら秘書官3名のみ。進めようとしていた政策はもちろん、大臣の顔と名前、国会議事堂の本会議場の場所、自分の息子の名前すら思い出すことのできない総理。そんななか、記憶にない件でタブロイド紙のフリーライター・古郡(佐藤浩市)にゆすられ、記憶にない愛人にホテルで迫られる。妻・聡子(石田ゆり子)も不倫をしているようだし、息子の篤彦(濱田龍臣)は非行に走っている気配。そしてよりによってこの時期に、アメリカ大統領スーザン・セントジェームス・ナリカワ(木村佳乃)が来日。他国首脳や政界のライバル、官邸スタッフ、マスコミ、家族、国民を巻き込みながら、黒田は捨て身で自らの夢と理想を取り戻そうとするのだが……。2019年のフジテレビ60周年記念作品です。新宿バルト9でやっていましたが、そのうちテレビで放送すると思いディズニーのアラジンを見ました。結果、2年もたたないうちに地上波ノーカット放送です。三谷作品らしく安定感があって、それなりの面白さでした。当時のアベも観て満足していたように、鋭い風刺はなくブラックさはあまり感じられません。記憶が戻って心を入れ替えるという人情劇の要素が強かったです。病気を理由にして政権を投げ出したアベとは大違いです。この前のまったく謝罪になっていない国会での説明です。まだ、国民をなめているのでしょう。「記憶にありません!」の次は、「ホテルの明細書・領収書がありません!」という作品をお願いしたいです。もちろん三谷ではなく、もっと気骨のある映画作家を希望します。梶原善は、小佐野賢治がモデルなのでしょうが、いまさら小佐野だなんて古いですね。有働由美子のキャスターはブラックユーモアですね。現実もこんな風に変身してみたら視聴率も向上すると思ってしまいました。英語のタイトルは、Hit me Anyone One More Time です。暴力はいけないので殴るのはダメですが、行政を私物化した為政者には裁判を受けさせたいです。おとなりの韓国では、朴前大統領の懲役20年の刑が確定したと報じられていました。(86) 記憶に…完成披露 - YouTube
2021.01.17
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ストーリー: ネタバレ!教会で上映されていた探偵映画がクライマックスを迎えた時、機械の故障で画面がとぎれた。この時、一人の老婦人が席を立ち、犯人はわかったからこれ以上見る必要はない、と犯人をズバリ指摘して出て行った。この老婦人ミス・ジェーン・マーブル(アンジェラ・ランズベリー)は、このロンドンの郊外の町セント・メアリー・ミードに住む推理好きで有名な人気者だ。この町では今、映画『スコットランドの女王メアリー』の撮影が行なわれており、久しくスクリーンを遠ざかっていた往年のスター、マリーナ・クレッグ(エリザベス・テイラー)が主演のため、夫で監督のジェースン・ラッド(ロック・ハドソン)と共に長期滞在を予定している。町中あげての歓迎パーティでホステスを勧めるマリーナのもとに様々な人々がやってくる。婦人会のヘザー・バブコック(モーリン・ベネット)もそんな一人だ。彼女は、昔からのマリーナのファンで以前一度会ったことがある、ということなどを、一方的にしゃべりまくった。ちょうど、そのころ、製作者マーティ(トニー・カーティス)と共に主演女優でライバルのローラ(キム・ノヴァック)が到着し、マリーナのいる二階に姿を現した。彼女を見て一瞬顔をこわばらせるマリーナ。その直後、ヘザーが死んだ。彼女の死はたちまち町中にひろがり、チェリー(ウェンディ・モーガン)の口を通じてミス・マーブルの耳にもとどいた。チェリーは、パーティの手伝いに行っていて、会場の様子を詳しく知っていたのだ。やがて事件解明のためスコットランド・ヤードの警部でマーブルの甥のクラドック(エドワード・フォックス)が派遣され、ヘザーの死がカクテルに盛られた毒物によるものであることをマーブルに知らせにくる。しかも、そのカクテルは、マリーナが飲む予定だったものだ。捜査が難行しているころ撮影現場ではマリーナとローラが火花を散らせていた。やがて秘書エラ(ジェラルディン・チャップリン)が用意したマリーナのコーヒーから再び毒物が発見された。その件で容疑が深まったエラが、常用していた鼻炎用の吸入器に仕込まれた毒で殺された。テリーが語った、マリーナの表情が、一瞬氷のように変化した、という言葉を考え続けていたマーブルは、その時ヘザーがマリーナに何を語ったのかを調べた。その内容はヘザーがマリーナの舞台を見て感激し舞台裏で彼女に思わずキスしてしまったというものだった。そしてマーブルは神父が語っていたある言葉を思い出した。ヘザーがその時風疹にかかっていたという事実だ。マリーナは、妊娠中の風疹が原因で障害児を産んでいる。その時ヘザーが移した風疹が原因だとしたら…。マーブルがマリーナの滞在している館に着いた直後のクラドックもやって来た。なぜかマリーナに会わせようとしないジェースン。マリーナを愛する彼は全てをしっていたのだ。そして事件を解いてみせるマーブルに、彼はマリーナの名誉を守るため昨夜チョコレートの中に毒を入れ彼女を永遠の眠りにつかせたと告白した。マリーナの部屋に入った3人は、しかし、そのチョコレートを飲まず、自ら毒を飲んで死んでいったマリーナの最後の姿を見出すのであった。(KINENOTE)同じアガサクリスティー作品でも、ポアロに比べると地味な設定・ストーリーです。ミステリーよりも、アンジェラ・ランズベリー、ジェラルディン・チャップリン、トニー・カーティス、エドワード・フォックス、ロック・ハドソン、キム・ノヴァク、エリザベス・テイラーといった往年のスターの姿を楽しみました。1980年の英国作品で、舞台は1953年の設定。ロンドン郊外の田舎町の様子も楽しめます。105分なので、豪華TV2時間ドラマのつもりで気楽に観るのが良いかもしれません。私は、ジェラルディン・チャップリン演じる秘書が犯人かと思って見ていました。それにしても、彼女はなぜ殺されたのでしょう。監督とプロデューサーの違いなど、映画製作に関する皮肉めいた会話もおかしかったです。アガサ・クリスティが1962年に発表した『鏡は横にひび割れて』(原題:The Mirror Crack'd from Side to Side)が原作ですが、邦題がなぜクリスタル殺人事件なのでしょう。これが一番の謎ですね。
2021.01.16
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ストーリー:19世紀末、英国ロンドンのイングランド銀行に、白昼堂々一人の泥棒ラウ・シン(ジャッキー・チェン)が侵入する。賊は軽業師のような身のこなしで脱出すると、追いかけてくる警官たちからまんまと逃れ、忽然と姿を消してしまう。ラウ・シンがたまたま身を隠したのが、空を飛ぶ夢にとりつかれた発明家フィリアス・フォッグ氏(スティーヴ・クーガン)の屋敷に植わった木のこずえだったことから、奇想天外な物語が始まる。今しもフォッグ氏は、彼の実験台になることを拒む使用人に逃げられたところ。そこへ頭上から落ちてきたのがラウ・シンだった。彼を雇うことにしたフォッグ氏は、早速、人類初の時速80キロ突破を目指す実験を開始する。一方、王立科学アカデミー長官のケルヴィン卿(ジム・ブロードベント)は、イングランド銀行に預けていた翡翠の仏像が盗まれたと知ってカンカン。そこへ現れたのは、件の仏像をケルヴィン卿にもたらした中国人のファン将軍(カレン・モク)。彼女は、この貴重な仏像と引き換えに大英帝国の軍事援助を求めていたのだった。だが仏像が戻らない限り、ケルヴィン卿に取引の意思はないと知った将軍は、部下たちに捜索開始を命令する。パスパルトゥーと名乗り、フォッグ氏の新しい使用人となったラウ・シン。だが彼の本当の目的は、故郷の村からファン将軍の一味”黒サソリ”によって盗まれた大切な守り本尊の仏像を、一刻も早く、無事に村に持ち帰ることだった。その絶好のチャンスは、フォッグ氏のお供で王立科学アカデミーへ出向いた時にめぐってくる。フォッグ氏の突飛な発想は、常々アカデミー会員たちの物笑いの種だった。彼が80日で世界一周が可能だと述べた時、意地悪なケルヴィン卿がその立証を迫ったのは、ごくあり得ることのように思われる。だが実はその裏には、パスパルトゥーの機転が働いていたのである。ともかくフォッグ氏はケルヴィン卿と大きな賭けをすることになった。もし80日以内に世界一周して戻って来たら、彼はアカデミー長官、すなわち科学大臣の地位を得る。だが失敗すれば彼はアカデミーを追放され、二度と発明を許されない。こうしてフォッグ氏とパスパルトゥーは、どんな困難が待ち受けているとも知らぬまま世界一周の駆け足の旅に出発するが……。(KINENOTE)80日間世界一周の大胆なリメイク作品で、2004年の作品です。BSテレ東の吹き替え版を見ました。男ばかりと言う前作(1956年版)に対する、愛方の不満が届いたのか、今回は女性が入った3人旅です。また、英国の植民地というわけでインドや香港はカットです。長さも120分となったので日本もカット、代わりに中国に時間が割かれました。また、前作はビクトリア女王は手だけでしたが、今度はちょっと重要な役回りです。もちろん全身登場です。50年近くの時代の差ですね。この間英国王室の権威は地に落ちた事の反映でしょうか。第25回ゴールデンラズベリー賞で最低助演男優賞(アーノルド・シュワルツェネッガー)と最低リメイク及び続編賞の2部門でノミネートされた。米ニュース専門放送局が選んだ「最悪のリメイク映画ワースト20」でも11位にランクインした。(ウィキ)と散々な評価ですが、コンパクトでなかなか面白かったです。余談ながら、この映画を最初に観たのは飛行機の中で、最後の5分あたりで着陸態勢の準備に入って上映中止となりました。乗客からクレームの声が出たのでしょう。着陸後、残りが上映されました。JALではなく、キャセイパシフィックだったと思います。(78) Around The World In 80 Days (2004) Full Hindi Dubbed Movie | Jackie Chan, Steve Coogan - YouTube
2021.01.11
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(76) 映画『パラサイト 半地下の家族』メイキング映像 - YouTubeストーリー:日の光も電波も弱い、半地下住宅で暮らすキム一家。父のキム・ギテク(ソン・ガンホ)はこれまでに度々事業に失敗しており、計画性も仕事もないが楽天的。元ハンマー投げ選手の母チュンスク(チャン・ヘジン)は、そんな不甲斐ない夫に強く当たっている。息子のギウ(チェ・ウシク)は大学受験に落ち続け、娘のギジョン(パク・ソダム)は美大を目指すが上手くいかず、予備校に通うお金もない。しがない内職で日々を食いつないでいる貧しい彼らは、皆、普通の暮らしがしたいと願っていた。ある日、ギウを訪ねて、受験を勝ち抜き今や名門大学生となった友人ミニョクがやってきて、留学する間、彼に代わって家庭教師をしないかと持ち掛ける。受験経験は豊富だが学歴のないギウが向かったのは、IT企業の社長パク・ドンイク(イ・ソンギュン)の自宅である、高台に佇むモダンな建築の大豪邸だった。偽造した大学在学証明書にさほど目を通す様子もなく、若く美しい妻ヨンギョ(チョ・ヨジョン)に娘ダへの部屋へと案内されるギウ。受験のプロのギウは少し授業をしただけで母と娘の心をすっかり掴んでしまう。帰り際、落ち着きのないパク家の末っ子ダソンは、紹介したい家庭教師がいると提案。後日、ギウは妹のギジョンを連れて豪邸を訪れ、ギジョンはダソンの美術家庭教師となる。どの家庭教師も1か月も続かなかったというダソンを恐るべき速さで手なずけ、二人はあっという間に一家の信用を得ていった。そして、ギジョンは次にある仕掛けをし……。 カンヌとアカデミー賞を制した2019年の韓国映画が早くも地上波登場です。吹き替えノーカットだそうです。ソン・ガンホしか知りませんでしたが、皆さん芸達者でした。くびになった家政婦さんがよかったですね。北朝鮮の核ミサイルのくだりは、笑ってしまいました。愛方も観ると言ったので一緒に観ましたが、殺傷シーンに驚いたようです。私は、小便が臭ってくるような半地下の生活ぶりが印象的でした。ソウルには何度も行きましたが、見たことはなかったです。ジェシカソングと日本製のカニカマが反日的だとネット右翼が難癖をつけたそうですが、どうでしょうか。ブラックコメディーですが、ラストのかなわぬ夢がなんとも切なかったです。日本以上の学校歴社会に生きる庶民のたくましさを見せてくれた作品でした。ヨンセ大学=延世大学は、日本でいえば慶応大学と言ったところでしょうか。父親に敬語を使う息子が、新鮮でした。
2021.01.10
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(76) "Around the World in 80 Days" (1956) Trailer - YouTubeストーリー:1872年、ヴィクトリア女王治下の英京ロンドン。典型的な英国紳士でリフォーム倶楽部の会員フォッダ氏(デイヴィッド・ニーヴン)は、仲間の会員と80日間で世界一周できるかという賭けをした。掛けの発端は、倶楽部の一員、英蘭銀行の頭取氏が大金を強奪され、そんな大胆な泥棒なら今頃は海外に逃げているとフォッグがいったことにあった。飛行機も汽車もない時代、会員諸公は無謀過ぎだといったが、フォッグ氏はパスパルトー(カンティンフラス)を従者にロンドンを出発、パリからマルセイユへ行った。途中、汽車が止まったため気球に乗って、流されてスペインへ行くという回り道もしたが、主従はやがてスエズに着いた。ところがスエズで英蘭銀行の強盗犯人逮捕で張込み中のスコットランドヤードのフィックス刑事(R・ニュートン)はフォッグ氏を犯人と思い、後をつけてボンベイに着いたところを捕まえようとしたところ逮捕状が未到着、地団駄ふんで口惜しがった。フォッグ氏は大印度鉄道でカルカッタへ。その途中、原住民に殺されようとしていた土侯の妻ウアダ姫(シャーリー・マクレーン)を救い、彼女を加えた3人はシャムから香港へ。魅力的な紳士フォッグ氏にアウダ姫は恋の虜となった。香港に着くと、再びフィックス刑事が待構えていた。香港を離れたらもう英領内では捕まえられぬと考えたフィックスはパスパルトーを誘って協力を頼み、断られるや彼を酒で酔潰した。パスパルトーの謎の失踪のため便船を逃したフォッグ氏はジャンクを傭いアウダ姫とシナ海を渡り横浜に着いた。一方パスパルトーは酔潰れの身を警察の手で汽船に運ばれ1人横浜に上陸したが金はなく腹は空で、ふらりとサーカスへ入るが、そこでサーカス見物のフォッグ氏と涙の再会をした。直ちに3人はサンフランシスコへ。そして汽車でニューヨークへ。途中、壊れかけた鉄橋を辛くも渡りインディアン襲撃で立往生した汽車の代りに陸上ヨットを考案、漸くニューヨークへ着いた。が、港へ行くと定期便はまさに出た後。止むなく外輪船を1隻買い、燃料不足と賭けの期限と戦いながらフォッグ氏一行は英国の港に着いた。ところがロンドンを前に、フォッグ氏は先回りしたフィックス刑事に捕まり、80日目の最後の1秒を豚箱の中で過ごすことになった。翌日真犯人逮捕でフォッグ氏は釈放された。今一歩のところで賭けを失った彼は悄然と家に戻った。が優しく迎えるアウダ姫の求婚に、フォッグ氏は翌日結婚することにした。結婚手続きをするためパスパルトーが出て行ったが間もなく慌ただしく戻ってきた。何と今日が約束の日、途中で日付け変更線を越えたため1日得をしたのを忘れていたというのだ。フォッグ氏は宙を飛んでリフォーム倶楽部へ。時計が約束の8時45分を指そうとした時フォッグ氏は倶楽部に飛込んできた。遂に彼は勝ったのである。1956年の米国映画です。169分と長尺で、途中で1分間の休憩が入ります。· イギリス(ロンドン、リバプール)· フランス(パリ)· イタリア(ブリンディシ)· スペイン(マドリード)· エジプト(スエズ)· イギリス領インド帝国(インドおよびビルマ)· イギリス領香港· 日本(横浜、鎌倉)· アメリカ(サンフランシスコ、中西部、ニューヨーク) などが、立ち寄った国ですが、1872年の時代設定です。(76) 映画「80日間世界一周」での日本 - YouTube なぜか、平安神宮も出てきます。 と、日本人が見たらあれと思うように、途上国に関しては誇張されているように思います。ジュール・ヴェルヌの原作ですが、イギリス風のユーモアも加わって面白い作品となっています。また、様々なスターがカメオ出演しており、捜すのも楽しいです。マレーネ・ディートリヒ、シャルル・ボワイエ、トレヴァー・ハワード、ノエル・カワード、フェルナンデル、フランク・シナトラ、ジョン・ミルズ、レッド・スケルトン、チャールズ・コバーン、バスター・キートン、それにしても、この映画を観た時は、自分が仕事で3回も世界一周をするとは思いませんでした。
2021.01.10
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ストーリー:長距離夜行バスの運転手・高宮利一(原田泰造)は16年前に妻の美雪(山本未來)と離婚した後、故郷の新潟で暮らしながら、新潟と東京間の運行業務を担当している。利一と美雪と間にできた息子の怜治(七瀬公)と娘の彩菜(葵わかな)は、今は別々に暮らしていた。東京で定食屋・居古井を営む恋人・志穂(小西真奈美)との逢瀬が、利一のささやかな心の拠りどころだった。ある日、利一が乗務するバスに、美雪が偶然乗ってくる。父・敬三(長塚京三)が怪我をしたため、面倒を見に東京から新潟まで通っているという。そのころ、東京で働いていたはずの怜司が突然帰郷する。友人とシェアハウスで暮らす彩菜は、結婚と夢の間で揺れていた。利一たちは新潟で共に過ごす機会が増え、一度壊れた家族の心は徐々に再び通い合う。やがて、それぞれの人生の新たな時間が動き出していく……。(KINENOTE)昨年暮れに地元の新潟放送でノーカット放送されたものを観ました。放送時間は3時間10分。本編は157分、CMをカットして観ましたが長い長い映画でした。やはりもう少し脚本を練って2時間弱にまとめてもらったらと思う長さでした。トンネルをはさんでこちら側では知事、向こうでは買春夫と言う人がいましたが、この作品では、父親と愛人です。雪景色や白鳥、佐渡島など新潟の景色がきれいに撮られていましたが、俳優さんはやはり「東京の人」ですね。お酒は吉乃川、笹団子、米菓など、新潟らしさがまぶされていました。ラストシーンは、カーブドッチという地元では知られたワイナリー。志穂(小西真奈美)が大森の店を閉めてここに勤めていると言う事は、元のさやに戻る予感を感じました。こころあたたまる物語と言うよりは、親子、夫婦、恋人と人間関係は難しいと思わせる物語でした。インドに旅立つ息子が「新潟には何もないけど、家族があった」とは、印象的なセリフでした。向上心のある人、優秀な人は、まず東京をめざす土地柄です。PS:新潟では11万人も観た大ヒット映画だそうです。
2021.01.07
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ストーリー:FBIアカデミーの訓練生クラリス(ジョディ・フォスター)は、若い女性の皮を剥いで死体を川に流す連続殺人死バッファロー・ビルの捜査に手詰まりを感じたFBI上司ジャック(スコット・グレン)の密命を帯び、州立の精神病院を訪れる。それは、患者を9人も殺してそこに隔離される食人嗜好の天才精神科医ハンニバル・レクター博士(アンソニー・ホプキンス)に、バッファロー・ビルの心理を読み解いてもらうためだった。初めはレクターの明晰さに同居する薄気味悪さにたじろいだクラリスも、自分への相手の興味を利用し、自分の過去を語るのとひきかえに、事件捜査の手掛かりを博士から少しずつではあったが、抽き出すことに成功するようになる。曰く、犯人は自分がかつて手がけた一患者を想わせる、犯人は2階建ての家を持っている、最初に殺害された女の身辺に手掛かりはないか…。そんな時、捜査態勢が急転直下、変貌する。上院議員の愛娘キャサリン(ブルック・スミス)が、バッファロー・ビルと思われる者に誘拐されたのだ。また、精神病院院長のチルトン博士(アンソニー・ヒールド)も、クラリスがレクター博士と接触する理由に気づき、自分の出世欲のために、レクター博士を牢内から出し、彼の陣頭指揮の下に、大々的に捜査を始めることに協力する。やがてレクターは捜査官に最後の手がかりを語った後、隙を見て精神病院職員を襲い、まんまと脱獄に成功、姿をくらましてしまう。一方、クラリスも最初に殺害された女性の親交関係を洗ううち、犯人を確定、犯人の所在を確認したという上司ジャックの連絡を受け、自分も現場に急行すると応える。だが、クラリスが赴いた不気味な一軒家には、FBIの仲間はいなかった。しかし彼女は勇を鼓して犯人の家に単独で入る。が、ちょっとしたスキに犯人に家の奥へと逃げられてしまう。クラリスが犯人を追って奥へ奥へと進むうち、家の地下室の古井戸の底深くに閉じ込められた娘を発見、じき救出すると約束して犯人を追う。やがて入り込んでゆく暗闇。だが犯人は既に赤外線眼鏡を装着し、息を呑んで自分を捜す彼女の一挙手一投足を手中にしている。緊迫の持続。だが犯人が銃を装着する音をさせた瞬間に、クラリスは犯人の位置を確認、見事な連続射撃によって犯人を射殺する。そしてFBI訓練生の卒業式。バッファロー・ビル事件解決の功労者として栄誉の只中にいるクラリスは、いまだ行方不明のレクター博士から犯行予言の電話を受けるのだった。1991年の米国映画です。久しぶりに観ました。BSシネマでです。ノーカットでエンドロールまで放送です。愛方にも声をかけましたが、気持ちが悪い映画なのでパスだそうです。確かに、食人鬼の話ですから気味が悪いです。だらだらした正月のテレビに飽きて観たくなりました。シリーズのハンニバル、レッド・ドラゴンよりも引き付けられるのは、アンソニー・ホプキンスとジョディ・フォスターの組み合わせだからでしょうか。映画とは関係ありませんが、羊たちの沈黙と言う題で、連想するのは愚鈍な政治指導者の下に黙々と働く日本国民です。社畜なんて言う言葉もありました。世界有数の債権大国、巨大な生産能力を持ちながら、米国の植民地で富は一般の国民にまわらない不思議な国。内にこもる若者。怒ることなく、おとなしい人たちです。
2021.01.04
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お正月なので寅さん映画です。寅次郎物語はシリーズ39作目、1987年末公開の作品です。ストーリー:秋晴れの昼さがり「とらや」を秀吉という男の子が訪ねて来た。秀吉は寅次郎の香具師仲間“般若の政”とふでの子供だった。しかし政は女・酒・賭博に溺れたあげく、ふでに蒸発された。それからの政は秀吉を連れて放浪の生活を送っていたが、病に冒されこの世を去ってしまった。「俺が死んだら寅を頼れ」という遺言に従い、秀吉は郡山から柴又へやって来たのだ。事情を聞いて「とらや」の皆はびっくりするが、間もなく寅が帰ってきた。寅と秀吉の母親捜しの旅が始まった。大阪の天王寺では誘拐犯と間違えられて派出所に連行されたりしたが、おふでさんが新和歌浦のホテルで働いていることをつきとめた。しかし、訪ねるとそこにはおらず吉野に移ったという。寅は元気のない秀吉を励まし、吉野へ行くがそこにもふではいなかった。その晩、秀吉は旅の疲れから高熱を出し、旅館で寝込んでしまった。子供を扱い慣れない寅次郎は大あわてだが、たまたま隣室にいた高井隆子という女性が看病を手伝ってくれた。医者も往診に来て、翌朝、熱は下がり秀吉は元気になった。その日、3人は仲睦まじく近くの観光名所などをめぐった。寅は隆子に不思議な縁を感じた。旅館の主人の勘違いもあって2人はこの数日、「とうさん」「かあさん」と呼び合っていたのだ。隆子は化粧品のセールスマンとして働いていたが、美貌のわりには幸福とはいえない女だった。隆子と別れ、寅と秀吉の旅は続いた。吉野からふでが働いているという伊勢・志摩へやって来た。連絡船を降り、目当ての真珠店へ行くとふではいたが、病気のため海岸の病院で療養中とのことだった。久しぶりに対面する母と子を見て、寅はホッとするのだった。寅は引きとめられたが、秀吉が自分に未練をもってはいけないと連絡船の乗り場へと急いだ。そして心を鬼にして「おじさんと一緒に柴又へ帰りたい」という秀吉を叱るのだった。正月に隆子が「とらや」を訪ねてきた。秀吉をはさんで「とうさん」「かあさん」と呼び合っていた当時のエピソードで皆、盛り上がっている。ふでからは「秀吉と2人で幸せに暮らしています」と年賀状がきていた。年が明けて寅次郎は二見が浦で、露店を開いていた。仲間のポンシュウと雑談している寅の前をふでと秀吉と連絡船の船長が仲睦まじく歩いていた。(KINENOTE)毎週土曜日BSテレ東で放送しているのは知っていますが、愛方のリクエストで久しぶりに観ました。秋吉久美子相手なのでどうかと思いましたが、やっぱり笑えます。郡山から出てきた秀吉少年役の子どもの、田舎っぽさがいいです。伊藤祐一郎とありました。見終わって愛方が、「柴又駅に寅さんの銅像がないのね。」1999年の建立ですから当然ないし、映画で寅さん像が映っていたらおかしいでしょう。柴又駅まで見送った光男と寅さんのシーンです。満男 「おじさん」 寅 「なんだぁ」 満男 「人間てさあ」 寅 「人間?人間どうした」 満男 「人間は、何のために生きてんのかなあ」 寅 「うぇ~お前、難しいこと聞くなぁ」 寅 「えぇ~~!・・・んぇ~~何と言うかなあ、ほらぁ、あーー生まれてきてよかったなぁ。って思う事がなんべんかあるじゃねえか。ねぇ!そんために人間生きてんじゃねえのかぁ」 満男 「ふう~~ん」 寅 「そのうち、お前にもそういう時が来るよ、ん! まぁ、がんばれ! な!」寅さんの深い深い答えです。(71) 車寅次郎らしさ 第39作 男はつらいよ 寅次郎物語 - YouTubeシリーズの中の寅さんの名言です。
2021.01.04
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ストーリー:1995年、紛争末期のサラエボ。マット率いる5人のネイビーシールズは、強引かつ大胆な戦略で敵の将軍を拉致、敵に囲まれれば戦車で大暴走とやりたい放題の暴れっぷりを見せていた。彼らの暴走には、上官のレヴィン少将も頭を痛めていた。そんなある日、メンバーの1人が、恋に落ちたウェイトレスから湖に沈んだナチスの金塊の話を聞き出す。その総額は3億ドル。それさえあれば、戦争に苦しむ避難民を救うことができると懇願され、マットたちも作戦を立てることに。敵陣真っ只中にある水深45mの湖底から重さ約27トンの金塊をいかにして運び出すのか?空気は?機材は?残された時間はわずか8時間。史上最強のアウトサイダーたちが、前代未聞の奪還作戦に挑む!リュック・ベッソンが製作と脚本を担当したアクション・エンターテインメントで、2017年のフランスの合作映画です。BS-TBSの吹き替え版で観ました。原題は、Renegades(裏切者)です。ボスニア紛争を絡めているところがみそで、セルビアが悪役に仕立てられています。気楽に楽しむアクション映画で、ちょっとはらはらしますがお約束通りの展開になっています。メイキング映像も楽しめます。(67) 撮影のためにセットをそっくり水の底に/映画『ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!』メイキング映像 - YouTube
2020.12.31
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ストーリー:タイベリアス皇帝治下のローマ。若い貴族の護民官マーセラス・ ギャリオ(リチャード・バートン)は、帝位をつぐことになっていたキャリグラ(ジェイ・ロビンスン)と競って、奴隷デミトリアス(ヴィクター・マチュア)を買いとり、そのためキャリグラの恨みを買って、エルサレムへ左遷された。マーセラスの好意で自由の身となったデミトリアスも行を共にした。マーセラスの最初の仕事は、神の子と自称するイエス・キリストを捕まえ、はりつけにすることであったが、イエスを本当の救世主と信じるデミトリアスは、イエスを守った。しかしイエスはジュダスの裏切りで遂に処刑された。マーセラスは良心のとがめを感じ、酒の酔にまぎれて同僚とサイコロ遊びに興じ、イエスがまとっていた聖衣を手に入れた。マーセラスがその聖衣をまとおうとすると、彼は突然うちのめされたように倒れ、衣を投げすてた。デミトリアスはその衣を拾い、主人を捨ててイエスへの帰依を誓った。マーセラスは、以来心の平静を失い、役目をとかれてローマに帰り、幼馴染のダイアナ姫(ジーン・シモンズ)の愛情に心のおちつきを得た。だがキャリグラはダイアナ姫を自分の正妻にしたいと望んでいた。タイベリアス皇帝は、マーセラスのイエスが真の救世主であるかどうか調査を命じた。マーセラスはガラリア地方に赴き、そこでイエスの教えを説くピーターと呼ばれる漁夫サイモン(マイケル・レニー)と語らい、デミトリアスとも再会した。マーセラスはすっかりイエスの教えに心服し、ローマへ帰ると、すでにタイベリアス皇帝亡く、キャリグラが即位していた。キャリグラはキリスト教の弾圧を行い、まずデミトリアスを捕えて拷問にかけ、マーセラスの居所を知ろうとした。マーセラスはデミトリアスを救い出したが、自らは捕らえられ、反逆罪に問われた。彼は信仰をあくまでもすてず、ダイアナ姫も彼に従った。2人は殉教者として死を選び、安らかな心で刑場へひかれて行った。(KINENOTE)(62) The Robe 1953, powerful final scene - YouTube1953年のシネマスコープの第1回目の作品です。聖書に基づく物語だそうですが、イエスの姿は体の一部だけでまともに描かれていませんが、当時のお約束だったのでしょう。ペテロはこんな風な人だったのでしょうか。刑場での酒盛りシーンを見て、オウム真理教の関係者を処刑して酒盛りしていた上川法務大臣を思い出してしまいました。クリスマスに国会で嘘の謝罪と釈明する羽目になったアベ、自身の会食を詫びて国民に自粛を呼びかけるスガ、寿司屋で酔っぱらうオリンピック担当大臣のハシモトと、アサハラの呪いだったりして。ちょっと脱線。それにしても、なぜ奇跡だなんだと科学に反するようなキリスト教が、いまだに信じられ続けているのか不思議です。
2020.12.26
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ストーリー:人類が地球を捨て去り、別の惑星に移住してから1000年後。伝説の兵士サイファ(ウィル・スミス)とその息子キタイ(ジェイデン・スミス)を乗せた宇宙船が帰還中、トラブルに巻き込まれてしまう。機体は大破し、緊急シグナル“トーチ”を載せた尾翼部が見知らぬ惑星に落下。それを追ってなんとかその惑星に機体を不時着させるが、生存者はサイファとキタイの二人だけであった。サイファは大怪我を負い、自分たちが住む星に帰るため、一人でトーチを探しに行こうとするキタイにサイファは言う。「ここは“最上級危険惑星”、人類が捨てた地球だ……」そこには人間の姿はどこにもなく、大自然だけが広がり、見たことのない様々な野生動物たちが生息していた。ずっと父親のような兵士になることだけを夢みていたキタイは、今、そのチャンスが巡ってきたのだと信じ、荒れ果てた土地に足を踏み入れる。だがそんなキタイの前に、人類抹消のために進化した惑星の予期せぬ危機が次から次へと襲い掛かるのだった……。(KINENOTE)ウイル・スミス原案の親ばか映画です。2013年の米国映画で、BSフジの吹き替え版で観ました。「“危険”は実在するが、“恐怖心”は自分次第だ」とは言うものの、恐怖心を克服するシーンがなんとも説得力に乏しいです。M・ナイト・シャマラン監督らしい雰囲気は弱く、不気味さにかけました。それにしても、液体酸素を吸うくらいで水も食料もなしで活動し続ける未来の人類はすごいです。SF映画特有のご都合主義に目をつぶれば、それなりに楽しめます。ユタ州あたりで撮影したのでしょうか。最初のランニングのシーンは、笑ってしまいました。みどりのシーンはコスタリカでしょう。
2020.12.24
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ストーリー:香港、ビクトリア湾の一角にそびえ立つ1000m超えの史上最大の超高層ビル、ザ・パール。ビルの安全性を証明するため、元FBI人質救出チーム隊長で、当時起きた事件によって片足を失い義足となったウィル・ソーヤー(ドウェイン・ジョンソン)とその家族が98階で暮らしている。ある日、ビルのオーナー・ツァオからビルの安全管理システムを24時間以内に分析するよう依頼されたウィルは、ビルのアクセス権限のマシンコードを託されるが……。2018年の米国映画で、ノーカット地上波初放送と言うフジテレビの触れ込みで吹き替え版を観ました。タワーリングインフェルノかと思ったらダイハードでした。家族を救うために、男が危険をおかして立ち向かう。最後は、お約束通りハッピーエンドで、金曜日の夜愛方と観るにはちょうど良い作品でした。ただ、終わりに近づくにつれてCMが多くなるので、録画してCMカットで観た方がよかったです。黒人と白人の米国人夫婦、ビルのオーナーは中国人、舞台は香港、テロリストは北欧系と中国マーケットを意識したつくりでした。今まで泊まった中で一番高かったのは、上海のグランドハイアットの88階の部屋でした。愛方は全身シャワーにびっくりしていました。今なら違うかもしれませんが、当時は発展途上で夜景もおとなしいものでした。イタリアンレストランで、アルデンテでと中国人のウエイターに念押ししたら、オープンキッチンでシェフがわかったとサインを送ってくれたのが印象的でした。(55) 『スカイスクレイパー』特別映像|超高層ビル"ザ・パール" - YouTube
2020.12.20
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ストーリー:イギリスの貴族の家系に生まれたベニシア・スタンリー・スミスさんは華やかな社交界で心の安らぎを得ることができず、19歳のとき祖国を旅立った。本当の幸せとは何かを求めて世界を放浪した果てにベニシアさんがたどり着いたのは、京都・大原だった。折々に美しい山里の四季、今に息づく昔からの知恵……そんな大原に理想郷を見出した彼女は、築100年以上の古民家で、およそ100種類ものハーブを庭で育てながら、自然と調和した暮らしを営んでいる。NHK BSで2009年4月から4年間に渡り放送されたドキュメンタリー番組『「猫のしっぽカエルの手 京都大原ベニシアの手づくり暮らし』は、日本の四季にイギリスの伝統を融合させた彼女流の丁寧な暮らしと、ハーブの恵みを余すところなく活用したレシピの数々を紹介し、静かな人気を呼んだ。映画では、一見優雅で羨ましく思えるベニシアさんの暮らしの陰にある、様々な困難も描いていく。結婚と離婚、3人の子供を抱えるシングルマザーとしての苦労、娘の病気、夫の事故……今まで語られることのなかったエピソードを通して、波乱の人生の中でも折れることなく乗り越えてきた彼女の心のしなやかさにもスポットを当てる。エッセイとして書き下ろされた、困難を乗り越える心構えは、本人の朗読で伝えられる。ベニシアさんの庭で育てられるハーブは、料理はもちろん、掃除、美容に至るまで幅広い用途に使われる。本作では、イギリスと日本の文化を融合させたオリジナルレシピの数々を紹介する。春夏秋冬それぞれに美しい表情を見せる庭と、大原の美しい景色をスクリーンで味わえる映画ならではの贅沢と、TV放送でおなじみの川上ミネによるオリジナルの音楽も楽しめる。ベニシアさんの略歴:1950年イギリスの貴族の家に生まれ、ロンドン郊外に暮らす。 曾祖父の兄のカーゾン卿インド総督、オックスフォード大学名誉総裁、外務大臣を務める。 母、ジュリアナ・カーゾンはスカースデイル伯爵2世の三女で、 父、デレク・スタンリー・スミスは新進のシェークスピア劇俳優だった。1953年3歳。母の再婚に伴いグロスターシャー州に引っ越す。妹キャロラインが生まれる。1955年5歳。母が再々婚。この頃、祖父母が暮らすダービーシャー州ケドルストンによく 滞在する。ケドルストンは12世紀からカーゾン家が所有する6000エーカーの領地。敷地内には人工的に川や池が作られ、ケドルストン・ホールと呼ばれる屋敷は、 18世紀イギリスを代表する建築家、ロバート・アダムス設計の壮大な建物。 (現在はナショナルトラストが管理して公開。) 2013年のドキュメンタリー映画です。すてきなお庭と大原の四季が楽しめる美しい映画です。撮影当時は62、3歳ですが、苦労されたのでしょう。ずいぶん老けて見えました。1970年代を放浪で過ごしたのち、日本にたどり着きおだやかな生活です。京都市内の気難しい人たちと違って、大原のやさしい人たちが印象的でした。長女が映っていなかったのが、少し気になりました。
2020.12.17
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ストーリー:地獄行きの手続きを委ねられている閻魔大王(レアード・クリーガー)は、そこにやって来た全く天国行きに執着しないヘンリー(ドン・アメチ)という男に興味を抱き、彼からその人生の話を聞くことにした--。母バーサ(スプリング・バイントン)や祖母の愛を一身に受けて育ったヘンリー(ディッキー・ムーア)は、フランス人のメイド、イヴェット(シグニ・ハッソ)から愛の素晴らしさを教えられる。26歳の誕生日を迎えたヘンリー(D・アメチー)は、マーサ(ジーン・ティアニー)という娘を見染めるが、何と彼女はいとこのアルバート(アリン・ジョスリン)の婚約者だった。そしてヘンリーは、マーサに求婚し、彼女を連れ去るのだった。それから10年後、2人は幸せな結婚生活を送っていたが、ある日突然マーサがカンザスの実家に帰ってしまった。しかし祖父のヒューゴ(チャールズ・コバーン)とともに彼女を訪ねたヘンリーは、またもマーサを説得するのに成功するのだった。数年後、ヘンリーはダンサーのペギー(ヘレン・レイノルズ)に恋してしまう。しかし息子のジャック(マイクル・エイムズ)も彼女に恋していることを知り、ヘンリーは自分の年を実感すると同時に、改めて妻の愛情に感謝するのだった。25年目の結婚記念日、2人は愛を込めてダンスを踊る。しかしそれが彼らの最後のダンスになってしまうのだった。70歳になっても女性に興味がつきないヘンリー。しかし彼にとって、最愛の女性はやはりマーサだった。そんなヘンリーにも、ようやく最期の時がやって来た。彼の話を聞いた閻魔大王は、彼を天国に送ってやることにするのだった。(KINENOTE)1943年の米国映画で、ソフィスティケイテッド・コメディーです。ソフィスティケイテッド・コメディ(sophisticated comedy)とは主にハリウッド映画におけるロマンティック・コメディの一種で、主人公の突拍子の無い行動でストーリーを展開させるスクリューボール・コメディに対し、男女の気の利いた都会的な会話のやり取りでストーリーを展開させる作品を指す。台詞の面白さを生かせるトーキー時代の到来により、従来主流だったスラップスティック・コメディに取って代わって持て囃されるようになった。エルンスト・ルビッチやビリー・ワイルダーが得意とした。日本ではルビッチの影響を受けた小津安二郎に『淑女は何を忘れたか』(1937年)、ワイルダーの影響を受けた中平康に『才女気質』(1959年)等の作品がある。· 『極楽特急』-Trouble in Paradise(1932年)· 『生活の設計』-Design for Living(1933年)· 『青髭八人目の妻』-Bluebeard's Eighth Wife(1938年)· 『ニノチカ』-Ninotchka(1939年)· 『天国は待ってくれる』-Heaven Can Wait(1943年)· 『七年目の浮気』-The Seven Year Itch(1955年)· 『お熱いのがお好き』-Some Like It Hot(1959年)· 『アパートの鍵貸します』-The Apartment(1960年)(ウィキ)112分と少し長いですが、エピソードごとにおちがついています。いかにも閻魔様というお顔付ですが、タキシード姿です。フランス人メイドのフランス語交じりとフランスなまりの英語の会話が面白かったです。フランスに出張に行った時のことを思い出しました。正直言って、最初は英語に聞こえませんでした。天国へストレートに行くのではなく、天国別館というのも面白いです。How to make your husband be happyなる本の内容も気になりますね。むかし、日本でベストセラーになった「性生活の知恵」みたいなものでしょうか。カラー作品は、風と共に去りぬ (1939年)が作られていたので驚きはありませんでしたが、戦時中なのにこんなプレーボーイ一代記のような映画作るとは余裕です。エンドクレジットに「この劇場で戦争国債を買いましょう」という広告が小さく書かれています。
2020.12.05
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ストーリー:キューバの米海軍基地で、海兵隊員サンティアゴが就寝中に襲われて死んだ。犯人は同部隊のダウニー一等兵(ジェームズ・マーシャル)とドーソン兵長(ウォルフガング・ボディソン)だった。検察官ロス大尉(ケヴィン・ベーコン)は、2人を殺人罪で起訴する。事件の背景にコードR(規律を乱す者への暴力的制裁)の存在を感じた内部調査部のギャロウェイ少佐(デミ・ムーア)は、被告の弁護を申し出るが、ハーバード出身で法廷経験のないキャフィー中尉(トム・クルーズ)が任命された。キャフィーは偉大な弁護士だった父の影を意識するあまり、担当した事件はすべて検察側との事前取引で処理してきた男だった。キャフィーの助手として同僚のウェインバーグ大尉(ケヴィン・ポラック)が選ばれ、ギャロウェイを中心に調査を開始するが、やはり被告たちは、上官ケンドリック中尉(キーファー・サザーランド)からコードRの命令を受けていた。サンティアゴは訓練に絶えかね、ドーソンによる不法発砲事件の情報提供と引き換えに、基地からの転籍を申し出ていた。それを知った最高指揮官ジェセップ大佐(ジャック・ニコルソン)は激怒し、マーキンソン中佐(J・T・ウォルシュ)の反対も聞かずコードRの実行を示唆したのだった。命令に忠実に従っただけで、殺意は無かったのだという言葉にに心を動かされたキャフィーは、被告の無罪を申し立て、法廷での裁判が始まった。裁判の途中、失踪していたマーキンソンが現れ、真実を証言すると約束したりもするが、直前に自殺してしまい審理は困難を極める。苦悩しつつキャフィーは、ジェセップを証言台に立たせることを決意した。法廷での2人の対決は、キャフィーの巧みな弁舌で、ジェセップの権力への盲信を突き、自らの口からコードRの指令を出したことを白状させる。被告たちは無罪となるが、軍に対する背信により除隊処分となってしまう。ドーソンはキャフィーに、この裁判を通じて、自分が守るべきものは軍の規律ではなく弱者であるサンティアゴだったことを悟ったと語り、2人は互いに尊敬をこめた敬礼を交し合うのだった。(KINENOTE)軍法会議ですが、やはり法廷劇は面白いです。同名の舞台劇の映画化で1992年の作品ですが、映し出される車を見ると舞台は1970年代でしょうか。豪華キャストですが、やっぱりジャック・ニコルソンの尊大な憎々し気な演技がいいですね。それにしても軍法会議でも陪審制とは知りませんでした。自衛隊が海外派兵されて殺人や暴行を行った場合は、一般法廷で裁かれることになる日本。大丈夫かなと思ってしまいます。それにしても、A Few Good Menとは、なんとも意味深な題名ですね。この種の多くの犯罪や戦争犯罪は、軍事機密のもとでもみ消されたり内々で処理されているのでしょう。以前ブログアップした三島の死も、バルコニーの演説がなければ「市谷駐屯地訪問中に急死した」と報じられて、刑事事件にもならずに一件落着だったかもしれません。
2020.12.02
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