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2022.12.26
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カテゴリ: 鎌倉殿の十三人
「鎌倉殿の13人」最終回 なぜ?薬こぼし、拭い…政子・小池栄子も「消化し切れない」壮絶ラスト舞台裏


政子「たまに考えるの。この先の人はわたくしたちのことをどう思うのか。あなたは上皇様を島流しにした大悪人。わたくしは身内を追いやって、尼将軍に上り詰めた稀代の悪女」

義時「それにしても、血が流れすぎました。頼朝様が亡くなってから、何人が死んでいったか。梶原殿、全成殿、比企殿、仁田殿、頼家様、畠山重忠、稲毛殿、平賀殿、和田殿、仲章殿、実朝様、公暁殿、時元殿。これだけで13。そりゃ、顔も悪くなる」

義時は2代鎌倉殿・源頼家の死の真相を政子に打ち明ける。

義時は、毒消し薬を取ってほしいと頼む。
「私にはまだやらねばらぬことがある。隠岐の上皇様の血を引く帝が、返り咲こうとしている。何とかしなくては」
政子「まだ手を汚すつもりですか」
義時「この世の怒りと呪いをすべて抱えて、私は地獄へ持っていく。太郎のためです。私の名が汚れる分だけ、北条泰時の名が輝く」

義時「薬を」
政子「わたくしたちは、長く生きすぎたのかもしれない」。
政子は小さな瓶を逆さにし、薬を床にこぼす。
義時「姉上…」
政子「寂しい思いはさせません。わたくしもそう遠くないうちにそちらへ行きます」
義時「私は、まだ死ねん!」

義時は薬を舐めようと床を這いつくばるが、それも政子が袖で拭いてしまう。
政子「太郎は賢い子。頼家様やあなたができなかったことを、あの子が成し遂げてくれます」。「北条泰時を信じましょう。賢い八重さんの息子」
義時「確かに…あれを見ていると…八重を…思い出すことが…」
政子「でもね、もっと見ている人がいます。あなたよ」
義時「姉上…あれを…太郎に…」


政子「必ず渡します」
義時「姉上…」
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政子「ご苦労さまでした…小四郎」

小池「衝撃のあまり言葉が出ず、放心状態になってしまいました。ラストシーンに臨む時、自分がどういう感情になるのか、どういう芝居になるのか、全く予想がつきません。(チーフ演出の)吉田(照幸)監督に伝えたら『僕もです』とおっしゃっていました」

「震えました。もちろん台詞は頭の中に入っていて、やるべきことも分かっていたんですけど、あのラストシーンはどの部分も確信を持って演じることができなかったような気がします。薬をこぼすところも、私としては意図的というよりは衝動的。狙ってこぼしたというよりは気づいたらこぼしていた、パニックになってしまったという感じでしたね。薬をこぼしながらも、初回から今までのシーンが走馬灯のように駆け巡って、どうして私たちはこんなふうになってしまったんだろうかとか、義時のことを救いたいのにとか、色々な思いが入り混じって、ぐちゃぐちゃな気持ちで演じていました」


「自分でもゾッとしました。いたたまれなかったです。でも、視聴者の皆さんには、頼家の真実を知ったから単なる復讐心でそうしたとは受け取ってほしくない、という願いはあります。もちろん政子もショックでしたが、頼家を亡くしたことは月日が流れて受け入れていたので。だから、政子が義時をただ恨んだだけであの行動に出たという映り方にはしたくなかったんです」

「私としては義時に近づかない方が、義時に寄り添わない方がいいと思っていたんですけど、なかなかカットがかからなくて(笑)。義時の苦しそうな表情を目にした時、やっぱり『あなたのそばにいたい』『あなたに触れていたい』、そんな感情が政子に芽生えたんだと思います。覚悟を持って手を下したけれど、最後の最後まで『果たして、これでよかったんだろうか』って。やっぱり放送されないことには、消化し切れないものがあります。そんなラストシーンになりました」

吉田監督「台本の最後の2行ですよね。義時がどんな気持ちで『姉上』と言ったのか、政子がどんな気持ちで『ご苦労さま』と言ったのか。撮影前に小栗さんと小池さんから質問も受けましたし、撮影の段取り中も話し合っていました。義時の気持ちは『感謝』なのか、『どうして(薬を取ってくれない)?という問い掛け』なのか。政子は『ねぎらい』なのか、『安らかに』なのか。でも結局、ここまで長いドラマにになると、その瞬間に出た感情でしかないんですよね。長きにわたって義時と政子の人生を演じてきた2人がどんな感情に到達するのか見たい。始まりから『衝動』を大事にしてきました。クランクアップの次の日、小栗さんが『(撮影のことは)全部忘れました』とおっしゃっていました。演じた時の感情がどんなものだったのか、終わった後にも分からない。その場で生まれたものでしかないから。それこそが役になり切っているということだと思います」

「このシーンはほぼ台詞のみです。立ち上がったり、離れたり、寄り添ったりする動きは現場で作っていきました。最後の最後、政子は当初、離れたままで、孤独に義時が死んでいくイメージでした。しかし始まってみると、政子は寄り添いました。終わった後、小池さんは『気持ちが抑えられなかった』と申し訳なさそうにおっしゃいました。とんでもない。これこそが『鎌倉殿』の描いてきた家族の物語にふさわしい最後。愛と憎しみ、残酷さと優しさの交錯するとても深い表現となりました。これはもう、お二人の力。僕がただの観客と化していました」





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最終更新日  2022.12.26 02:59:19


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