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2026.07.29
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カテゴリ: 坐禅
大智禅師偈頌講話 沢木興道




【栽松道者】
寸苗拈向钁邊栽 (寸苗拈じて钁辺(かくへん)に向かって栽う)
祖意親參活句來 (祖意親しく活句に参じ来たる)
雲鎖雙峯千仭勢 (雲は鎖す雙峯千仭の勢い)
莫云借宿女兒胎 (云うこと莫れ宿を女児の胎に借ると)


「雲は鎖す雙峯千仭の勢い」雙峯、二子山になってる山がある。これは牛頭山の雙峯。これを雙峯という。常住不変の山である。無心の山である。雲は鎖す雙峯千仭の勢い、というて、宇宙の絶対をこれで歌ったのである。人生には、奥には奥がある。その奥にはまた奥がある。そうして、過去現在未来、常住不変の真理がある。人間が思うように、功利的に現金ですぐこれだけやったら、これだけ貰う。こうしたら、こうなる。と、そう行くものではない。
 世の中も変った。だから本当に、日本中の人間がことごとくこれ栽松道者にならなければならん。ここには雲は鎖す雙峯千仭の勢いというが、この大自然の天地いっぱい。ここにこの無限というもの、それはわれわれが意識することもできん。けれども真実は一つである。この一つの事実を本当に信じて掴むこと、そしてこれを踏むことのみが、われわれの、最大にして、また、最後の仕事である。
 それを人間は中途で入るところから、途中で聞いた伝説やら、聞き憶えやら、二三冊の読んだ本やらで概念を決めようと思うから、ここに「云うこと莫れ宿を女児の胎に借ると」周氏の娘の胎に宿って、生まれかわって来たのが栽松道者だ。聞いて来たような小説話をいうなよ。云うこと莫れ宿を女児の胎に借ると。「従来することもなく、また去るところもなきが故に、如来と名づく」これが栽松道者の正体、同時にまたわれわれの一挙手一投足でなければならん。どこから来るということはない。本当にこれさえ毎日やったらいい。眼の先の安い日雇い賃ではない。眼の先の利害得失ではない。ここに栽松道者、寸苗を拈じて钁辺に向かって栽う、祖意親しく活句に参じ来たるじゃ。(大智禅師偈頌講話p.122-123)





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最終更新日  2026.07.29 02:00:05


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