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http://twilight.kadokawa-ent.jp/top.html"TWILIGHT"監督・・・キャサリン・ハードウィック 原作・・・ステファニー・メイヤー『トワイライト』(ソニーマガジンズ刊) 出演・・・クリステン・スチュワート ベラ・スワン ロバート・パティンソン エドワード・カレン ビリー・バーク チャーリー・スワン ピーター・ファシネリ ドクター・カーライル・カレン エリザベス・リーサー エズミ・カレン ニッキー・リード ロザリー・ヘイル アシュリー・グリーン アリス・カレン ジャクソン・ラスボーン ジャスパー・ヘイル ケラン・ラッツ エメット・カレン キャム・ギガンデット ジェームズ エディ・ガテギ ローラン レイチェル・レフィブレ ヴィクトリア アナ・ケンドリック ジェシカ・スタンリー テイラー・ロートナー ジェイコブ・ブラック ジル・バーミンガム ビリー・ブラック ・物語序盤・ベラことイザベラ・スワンはアリゾナで母と暮らしていたが、母の再婚を機に、父の住むワシントン州フォークスで生活する事に決めた。警察署長である父は口下手だが、自分に干渉しない所が気に入っている。父から貰ったオンボロトラックで登校してきたベラを、周囲は嘲るような目で見ていたが、ベラは意に介さなかった。基本的に単独行動を好むベラは、最低限の友人しか作らず、自分の時間を大切にするタイプ。しかしカフェテリアで見掛けたミステリアス男女五人組の事は気に掛かった。取り分け、孤高な雰囲気を醸し出す完璧な美貌を持ったエドワードには心惹かれるが、生物の授業で隣の席になった彼は、あからさまにベラを避ける。彼等は医師であるカーライル・カレンの養子として育てられており、校内の誰とも交わらないという。エドワードが何故頑なに自分を避けるのか気になっていたベラ。ある日、校内の駐車場で起こった事故で危うく命を落とし掛けるが、エドワードによって救われる。しかしベラは、彼が離れた場所から瞬時に現れ、暴走する車を素手で止める現場を目の当たりにしてしまった。エドワードが普通の人間でない事を悟ったベラは、真相を問い質すが彼は答えなかった。そして探求の結果、ベラが辿り着いた結論は、ヴァンパイアという単語だった…。一方エドワードは、仲間から彼女に近付く事を咎められていたが、彼の能力である心を読む力の通じないベラに、苛立ちつつも惹かれてゆく心を抑えられないでいた。人間とヴァンパイアが禁断の恋に落ちるという、ファンタジー・ロマンス小説の第一作を映画化した作品。吸血鬼好きという事で、一応押さえておこうと思った映画でしたが、原作ファン層が十代の少女というヤングアダルトノベルのベストセラーだけあって、如何にも少女趣味です。(^_^;)観ていて、「私、ここに居て良いのかな?」と、ちょっと居場所の無い心持ちに。笑流石に、この作品と同化するには、自分が年を取り過ぎたという気持ちを持ってしまいました。でも根幹的には、好きなジャンルである事は間違いないです。"禁断の恋"とか、"人外の存在"とか。空想好きの昔乙女な私が、愛して已まぬ世界ですよwww登場人物達が大人だったら、まだまだのめり込める余地はある筈。多分、きっと、ひょっとすると…。皮膚が凍る様に冷たいという設定なのですが、その描写が出てきたのは、ベラが車内でエドワードの手に触れた時だけでした。その後はごく普通に触れたり、キスしたりしていた…。氷のように冷たい皮膚の人と、普通に抱き合えないと思うんですけど、私は…。冷たいね…って言わないんだ。辛抱強いぞ、ベラ。(^_^;)ネイティヴ・アメリカン達は、元は狼族という設定でした。吸血鬼と狼男って、必ずセットで出てきますね。ここで出てくる吸血鬼は、日光を受けても大丈夫です。但し、皮膚がダイヤモンドのように輝いてしまうので、日光が遮られる雨天の日を好みます。大蒜が苦手、水が苦手、鏡に映らないなどの特徴は無し。血を飲み、人間を超越したスピードとパワーを持っている不死者です。エドワードの属する群れは、庇護者であるカーライルが動物の血だけを飲み、人間を捕食しない主義である為、人間と同化し、同じ場所に定住しています。しかし彼等とは主義の異なる吸血鬼のグループが近隣に現れ、人間を襲った事で問題が起こってきます。血を吸われて、死に至る前で止まれば、人間は吸血鬼となりますが、カーライル達の考えでは、仲間にするのは他に選択肢が無い相手だけ。という事で、ベラは人間のまま、吸血鬼のエドワードと恋仲に。原作を未読なので、この先の展開が判らないのですが、今の所は人間と吸血鬼の恋です。私だったら、吸血鬼にしてくれた方が嬉しいんですけど。(^_^;)
Apr 25, 2009
http://www.yatterman-movie.com/監督・・・三池崇史 原作・・・竜の子プロダクション 出演・・・櫻井翔 ヤッターマン1号(高田ガン) 福田沙紀 ヤッターマン2号(上成愛) 生瀬勝久 ボヤッキー ケンドーコバヤシ トンズラー 岡本杏理 海江田翔子 阿部サダヲ 海江田博士 深田恭子 ドロンジョ 小原乃梨子、たてかべ和也、笹川ひろし 出演(声)・・・滝口順平 ドクロベエ 山寺宏一 ヤッターワン/ヤッターキング/説明人形 たかはし智秋 オモッチャマ ・物語序盤・破壊された東京らしき街で、戦いを繰り広げるドロンボー一味と正義のヒーロー・ヤッターマン1号2号。ドロンボー一味は破れ、街に一時の平和が戻る。ヤッターマンとして戦う二人の正体は、高田玩具店の一人息子ガンちゃんと、近所に住むガールフレンド愛ちゃんこと上成愛。海外出張の多い父に代り、ガンちゃんは父の発案した犬型の巨大ロボット・ヤッターワンを完成させた。彼等が戦っている悪者ドロンボー一味は、ドロンジョ、ボヤッキー、トンズラーの三人組。彼等はドロボーの神様ドクロベエに忠誠を誓い、ドクロベエの命令に従って、四つに分散してしまったドクロストーンを探していた。ヤッターマンが助けた少女・翔子は、ドクロストーンの欠片を、考古学者である父・海江田博士から預かっていた。翔子の話によると、海江田博士はナルウェーの森へ二つ目のドクロストーンの欠片を探索に行ったまま行方不明となっていた。ドロンボー一味も、博士の足取りを追っていると知った二人は、ヤッターマンに変身し、翔子と共に、ヤッターワンに乗って、海江田博士の次の目的地オジプトへと急行する。全体的に良く出来ていると思います。CGも確りしているし、所詮は子供向けコメディであるという認識も忘れてはいない。(「GOEMON」みたいに半端にカッコつけようとか、そんな欲は出さず、分を弁えているという意味。(^_^;))キャラクターの精神年齢をアニメより少し上に設定したのも、「ゲゲゲの鬼太郎」同様に成功の一因になっています。だから子供だけでなく、大人も楽しめる。笑いの中心は、ワンテンポ間の空いた、オフビートなものです。ただ、下ネタが連続した辺りで、鬱陶しくなってしまいました。敵ロボット、ヴァージンローダーと戦う辺り…。ロボット同士のエロは、流石にちょっと退く。その前から、下ネタが続いていて、くどいな…と厭気が差していた時に、ダメ押し的に来たので、悪ノリし過ぎだと感じました。毎週放映される番組構成を取っているので、エンドロール後に次週の予告があるのですが、ここでも「敵の弱点は喉チ●コよ!」という台詞が…。この期に及んで、まだチ●コ言うか?!下ネタ、ウザ過ぎっ!下ネタに眉を顰める程、私は潔癖な人間じゃありませんが、この映画の場合、度が過ぎてるんですよ。そっちのネタで笑いを取ろうというのは、笑いの質としては最低レベルです。(しかも笑えないとくる。小学生が面白がって連呼しているような感じ…痛)折角、頑張っている所も、帳消しにしてしまいかねない愚行なのに、何故…?脚本をチェックして、くどい下ネタの連発部分は軽めに削ってくれれば、もっと全体的な質が向上したのに、その点がとても残念です。キャラクターの造形がとても良かったし、お話もアニメのネタを使いつつ、無難に纏めてあっただけに、首を傾げてしまう下ネタの頻出は、実に勿体なく思いました。(>_
Apr 24, 2009
5/1(金)より全国ロードショーです。http://www.goemonmovie.com/監督・・・紀里谷和明 出演・・・江口洋介 石川五右衛門 大沢たかお 霧隠才蔵 広末涼子 浅井茶々 ゴリ 猿飛佐助 要潤 石田三成 玉山鉄二 又八 チェ・ホンマン 我王 佐藤江梨子 吉野太夫 戸田恵梨香 夕霧太夫 鶴田真由 小平太の母 りょう 五右衛門の母 藤澤恵麻 才蔵の妻・お吉 佐田真由美 三成の妻・おりん 深澤嵐 小平太 福田麻由子 少女時代の茶々 広田亮平 少年時代の五右衛門 田辺季正 青年時代の五右衛門 佐藤健 青年時代の才蔵 蛭子能収 蕎麦屋の店主 六平直政 紀伊国屋文左衛門 小日向文世 遊郭の番頭・弥七 中村橋之助 織田信長 寺島進 服部半蔵 平幹二朗 千利休 伊武雅刀 徳川家康 奥田瑛二 豊臣秀吉 ・物語序盤・天下統一を目前にした織田信長が、本能寺で明智光秀の謀反によって斃れた。その後、素早く光秀を討ち取り、主君の仇を取った豊臣秀吉が天下人となり、それなりの平安が訪れた。しかし巨万の富を築く者がある一方で、庶民達は貧困に喘ぎ、のたれ死ぬ者も後を絶たない。そんな世で庶民の人気を集めている男が居た。彼は天下の大泥棒・石川五右衛門。五右衛門は金持ちの屋敷だけを狙い、盗んだ金を貧しい者達にばら撒く義賊として、大衆に持て囃されていた。ある晩、紀伊国屋文左衛門の屋敷に盗みに入った五右衛門は、金と一緒に、奇妙な南蛮製の箱を持ち帰るが、それが何か判らぬまま、近くに居た少年・小平太に与えた。しかしその箱には天下を揺るがす、重大な秘密が隠されていた。そして箱の行方を追って現れた石田三成の配下・霧隠才蔵によって、小平太の母親は斬り殺されてしまうのだった。五右衛門と才蔵は、幼い頃に信長に拾われ、共に忍びとして切磋琢磨した旧知の間柄だった。「CASSHERN」を観た後、これは紀里谷氏にとって、最初で最後の監督作品となると信じて疑いませんでした。まさか、まだ彼に金を出そうという奇特なスポンサーが居たとは。!Σ( ̄□ ̄;)怖いもの見たさという意味に於いて、非常に興味があった作品でした。「CASSHERN」ほど破綻しきっていないものの、自慰映画である事は前作同様ですね。それでも中盤辺りまでは、一応観られる内容だったような。話をシリアスに運ぼうとした中盤過ぎからは、お寒い脚本に…。"独り善がり"という言葉が自然と頭を擡げました。熱く訴えれば訴えるほど、恥ずかしく空回りする台詞。特にゴリの演じる猿飛佐助が、最初から最後まで浮いていて、居ない方がマシです。ゴリさんの演技が下手という意味ではなくて、間違いなく脚本を書いた紀里谷さんの責任。(-_-メ)とにかく、言っている言葉全てが寒いんです。笑下手に薄っぺらな自分の哲学や思想を語らず、娯楽なら娯楽に徹するべきだった。あと、言葉遣いが時々、現代用語っぽいものが混じっていて、変。最初のナレーションで、「格差社会になりました」とか。格差社会ってさ…。なんか他の単語で言い換えられんの?平成かよ。CGについては、一言で言うと安っぽくて見苦しい。コマが足りないのか、動作がカクカクしていて不自然です。群衆を描いたシーンなどは、完全に安物のゲーム画面みたい。何故、中途半端なCGしか作れないのに、CGに拘るのでしょうね?役者はアクションの訓練も受けたようですが、全部CG加工してしまっているので、役者の動きなど無意味です。動きが滑らかでない上に、スピードだけは速いので、じっと見入っていると目の負担が大きい。ガチャガチャと忙しなく動く画面に、目の疲れからか、意識が遠くなりました。この映画を観るとしたら、後方の座席から、ぼやーっと観るのが正解かもしれません。和洋折衷な世界観は、舞台演劇を観ているようでした。洋風な城や甲冑、着物とドレスを合わせたような衣装は、見た目に美しく、デザインに関してだけはセンスが良かったと思います。でも「CASSHERN」がトンデモ・ビックリ作品として、強烈なインパクトと共に"レジェンド"となって記憶に残ったのに対し、微妙~に"映画"として改善された今作は、誰の記憶にも残らずに消え去ってゆく作品になるような気がします。もっととんでもない映画を作って、唖然とさせてほしかったですね。だってそれしか、映画監督の紀里谷氏には望めないでしょう。感覚で生きている人だから、根本的に長編には向かないんですよ。
Apr 23, 2009
4/25(土)より全国ロードショーです。http://burn.gyao.jp/"BURN AFTER READING"監督、脚本・・・イーサン・コーエン、ジョエル・コーエン 出演・・・ブラッド・ピット チャド・フェルドハイマー ジョージ・クルーニー ハリー・ファラー ジョン・マルコヴィッチ オズボーン・コックス フランシス・マクドーマンド リンダ・リツキ ティルダ・スウィントン ケイティ・コックス エリザベス・マーヴェル サンディ・ファラー リチャード・ジェンキンス テッド J・K・シモンズ CIA上官 ・物語序盤・CIAで分析官として長年勤務してきたオズボーン・コックスは、飲酒の問題が原因で左遷を言い渡されて逆上し、そのままCIAを退職し、暴露本を書く事にした。医師である妻のケイティは夫に嫌気が差しており、以前から財務省連邦保安官ハリーと浮気をして、オズボーンとの離婚を考えていた。ケイティは弁護士の進言に従って、オズボーンの内情や秘密を彼のパソコンで探り、データを丸ごとCD-ROMにコピーする。しかしそのCD-ROMを弁護士の秘書がフィットネスクラブのロッカールームに置き忘れた事から問題が発生。CD-ROMの内容を盗み見たフィトネスクラブのインストラクター・チャドは、そこに書かれた文章や数字の羅列を重大な国家機密と考え、全身整形の費用を欲しがっている同僚のリンダと共謀して、データ所有者であるオズボーンから金を強請る計画を立てる。しかしオズボーンは全く相手にせず、CD-ROMを返せと凄むばかりで、一向に金を払う気配が無い。二人は作戦を変更し、そのCD-ROMをロシア大使館に持ち込んで買い取らせようと考えるが…。コーエン兄弟の"小品"らしい映画でした。要するにCIA批判なので、日本人には馴染みにくいかもしれませんが、話自体はドタバタ劇ですので、シニカルな娯楽映画として楽しめます。血税の無駄遣いは、日本の公的機関でも多く見られるので、CIAを日本の公的機関に置き換えて考えれば、身近な話に感じられるのではないでしょうか。映画の趣旨は、エンドロールで掛る歌の歌詞が代弁してくれています。51番目の州と言える程の予算を持って行く巨大組織。でも本当の所、その金の多くは胡散臭い問題で無駄遣いされているのではないか。映画は勿論、デフォルメしてあるので、流石にここまで馬鹿馬鹿しい事はしていないと信じたいですが、一般常識で考えて、明らかに無駄遣いと思われる事に、我々の税金が浪費されているのも事実で。映画そのものは、前述したように終始ドタバタ劇で、決して堅苦しいものではありません。ただ、予告編から連想するような、コメディ映画ではありません。基本が風刺ですので、ブラックで皮肉たっぷりに描かれています。普通に面白いですが、小品である事、風刺映画である事から、一般ウケするタイプではなく、映画館のスクリーンで観るメリットは少なく、自宅でゆっくり鑑賞する方が向いている作品だと感じました。ブラッド・ピットは"and"で表記されています。何故、"and"での出演なのかは、映画を途中まで観ると納得します。でも正直、彼の使い方には驚きました。全く予想外でしたね、あれは。割と血生臭いシーンも平気で出てきますので、苦手な方は気を付けて下さい。あと、下ネタも。笑ハリーがせっせと作っていた、あの道具は…。(^_^;)あれはね、女から言わせると、悪いけど、全然気持ちよくないんですよ、ぶっちゃけ。似たような代物が商品として販売された事があるらしいのですが、殆ど売れなかったと聞いた事があります。間違っているのに、いつまでも男の中で信じられている"神話"の類よ、ありゃ。大した事もないデータに振り回されて、そこに関わる人間関係が絡み合って、複雑に縺れてゆく。そして当初の思惑からどんどん遠ざかって、とんでもない事態に陥ってしまう。コーエン兄弟の作風らしいブラックさが全編に漂っている一本。でも私が一番最初に感じた事は、映画の内容に全く関係ないのですが、「みんな、老けたなー!」という思いでした。ニヤケ男ジョージ・クルーニーもすっかりオジサンでセクシーじゃないし、マルコヴィッチなんてお爺ちゃんだよ…。ティルダ・スウィントンも老けたよね、綺麗な人だったのに…。自分が老けた事は棚に上げて、そんな思いに浸っていました。(^_^;)
Apr 20, 2009

4/25(土)より全国ロードショーです。http://wwws.warnerbros.co.jp/grantorino/"GRAN TORINO"監督・・・クリント・イーストウッド 音楽・・・カイル・イーストウッド、マイケル・スティーヴンス 出演・・・クリント・イーストウッド ウォルト・コワルスキー ビー・ヴァン タオ・ロー アーニー・ハー スー・ロー クリストファー・カーリー ヤノビッチ神父 コリー・ハードリクト デューク ブライアン・ヘイリー ミッチ・コワルスキー ブライアン・ホウ スティーブ・コワルスキー ジェラルディン・ヒューズ カレン・コワルスキー ドリーマ・ウォーカー アシュリー・コワルスキー ジョン・キャロル・リンチ、スコット・リーヴス、ブルック・チア・タオ、他。 ・物語序盤・ウォルト・コワルスキーは、フォードの自動車工として長年働いた後、リタイアして妻と二人暮らす頑固一徹の男。その妻に先立たれ、久し振りに二人の息子や孫達と顔を合わすが、彼等の行動が気に入らず、腹を立てる。老人ホームに入るよう勧める息子夫婦を追い返し、72年製フォード車グラン・トリノとライフル、老犬のデイジーだけを友に、庭の芝生を手入れしながら、静かに暮らしたいと望むウォルト。だが彼の住む住宅街は様変わりし、様々な人種が溢れ、隣家には大嫌いなアジア系の家族が越してきた。朝鮮戦争帰還兵で典型的な人種差別者のウォルトは、タイの少数民族モン族の一家に眉を顰める。或る日、ウォルトは気弱で大人しい隣家の少年タオ・ローが、知り合いの不良グループに絡まれている所を助ける。彼等が自分の家の芝生を踏んでいたので怒っただけだったが、一家や同族の者達はウォルトに感謝し、料理や花を届けてくる。別の日、今度は街角で黒人達と揉めているタオの姉スーを助け、それが切っ掛けで、スーはウォルトと気安く話すようになる。その後、不良グループに強要されて、タオはウォルトのグラン・トリノを盗もうとする。謝罪させると、ロー家の母親は、タオをウォルトの手伝いに出向かせる。最初は厄介に感じていたが、交流を重ねる内、ウォルトは次第に心を開いてゆくが…。 イーストウッド監督作品にしては、珍しく爽やかですね。アカデミー賞常連なのに名前すら挙がらないのは何故だろうと思っていましたが、観て納得しました。良くも悪くも大衆向け娯楽作品なんですよね、これは。これまでの一連の彼の作品が、重苦しいテーマを扱った硬派な社会派映画だったのに対し、こちらは一般人にも受け容れ易い作りです。良い映画だと思いますし、観終わった後、良かったねと清々しい気持ちで映画館を後に出来ます。ただ、深みという点で、今迄の作品と比較してどうかな?と考えると、やはり全体的に軽くて物足らないという気持ちが、時間が経つにつれ感じられてきました。娯楽映画なので、イーストウッド作品の暗さ・重さが苦手だった方にもお勧めできる作品です。イーストウッド自身が主演しての監督作品です。彼の演じる役どころウォルト・コワルスキーは、典型的な旧世代のアメリカ人、即ち保守的な白人至上主義のレイシストです。口も悪くて辛辣、時代錯誤の分からず屋なので、実の息子達や孫達からさえも嫌われています。所謂、頑固爺なのですが、彼を主役に据えている所から、映画を観ている観客には、彼の美点が沢山垣間見られ、キャラクター的には憎めないクソ爺(笑)という感じです。逆に、彼の本質を理解しない息子夫婦達こそ、偏見に満ちているような描き方となっています。でも実際に彼が家族だったら持て余すと思いますね。(~_~;)さて、孤独で静かな暮らしを頑なに守ろうとするウォルトが関わるのが、戦争で母国タイを追われ、アメリカに移住してきた少数民族モン族の一家。朝鮮戦争の帰還兵で、特にアジア系民族が大嫌いなウォルトは、彼等を米喰い虫と呼んで露骨に毛嫌いします。しかしこの家の姉弟と関わる内に、徐々に彼等に心を開いてゆくようになり、二人が晒されている危機から、救い出してやりたいと考えるように。ストーリーとしても有りがちですが、ウォルトやモン族の人々のコミカルな遣り取りが続いて、鑑賞中はくすっという笑いが絶えません。差別用語はどぎついので、特にアジア人である日本人は、え…と思う事もありますが、全体的にはほのぼのと微笑みつつ鑑賞できる映画となっています。気になったのは、アジア少数民族の描き方ですかね。彼等に対するリサーチがお座成りで、面白おかしくデフォルメされている所が、アメリカ人の映画だなと思えました。ハリウッド映画の中で、アジア人は依然として、"色物"でしかないのだという事を実感しました。モン族の人達は、この映画を観て、絶対に喜ばないと思います。ヘンテコな日本人が出てくる映画を観て、嫌気が差す日本人と同様に。兎に角、娯楽作品としては良質であり、一般受けするタイプなので、誰でも安心して観に行ける作品です。深刻な事件も起こりますが、残酷な描写は殆どありません。痛い目に遭うのがアジア系の少女という所も、如何にもアジア系民族を軽んじる白人映画なんですけどね。(^_^;)アジア人はどう扱っても構わないという差別的な空気を感じるのは、この作品に限らずですが。少し辛口になりましたが、その辺を深く考えなければ、大抵の人は良い映画だったねと思えるでしょう。私も楽しかったです。
Apr 16, 2009
http://watchmen-movie.jp/"WATCHMEN"監督・・・ザック・スナイダー 原作・・・デイヴ・ギボンズ(画) 出演・・・マリン・アッカーマン ローリー・ジュスペクツィク(シルク・スペクター) ビリー・クラダップ ジョン・オスターマン(DR.マンハッタン) マシュー・グード エイドリアン・ヴェイト(オジマンディアス) カーラ・グギーノ サリー・ジュピター(初代シルク・スペクター) ジャッキー・アール・ヘイリー ウォルター・コバックス(ロールシャッハ) ジェフリー・ディーン・モーガン エドワード・ブレイク(コメディアン) パトリック・ウィルソン ダン・ドライバーグ(ナイトオウル) スティーヴン・マクハティ ホリス・メイソン(初代ナイトオウル) マット・フルーワー エドガー・ジャコビ(モーロック) ローラ・メネル ジェイニー・スレイター ロバート・ウィスデン リチャード・ニクソン ・物語序盤・ 1940年代アメリカで、覆面を付け、世界の事件を解決する"ウォッチメン"と呼ばれるヒーロー集団が現れた。しかし彼等の行動が過剰だと、市民からは反発の声も上がる。1977年には政府の施行したキーン条例により、彼等の活動は禁止され、一部の者を除いて、ヒーロー達は引退した。そして1985年、ニクソン大統領が強権を振るっていた時代。アメリカはソビエト連邦と冷戦状態にあり、世界は核戦争の危機に晒されていた。その年、ニューヨークの高層マンションに住むエドワード・ブレイクが、何者かに襲撃され、ビルから転落死させられた。エドワードはかつて"コメディアン"と名乗っていた"ウォッチメン"の一員だった。現在も密かに監視活動を続けていた"ロールシャッハ"は、彼の死を"ヒーロー狩り"だと考え、捜査を開始した。かつての相棒である"ナイトオウル"は引退しており、現在でも活動を続けているのは、DR.マンハッタンとシルク・スペクターの二人だけだった。 キャラクター原案は、80年代後半に発表されたアメリカの人気グラフィック・ノベル。舞台はパラレル・ワールドのアメリカ。シリアスで壮大なお話ですね。陽気で爽快なアメコミ・ヒーロー物ではありませんので、くれぐれも誤解無きように。
Apr 15, 2009

"ANGEL"監督、脚本・・・フランソワ・オゾン 原作・・・エリザベス・テイラー 出演・・・ロモーラ・ガライ エンジェル・デヴェレル シャーロット・ランプリング ハーマイオニー・ギルブライト サム・ニール セオ・ギルブライト ルーシー・ラッセル ノラ・ハウ=ネヴィンソン マイケル・ファスベンダー エスメ・ハウ=ネヴィンソン ・物語序盤・1900年代初頭のイギリス。エンジェル・デヴェレルは、田舎町の貧しい家庭で生まれ育った少女。他界した父の遺した食料品店で、母と共に生活しているが、自分は貴族の血を引いていると言いふらしている。上流階級に憧れるエンジェルは、近くに在る裕福な一家が暮らす豪邸"パラダイス屋敷"をいつも眺めては、貴族社会を夢想して物語を書き綴っていた。母や叔母は彼女に呆れているが、エンジェルは何れ自分は大作家になると信じて疑わなかった。ある時、エンジェルが多数の出版社に送っていた自作の著書"レディ・イレニア"に、一つの出版社が興味を示す。喜び勇んで初めてロンドンを訪れたエンジェルを迎えたのは、発行人のセオ・ギルブライト。著者を初老の婦人と思っていたセオは、16歳の少女が現れて驚く。セオはエンジェルに、誤った記述を訂正するなら、出版しても構わないと言うが、エンジェルはコンマ一つすら変える積りは無いと、頑なに自分の無知を否定した。セオの妻ハーマイオニーは、エンジェルが全てを空想だけで書いていると指摘するが、エンジェルは彼女にも傲慢不遜な態度を取る。可笑しな記述はあるものの、作品に惹かれるものを感じたセオは危険を冒して出版に踏み切り、エンジェルは念願の作家デビューを果たした。貴婦人のメロドラマを描いた処女作は、世の女性達を虜にし、エンジェルは瞬く間にベストセラー作家となり、夢に描いた通りの暮らしを手に入れるのだった。そしてパーティーで出会ったハウ=ネヴィンソン家の姉弟の弟エスメに、一目惚れするエンジェル。しかし彼は売れない絵ばかり描いて、借金を作って、女性関係にもルーズな困り者の若者だった。 オゾン監督初の全編英語脚本による映画です。オゾン監督にしては、非常に判り易いストーリー展開でした。極めて高慢で不躾なヒロインなのですが、何故かとても魅力的に感じました。強気だけれど脆さを併せ持つ、ダイヤモンドのような女性。彼女の激しさと脆さを本当に理解し、最後まで支え続けたのは、エンジェルのファンで秘書として働いていたノラ。エンジェルの最期の言葉が、かつて彼女が書いた小説のラストと同じなんですね。自分の生い立ちを恥じ、美しいものだけを見続けるエンジェル。理想の人生を生きる事で、忌まわしい過去を忘れてみせると。憧れ続けたパラダイス屋敷に住んでいた、アンジェリカという名の少女。"天使"と"天使のような子"の立場は、大人になって逆転します。アンジェリカの一家は破産して邸宅を手放し、エンジェルは成功で手にした大金で屋敷を買い、召使ではなく主になるという望みを果たす。運命が齎した皮肉な結末とは何かと思っていましたが、すっかり忘れた頃に、意外な形で登場するのですね、アンジェリカ。↑ランキング参加中。ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 14, 2009

"THE NOTORIOUS BETTIE PAGE"監督・・・メアリー・ハロン 出演・・・グレッチェン・モル、クリス・バウアー、ジャレッド・ハリス、サラ・ポールソン、カーラ・セイモア、デヴィッド・ストラザーン、リリ・テイラー、ノーマン・リーダス、ジョナサン・ウッドワード、他。 ・物語序盤・1950年代、アメリカはまだ性に対して保守的で、猥褻な雑誌は警察の取り締まりを受けていた。そんな時代に一世を風靡した、一人のピンナップ・ガールが居た。 彼女ベティ・ペイジは、ナッシュビルの田舎町で生まれ育ち、敬虔で厳格な母親の影響で、信心深く利発な少女として成長する。演劇の為に、高校の首席での卒業と大学への奨学金を逃したベティは、教師への道を蹴って、地元の若者ビリーと結婚する。だが程無く、若い二人の結婚生活は破綻し、ベティはニューヨークで新生活を始める事に。世間知らずなベティは街角で声を掛けてきた男に騙され、車で連れ去られた後、待ち受けていた男達に乱暴されてしまう。教会で一人泣き続けるベティだが、妹には明るい手紙を書き、時間の流れの中で傷を癒す。ある時、コニーアイランドを散歩していたベティは、警官だという黒人ジェリーに写真を撮らせてほしいと頼まれ、それに応ずる。ベティは水着の写真を撮られても平気だったが、周囲の人々は猥褻だと警察に通報するのだった。それを切っ掛けに彼女は、写真のモデルとしてのキャリアを踏み出す。自分のしている事に抵抗感を持たず、言われるままにポーズを取るベティは、忽ち人気モデルとなり、更にボンテージ衣装を着て、SM紛いのフィルムにも出演するようになってゆくのだった。実際に彼女と面識のある人の話では、ベティは驚くほど世間知らずだったという事でした。それらの証言や資料を基にして再現された、永遠のピンナップガール、ベティ・ペイジの半生を描いた作品です。伝記物なので、物語としては淡々としています。世間が眉を顰めるような奔放で大胆な行動を取る反面、彼女自身はとても初な女性で、写真を撮られる事を心から楽しんでいる所がポイントでしょう。ボンテージも最初こそ、変わった衣装だとおっかなびっくりでしたが、それが何を意味しているかも、その手の雑誌を買う男性達が何をしているかも知らない。写真館のオーナーから、地位の高い人達が愛好しているのだと言われれば、それを鵜呑みにして疑いもしない女性です。もう少し気を付けようよ…、と観ているこちらがハラハラする程、常に無防備な彼女。痛い目にも遭っているのに、全然学習しない所が、ある意味凄い。(^_^;)こういう職業の人は学が無いと思いがちですが、ベティは勉強も出来る子なんですよね。でも、次席の卒業特典として与えられた教員養成学校への進路は、教員なんて厭という理由だけで、簡単に捨ててしまう、単純であっさりした性格のようです。加えて、敬虔なクリスチャンでもあるベティですが、自分のしている事を余り理解していないので、彼女の中で矛盾はありません。「アダムとイヴも裸だった。罪を犯して、人間は服を着るようになった。」という台詞は、なかなか奥深い。半世紀以上前の話なので、今から見ると、この程度で猥褻なのかと思います。SM的なショートムービーも、叩いているふりをしているだけで可愛らしいものです。主演のグレッチェン・モル、何度も素っ裸になっていますが、スタイルが良くて眩しいですわ。脱いでも溌剌としていて、全然厭らしく感じない所が、今なお愛され続けるピンナップガールの所以なのだろうか。カメラに向かってポーズする事、写真に撮られる事が、本当に大好きだったんだなぁと。神が与えた天職という感じがしました。映画はこの時代に合わせた、今では珍しい白黒映像です。白黒でも映える色を選んでいますね。肌の白とボンテージの黒など、コントラストがはっきりしていて、白黒映画の良さを上手く使っていました。休暇で行くマイアミのシーンだけは、総天然色(笑)です。マイアミはベティが、心身共に疲れた時に何度も訪れていた場所で、カラーは解放を意味しているのでしょうね。最終的にはベティは、クリスチャンとして伝道の道に進んでゆきます。その時既に時代は移り変わり、彼女の写真などは生易しいものとなっていました。映画の中ではベティは美しいままですが、実際にはかつての美貌は失われていた訳で。時の流れって残酷だな。↑ランキング参加中。ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 13, 2009

"THE INTERNATIONAL"監督・・・トム・ティクヴァ 出演・・・クライヴ・オーウェン ルイ・サリンジャー ナオミ・ワッツ エレノア・ホイットマン アーミン・ミューラー=スタール、ブライアン・F・オバーン ・物語序盤・ドイツ、ベルリンのとある駅の駐車場で、二人の男が車内で密会していた。男の一人は、国際銀行IBBCの内部告発者で重要な情報を明かす積りでいたが、まだ迷っている様子だった。短い会話の後、もう片方の男は、証拠書類は後日受け取る算段にして車から降り、携帯で仲間と連絡を取る。しかし協力者が見守る前で、男は急に苦しみ出すと、そのまま路上で絶命してしまう。死んだ男はニューヨーク検事局の職員シューマーで、現場を監視していたのは、インターポール捜査官ルイ・サリンジャーだった。ルイはシューマーの遺体を調べ、首の後ろに不審な傷を見付ける。ルイは事務所で連絡を待っていた、同じくこの捜査に当たっているニューヨーク検事局のエレノア・ホイットマンと合流し、ドイツ警察と話し合うが、当局は厄介事を嫌い、シューマーの死因は不明、二人には国外退去と通告してきた。ルイはかつてニューヨーク市警の警官で、IBBCの武器売買関与と不審な資金の流れを追っていたが、上層部の決定で、事件はうやむやにされ、証人達は抹殺されるという苦い経験をしていた。その後、インターポールに在籍し、執念の捜査を続けていたルイだが、逮捕権限の無いインターポールでは、IBBCの暗部を暴き、正義を行う事は不可能に近かった。三ヶ国合作だからか、ベルリン、リヨン、ルクセンブルク、ミラノ、ニューヨーク、バグダッドと、国際色豊かな映画です。"THE INTERNATIONAL"というタイトルだけの事はありますね。(^.^)ストーリーとしては、特に目新しいものはありませんでしたが、確りと書かれた脚本で、最後まで楽しめました。グッゲンハイム美術館(NY)での派手な銃撃戦は、見た目には面白く、この映画の視覚的な山場とも言える場面ですが、隠密行動の筈なのに、そんなに無茶やらかして大丈夫かと、ちょっとツッコミ。(^_^;)/でも全体的には、スリルがあって、緊張感も持続され、上手く纏められた作品だと思います。クライヴ・オーエンはフランス系アメリカ人(フランス人か?)という設定なので、フランス訛りの英語で喋っています。彼が長年追い続けているのは、巨大国際銀行による国家規模のミサイルとミサイル誘導システム売買。負債は相手を支配するというのは、確かにその通りですね。直接的な利益を求めるのではなく、真綿で首を絞めるような、外堀から埋めて行くようなじわじわとした狡猾な支配。銀行さんの話を聞いて、借金はしちゃダメだなと思いました。笑世界を動かすのは金の力。金が無ければ何も動かないのが、現代社会です。IBBCは謂わば、必要悪なんですよね。違法行為はしているけれど、世界を円滑に回す潤滑油です。人間社会が必要としているシステムを、人間の法で裁こうというのは、矛盾した話なのかもしれません。それでも一個人レベルで考えると、関係者が何人も殺されたりと、許せないと憤り、戦うのがサリンジャーの立ち位置。かつては警察官として、現在はインターポール捜査官として、巨悪と立ち向かってきたサリンジャー。けれども相手は、多くの国家・大企業・捜査機関の上層部によって守られている存在である事を痛感する。彼等を裁くには、法律の外側に出るしかない。でも、それも結局は、個人的な恨みを晴らすレベルの問題でしかありません。世界を動かすシステムは何も変化しない。サリンジャーは「パニッシャー」みたいな吹っ切れたアウトローではないです。昨日まで法の枠組みの中で必死に働いて、法による正義を信じていた彼が、覚悟は決めたとは言え、いきなりアウトローにはなりきれず。その辺の人物像の描き方が魅力的だったと思います。追い詰めた丸腰の相手に銃を向けるが、引き金を引く時になって躊躇するサリンジャー。さて、彼は殺し屋"コンサルタント"がしてきたように、冷徹にIBBC頭取のスカルセンを撃ち殺せるのでしょうか?その成否の如何は、映画をご覧になって確かめて下さい。( ^^)↑ランキング参加中。ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 12, 2009

"RED CLIFF: PART II""赤壁"監督・・・ジョン・ウー アクション監督・・・コリー・ユン 主題歌・・・アラン 出演・・・トニー・レオン 周瑜 金城武 孔明 チャン・フォンイー 曹操 チャン・チェン 孫権 ヴィッキー・チャオ 尚香 フー・ジュン 趙雲 中村獅童 甘興 リン・チーリン 小喬 ユウ・ヨン 劉備 ホウ・ヨン 魯粛 トン・ダーウェイ 孫叔材 ソン・ジア 驪姫 バーサンジャプ 関羽 ザン・ジンシェン 張飛 チャン・サン 黄蓋 ・物語序盤・曹操率いる80万の大軍を、僅か5万で迎え撃つ劉備・孫権連合軍は、辛くも撃退に成功した。思い掛けず、大敗を喫した曹操だが、依然圧倒的な勢力差は変わらない。曹操は、2000隻の戦艦を率いて赤壁へと進軍する。だが、この地に不慣れな曹操軍は、疫病にやられ、多数の患者と死者が出る。曹操は死体を船に積んで、連合軍のいる対岸へと流し、連合軍にも疫病を蔓延させる事に成功する。ここに至って、劉備は自軍の兵と民を守る為、孫権との同盟を反古にし、撤退を決断する。孔明は単身、戦地に居残り、周瑜らと共に戦う道を選んだ。一方、孫権の妹・尚香は、曹操軍に間者として潜入し、陣地の内情を逐一報告し、危険を顧みずに見取り図を作っていた。孔明は十万本の矢の不足を、三日で調達すると周瑜の前で公言し、周瑜には曹操軍に寝返って、水軍のいろはを教えている厄介な二人の将軍の抹殺を約束させるのだった。やっと本格的な戦いが始まった赤壁。はっきり言って、赤壁の戦いに関しては、こっちだけ観れば十分な映画です。今作がメインですから。前作って何だったんだろう。(^_^;)長過ぎる前置き。余計な部分と思われるシーンは多かったのも事実ですが、前よりは数段面白かったです。特に、後半はずっと戦争ですので、見応えもあります。予想以上に、戦闘シーンが長かったですね。私見から言えば、三時間程度で一本に纏められる内容ではないかと。色んな所で無駄だと感じる部分がありました。基本的に「三国志」を知らない人、歴史物や軍記物が苦手な人には向きません。物語としてはこれ一本で纏まっていますので、前作を観ていなくても判ります。ただ、三国時代の歴史について、全く知らないまま観るのは厳しいと思います。一応、前置きとして、前作同様に日本人向けの説明が入り、初めて人物が登場する際には、下に名前と地位が出ますが、全く初めてという場合は、オフィシャルサイトなどで予習はして下さい。劉備が果てしなくヘタレになっています。演義では義の人の筈なのに、二作通じて、人徳の欠片も感じないキャラクターに。それで良いのか、劉備?もう少し上手く脚色してあげてほしかった。その代りというか、未来の嫁、孫権の妹(尚香という名前が付けられています)を演じるヴィッキー・チャオが八面六臂の大活躍を見せます。 君主の妹という高貴な身分でありながら、自ら敵陣に兵士の姿で潜入し、伝書鳩(笑)で曹操軍の内情を知らせ、帰還した際には、精密な地図まで描いていた(@_@)!どっからどう見ても女の子なんですけど、誰も気付きません。この時、友達となった気さくな兵隊さんが可哀想。戦争だから仕方ないけど。小喬も単身、曹操の元へ飛び込んで、東南の風が吹くまで時間稼ぎ。君達、行動力あるなぁ。そんな彼女の身を案じて、孫権までも「小喬を助けに行こう」と言ってくれる。戦争しているのに、みんな、とっても心優しい人達だ。笑全て「だって娯楽映画だから」という言葉で流しましょう。各国の俳優さん達が入り乱れている為か、発音も銘々勝手に喋っているという感じでした。孔明の呼び方も「コウメイ」派と「コウミン」派に分かれていました。内部で言葉は通じているのかな?挨拶も拳骨を掌で包む、中国映画で良く見る方法でした。でもあれって、もっとずっと後の時代に出来た挨拶ではないのか?娯楽映画だし、深く考えない方が良いけど。ほう統(機種依存文字でした…)が出てこないのが寂しいですね。船団を繋ぐ"連環の計"は、演義では彼の策とされているのですが、時間の都合でしょう、完全に存在ごと抹消です。赤壁の戦いでは、"臥龍"と"雛鳳"が陣地を挟んで連携プレイをする所が面白いのに残念。曹操は最後まで戦場に留まっています。(これも時間の都合上)曹操は味方の兵士達には温かく接し、人間味を持った英雄として描かれていました。曹操贔屓の私としては、単なる悪者にされていなかった点が嬉しかったかな。でも戦争でボロ負けした事に変わりはありませんが。序で乍ら、中村獅童は相変わらず、台詞が殆ど無く、顔付きだけの演技でした。でも戦闘シーンでは華々しい見せ場を作ってもらっています。( ^^) _旦~~↑ランキング参加中。ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 11, 2009
4/18(土)より全国ロードショーです。http://higurashi-movie.com/監督、脚本・・・及川中 原作・・・竜騎士07、及川中 主題歌・・・島みやえい子「誓い」 出演・・・前田公輝 前原圭一 松山愛里 竜宮レナ 飛鳥凛 園崎魅音 あいか 古手梨花 小野恵令奈 北条沙都子 三輪ひとみ 知恵留美子 田中幸太朗 入江京介 矢部美穂 間宮律子 大高洋夫 北条鉄平 川原亜矢子 鷹野三四 大杉漣 大石蔵人 ・物語序盤・昭和58年の初夏。某県鹿骨市雛見沢村では、古くからオヤシロさまという守り神が祀られており、オヤシロさまに逆らう者には天罰が下るという。竜宮レナは、今から一年前に、母の浮気が原因で離婚した父と共に、この村に引っ越してきた。レナは、最近都会から越してきたばかりの前原圭一や、村で由緒のある家の娘・園崎魅音らと共に、学校生活を楽しんでいた。しかし近頃、父親は若い恋人律子に夢中になっており、レナは反発を覚える。雛見沢村には以前、ダム開発の計画が持ち上がって、それに消極的だった一家の夫婦が揃って死亡し、村人はオヤシロさまの呪いだと噂していた。両親を失った子の一人、梨花の前に、現在の親権者で札付きの悪党である北条鉄平が現れる。レナは鉄平と律子が、実は裏で繋がっていて、父から金を奪い取ろうと計画している事を知る。父親に真実を告げ、目を覚まさせようと試みるレナだが、彼は聞こうとせず、一人思い悩むレナは、精神のバランスを崩してゆく。実写映画化二作目です。一応、解答篇と銘打たれております。私は前作を未見で、「ひぐらし…」関連はこれが初めての初心者。前作を観ていないのですが、結果的に言うと、解答には程遠く、謎は謎のまま終わった感じでした。ミステリー・ホラーという事ですが、これはホラーなんでしょうかね?首を掻き毟ると、蛆虫が体内から出てくるという映像的な気持ち悪さはありますが、ホラーというような怖さはありません。続きは後ほど。
Apr 9, 2009
"SLEUTH"監督・・・ケネス・ブラナー 原作戯曲・・・アンソニー・シェイファー 出演・・・マイケル・ケイン(アンドリュー・ワイク)、ジュード・ロウ(マイロ・ティンドル) ・物語序盤・ロンドン郊外にある、ベストセラー作家のアンドリュー・ワイクの邸宅。ここを訪問したのは、若い無名の俳優マイロ・ティンドル。マイクの訪問を知っていたアンドリューは、彼を迎え入れる。マイクは妻マギーの浮気相手で、二人は今、一緒に生活し、マギーはアンドリューとの離婚を望んでいるという。二人が会うのは、その話し合いの為だった。離婚を迫るマイロに、アンドリューは一つの提案を持ち掛ける。マギーは贅沢好きな女であり、金の無いマイロとなど長続きする筈がない。金庫にある高価なネックレスを盗み、それを売って金にしろというアンドリュー。自分は保険金を受け取り、マギーとは完全に縁を切りたいと言う彼に、マイロは鼻白むが、大金の誘惑に勝てず、怪しげな提案を受け入れる事に。元は舞台劇です。ローレンス・オリヴィエとマイケル・ケインの競演で1972年に映画化され、その際は、不倫相手の役をマイケル・ケインが演じていました。登場人物は最初から最後まで二人きりの密室劇。マギーは写真や車を運転する後姿だけが映るのみ。
Apr 8, 2009

"PENELOPE"監督・・・マーク・パランスキー 出演・・・クリスティナ・リッチ ペネロピ ジェームズ・マカヴォイ マックス キャサリン・オハラ ジェシカ・ウィルハーン ピーター・ディンクレイジ レモン リチャード・E・グラント フランクリン・ウィルハーン サイモン・ウッズ エドワード・ヴァンダーマン Jr. ロニ・アンコーナ レニー・ヘンリー リース・ウィザースプーン アニー ニック・フロスト ・物語序盤・昔々、イギリスの名家ウィルハーン家の子息が、メイドを孕ませた挙句に捨て、彼女は傷心のあまり崖から身投げした。彼女の母親は魔女で、報復にウィルハーン家に豚の顔をした娘が生まれるという呪いを掛ける。それから長い間、ウィルハーン家には男の子ばかりが生まれ、呪いの事も忘れ去られていた。しかし現代、呪いを受けて以来、初めての女の子が、フランクとジェシカ夫妻の間に生まれた。彼女の鼻と耳は豚のそれだった。ショックを受けた母親は、娘ペネロペを守る為に、彼女を死んだ事にして、屋敷の中に隠す。そして呪いを解く方法である、ペネロペを愛してくれる名家の男性との結婚の実現に、全ての努力を注ぐのだった。だがお見合い相手は悉く、ペネロピの顔を見た途端、豚人間と仰天して逃げてしまう。その一人だったエドワードは、新聞記者にペネロペの秘密を喋るが、逆に妄想癖があると記事にされてしまう。名誉挽回したいエドワードは、かつてペネロピの写真を撮ろうとして、ジェシカに片目を潰された記者レモンと結託し、ギャンブルで落魄れた名家の子息マックスを雇って、ペネロピの暴露写真を撮影させようとするが…。ペネロ「ピ」という所が、子ブタちゃんぽくて可愛いですね。ペネロープやペネロペと表記していたら、このキュートさは表せない。兎に角、可愛らしくて、観ていてほっこりする映画です。お伽噺なので、ショッキングなエピソードも無く、ハッピーエンディングである事も事前に判っていますので、安心して観ていられます。たまには、こういうタイプの映画も良いですよね。映画の内容から離れますが、主演のクリスティナ・リッチ、映画に出る時は決まってカールしたブルネットで、目の下に隈があるようなメイクで登場しますが、普段は普通のとても綺麗な女性なのですね。インタビューが収録されていましたが、ブロンドのボブで、一見して彼女と判らない容姿でした。何故いつも"怖い顔メイク"なんだろうと思っていましたが、あのスタイルは、彼女の映画用のキャラクター設定みたいなものなんだな、きっと。「アダムス・ファミリー」以来の。(^_^)撮影中に一番感銘を受けた相手はと問われ、母親役のキャサリン・オハラを挙げていた彼女。アドリブも連発して、非常にウィットに富んでいる女性であると、そんな話をしていました。確かに、この映画、お母さんのジェシカが居ないと始まらない。主役はペネロピですが、ストーリーを動かす機動力はジェシカです。娘の呪いを解こうと、全力を傾ける母親。でも、ちょっとズレてる所がユーモラスであり、ペネロペを困らせたり傷付けたりしてしまう原因でもあります。本当に、彼女さえ、ありのままの娘を受け入れ、愛していたら、問題はもっと早くに解決していた訳で。(~_~;)御免なさいと、謝罪していても、やっぱり「もう少し鼻を高くしなさい」等と懲りない母です。お父さんは完全に尻に敷かれていて、存在感希薄ですね。汗まぁ、家庭は、かかあ天下の方が円満です。遠慮がちに見守るお父さん、存在感薄いけど好きですわ。マックスがペネロピの求婚を拒絶したのは、金目当てではないと言いたかったのかと思いきや、呪いに関する重大な秘密がありましたか。彼の正体については、ちょっぴりサプライズ。豚の鼻は、上手く着いていますね。本物の鼻のようでした。製作に名を連ねるリース・ウィザースプーンが、気の良い街の女の子を演じて、美味しい役どころを持って行っていました。しかしコミカルに徹しているものの、本当にあの容姿で生まれたら悲しいよね…。カミングアウトした娘に、母親が「みんな、貴方を喋る豚だと面白がっているのよ。」というのが、痛いけれど真実なのかもしれない。お伽噺なら呪いは解けて、美女に変身できるけれど、現実はねぇ。でも、この映画はチャーミングで、素直に好きです。↑ランキング参加中。ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。
Apr 7, 2009

"200 POUNDS BEAUTY"監督・・・キム・ヨンファ 原作・・・鈴木由美子『カンナさん大成功です!』(講談社コミックス) 出演・・・キム・アジュン、チュ・ジンモ、イム・ヒョンシク、イ・ハヌイ、イ・ウォンジョン、キム・ヨンゴン、ソン・ドンイル、ソ・ユン、キム・ヒョンスク、パク・フィスン、パク・ノシク、イ・ボムス、リュ・スンス、他。 ・物語序盤・占い師の元に訪れた、ブスでデブな女性に、占い師が何か特技があるのかと尋ねる。身長169cm体重95kgの彼女カンナの特技は、抜群の歌唱力だった。しかしルックスのせいで、音痴な人気歌手アミの口パクに合わせて、舞台裏で声を当てる仕事を続けている。カンナが密かに想いを寄せているのは、何かと親切にしてくれるプロデューサーのサンジュンだった。だがアミとサンジュンが、自分を利用しているだけだと知ったカンナは、ショックを受け失踪。カンナは自分が秘密を握っている整形外科医のクリニックを訪れ、全身の整形をしてくれるよう強引に頼んだ。それから一年、整形と地道なトレーニングの結果、カンナは自然で完璧な美貌を手に入れる。一方アミは、カンナの失踪の為に歌手活動が出来なくなり、ゴーストシンガーを探していた。コーラス担当で親友のジョンミンさえ自分と気付かなかった事に自信を得て、カンナは在米韓国人ジェニーとして、オーディションを受ける事に。日本でも映画化されましたが、映画としては先行した韓国版です。原作は鈴木由美子さんの同名マンガなのですね。ややこしい経路だな。(~_~;)予想に反して、鼻水ズビズヒで泣いてしまいましたよ。笑整形ネタは多くのドラマや漫画で使い古された感がありますが、こちらは脚本が二転三転して面白かったです。整形して美しくなったらなったで、全てが解決する処か、更に複雑な立場に追い込まれて、切ないカンナでした。しかしサンジュンは、陰で「プスは利用するだけすれば良い」なんて事を言っていた筈なのに、彼女が消えた後は、「大切な人だったんだ」と、お前の言動に一貫性が無いから、カンナが振り回されるんだろうが。怒&笑敏腕プロデューサーとしての面子もあったので、本心は話せなかったと解釈しましたが…。でも本当の所は、おデブな時のカンナをどう思っていたんだろうか。エンディングは日本語歌詞の"マリア"(ジェニーの持ち歌)でしたが、あれ誰が歌っていたのですかね?主演のキム・アジュンはモデル出身との事です。彼女はナチュラル・ビューティーなのかなぁ?別に綺麗なら、どっちでもいいですけど。(^_^;)認知症になって、娘のカンナを自分の奥さんと混同しているお父さんが、いいキャラでした。一人娘に、いつかこんな風に綺麗になると、子供の頃に買ってやった"ジェニー"人形。カンナである事をひた隠しにしている手前、自分の親すら見ず知らずのファンと言わなければならないジェニーが可哀想でしたわ。新しい人生を始めるなら、過去は全部捨てなければならない、と父。呆けている割に、要所要所で大事な言葉を言っている、実に美味しい役どころなんだな。f(^_^;)日本のコミックが原作だからか、整形に対しては大らかな筈の韓国なのに、サンジュンはネガティヴな意見を持っている人でしたね。でも最近は、韓国でも弄っていない天然美人がウケているとも聞きました。天然で綺麗なら、そりゃ何も言う事はありませんけどね。コンプレックスの重みで俯いて歩いているより、整形して晴れやかな気分になれるのなら、私は無理に耐える必要はないと思います。「人間は中身だ」なんて、外見にコンプレックスを持っていない人の、上から目線の慰めに過ぎないよ。醜さを抱えて、人目を避けている人の気持ちは、絶対本人にしか判らない。だから人並みレベルの人が軽々に批判したりするのは厭だな、個人的には。そんな事は映画とは関係ないけどさ~。私は脂肪吸引したいです!マジで!この場合、努力してダイエットしろ、と自分ツッコミもあるんですけど。汗ぶっちゃけ、芸能界を舞台にした、複雑な恋模様と、おブスちゃんのサクセスストーリーというだけのお話ではあるのですが、なかなか良く出来た映画でしたョ。正直、韓国映画の恋愛モノは、感覚的に合わない事が多かったのですが、これは日本のコミック原作の影響か、日本人も素直に共感できる内容でした。
Apr 5, 2009

"JUNO"監督・・・ジェイソン・ライトマン 脚本・・・ディアブロ・コディ 出演・・・エレン・ペイジ ジュノ マイケル・セラ ポーリー ジェニファー・ガーナー ヴァネッサ ジェイソン・ベイトマン マーク オリヴィア・サールビー リア J・K・シモンズ マック(ジュノの父) アリソン・ジャネイ ブレン(ジュノの義理の母) レイン・ウィルソン、アイリーン・ペッド、ダニエル・クラーク、ヴァレリー・ティアン、 エミリー・パーキンス、他。 ・物語序盤・16歳の高校生ジュノは、同級生のポールと興味本位で、お互いに初めてのセックスをする。しかし運悪くたった一度の関係でジュノは妊娠。親友のリアに電話し、女性支援センターでの中絶を実行しようとするが、思い直し出産して養子に出す事に。突然、妊娠を告げられた父マックと継母ブレンは、驚いたものの娘を前向きに応援してくれる。養子希望の広告欄で、ヴァネッサとマーク夫妻を見付けたジュノは、父と共に二人と面会し、赤ん坊の新たな両親と決定する。長年子供を欲しがっていたが授からなかったヴァネッサは大喜びで、ジュノに感謝するのだった。その後、大きなお腹を抱えて登校するようになったジュノを、高校の生徒達は好奇の目で見るが、タフなジュノは気にせず高校生活を送っていた。 アカデミー賞脚本賞を受賞した作品。脚本を担当したディアブロ・コディは、これがデビュー作だそうです。全編ユーモアを交えた、軽妙な会話が耳に快い映画でした。結末への展開も型に嵌らず、最後まで退屈しません。口コミで大ヒットして、脚本賞を取っただけの事はあります。いやはや、会話が機知に富んでいて、テンポの宜しい事、小気味良いですね。口達者なジュノのキャラクターにノックダウンされました。雄弁だけれど、決して意地悪なお喋り女ではない。スマートでドライなんだけど、心温かい人に対しては、ちゃんと思い遣りを持っている。勿論、無礼者は一刀両断。本物の話し上手だな。こんな女の子ってステキです。(*^^)v世界観や設定が本当にアメリカンです。離婚と再婚が当たり前なので、先ずジュノの家族は実父と継母と半分血の繋がった妹という構成。実母も再婚していて、毎年誕生日にはサボテンを贈ってくる。ジュノに言わせれば、サボテンばかり贈られるのは、母親に捨てられるよりショックらしい。事の始まりは椅子。そこで以前から気のある様子だった同級生と、興味本位でセックスして、間の悪い事に妊娠してしまう。と言っても、ジュノのキャラクター性から、物語は一貫してさばさばしています。妊娠した、中絶しよう、やっぱりやめて生む、里親を探して、子供に恵まれない夫婦にあげよう。そこに、じめじめした悩みは何も無いです。両親もポジティヴで楽しい。未来の里親候補の夫婦は、子供を望む気持ちに温度差があります。不妊治療の甲斐無く子宝に恵まれなかったヴァネッサの思いは哀しい程に切実。一方で、本当はミュージシャンとして舞台に立ちたいと願いつつ、CMの作曲家として生計を立てるマークは、まだ踏み切れない迷いを持っている。自分の生む赤ちゃんを、絶対に壊れる事の無い理想の家庭で育ててほしかったジュノは…。いくらアメリカ社会と言えど、ここまで簡単に済まないと思いますが、養子縁組に対して、ネガティヴな感覚しか持っていない日本よりは、ずっと良いと、私は考えています。自分で子供を生めない事は確かに悲しいけれど、自分で生む以外の選択肢もあるじゃないかと、常々私は思っているので。子を望む親が居れば、親を必要としている子も居る。だったら一緒に暮らせば良いと。そこにも必ず絆は生まれる筈。映画は兎に角、ジュノのキャラクターが秀逸で、今時の子達の会話も文句無しに巧い。観ながら、自分もこんな会話が書けたらと羨んでしまいました。(~_~;)エレン・ペイジもオーディションで勝ち上がってきただけあって、この役にピッタリ嵌っています。出来過ぎた話ですけど、これはこの世界観だから良いと思います。
Apr 4, 2009
芥川賞受賞作なので、ベタですけど。「私の本みたい!」と勧められて興味が湧きました。貸してくれて有難う。m(_"_)m読んだらね、本当に私だった。爆。それ故、イタ過ぎて、なかなか読み進められず。汗。作品自体は、痛い内容ではありません。単に自分とキャラが被り過ぎて、個人的に集中砲火を浴びたようなものでして。内容としては、20代終盤のごく普通の女性の、ごく普通の日常を、さり気無いタッチで描写したものです。映画に喩えるならば、淡々としたミニシアター系ヨーロッパ映画。間違っても、笑いあり涙あり、アクションありロマンスありの、てんこ盛りハリウッド映画ではない。山あり谷あり、波乱万丈、花も嵐も踏み越えて~という展開を求めている方には向きませんので、ご注意を。書かれている事は、有り触れた日常で、特に何か事件が起こるという訳でもないのに、主人公の生活や動向が気になる。波乱万丈な物語ならば、ある程度、構成力や文章力に難があっても、ストーリー展開で読者を引っ張ってゆけます。でも、この終始一貫して淡泊な話を、飽きさせずに読ませるというのは、実に難しい。さらっと書かれていますが、そこは職人技でしょう。加えて、日常に対する観察眼に唸らされました。普通の人間ならば、記憶する事無く過ごしてしまう、当たり前の事を再認識させてくれる。本を勧めてくれた友人は、余りに私と発想や行動が似ているので、私にも書けと言ってくれましたが、私にこの職人技は不可能です。(^_^;)私の海馬には、絶対に残っていない事柄が散りばめられているんですもの。何気ない事を記憶に留めておくのって、案外、難関ですよ。著者はきっと、主人公のように、逐一メモする性格と見た。でないと、いざ書こうという時に、ネタが出ませんよ。こんな瑣末なネタは。もう一冊、別の著作を読みたいかと言うと、それはノーなんですけど、これはこれで上手く纏まっています。一見誰でも書けそうで、なかなか書けない本の見本かも。
Apr 3, 2009

"REIGN OVER ME"監督、脚本・・・マイク・バインダー 出演・・・アダム・サンドラー、ドン・チードル、ジェイダ・ピンケット=スミス、リヴ・タイラー、サフロン・バロウズ、ドナルド・サザーランド、マイク・バインダー、ロバート・クライン、メリンダ・ディロン、ジョン・デ・ランシー、レエ・アレン、他 ・物語序盤・アラン・ジョンソンは、ニューヨークのマンハッタンで、クリニックを経営する歯科医。妻と二人の子が居るが、何故だか患者の女性に言い寄られる事が多く、本人は困っている。或る日、仕事帰りの車内から、大学時代にルームメイトだったチャーリー・ファインマンを見掛けて、アランは大声で呼ぶが、彼は気付かぬまま行ってしまう。チャーリーは数年前、家族を一度に失うという悲劇に見舞われていた。チャーリーの事が気になったアランは、再度街角で彼を見掛けると、彼に話し掛けた。だがチャーリーの振る舞いは異様で、アランの事も何も、過去については覚えていない様子だった。一方アランは、表面上は恵まれた人生を送っているかのようだったが、何でも二人一緒でないと気が済まない妻に疲れ、息が詰まっていた。また患者の女性から言い寄られ、拒絶すると、性的暴行を受けたと訴えられ、トラブルに見舞われてしまう。チャーリーの気紛れな行動を迷惑に感じながらも、次第に彼と過ごす時間が長くなってゆくアラン。チャーリーは記憶喪失なのか、頑なに忘れたふりをしているだけなのか?彼は狂っているのか、ただ現実から目を背けて、喪失の悲しみを紛らわせているだけなのか?そもそも何故、彼は家族を一度に失くしてしまったのか?そういう事を、主人公を取り巻く人間模様を絡めつつ、ゆっくり解き明かしてゆく映画です。だから、答えを最初に書いている荒筋には、閉口してしまいますね。(^_^;)どんでん返し系の映画でないにせよ、時間の経過を大切にしている映画なのに。チャーリーの異常性を描きながら、実は皆、何処か可笑しい。この社会で生きる為に、自分を押し込めて、そこから狂いや歪みが生じている。傍から見れば、羨ましい限りの人生を送っている筈のアランも、自分の本心を呑み込んで消化不良を起こしている。年老いた両親は都会の暮らしに慣れず、文句ばかり言い、外出もしない。妻は糊のように貼り付いて、彼に自由を与えない。クリニックには、離婚訴訟で精神を病んだ女性が現れ、彼に性的な関係を迫る。逆ギレした女性に訴えられると、クリニックで働く他の歯科医達は彼を批難する。困った人達に囲まれ、自分自身も困り果て、同じビルで精神科のセラピーをしているアンジェラに、いつも話し掛け、助言を求めるアラン。しかしアンジェラに言わせれば、アラン自身も人間関係を円滑に出来ず、知らずトラブルを招き寄せてしまう、セラピーを受けるべき人間である。皆が歪んだ現代社会の中で病んでいる。だから、少しずつ歪みを直す努力をして、それぞれ心を健全にしようよ。簡単に言うと、そういうテーマの映画ですヮ。のんびり鑑賞していると、ちょっと癒されたような気分になれます。ゲーム「ワンダと巨像」をチャーリーがずっとプレイしているので何度も出てきます。そう言えば未プレイだったと思い出した私は、アランと一緒になって、私にもやらせてと言っていた。(^_^;)ここから、ネタバレ。ネタとしては、9/11テロものです。外国から来た悪魔が殺した、と亡き妻ジャニーンの母親が話しますが、その時点では、まだその正体が明かされていません。ジャニーンと三人の娘達は、ハイジャックされた飛行機の乗客でした。恐らく世界貿易センタービルに激突した飛行機の。思い出しても、何も良い事は無いと、チャーリーは嘆き怒ります。正にその通りで、思い出しても、自分の胸が掻き毟られるだけ。過去を忘れたと思い込む事で漸く保っていた精神。乗り越えるには、余りに大きい喪失。それでも猶、過酷な現実を直視し、前進しなければならないのだろうか…?夢想の中で漂ったまま、人生を終わらせる選択は間違っているのだろうか?彼を精神科へ入院させて、薬漬けにしておけば、それが前向きで正しい道なのか?映画は救いのある方向へと結末を導いています。物語としては救いがあって安心したという反面、救われないのが現実なのではなかろうかとも思い、複雑な心境でした。
Apr 2, 2009
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