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今回は、「人間の特性」の総まとめをしたいと思います。全部で 5
回の連載になりました。どうだったでしょうか?
結論としては、タイトルにもあるように「人間は狩猟採集民の頃とあまり変わっていない」ということです。「人間は、昔からこうだった」「人間は生き延びるために、こうしてきた」など、なぜ人間がそのような行動や考え方をするのかは、古代人の環境や進化の過程を見ていくと理解ができるのではないでしょうか。
それでは、最後に「これまでのまとめ編」をお送りしていきます。では、いってみましょう!
全部で 5 回の連載になりましたが、ポイントを箇条書きで 5 つにまとめてみました。
・「人間の体には運動がいい」
・「人間は注意散漫になるようにセッティングされている」
・「人間は快楽物質を期待して行動する(快楽物質の仕組み)」
・「人間には速い思考と遅い思考がある」
・「人間は個体の脆弱性から社会を構築した」
↓補足部分
「速い思考」= 自動的で努力のいらない思考。ざっとした見た目に反応する。直感、感情、認知バイアスの源泉。
「遅い思考」= 複雑なことを考えたり論理的なことを考えるときに使う思考。努力が必要な思考で、たくさん使うと脳が疲れる。
「社会性から生まれた人間の習性と心理」
①ゴシップ
②ヒエラルキー
③互恵的利他性
④一貫性
⑤ネガティブバイアス
このように、人間は何万年と過ごしてきた環境(地球)の中で、備わってきたものがあります。今回までの連載でまとめたもの以外にも、人間にはもっとたくさんの習性や特性があるのです。
「社会」とは何でしょうか。ちょっと辞書で引いてみます。
『人間が集まって共同生活を営む際に、人々の関係の総体が一つの輪郭をもって現れる場合の、その集団。諸集団の総和から成る包括的複合体をもいう。自然的に発生したものと、利害・目的などに基づいて人為的に作られたものとがある。家族・村落・ギルド・教会・会社・政党・階級・国家などが主要な形態。』
人間を定義する言葉を、最近読んだ本の『 達人のサイエンス』の中にあったので、つけ加えたいと思います。
『人間とは学習する動物である』
学習の大部分は、社会関係の中で双方向的なやり取りを通じて行なわれています。人間は、社会関係の中で、声を出し、身振り手振りを交えて学んでいます。そして、この学習のやり方は、人類が長い進化の過程で経験してきたやり方で、これをデフォルトにしているのです。
人間は言葉を交わし、仲間に指示し、意思を伝えることで社会をつくってきました。人から伝えられた情報は、それだけで優先順位が高まります。人間にとって、「社会に何を与えるのか」ということは、古代の頃から大切なことだったのでしょう。
『人間は自分の存在意義(世界そのもの)を知ることはできない』
近代哲学の祖と言われるカント(ドイツの哲学者)が、「人間とは何か?」について長年考え続けた結論が、この言葉でした。
まず先に「自分が生きている現実」があるのです。そして、その後に「生きる意味」「生きる理由」「生きる目的」があるのです。これらは、後づけで、もともと持っていたり、存在するわけではないのです。
この連載でも、何度か書いてきましたが、人間は最近の時代になって、便利で安全で豊かな暮らしになったのです。けれども、現代の人々は、うつ病や自分で命を絶ったりと、悩む人間が増えました。それは、どうしてでしょうか?
何万年と人間が進化してきた中で、人間の遺伝子は、「長生きする」「子孫を残す」などの方向に特化してきました。狩猟採集民の頃は、周りに危険がたくさんあったため、こういった仕様になっているのです。
つまり、もともと人間は、幸福を感じるように進化はしてこなかったのです。人間の脳は、幸福を感じるように、自動で設定されていないのです。
心配事のほとんどは、取り越し苦労だと言われています。豊かになった暮らしの中では、古代から引き継いでいる「人間の特性」とのいいお付き合いが必要なのです。
これからの現代の暮らしでは、さらにテクノロジーが発展していい暮らしになっていくでしょう。そのために、「生きる意味」「生きる理由」「生きる目的」、そして「幸福」について考えていくことが、人間ひとりひとりに必要になってくるのです。
いかがだったでしょうか? 今回は、「人間の特性」の「これまでのまとめ編」をお届けしてきました。
以上が、「人間の特性」をまとめてきたものでした。最後までのおつき合いありがとうございました。
結論は、「これまで培ってきた人間の特性とのいいおつき合い」と「これから必要になるであろう、生きる意味・幸福について考えていく」の 2 つです。
どんどん発展していくテクノロジーの中で、「お金=幸福」という考え方もなくなっていくそうです。すると、どんな未来が構築されていくのでしょうか。あなたはどう思いますか?
「考えること」は、いつの時代、そしていくつの年代でも大切なことなのだと思います。少しでもよりよい人生を考えていきましょうね。
それでは読んでいただき、ありがとうございます。
【参考】
・【6分で解説】無=最高の状態 | 著者・鈴木祐さんが直接紹介!「全てのストレスや苦しみから解放される方法」
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