日本語で話そう

May 13, 2008
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カテゴリ: 東海道五十三次
東海道平塚から高府津まで

平塚の駅を降りて商店街に入ると程なく江戸方見附。
見附を復元保存してある。
それほど遠くなく上方見附復元に到着。
これは上方見附


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明治時代まで残っていた見附の写真。

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見附から見附までが宿場だから平塚の宿はそれほど大きくは無い。
現代の平塚もそれほど行かないうちに商店街を抜ける。
これまでは町を抜けても家並みがたくさん有って、木の香り、土の香りがあまり感じられなかったが、ここに来て一気に東京圏を抜けた感じがしてきた。


東京を出て初めての山らしい山だ。
昔は品川を出ると一気に寂しくなったようだが、今はここまで来ないと都を出た気がしない。
両側の家もどこか東海道を容易に想像させる。

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平塚宿から大磯宿場まではたったの3キロ弱。
あっという間に大磯の宿場に入っていた。

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ところが平塚と大磯では周りの風景がかなり違う。大磯は島崎藤村はじめ文豪達の家があり、吉田首相はじめ8人もの首相が住んだ地。家々もかなり大きな邸宅が見受けられる。
街道沿いの店も古い店としゃれた店と混じっていてどこか楽しい。
そんな町を歩いていると道の向こう側に面白い建物を見つけた。
小さな土蔵つきの建物の看板が旅館となっている。
東海道の旅は常にイメージしながら歩いているから、土蔵やかやぶきの家、道しるべは見逃さない。江戸時代の旅人の目になっているのだ。
その証拠はこの後分かったが・・。

小さな小さなカフェに女主人がいた。カウンターに座ってアイスコーヒーを注文。
カウンターだから案の定声をかけられる。
「お車ですか」と聞かれる。
「日本橋から歩いてきたんですよ」と聞かれたときの決まり文句を告げる。
今日は家から来たとは絶対に言わないことにしている。それでは話が進まないからだ。

話はそうやって進めるものだとこの旅で気がついた。

そしてカフェの女主人は
「昨日この旅館に泊まった男性の2人ずれはやっぱり日本橋から来たと言ってましたよ。暑かったので足が汗で塩吹いていましたよ」
なんと昨日の先客は一気に京都まで行くらしい。宿場宿場で泊まりながら。
明日は箱根に宿を取ってあると言っていたらしい。

今まで東海道を歩いていて同行になった友はいないが、こうやって時々町の人と話すと、どうやら先達はかなりいるらしい。みんな現代の街並みを歩きながらも江戸時代をも歩いている。
どこかに仲間がいて、京都までのこの一本道を歩いているかと思うと何故か心強くなる。

女主人と話していると一人の男性が入ってきてコーヒーを注文した。
彼は大磯に住む漫画家(絵師)さん。
大磯観光協会のポスターも書いている。

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もちろん写真掲載は彼の許可を得た。
河口邦山さん。
彼が手に持っているのは彼が描いた大磯に住んだ8人の首相の絵と滋賀県に伝わる「大津絵」をコミカルに描いた絵葉書。

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3人で話す時間は楽しくつい長く休憩してしまった。

松並木と

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松並木と
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松の根元においてあるのは私のA5のガイドブック
ここの松は太い。

そして鴫立庵
京都の落柿舎と並び多くの歌人や俳人達のサロンだ。

「こころなき身にもあはれは知られけり鴫立沢の秋の夕暮れ」

江戸から十七里
今回は高府津から小田原、箱根湯元までの距離を残して次回箱根超え。
宿を予約してしまった後天候の都合で小田原まで行かれず、小田原の宿区間は箱根越えの後戻ってやり直し。
まあいいか。
先を急ぐ旅では無し。

海が見えたよ。
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Last updated  May 13, 2008 11:03:38 PM
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