日本語で話そう

June 6, 2009
XML
カテゴリ:
前回「昔の恋人」の話を書いて皆を驚かせてしまった。

夫だろうって? そんな野暮なことは言わない。
そして今度はもう誰も驚かないだろう。カテゴリーを見ればすぐ分ることだから。

村上春樹
正しくは今の恋人は村上春樹の本。

村上春樹の新刊が発売された。



読みたくて仕方がない。
常時ハンドバックに図書館から借りた本を忍ばせている娘は今買うのは勿体無いから古本屋で買えという。人気のある本だから古本屋に行ってもすぐ売り切れるだろう。図書館ではきっと何ヶ月、いや半年待ちかもしれない。


日本語の上級クラスで日本文化を話題にした時だった。
川端康成とか大江健三郎とか言う名前が出ると思っていた私は「ハルキ ムラカミ」の名前が出たのに驚いた。
しかしこれは後で調べてみて当然のことだったのに気づいた。今は彼の時代なのである。
アメリカでヨーロッパで人気なのだ。知らないのは私だけだった。
それからと言うものむさぼるように彼の作品を読み漁った。

「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」に始まって、「海辺のカフカ」でこの作家の頭はどうなっているんだろうと驚き「ノルウェイの恋人で」まるで詩のようなラブストーリーにうなった。



一つ一つの作品がまったく違って、予測できなく、非常に新鮮だった。
いつもそこには驚きがあった。そしていつもいつもストーリーの動きが鮮明に、まるで映画を見るように浮かんでくるのである。

「国境の南、太陽の西」「ねじまき鳥クルニクル」「スプートニクの恋人」

デュッセルドルフで言語学を教えているドイツ人の知人(娘の友人でもある)は彼の全作品を読んだという。
「すごくいいね」という。


そして恋に夢中になっている学生時代に井上靖のほぼ全作品をハードカバーで集めたのである。

そのドイツ人が我が家に来た時、私は彼と村上と井上の作品を語り合い、彼が喜ぶだろうと、ちょっと得意になって井上のサイン本を彼に見せたのであった。だけど彼はサイン本にはまったく興味を示さない。
その時私ははっと気がついた。
そうだ彼は井上の作品の中身を愛している、私のは単に彼の作品のコレクションなんじゃないかと。

だから、やっぱり好きな作家の本はじっくり読まなきゃ、何度も何度も読まなきゃ。


そう言い訳をしながら結局村上春樹の「1Q84」を買ってしまったのであった。









お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  June 6, 2009 02:20:19 PM
コメント(20) | コメントを書く
[本] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: