2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
全6件 (6件中 1-6件目)
1
神代から未来まで、娼婦をテーマに描いた6話オムニバス。 なんともいえない、アンニュイなつまらなさ。ここまで持て余す作品は、久しぶりかもしれない。ゴダール以外はブロカ監督しか知らないせいか、ひとつひとつに思い入れが持てなかった。“ 流石ゴダール ”という感想が多く目に入るのは、そこしか褒めようがないからか、、、なんて。娼婦を描くにしても、西洋文化には、可哀想とか同情は一切ない、あっけらかんとしている。ユーモラスでさえあるのが救い。邦画ではこうはいかないだろう。豪華な出演陣以外の見どころとしては、神代から未来へ、その都度移り変わる時代に合わせて、風俗や衣装が変化していくところだろうか。わたしの相性には合わず、大半がサブイボ状態だったので、どなたか、この作品のお楽しみポイントがあれば、お聞かせください。 † † † 監督 フランコ・インドヴィナ 『神代に起こった女の変身』 マウロ・ボロニーニ 『ローマ皇后も好きだった』 フィリップ・ド・ブロカ 『貴族好み』 ミシェル・プフガー 『手管に踊る幸せ』 クロード・オータン=ララ 『快楽を運ぶ救急車』 ジャン=リュック・ゴダール 『二〇〇一年愛の交換』 音楽 ミシェル・ルグラン 出演 ミシェール・メルシェ ガブリエル・ティンティ エンリコ・マリア・サレルノ ジャンヌ・モロー ジャン=クロード・ブリアリ ナディア・グレイ アンナ・カリーナ ジャン=ピエール・レオ (カラー/フランス=西ドイツ=イタリア/112分/LE PLUS VIEUX METIER DU MONDE)
2010.09.29
コメント(0)
“ジグザグ道三部作”最終篇。前作、「そして人生はつづく」に登場する、大地震の翌日に式を挙げた新婚夫婦の挿話を、元に生まれた作品。 大地震に見舞われ、瓦礫と化したイラン北部の村。映画の撮影を手伝っていた地元の青年ホセインは、この夫役に抜擢される。妻を演じる少女タヘレとは、求婚してフラれた仲だ。ホセインは一緒にいられる短い撮影のあいだ、何度も何度もアタックを繰り返すのだが・・・・。映画のなかで、キアロスタミ監督役の人物が、さらに映画を撮っているという構成。気を長くして、繰り返されるカットに挑まないと、やはり眠気が襲う。テイク1、テイク2・・・・・・テイク5くらいまで平気で続く劇中劇には、心のゆとりがなによりも評価を分けるところだろう。ラストシーンのロングショット長回しは、果てしなく長い。オリーブの林のなかを、どんなにムシされても諦めないホセインが、延々とタヘレを追っていく場面だ。ジグザグ道。遠のく人影。VHSの粗い画面では、長回し早々、すでに何が起こっているのか細部はかき消され、目を凝らして、歩き去る二人の影と、ひとりで戻ってくるホセインになにがあったのか、想像を逞しくして見守るだけ。素朴で懐かしい匂いのする、ほのぼのとしたこのシリーズ。こころ安らかな精神状態のときに観るのが良かったか、、、とひとりごちる。ただ、ペルシャのステキちゃんな息吹を存分に堪能できることは、やはりかなり魅力的だった。 † † † 製作・監督・脚本/ アッバス・キアロスタミ 撮影/ ホセイン・ジャファリアン ファルハッド・サバ 出演/ ホセイン・レザイ モハマッド・アリ・シャバーズ タヘレ・ラダニアン (カラー/103分/ZIR-E DERAKHTAN-E ZEYTOON)
2010.09.27
コメント(0)

イタリアの巨匠プーピ・アヴァーティが、故郷ボローニャを舞台に撮り上げた、ある家族の絆の物語――――。本国で大ヒットしたという、セピア色の家族の情景は、ホロ苦い。 1938年、第二次世界大戦前夜のイタリア、ボローニャ。高校の美術教師ミケーレは一人娘ジョヴァンナを溺愛している。彼女は、美しくて闊達な母デリアに、憧れと劣等感を感じて、いまだ恋愛にも縁がないのだった。良き妻になりきれない母デリアは、夫の親友に密かに想いを寄せ続けていて、そのことに夫ミケーレは気が付いているのだが、取り繕いながら、一家はつつましく暮らしてきた。しかしある日、ジョヴァンナが通い、ミケーレの勤める学校で女子生徒の殺人事件が起り、ジョヴァンナは嫌疑をかけられ、身柄を拘束されてしまう。平穏だった一家の日常は、音を立てて崩れていく・・・。追い打ちをかけるようにボローニャに戦火が迫る。 愛はあるのに、どれも不器用な一方通行だから、みんなどこか愛に飢えている。家族に向けるべき愛を、夫の親友を慕う想いと取違えている妻。彼女のぶんまで、娘を溺愛する父。そんな両親に育てられた娘は、いつしか心を病んでいく。殺人事件の前にも、彼女からのSOSはあったのに、、、最悪の事態に陥って初めて、人はほんとうのことが見えてくるのだ。時代が戦時下でなく、単に家族の物語だったら、ややもすると、もっとおもしろい作品になっていたかもしれない。ひとつひとつ、良さげなエピソードが、勢いよく走り去っていく感がもったいない。まるでダイジェストだった。このお話に息づいているめっけものは、いっぱいある気がする。それは父親の愛であったり、娘を愛せない母親の葛藤だったり、殺人を犯すに至った娘の心理だったり。どれも駆け足では惜しいほど、ドラマ性を秘めているのだ。ファシスト政権の世相を背景に、当時の暮らしの手ざわりをいきいきと甦らす――(チラシより)この頃のイタリアの風俗や郷愁に思い入れがあるなら、十分楽しめる作品なのだろう。ただないものにとっては、登場人物に感情移入できるか否かで、感想は変わってくる。そんな時、丁寧とはいえないディテールが玉に瑕となり、勿体なく、思えてしまうのだった。精神病院に送られた娘を、温かく見つめ続けた父親の愛は、やがて身を結ぶ。終戦後、娘は退院し、母親であり妻であるデリアとの再会を経て、家族はまた新しい道を歩んでいくことになるのだ。それぞれがどんな想いで、この結末に至ったか、どうしても唐突で、わかりにくさが残り、深い感慨とは遠いが、全体としてはまずまず楽しめたイタリアの小品。役者さんがみんないい。† † †原案・監督/ プピ・アヴァティ 製作/ アントニオ・アヴァティ 脚本/ プピ・アヴァティ アントニオ・アヴァティ 撮影/ パスクァーレ・ラキーニ 音楽/ リズ・オルトラーニ 出演/ シルヴィオ・オルランド フランチェスカ・ネリ アルバ・ロルヴァケル (カラー/104分/IL PAPA DI GIOVANNA)
2010.09.16
コメント(0)
ジグザグ道3部作の第2作。前作『友だちのうちはどこ?』で孤軍奮闘した、ババク君の住むイラン北部を、1990年大地震が襲った。キアロスタミ監督が、彼の消息を訪ねた自身の体験を元に、ドキュメンタリータッチで描く、ロードムービー。被災地を走る車窓の風景、村人たちとの会話、素朴すぎる魅力が溢れている。たくさんの犠牲者を出したにもかかわらず、村人は明るく、前向きに生きている。生きていくしかない。道が寸断された困難な行程を行くだけ、ただそれだけなのに、挿入される音楽の優しさが相まって、さわやかな感動に包まれる。とにかく素朴で、多用されるロングショットに、何度も何度も眠ってしまったよ。観終えるまでに数日。景色は変わらず、単調だもの眠くなる。映画って、一口にいっても、様々な種類がほんとにいっぱいあるもので、本編はナチュラルさの面では極といえそうだ。素材の味わいがすべて。† † †監督・脚本/ アッバス・キアロスタミ 製作/ アリ・レザ・ザリン 撮影/ ホマユン・パイヴァール 出演/ ファルハッド・ケラドマンド プーヤ・パイヴァール (カラー/91分/ZENDEGI EDAME DARAD)
2010.09.14
コメント(0)

イランの俊英、キアロスタミ監督による、ジグザグ道3部作の第1作。 友だちのノートを間違えて持って帰ってきてしまった少年が、ノートを返しに、友だちの家を探し回る様子を、ドキュメンタリー・タッチで捉えた爽やかな小品。 (映画大全集より) はじめて観たイラン映画は、たぶん『運動靴と赤い金魚』(1997) だったと思う。それから数本、子どもたちの奮闘する物語を観たけれど、あまりの健気さに辟易気味となり、、、大人向けの良質な作品に幾つか出会ったあとは、しばらくイラン映画から遠ざかっていた。久しぶりに観ようと手を伸ばしたのは、ずっと自宅にあった<ジグザグ道3部作>のVHS。 キアロスタミ監督初期の作品なので、かれこれ20年以上は経っているから、その時代背景も考えつつ、やはり素朴、健気、意地らしい――のキーワードは外せない。『ホームワーク』でも感じたことだけれど、イランの大人たちは子どもに厳しいのだ。主人公がどんなに困っていても、大人の対応は邪険で、ろくに話も聞かない。つねに孤軍奮闘。 その日、ノートを忘れて先生にこっぴどく叱られた子のノートを、持ってきてしまった主人公。困って泣いているかと思うと、いても立ってもいられず、届けてあげることにするが、、、母親に出かけたいと話しても、いっこうに聞き入れてくれない。次々と手伝いを言いつけながら、「宿題をしなさい!」の一点張り。主人公は仕方なく、無断で友だちのうちを目指す。彼の家の場所もわからないまま――――。ジグザク道を抜けて、通りすがりの人々に尋ねながら、不安そうに奔走する姿が幼気。ついに、ともだちの家を知っているおじいさんに出会い、案内してもらうが、けっきょく見つけられずに、真っ暗になった道を引き返すのだった。年老いたおじいさんの歩みが、なんともスローで、ヤキモキすること必至。自宅に帰って、夕飯も食べずに、宿題をはじめた少年は、翌日、遅刻して学校に着く。あの友だちは、ノートがなくてすでに涙ぐみ、うな垂れているが・・・差し出したノートには、ちゃんと宿題が! 主人公は二人分の宿題を済ませていたのである。日本人の感覚からすると、それは当然の成り行きで、同じ状況の場合、解決策は幾つでもある。しかし、イランではそうはいかなくて、電話もなくて、代わりのノートもない・・・友の家はすごく遠いし、家の手伝いをするから忙しい。主人公の頑張りは、わたしたちが普段忘れてしまっている感覚を呼び覚ます。なにかを思い出させてくれる、良さがある。† † †監督: アッバス・キアロスタミ 製作: アリ・レザ・ザリン 脚本: アッバス・キアロスタミ 撮影: ホマユン・パイヴァール 出演: ババク・アハマッドプール アハマッド・アハマッドプール ゴダバクシュ・デファイエ イラン・オタリ (カラー/85min/KHANE-YE DOUST KODJAST?)
2010.09.07
コメント(0)

小津安二郎監督が、1934年に原作・監督した『浮草物語』を、自身でリメイク。 旅回り役者一座の座長が、かつて自分が子どもを生ませた女がいる町へ興行にいくが、現在の女である女優が嫉妬して、妹分に息子を誘惑させようとする・・・。成長した息子との情愛や、女の嫉妬心を描いた傑作。 町に降り立ってからというもの、座長は行き先も告げずに姿を消して、どこに居たか問うても、的を得ない。女優は、一座の古株から、むかしの女がこの町にいることを聞かされ、嫉妬に狂うのだった。自分の生ませた実の息子に再会した座長が、あまりにも鼻の下伸ばしていとおしむので、女優が気の毒でならなくなるほど。残酷な態度、冷淡すぎるほど容赦のない、でも情に篤い男を、二代目 中村鴈治郎が見事に演じている。役者としての厳しさには、これでもかというほどのリアリティ。名役者と名女優の、火花散る演技合戦が何よりすばらしい。座長が入り浸る、むかしの女が営む居酒屋に、突如乗り込んだ女優。座長は女優を表へと連れだし、烈火のごとく罵倒する。負けじとなじる女優に、さらに毒づき、両者一歩も譲らない諍いが、大雨のなかではじまる。 それはそれは、ものすごいシーン!このようにガツンとくる作品は、最近はなかなか作られない。古き良き日本映画の時代に思いを馳せてしまった。 女優に頼まれ、嫌々、息子を誘惑した妹分(若尾)だったが、いつしかふたりは本気で愛し合うようになっていた。しかし、それを知った座長は、当然、猛反対する。堅気で頭脳明晰な我が子が、旅回りの女と結ばれるなんて、もっての他―――役者としての誇りをもっていながら、堅気でないことを呪うような、座長の姿が悲しい。自分とはまったく別の人生を歩んでほしいと願っていたのに、すべてを捨ててでも彼女と一緒になりたいと言いだした息子に、座長は怒り戸惑い、ふたりは駆け落ち同然の覚悟で逃げるのだが・・・。本気ゆえに町へと戻り、見かねた家族が、一緒に生きていく道を見つける。ラストには、悶着が元で、ついに一座解散の時が訪れてしまう。役者の面々は、離散を悲しみながらも新しい道をいくなか、座長と女優はいまだ不仲なまま、行く道を決めかねていた。座長は、役者としての生き方を捨てることができず、愛する息子に別れを告げ、また旅に出る。そして、絶好のタイミングで、女優と駅で巡り会う―――再び腐れ縁を結ぶラストシーンが、絶妙な後味を残す。 地に足のつかない旅回り一座の役者たちは、とても堅気とは縁遠い。庶民にウケのいい娯楽芝居を打ち、町から町へ、まさに浮草。ペーソス漂う人間模様がすばらしかった。† † †監督/ 小津安二郎 脚本/ 野田高梧 小津安二郎 音楽/ 斎藤高順 出演/ 中村鴈治郎 京マチ子 若尾文子 川口浩 杉村春子 笠智衆 (カラー/119分/日本)
2010.09.05
コメント(2)
全6件 (6件中 1-6件目)
1


![]()