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2007年01月09日
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カテゴリ: ウマく行く恋愛術
(06・5.10から連載中)

☆君を壁に突き飛ばした○美さんは、強張った表情のままでくるりと踵を返すと“集中治療室”と張り紙された病室に入って行きました。

☆君は、そのまま力無くずるずると汚泥の様に床にへたり込みました。

看護婦「あっ!!◎山さん!!」

扉が開かれた☆君の目前には、信じられない光景が広がっていました。

広めの病室に集まった、医師や看護婦、家族達。

各種の点滴と輸血の管。

生命維持装置。

そして、中心に酸素吸入器を被せられたまま横たわっている■君・・・。

あろうことか、彼の両足が膝の辺りから切断されていました。

☆君は、全身を凍り付く様な恐怖感で締め付けられ「ひぃぃ」と短い悲鳴を上げました。

☆「し、■の足が!!・・・足が!!・・・う、うぁぁぁぁぁん!!」

☆君は、自責の念をどう表現したら良いか判らず何度も壁に自分の頭をぶつけています。

○美さんのみならず、駆け付けて来ていた■君の親族も無言で号泣する☆君を見つめています。

その時、パニック状態の☆君の背後から静かですが明瞭な声が響きました。

★「・・・☆君。私も、あなたを殴りたい気持ちだわ・・・」

※自らが計った自殺により、親友である■君を取り返しの付かない状況に陥れてしまった☆君。

★ちゃんは、自分自身の気持ちを率直に語る事で彼に向けられた疑問と憎悪を“感情移入”させ"引き取って"います。

☆「うぅぅ・・・」

★「☆君。あなたは、私を突然棄てたのと同じなの。あんな遺書を1通だけ残して、独りぼっちでボートに乗ってしまうなんて」

そう話しながら、どんな時も決して感情を表に現わさない★ちゃんから大粒の涙が堰を切った様に溢れ出しました。

★「ううぅぅ・・・」

背後から、★ちゃんのお父さんが泣き伏す彼女を抱き止めました。

★父「★。落ち着きなさい」

※この場合、今度は★ちゃんのお父さんが彼女を“諌めて見せる”事で☆君に集中していた怒りを彼女の涙をフィルターにして濾過しているのです。

☆「ごめんなさいぃ・・・ごめんなさいぃ・・・」

※本来は“第三者”である○田家父娘が☆君の立場と状況を“代弁する”事によって、○美さんは冷静さを取り戻しました。

○美「☆君。あなたは、自分のした事をこの■に悪かったと謝って下さるのね。心の底から、お詫びをされるのね」

☆「はぃぃ・・・ごめんなさいぃ・・・ごめんなさいぃ・・・」

☆君は、床に土下座をしたまま震えています。

■父「◎山君、■はあの男子校に通っていた頃から君を本当の友達だと言って喜んでいたよ」

■母「まぁ、側に来て顔でも見てやって下さい」

※■君のご両親も、旧知であり不憫な☆君をその上詰る気持ちにはなれませんでした。

○美「○田さん、何回もお電話を頂戴したのにお返事しなくてごめんなさい。実は、■の病状がやっと安定したばかりで・・・」

※普段穏便な★ちゃんが、先に泣き出した事で○美さんはこの光景を客観的に捉えました。
そして、逆に★ちゃんを“慰める”役割に代わったのです。






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最終更新日  2007年01月09日 21時56分16秒
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