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2007年01月18日
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カテゴリ: ウマく行く恋愛術
(06・5・10から連載中)

入院中の☆君の元に、彼の職場から社長が訪れました。

社長「身体の具合は、どうかね」

☆「ご迷惑をおかけして、申し訳ありません。僕の事は、“自主退社”扱いにして下さい」

社長「・・・」

社長は、警察から☆君について聴取された事や工場中に流れた“自殺未遂を図った”との噂に一切触れませんでした。

ただ、枕元には皆からの励ましの言葉が綴られた手紙類と自主的に集められたお金で彼自身が選んで購入した心尽くしの見舞い品をそっと置きました。

そして、暫くは窓から見え隠れする穏やかな午後の日差しを浴びていました。

社長「今度の事で、僕も改めて自分の経営方針を振り返ってみたんだ。今までは、絶対に手を出さなかった大手自動車会社の“下請け”仕事があってね。いやー、背に腹は変えられんから思い切ってやってみようと思ったんだー。思えば、工場を閉鎖だなんて勿体無いからね」

☆「そうですか」

社長「◎山君も、もう1回僕の元に来てくれないか。口煩いとこだから、今までよりも厳しくなるが」

☆「は、はい!!」

社長「また、一緒に頑張ろう!!皆、待ってるぞ」

こうして、☆君を閉じ込めていた大きな岩の一つが消え去りました。

●紀さんの夫は、この日だけは残業を切り上げて自宅に戻りました。

彼の携帯電話に妻からの「話し合いがしたいので、待っています」と伝言が残されていたからです。

彼は、河の端で一度車を停めこれまでの出来事に対する自らの気持ちを整理しました。

●紀さんの夫「●紀・・・俺が、悪かった。これは、俺の“判断”ミスだった」

※男性は、自らを中心とした“群れ”として家族を捉えています。

今から10年前、妻が突然「働きたい」と言い出した時彼は反対しました。

オトコにとって、“保護を必要とする”妻が危険な外界に出るのは一大事だからです。

しかし、彼は“似非フェミニズム”に汚染された妻から「私は、“人間扱い”されていない」と訴えられたのです。

●紀さんの夫「俺は、●紀の“同意を得て”相互の愛と理解の下に結ばれたはずだ。それなのに、“人間扱いされていない”とはいったいどう言う意味なのだろう」

彼は、“雇われ倉庫長”として遅番・早番をこなしながら“働き者”と評価されていました。

●紀さんの夫「上を見たら限が無いだろうが、妻の衣食住は守って来たはずだ」

彼は戸惑いながら「仕事を持てば、“人間扱い”した事になるのだろうか」と承諾しました。

その後、妻が楽しそうに働く姿を見て「良かった」と判断しました。

働き始めた●紀さんが「友達が増えた」と嬉しそうに話すのを聞いた彼は、それを妻の正確な“現状報告”だと受け取っていました。

その後は、妻の帰宅が徐々に遅くなったり果ては“外泊”を始めても“安全”と看做していたのです。

●紀さんの夫「今なら、まだ妻を支えられる。彼女だって、きっと“反省”しただろう」

ところが、テーブルの正面に置かれた離婚届はすでに押印されていました。

●紀さんの夫「ええ!!」

●紀さんは、能面の様な無表情さですらすらと答えました。

●紀「“協議離婚”と言う事で、私が届けますから」

●紀さんの夫「お前は、それで良いのか。他に、言う事は無いのか」

●紀「勿論よ」

99%離婚は無いと信じていた彼でしたが、苦渋の表情で万が一の事態になったら最後に言おうと胸に仕舞っていた一言を口にしました。

●紀さんの夫「君は、多額の借金があるだろう。俺の貯金も、知らないうちに使った様子だが何なら俺が実家に頼んで・・・」

その時、「感謝してくれる」と信じていた妻が反抗の怒鳴り声を上げました。

●紀「馬鹿にしないでよ!!私が、あなたなんかにお金を恵んで貰う“筋合い”は無いわ!!」

※彼が、本当に自分達の結婚・夫婦生活が粉微塵に崩れ去るのを実感したのはこの時でした。

この瞬間、●紀さんは彼の“群れ”を自ら脱退したのです。

●紀「逆に、私の20年を返して欲しい位だわ!!独身だったら、私の“した事”なんか誰からも責められないでしょ!!」

●紀さんの夫「・・・」

●紀さんは、沈黙した夫を見下ろしてこう思いました。

●紀「オトコって、やっぱり馬鹿なんだわ。私の気持ちなんかこれっぽちも判らないみたいだし自分の気持さえ説明出来ないのね」

※この様なお客様に、azareaは逆に問いかけます。

「そうおっしゃって他人を責めるあなたは、ご自分自身の気持や他人の心がそんなにもお判りになるのでしょうか」

●紀さんの夫「そうか。この用紙は、俺が出すよ。お互い、この団地から出て行こう」

彼は立ち上がりながら、質問しました。

●紀さんの夫「教えてくれ。どうして、俺達は離婚するんだろう」

●紀さんは、優越感に浸りながら答えました。

●紀「あなたが、夫だからよ」

彼の車が視界から消えると、●紀さんは震える手で携帯電話をチェックしました。

昨夜、近況を網羅した“長文メール”を不倫相手の独身男性◎屋さんに送信して以来もう5分置きに見ています。

●紀「こんな時に!!どうしてどうして、お返事が来ないのよ!!」

◎屋さんは、多忙な勤務の間に携帯電話を開けてゾっとしました。

◎屋「な、何だ!!これは」

●紀さんから、数え切れないメール送信と数十分単位での着信が入っていたからです。

◎屋「まずいよ、顧客との個人的な交際なんて本当は厳禁なのに・・・」

※客観性を持たない“オドモ”恋愛は、常に自分の“気分”に雁字搦めになってしまいます。

◎屋さんは、●紀さんからアプローチを受けた時「他に彼女もいないし、いっか」と軽い気分で付き合い始めました。

◎屋さんの美容院は、昼夜から深夜まで営業しています。
これまで、女の子と付き合っても「側にいてくれなぁい!!」と泣き喚かれて振られました。

◎屋さんにとって、“夫のいる”●紀さんはそれ程しつっこく無いのが魅力でした。

それが、鮫の様に牙を剥いてこっちに襲い掛かって来る恐怖を感じました。

●紀「私と、結婚するのしないの?教えて、◎屋さん!!」

●紀「●紀、離婚おめでとーう!!」

●紀さんは、気分を盛り上げようと本当なら◎屋さんの部屋で乾杯するつもりだった800円の激安ハウスワインを独りぼっちの室内でがぶ飲みしました。

携帯電話が鳴ったので、飛び付くと☆子さんでした。

☆子「あははー。ウチの父兄でね、夫を追い出して若いオトコに金ふんだくられて浮気されてオンナへの当て付けに自殺したのがいたわー。あんたも45歳にもなって、馬鹿みたーい」

●紀「☆子さん・・・。き、昨日は“離婚しろ”って言ったじゃないの」

☆子「あれは、一般論よぉ。私なら、しないなー。◎屋さんも、オンナがいるしねー」

●紀「彼は、私が離婚するのを待っているのよ」

☆子「あははー。変った趣味ねぇ。自分の母親位のお嫁さんが、イイんだー」

彼女は、嘲笑うだけ嘲笑うと突然切りました。

●紀「・・・」

そうなのです。
“結婚”を本当に望むなら、彼女は◎屋さんの40代の両親を避けて通れません。





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最終更新日  2007年01月18日 21時33分52秒
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