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(一昨日の続き)『もう一緒に来ないんだろうね、このレストラン。』と羊さんが言いながらドイツ料理店を去った私たち。しばらく会えなくなる前夜は必ず二人きりで食事を楽しむことにしている私たち。*あなたと一緒の時間は素敵でした。*一ヵ月後(二ヵ月後/三ヵ月後)に会えるのが楽しみです。これを確認するために。去年初めて羊さんのご両親とここへ来たとき、私はイタリアへ帰る直前だった。あのとき私は野うさぎの果物ソース和えを食べた。決して安いレストランではない。中華料理店の方が安く済んだのに、羊さんがわざわざこのレストランにしようと言い出したのはなぜか。あんなに鈍感で退屈でロマンチックのかけらもない羊さんがとっても優しくて穏かで素敵に見える最後の夜。いつもいつも最後の夜の羊さんは優しかった。ドイツでも、イタリアでも、日本でも。レストランから家に帰る途中、あんなちょっぴりじゃ物足りないなぁでも美味しいご飯だったからその余韻を残したいなぁ、なんて羊さんが言い出した。だから、日本ではちょっと高級で美味しいご飯の後にはお茶漬けとかラーメン食べるんだけどそれがまた美味しいんだよ、って言ってあげた。(↑私の家族だけ?かなり個人的なことを一般論として 何も知らない羊さんに教え込む私。)そしたら決めた、決めた、決心したよ本当はラーメンを食べたいけれど仕方がないね、って言いながらバーガーキングへ向かった。家へ戻ってから一緒にハンバーガーを平らげて、今で一緒にくつろいだ。ああこれでおなかも満足だねぇなんてのんきなおしゃべりしながら時間が過ぎた。床に就く時間が来て、私たちは支度をしてベッドに入り込んだ。羊さんが私をぎゅうっとした。『アイシュテル。タクサン、ホント。』あったかかった。羊さんが、こぼした。『不思議だなぁ。』って。何が?って聞いた。『不思議なんだ。 ボクはキミをアイシュテル、キミもボクを愛してると言う。 でもボクたちはもう終わりだってキミが言った。 そしてキミは明日日本へ帰ってしまう。 別れると同時にキミが本当に消えてしまうのが不思議だ。 もう隣同士で寝ることもなくなるんだ。』暗がりの中で羊さんがそういうのを聞いて、胸が痛くなった。ふと頭をよぎった。初めて羊さんがメールをくれた2002年。初めて羊さんに会うためにドイツへ飛んだ2003年。ドイツとイタリアをお互いに行き来して、とうとう本当に羊さんが日本に来た2003年~2004年。そしてまた新しい思い出を作る予定だった2005年。一緒に京都へ行こうね、奈良へ行こうね、プラハへ行こうね、アムステルダムへ行こうね。まだ実現していない計画があるのに。本当に全部捨てる勇気は、私になかった。『羊さん、レストランで私言ったでしょう。 私は羊さんのエックスになりたくないって。 他の人に羊さんをとられたくない。』そう言うと羊さん、『冗談かと思っていた。本当に?本当に? じゃぁ、キミはボクの彼女?ボクはキミの彼氏? 本当に?ああ、さとっきーなうれしいよ!!』って言いながらまたぎゅうっとした。これが一番自然なカタチなのかなって思った。気がついたら眠っていた。次の日別れ際に羊さんは私の手カバンに何かを入れた。『万が一暇になったら読んでね。』って言って。だから私も羊さんのポッケに何かを入れた。『大切だから落とさないでね。』って言って。別れのギリギリまで私は泣かなかった。いつもなら別れの一時間、二時間前からぽろぽろ涙をこぼしていたのに今回私はギリギリまで元気だった。飛んだりはねたりしながら羊さんの買ってくれたカカオを振り回し、羊さんに抱きついたり、どうでもいい話をしたり、羊さんの顔のアップ写真を撮ってみたり。羊さん不思議がって時々顔を覗き込んできた。泣き虫の私が珍しく涙をこぼさないから。でもギリギリになって涙がこぼれた。羊さんが『イッヒ・リーベ・デイッヒ』って何度も言いながらちゅうをしてくれた。私はやっとの思いで『ワタシモ』と返した。それ以上何も言えなかった。本当は言いたかった。『あの日はごめんね、でも愛している。』『困らせてごめんね、でも愛している。』『羊さんだけを愛しているから、どこにいても。』でも言えなかった。何も言えないまま、羊さんを背にした。席について、落ち着いてから羊さんが私の手カバンに入れたものを取り出した。手紙とCDロムだった。『(表)ボクの小さなオウジュサン(お嬢さん)へ ハロー、“さとっきーな”(平仮名) 本当は夜中に書きたかったのだけれど、 ボクが起き上がったらまさか起きないと思っていたキミが のどが渇いたって言って ボクに飲み物を持ってこさせたからできなかった。 さあ急がなくっちゃ。今君はシャワーを浴びている。 いつも雪がキミを避けるみたいでごめんね。 去年も今年もちょぴっとしか降らなかったね。 きっとキミが“熱い”女だからだろうね。 誰もキミに危害を加えず、邪魔をすることもなく キミが心地よいフライトで日本へ帰れますように。 たとえば変態オヤジとか赤ん坊とか。 いくら私でもそんなに頻繁に変態オヤジには遭遇しない。 昨夜キミがボクの彼女にもう一度なりたいって言ってくれて・・・・ ボクは本当に嬉しかったんだ。 もしかしたらそう見えなかったかもしれないのだけれど 本当に、本当に、本当に嬉しかったんだ。 タクサン! キミが卒業するときに日本へ行けたらと思っている。 でも仕事次第なんだ。休暇の計画がちょっと今立てにくい状況なんだ。 だから絶対にいつとは今いえないけれど、 春に行きたいと思っている。 でも、●●●●(私の住む市)にはもう一度行く。 必ず行く。それは絶対確かだ!!! キミがまたここに来てくれて嬉しかったし楽しかった。 一秒一秒が楽しかったし、 ボクはキミのようなユニーク(変わったと言うべきか)彼女を持って 本当に幸せ者だと思う。 キミが微笑んでくれたすべての瞬間がボクを幸せにした。 今度の冬にキミがここに来るときには、 もっと雪が降って一緒に雪だるまを作れるといいね。 イッヒ・リーベ・デイッヒ、アイシュテル、タアアアアアアアクサン! あいしてる(平仮名) (スノウマンの絵)(スノウウーマンの絵) 男と女の違いはわからない。同じに見えた。 (ハートの絵)(りんごの絵) イッヒ・リーベ・デイッヒ!! ヒチュジ君より』 羊さんが昨日買ってくれて、私が何度もいらないと言い張った羊のまくらを抱きしめて、泣いた。CDロムの中身は、日本に来たときに羊さんが使い捨てカメラで撮った写真たち。「別れる男との思い出の写真は欲しくない。」と私が言い張ってもらうのを拒み続けていたものを、朝あわててコピーしてくれたのだろう。もし卒業に間に合わないにしても、また日本に来ると言ってくれた羊さん。困らせてばかりでごめんね。でも、いつもそこにいてくれてありがとう。バレンタインには麻辣仙人送るからね。(注)麻辣仙人:TOHATOの新製品スナック。 「坦々麺風シビレ麺」 「うまさピリピリ四川風じゃ!」と書いてある。 さとっきーなのお気に入りに追加された商品。
2005年01月23日
(昨日の続き)・・・と行きたかったのですが、昨日とても貴重なコメントくださった方々がいらしたので、ここでお返事かねて私の意見など述べたいと思います。***************************【なぜ悩むのでしょう】羊さんは確かに私に会いに日本に来ました。イタリアに居たときにもイタリアに数回来ました。なんでかって言えば単純に私に会いたかったからでしょう。なんで私が受け入れたかといえば単純に私も羊さんに会いたかったからです。私は二年前に日本からドイツに飛びました。イタリアにいたときもドイツに飛んだし、つい先月も飛んできたばかりです。なんでかって言えば単純に羊さんに会いたかったからです。なんで彼は受け入れたかって言えば単純に私に会いたかったからでしょう。それなのに何で悩むんでしょう。悩まずにすむものならば悩みたくない。そのエネルギーを他のものに費やしたい。でも悩むんです。私と羊さんの関係は会ってセックスするだけの関係ではありません。だからこそ悩みます。私たちの間には感情が存在します。錯覚かもしれないけれど、「愛」って言う感情が存在します。その辺の大学生がしてる恋愛と同じことしてるから悩みます、ときには。セックスするだけのために会っていれば別に悩む必要もないし、泣く必要もありません。羊さんもセックスしたいだけなら私に人としての道を私に説いたり、(お坊さん?)私の身の安全を思って防犯スプレー送ってきたり、私の健康を考えて(?)魚の缶詰送ってきたりしないでしょう。【(なぜだかはわからないけど)日本女性について】>世界中のどこの国に日本女性ほど外国人男性に対して>寛容な態度を取る女性がいるでしょうか。知りません。よく意味もわかりませんし、話のつながりも見えません。勉強不足ですみません。でもそれって、「世界中のどこの国にさとっきーなと言う日本女性ほどに 外国人男性である羊さんに寛容な態度をとる女性がいるでしょうか」ってことでしょうか。どちらかと言えば私ワガママしたい放題で羊さんの方が困っていると思うのですが。多分羊さんも大きくうなずくと思いますよ。ドイツで、『脂っこい西洋料理は絶対食わん。』『つまんないドイツのテレビは見たくない。』『イモはいらん。』と言って困らせたこともありますが。いやぁ、光栄だなぁ、私そんなに謙虚な女に見えるのかなぁ。ちなみに羊さんは日本で『イモを食わせろ。』『絶対もう魚は食べない。』『米は飽きた。』なんて言いませんでしたけど。【(日本)女性としての私】(1)私が羊さんに日本語学習を強要しないことがプライドのない「不作為行為」であるのなら悲しいけれど私はプライドのない日本女性なのでしょう。それでも私は羊さんに日本語学習を強要しません。したくありません。羊さんがもし日本語学習をしたいのなら、彼の意思で始めて欲しいのです。私がやれというからやる。それがきっかけでも構いませんが、強要はしたくありません。私の強要で動くようなロボット男はいりません。それでも羊さんは、昨年日本へ来て、ドイツへ帰るときに手渡してくれた手紙の終わりに、「ぼくわさとっきーなおあいしてる」とひらがなで書いてくれました。んじゃ~遠慮なくノロケマス。可愛いでしょ????そりゃ感動モンでしたよ。あんなに日本と縁のない男が一生懸命私のような女のために平仮名書いたんですから。(2)私に会いたいのならせめてビジネスクラスの往復航空券を送ってこいなんて私は言いたくありません。エコノミーでもイヤです。国内での新幹線の乗車券でもイヤです。プレゼントされたり申し出を受けるのならいいのですが自分からそんな高慢極まりないこと、よっぽどのことがない限り言えません。男にモノを買えと言うことほど女性としてプライドのない行為はないと私は思っているので父親以外には滅多やたらに頼みません。日本人とかドイツ人とか関係なく。そんなこと言って往復航空券もらってのこのこドイツに行くのなんてデリヘルみたいでいやです。私は羊さんのデリへル嬢ではないのでそんなことしません。羊さんの気持ちを尊重して、自分の意思で、自分の調達したお金で航空券を確保して行きたいのです。往復航空券を送れ、なんて言うことは経済事情がどうのこうのと言う以前に、相手がどこの国の人でも失礼な気もします。『あなたが会いたいって言って航空券まで送ってきたから わざわざ会いに来てやったわよ。』『あなたが会いたいって言って、私も会いたいから 航空券を見つけて、海を越えて会いに来ました。』と言うのではどちらが愛でしょうか。心の中の本音は人それぞれ色々あるでしょうけれど。羊さんそんなにリッチマンじゃないです。だから羊のまくらくらいが限界です。悲しいですね~。でも羊さんにもらったものは全部宝物ですよ。ちなみに羊さんが私に同じことを言ったらどうなるか?『イモ畑でくたばってしまえ。』と言ってキレるでしょう。だから、相手にも言いません、そんなこと。(3)完全にこの男をコントロールしてやるくらいの気持ちで付き合いを楽しむことは私には残念ながらできません。私には奴隷なんて必要がないのでこんなこと思いません。こんなことを企んで私に近づく男も御免です。もちろん自分の意のままにならないとイラつくこともあります。でも自分と同じ人間じゃないのだから仕方ありません。男を完全にコントロールしたいって思ってる女性がいても私は別に構いませんよ。私の人生じゃありませんし、私の恋人じゃありませんし、その人なりの恋愛なんでしょうから。世の中色んな恋愛の形があります。楽天仲間からも私は多く学んでいます。【“外国人男性”である羊さんと“日本女性”である私】時々お叱りのコメントを頂きます。「日本女性」として私は「外国人男性」に毅然とした態度をとらなければいけない、とか、「日本女性」として私は「外国人男性」にホイホイ付いて行くようではいけない、などなど。数ヶ月に一回くらいあるんです。最初はビックリしてショックも受けましたけど、今はけっこう平気です。なんで私がそんなこと言われるのかよくわからないのですが、ま~確かに羊さんは「外国人男性」だし、私は「日本女性」だけれども。困るのは私と羊さんがなんの感情もなしに付き合ってるって決め付けられたり、私が羊さんと付き合う理由は羊さんが「外国人男性」だからって決め付けられること。いや、自由ですけど、何を思おうと。そんなに「外国人男性」が欲しいなら、私ドイツのあんな辺鄙なところに生息している羊さんなんて忘れて、六本木にでも通っています。羊さんも「日本女性」とエキゾチックな夜を楽しみたいだけなら、デュッセルドルフで適当な日本人の女の子ひっかけて、私とも一回、二回会って終わりにしたでしょうね。いや、もしくは他の日本人の女の子のペンパル探して、ドイツまで会いに来てもらうって手もあるかもしれませんね。羊さん日本人の女の子にカッコいいって言われてたし、イタリア人の女の子にもカッコいいって言われてたから、多分そんなことは簡単にできるでしょうね。でもどういうわけか泣き虫日本人美少女(美が少ない女)に出会って、早三年。(↑私。)もっと美の多い女が近場にたくさんいると思うんですけど、何もしないし、したくないんだそうです。その意味では、本当に「通りすがり」さんがおっしゃるとおり、羊さんって可哀そうな男ですねぇ。うぷぷ。伝えたら、本当に可哀そうだって自分で言ってました。***************************と言うわけで、私に羊さんへの愛を再確認させてくれてありがとうございます。(ぺこり)****************************【おまけ】私たちが羊さんの町を一緒に歩くときは美男美女なもんでみなさん振り返ってくれます。軽くスター気分です。日本でも同じです。私の住む町でみなさん振り返ってくれます。ここでもスター気分です。ときどき私たちカップルに見られません。不釣合いすぎて。(笑)美女と野獣と言うか、野獣と美男状態。私がチビで美少女(美が少ない女)なもんで、長身でややカッコいい(中身はイモのくせに)羊さんとは合わないみたいです。むか~しケルンで羊さんと追いかけっこしてたら、アジア人の少女がドイツ人男にいじめられてると勘違いされて、変なお助け集団の子供達に私は保護されました。(オイオイ!)『ドイツ語はわかりますか?』『どこへ行くんですか?』『大丈夫ですか?』『あの男の人(←羊さん)のことをどう思っているんですか?』と正義感の強い子供達が私を助けてくれました。驚きました。私は羊さんに拉致でもされると思われていたのでしょうか。それくらいに不釣合いな私たちだそうです。
2005年01月22日

(昨日の続き)羊さんと最後の日の朝、外を見ると白かった。湘南育ちの私はおおはしゃぎで身支度整え、羊さんと一緒に外へ飛び出した。雪の上に足跡を作るのが嬉しくって、待ちに待った雪がやっと降ってくれたのが嬉しくって、とにかくおおはしゃぎだった。↑湘南育ちは雪がものめずらしい。 両親が札幌にいるものの、寒さに弱いので滅多に冬に上北しない。 足跡をつけて遊ぶさとっきーなの姿を羊さんがパチリ。しばらく歩き回った後、おなかが減ったので町のカフェで朝食をとった。まっずい玉子焼きがあって吐きそうになった。さすがドイツだと思った。その後町の中を一緒に散歩した。羊さんが急に、『明日帰っちゃうんだね、寂しいなぁ。』って言うから、泣かないって決めてたのに切なくなって涙がこぼれてしまった。泣かないって決めてたのに涙が止まらなくなってしまったので羊さんが珍しく黙ったままぎゅうっとしてくれた。それでも悲しそうな私を見て、羊さんが一緒にお店に行こう、と言い出した。どこへ行くのかと思えばデパートのおもちゃやだった。『前に一緒に来たときに、オリバーカーンの人形欲しいって見てたよね。 明日キミは日本へ帰ってしまうし、プレゼントする。』って言い出した。『いらない、いらない。絶対にいらない。 欲しければ自分で買う、いらないから、絶対いらない!』と言い張った。羊さんの手を振り払って店内の別コーナーまで小走りで逃げた。羊さんすかさずに追いかけてきた。『じゃ何がいい?この象のぬいぐるみ?猿のぬいぐるみ? それともこの自動車がいい?』『いらーん!何もいらん! 元彼氏になる男から今さらなにももらいたくない!』『わかった、これがいい。 この羊のまくらがちょうどいい。 柔らかくって気持ちいよ、ほら。 明日飛行機の中で一緒に寝れるよ。 去年のバレンタインにあげた羊のぬいぐるみと兄弟だから 片割れに会いに一緒に日本に行きたいって言ってる。 さとっきーなと一緒に日本に行きたいって言ってる。』『アホか。』って言って私は先にエスカレータに向かって歩き出した。羊さんあわてて会計済ませて追いかけてきた。『これ、キミの。』って言って羊のまくらが入った袋を手渡してきた。『いらん。自分で使ったら?』と言って拒んだ。家に帰ってからもまた羊さんが私に羊のまくらを渡そうとする。『いらないってばー。自分で使うか次の女にあげれば?! 私絶対そんなもの持って日本に帰らないからー!』『ボクはキミのためにこれを買ったんだ。 これをあげる女の人はキミだけだよ。 方割れが日本で待ってるから、持って行ってあげて。』羊さんちょっと悲しそうだったけれど、諦めた。その後の記憶があまりないけれど、なんかあったかかったような。『アイシュテル』って羊さんが言うからまた泣いた気がする。でも絶対に今度の今度は気持ちを変えないんだって思った。でも。羊さんの彼女をやめるということは、もう羊さんにもう会わないってことで、羊さんにベタベタすることも当然できないってことで、羊さんに悩みを抱えて泣きながら夜中に電話することもできないってことで羊さんから毎日意味のないような短いメールも携帯に来ないってことで羊さんのつまらないジョークで怒ることもなくなるってことで羊さんが・・・他の女が羊さんに近づくことを許可するってことだ。悲しいけれど、これが人生だよ、って自分に言い聞かせた。なんで別れたいって言い出したんだっけ?ああ、気持ちが伝わらないからだったね。母国語が違うからとか、育った国が違うからとか、なんだか色々考えたけれど私結局羊さんのことどう思っているんだっけ?嫌い?もう顔も見たくないほどに嫌い?自分の気持ちが伝わらないことばっかり考えて、羊さんの気持ちって考えてあげたことある?でももう考えたくないから、考えるのやめた。最後の夜だから、何か外でご飯を食べようと言うことになった。本当は初めてのドイツ訪問での最後の夜に行った中華料理レストランへ行こうかって言ってたのだけれど、どういうわけか羊さんやっぱり違うところへ行こうって言い出した。だから、今回まだドイツ料理を食べていないから、ドイツ料理屋はどうだろうということで、去年羊さんのご両親が連れて行ってくれたレストランへ行くことになった。羊さんはいつもみたいにマルツビア。私はいつもみたいにミネラルウォーター。乾杯をした。『ボクの“元彼女”に、乾杯。』って羊さんが言った。“元彼女”って言葉がやたら私の中で響いた。“エックス”って・・・やだな。なんだかわからないけれど胸が痛くなって言葉を失った。また私が涙を流すから、羊さん、ちり紙で私の頬を伝う涙をぬぐいながら『ボクたちの最後の夜だから、泣かないでね。 最後の夜だから笑顔をいっぱい見せてね。』って言った。歯を食いしばって、泣くもんかって涙を止めた。食事が終わってからおしゃべりをしていた。一緒にしたスケート楽しかったね、とか雪があまり降らなくって残念だったね、とか他愛もないおしゃべり。ああ、いつもこうだったらよかったのにね。でもいつも平和なカップルなんてありえないか。ぶつかることが多いのはそれだけ本音を言い合ってるからなんだ、って羊さんがずっと前に言ってたような。自分の気持ち言葉にしても伝わらなかったり、伝わったように見えても伝わってなかったり、伝わってないようで実は伝わっていたり、人の気持ちって見えないから本当に難しい。言葉で全てが通じるわけでもないけどやっぱり言葉は大切で。突然羊さんが私の手をとってこう言った。『日本にまた行くから。何が起きても、絶対に。』会いに行く彼女がいないなら日本に行くことはないし、行かないってあれだけ言っていたのに、絶対にまた日本に行くから、と宣言した羊さん。驚いて、『でも、私は明日日本に帰るし、彼女じゃなくなるんだよ?』と聞き返した。『それでもキミに会いに行きたいから。 絶対に日本に行くから。』羊さんは言い切った。彼女じゃなくなる女に会いに行くために貴重な休暇をつぶして、700エウロも航空券のために払うなんて尋常じゃない。私ならどうでもいい男のために、貴重な休暇をつぶしたくないし、お金だって7エウロだって費やしたくない。羊さんは、嘘をつかない。それを知っているから、この言葉の重みを感じた。しばらくして、羊さんに伝えた。指文字で、羊さんの手のひらにこう書いた。『ワタシ アナタ ノ モトカノジョ 二 ナリタクナイ。』羊さん、微笑んで、『選ぶのはキミだ。彼女の席は空いている。』って言った。『じゃぁ、彼女になる。』って言った。二人とも笑いながら、レストランを後にした。何も特別じゃない平凡な夜がこんなに幸せに感じるなんて。『もう一緒に来ないんだろうね、このレストラン。』って羊さんがつぶやいた。
2005年01月21日
(昨日の続き)かくして私は「脱彼女宣言」をした。(「関白宣言」ではない。)きっと私が今よりドイツ語が上手に話せたってあの子はありがとうのひとことも言わなかっただろう。きっと私が今よりドイツ語が上手に話せたって羊さんのドイツ語にはおっつかないんだろう。きっと私が今よりドイツ語が上手に話せたってこの孤独感は100%消えるものじゃないんだろう。きっと私が今よりドイツ語が上手に話せたって「男」である羊さんに私の気持ちは伝わりきらないんだろう。だったら諦めるべき。だったら考えるのをやめるべき。だったら頑張るのを少しやめるべき。もうちょっと割り切ればすむのにねぇ。『羊さん、私は悲しいよ。 何を言っても、何を何語で言っても 羊さんとは会話にならない気がする。 一番肝心なところで。 映画の好みが違うとか、笑いのツボが違うとかじゃなくって、 私たちってきっと合わないんだろうね。 楽しい時間もいっぱい過ごしたけれど、 私疲れちゃったなぁ。』って寝床でつぶやいた。羊さん言葉が出なくって、どうしていいかきっとわかんなかったんだろうなぁ。『キミはきっと疲れているから、 いろんなことが起こって混乱しているから、 だから今冷静に考えられないんだ。 一晩眠ればきっと世界は変わって見えるから。 だから、おやすみ。』となだめられた。この台詞にもなんだかがっかりして、私何してるんだろう、ここで?って思うと余計泣けた。気がついたら朝になってて、私はベッドから抜け出して居間のソファに腰掛けた。私が寝床からいなくなったもんだから、羊さんも私を追いかけて居間まで来た。隣に腰掛けて、羊さんつぶやく。『落ち着いた?まだ同じ気持ちでいる?』ボサボサの頭をしたまま答えた。『落ち着いているけど、気持ちは変わっていないよ。 もう伝えることもないよ。 昨日私は言いたいこと言ったから。』二人とも身支度を整えたあと、しばらくぼーっとしていた。ふと外を見ると晴れていたので、一緒に公園へ散歩に行くことにした。二人とも黙ったまま小一時間の散歩は続いた。何を話していいかわからないと言っていた羊さんがこうこぼした。『じゃぁ、春にキミに会いに日本に行かない方がいい? ボク・・春には多分また休暇が取れるんだよ。 でも行かない方がいい? もし・・ボクたちこのまま別れてしまうのなら。』『・・・もし日本に来たいなら来て欲しい。 たとえ羊さんが友達だとしても、 私は羊さんと一緒にまた横浜に行きたい。箱根に行きたい。 新宿に行きたい。まだ行ったことのない京都に連れて行きたい。 綺麗なお寺、綺麗なお城、綺麗な舞妓さん。 まだ羊さんの見てない素敵なものたくさん日本で羊さんを待ってるよ。 でも私が彼女じゃないなら日本には行かないって言ったの、 羊さん、あなただよ。 だから、全部あなた次第。』『ボクが日本に行きたいって思うのは、 ヨコハマやハコネやシンユクやキョォトがあるからじゃなくて、 日本がボクの彼女の国で、ボクの彼女がそこにいて、 ボクの彼女がボクと一緒にいてくれるからなんだよ。 一万キロ越えてでも会いに行きたいって思えるほどに ボクはさとっきーなをアイシュテルからなんだよ。 去年初めて日本に行ったときも同じ気持ちだった。 それでももうボクたちはダメなの?』 こんな会話をして、家に帰った。遅めのお昼ご飯を一緒に作って食べて、くつろいだ。時間がすごくゆっくり流れて、あまりにも平和で、ふとした瞬間に今日明日限りで会えなくなるなんて信じられないほどだった。羊さんが私にすりよってこう言った。『ボク、苦手なんだ、外国語って。英語が精一杯だ。 キミは語学の才能に長けているから羨ましい。 イタリア語にドイツ語までやるなんて僕には考えられないことだ。 そりゃ何ヶ国語もできたらいいだろうって思うけれど、 ボクって本当に語学の才能がないんだ。 キミと違ってボクはそんなに賢くない。 だからこの職業を選んだんだ。 アカデミックなことができないから。 キミはドイツ語が随分できるようになった。 話し言葉は苦手だって言うけれど、読み書きができる。 それに比べて僕は日本語の読み書きすらできない。 キミはひとりでドイツを歩き回っても問題ない。 でもボクは日本で一人になったらもうお手上げだ。 ボクはキミの努力に依存しきっていた。 日本語ができたらいいなぁって思う。 キミと日本語で話せたらいいなぁって思う。 ボクもう少し頑張ってみるから。 今度日本に行ったときにはキミの代わりにレストランで注文するから。 だから、もう一度考えてくれる?』『あなたはすでにドイツ語を話してる。英語だって話してる。 人間ね、一ヶ国語話せれば他の言葉も話せるんだよ。 ただそういう環境にいるかいないかだけ。 もしそういう環境にないなら、そうなる努力をするかしないかだけ。 大半の人がする必要もなくいからしないだけで、 本当は誰にでもできることなんだよ。 私にドイツ語の読み書きができるなんて、 大学の研究で必要だったのだから当たり前で そんなことは私に才能があるとかないとかって問題じゃない。 羊さんが頭悪いなんて思ったことない。 むしろ頭のいい人だと思って付き合い始めたんだから。 頭の悪い男とは私付き合わないもの。 もう日本語もやらなくていいんだよ。 やる必要がないんだよ。 彼女いなくなっちゃうんだから。 泣き虫でちびっこくて 寿司ばっかり食べたがる彼女はもうすぐいなくなっちゃうんだから。 もっと素敵なひといるんだから。 でもレストランで注文してくれるなら嬉しい。』『ボクには確かに余計な知識はたくさんあるかもしれない。 でもアカデミックなことは苦手だ。 キミはユーラ(法学)を勉強してていつも小難しいつまらない話をする。 ボクはそれを聞いてもちんぷんかんぷんなんだ。 泣き虫でもちびっこくても、寿司を食べてても、 それがキミなら他の誰でもないキミがいいのに。 悲しい。』 羊さん、悲しそうな顔をしてまた黙ってしまった。 羊さんなりに、私が二人の間に言葉の壁があるから悲しんでるって考えて言ってくれたんだろう。でも言葉だけじゃないんだよなぁ。男と女って、男と女ってだけでもうお互い外国人同士みたいなものだ。どうやったら伝わるんだろう、なんてことを考えることすら疲れてしまっていた。伝える気力もなかった。ただ悲しかった。すごく寒い夜で、『明日は雪が降りそうだよ。 さとっきーなが待ちに待った雪が降りそうだよ。 雪が降ったら一緒に雪の中を歩こうね。』『積もるかなぁ。積もるかなぁ。 雪だるま作れるかなぁ。雪合戦できるかなぁ。』なんて言いながらその日は普段どおりアイシュテルを言い合って床に就いた。でもやっぱり心の奥底が痛くって、せつなくって悲しくって涙がまたこぼれた。それを感じた羊さんは『ボクたち、愛し合ってるから一緒にいるべきなのに。』って言った。ああ、何度聞いただろうこの台詞。でもその根拠はいつも曖昧で、愛し合ってるからってだけ。愛し合ってる愛し合ってるって、愛自体が錯覚みたいな存在だから私には唯一かつ確固たる根拠にはなりにくい。でもそれ以外の理由なんて見つからない。錯覚を信じるか否か、ってところか。自分の気持ち次第、ってところか・・。神がいるもいないも自分次第・・ってのと似ているのかな。
2005年01月20日
羊さんと私の性格や価値観はかなり異なる。それゆえにぶつかり合うこともかなり多く、おそらく標準的ハッピー・カップルの平均以上に喧嘩をする。ちなみに私は昔の恋人たちとも結構激しく喧嘩をしてきたので、多分私の喧嘩っ早い性格も関係しているのだろう。羊さんはとっても我慢強い。と言っても全てにおいてではなく、恋愛関係においてである。だから恋人と喧嘩をしてもそれで終わりにするなどとは考えず、そこから相互理解を深めこれからの関係に生かしたい、と考えるとってもポジティブ派。一方で私は喧嘩をするとかなり興奮して、もうこんな奴とは一緒にいられない、いたくない、とすぐに思ってしまう、ネガティブ派。ワガママ、とも言う。付き合って一週間、二週間ですぐに私は「別れた方がいいのでは」発言をした。それに対して羊さんは冷静な分析とともに私たちがこれからいかに素晴らしい関係を築き上げる可能性を秘めているかと言うことを説明し、私を説得させた。何度となくそんな喧嘩や言い合いを繰り返してきた私たちだけれども、いつも羊さんの説得で持ちこたえてきた。今回のドイツ滞在である日私は考えた。日本語ができない羊さん。日本語を勉強していない羊さん。ドイツ語の下手なさとっきーな。ドイツ語勉強してるくせに下手なさとっきーな。急に悲しくなった。知り合って三年近く経って、随分お互いの間の距離が縮まったように感じていたけど、突然その間の距離は百年かけても縮まない気がした。言葉のせいで。私は二度の留学経験があるから、言語を習得するのにいかに時間がかかるかを身をもって体験している。そして外国で外国人として暮らすことの辛さも体験している。得るものが大きい分、辛いことだってある。羊さんに高いレベルの日本語を要求することは実際問題不可能に近い。だとしたら私がヘナチョコなりに勉強してきたドイツ語力をせっせと磨き上げる方が現実的である。だから、せっせと再学習始めてみた。それでも羊さんの地元の友人たちとボーリングに行った帰り、みんなで一緒にカフェに行って、スムーズに友人と話をする羊さんを見て途方に暮れた。あの域に達するまでの時間と労力。英語と同じ。イタリア語と同じ。ああ、改めて果てしない。それだけだったら慣れているからまだよかったのだけれど、羊さんの友人たちってすごく閉鎖的なので私はそういう空気を敏感に感じ取ってしまうのでそっちの方が辛かった。楽しそうにおしゃべりする女の子たち。でも、私には一言だって触れてこない。ああ、この孤独感。羊さんの仕事仲間の誕生日会ではいろいろな人がフレンドリーで英語なりドイツ語なりイタリア語なりで話しかけてくれたのに。女性も、男性も。仕方ないかな、羊さんの同僚は都会で働いている人たち。羊さんの地元の友達たちは田舎にいっぱなしの閉鎖的な人たち。日本になんて絶対に行けないような人たち。日本になんて興味のないような人たち。日本料理店に行っても怖くて何を食べていいかわからないような人たち。たとえそうであっても、私から積極的に話しかければいいことなんだろう。でも私は私と目すらあわさない人に話しかけたくない。一緒に日本料理屋に行って、怖いからって急に食欲がなくなってほうれんそうのゴマ和えしか頼まないような人に話しかけたくない。羊さんの友達だからって、羊さんの友達の彼女だからってって理由だけで無理に私は友達になりたくない。意地っ張りと言われればそれまで。勝手に孤独に浸っていればいいのだ。でもやっぱりそんな人たちになんで私が道化師装って話しかけなきゃいけないわけ?話す義務もないんだから、話さない。話しかけられればもちろん答える。でも自分からは話したくない。そう思った。こんなのはほんの数時間のことだから、我慢してた。でも私の我慢が限界に到達してしまうきっかけになったことが起きてしまった。カフェでメニューを見合う私と羊さん、その他大勢。ふと気がつけば私の隣にいる女の子の手元にメニューがなかった。気を遣って私はビッテ・シェーンと言いながら羊さんが注文するものを決め終わったときに彼女にメニューを手渡した。自分はまだ何を決めるか時間がかかりそうだったので、彼女に先に見せてあげようと思ったから。彼女は何も言わずにメニューを見始め、何も言わずにメニューを返してきた。第一段階。これは何なんだ?せめてダンケの一言を言ってくれればいいのに。ただでさえ落ち込んでるときに、これはますます私を落ち込ませた。こんな無礼極まりない女ですらドイツ語をスラスラと話し、女の子達と話をする。こんな無礼極まりない女ですら羊さんと同じ言語を共有している。私って何なんだ。考え出すとどんどん悪い方向へ行くのが私の悪い癖。英語でも苦労した。留学時代に辛い思いをした。今でこそ日常生活でも専門書講読でもさほどの苦労はないけれど、それに至るまで時間ってどのくらいかかったっけ?10年間も英語やっているけれど、今でもネイティブの流暢な英語を聞いたり、論文を見せてもらうと落ち込む。イタリア語でも苦労した。イタリア文化会館にせっせと通い、イタリアで生活したけど、最初の一ヶ月とか二ヶ月なんてはっきり言ってイタリア人と会話なんてそうそうできなかった。今でこそイタリア人と日常会話を楽しみ、難しくない一般的書物であれば読むことができるけれども、イタリア人の友人が流暢にイタリア語で話し、難なく刑事訴訟法の本を読んでいるのを見るとかなり落ち込む。これからまたドイツ語でも同じ苦労を味わうのは目に見えている。嗚呼。嗚呼。嗚呼。彼女は私が日本人だから嫌い?彼女は私のドイツ語が下手だから嫌い?この女の子たちは私が外国人だから怖い?だから仲間に入れたくない?どんどん落ち続ける私に気がついた羊さん。心配してこう言った。『どうしたの?何かあったの? みんながドイツ語だからいやだ?』第二段階。これを聞いて私、限界になった。みんながドイツ語話しているからとかそんなんじゃなくって、そんなことは最初からわかっていることで、百も承知でここに来ているわけで。恋人が隣にいるのに孤独感がつきまとい、恋人はちっとも私の気持ちがわかってなくって。なんだかわからないけれどすごく嫌な気持ちになって、目に涙をいっぱい浮かべて羊さんにトイレの場所を聞いてトイレへ駆け込んで泣いた。忘れてた、羊さんがドイツ人だってこと。忘れてた、羊さんがドイツで生まれ育ったってこと。忘れてた、羊さんがドイツ語を話すってこと。忘れてた、私たちって全然違う二人だってこと。泣いて、泣いて、泣きまくった。英語だとかドイツ語だとかイタリア語だとか、もう疲れた。いつも頑張ってきたつもりだけど、もう疲れた。法学部行っても、刑事訴訟法なんて社会で役に立たない法律やっても役に立たない。大人しく債権法とか会社法をやっておけばよかったのに。イタリア憲法とかイタリア不法行為法とかイタリア刑事訴訟法なんて一体いつ役に立つって言うんだ。大人しく欧州法だけ取っていればよかったのに。ああ情けない。自分で苦労の道を選んで嘆いている自分が情けない。でも一番悲しいのは、羊さんに私の悲しみが伝わらないこと。しばらく泣いた後、心配した羊さんがトイレまで迎えに来てくれた。結局帰ることになって、私は羊さんに告げた。『羊さん、もう私羊さんの彼女やめたいです。』って。
2005年01月19日
羊さんの親に会うのってあまり好きじゃない。今回も会わなくちゃいけないことが行く前からわかっていたのでただでさえ憂鬱なドイツ行きが本当に憂鬱なものだった。会えば歓迎してくださるご両親だけれど、彼らが去年の羊さんの来日の際にもたせたお土産は『トスカーナ』の写真集。『トスカーナ』の美しい写真が延々とドイツ語で説明されている、なんとも微妙な贈り物だった。もちろん読破どころか一ページだって読んでいない。今回食事会の前に実家でお茶をしているときに、私の両親へのお土産があると言い出したご両親。私には何もくれなかったけれど、札幌に住む両親へお土産をくれたのだ。私はお土産持ってったのに。なんで?しかもこのお土産って超かさばる。見るからにでっかい包み紙で、両手で抱えなければならないものだった。さらに『壊れやすいから気をつけて。』と母親が言い出した。壊れ物を外国人へお土産にするってどういうこと?私、少なくとも半日は飛行機に乗るんですよ?しかも、両親札幌に住んでいるんですよ?神奈川に帰った後にさらに札幌に送れと?一体何をもらったかと言うと、でっかい皿(スパゲッティ皿がちょっと大きくなった感じ)に、卵形のオブジェがのっかったもの。一体これで何をしろと言うのだろう?用途、不明。どうやらロウソク入れたり、お香を入れたりするものらしい。でもこんな割れ物、しかも箱に入っているわけでもないのに一体どうやって持って帰れというのだろう。私が外国から来た外国人だという意識がないのか?それともただの嫌がらせか?でもって私へのお土産はなしだ。(↑これが一番気に食わないらしい。)食事会は普通に終わった。ちなみに今回はインド料理レストラン。ドイツでインド。ドイツでインド。ドイツでインド。ドイツでインド。ドイツでインド。ドイツでインド。ドイツでインド。ドイツでインド。ドイツでインド。ドイツでインド。でも席順が微妙で落ち着いてご飯を食べられなかった。羊さん父、長男、長男の恋人と並び、その反対側には、三男、羊さん、私、羊さん母。羊さんの母がしっかり横で監視。それなのに羊さん全然気にしないで私のオケツに手を回す。羊さんのお母さん私に質問しまくり。『卒業後は?将来何をしたいの?どうするつもりなの?』一日で同じ質問を5度くらいされた気がする。お母さんは、私にゆっくりなドイツ語か英語で話しかけてくる。でも私は全てイタリア語で返答する。別にドイツ語で返してもいいけど、やっぱり楽な方を選んでしまうダメな私。お父さんは斜めの席から私にイタリア語であーだこーだ説明する。羊さんはそれを聞いて『今俺の父さんなんて言ったの? 今母さんにキミは何て言ったの?』と英語で聞いてくる。家族みんなは基本的にドイツ語で話をする。長男は私が質問をすると気を遣って英語で答えてくれる。ちなみにこのだんご三兄弟で一番のイケメンは羊さんではなくって三男である。はっきり言って三男と付き合いたい。そして去年のクリスマスの時には彼女がいたけれど、今現在フリーである。さて家に帰って床につく頃には私はグッタリだった。それなのに羊さんは『さとっきーな、今日はすっごく楽しくって素敵な日だったね!』と嬉しそうにベッドにもぐってきた。そりゃあんたは楽しいだろうよ、と思った。そしてふと思った。羊さんが日本語できたらいいのに。羊さんがせめて日本語学習者だったらよかったのに。そうしたら私達の今の関係って大きく変わるはずなのに・・って。これが後々私たちの間に大きな溝を作るのだった。(続く)
2005年01月18日
羊さんの友達とボーリングに行った。隣のレーンには2カップルとあぶれ男が一人ボーリングを和気藹々楽しんでいた。私は156cmと決して長身ではない上に、腕力とか握力とか肉体的な力が全くないに等しい。ちなみに体育の成績はダントツで悪かった。したがってボーリングの球もできるだけ軽くないと重さにやられて自分が突っ込むことになりかねない。だから黙々と軽い球を探していた。すると隣のあぶれ男が球を探す私を手伝ってくれた。『いくつくらいのがいいの?』『エット・・・8クライ デス。』『ほら、あった。はい8番だよ。』と探し出してくれた。さとっきーなこういう青春系の出会いに弱い。そう思い込むとこのあぶれ男がすっごく可愛く見えてきた。だんだんすっごく気になってきてしまって、かなり目で追ってしまった浮気女さとっきーな。彼もこちらを見ているのでさらにうれしくなって、羊さんの膝の上に座るのがイヤになった。(↑付き合ってると思われたくなかった。)でも羊さんは私のプレイパートナーだったし、すぐにまとわり着いてくるから避けられなかった。ああ、彼に人の女と思われてしまった・・・。いやだ、いやだ、いやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!(↑最悪な彼女。)でもそれでも羊さんの注意がそれているときに目が合うとウィンクをしてくれた彼。せめて名前だけでも知りたい・・・。私がドイツ語に流暢ならば羊さんの目を盗んでもっと話しかけただろう。もしくは羊さんと同伴じゃなければブロークンドイツ語でもバリバリ話しかけただろう。でも私の横には常に羊さんが・・・・・!!!!!!!邪魔だ。邪魔だ。邪魔だ。本当に邪魔だ。あの時羊さんさえ居なければもしかしたら私はこの青年と恋に落ちて、このホームページも、『ボーリング場で知り合った彼との色々♪』てな具合に変わっていたかもしれないのに。フリーページには『私と彼のボーリング・ストーリー』『彼が私の心にストライクを決めた瞬間』『彼があぶれていた理由』『元彼(羊さん)との決別 in ボーリング場』『彼が望むのなら私もイモを。』とかが加わっていたりしていたかもしれない。(↑妄想しすぎだ。)結局恥ずかしがり屋のさとっきーなは、この青年に電話番号をもらうこともなく終わってしまった・・。ちょうど私たちのゲームが終わって帰るときに、隣の2カップル+あぶれ男も終わったようだった。カウンターで会計を羊さんと数人の友人が済ませている間、私は一人で待っていた。するとあぶれ男私がひとりなのに気付いて合図を送ってくれた。す・・・・・好き。(キュン)でもすぐに羊さんが戻ってきやがって、(チッ)私はこの青年に近づくことができなかった・・・。私に触らないでぇ~~~~~~!!!!!と言ってどついてやりたかった。私とあぶれ男の淡い恋はこうして終わった・・・。(↑恋じゃない。)私って一途なようでこのように常に殿方を受け入れる準備ができている。こんなこと羊さんにバレたら羊さんもち大量生産してしまうので言えないところ・・だけど余計なことまでペラペラと言ってしまう悲しい性の私。もちろん羊さんのこと大好きだけれど、こういうトキメキって絶対に必要だと思う。ましてやドイツみたいに退屈な国ではトキメキでもないとすぐに老け込んでしまう。イタリアにはトキメキがもっといっぱいあった。町を歩くだけでトキメキだらけだった。スーパーで買物するだけでトキメキがあった。イタリアを離れて半年。私にはトキメキがない。トキメキたい。トキメキたい。トキメキたい。
2005年01月17日
マッキナ。それはイタリア語で「機械」を表す言葉。(いわゆるマシーン。)車は機械のかたまりだからか、イタリア語で「マッキナ」って言うと「車」になる。英語で「キャーメラ」(camera)って言うと、いわゆる写真機のことだけど、イタリア語で「カメラ」って「寝室」とか「議会」」のこと。最初は「議会」の意味を知らなかったので、憲法の授業で年老いた先生が「寝室」を連呼しているので、何のこっちゃと思った。じゃイタリア語で写真機は何かって言うと、マッキナ・フォトグラーフィカ(写真の機械=カメラ)。これを学んだのはう随分昔だけれど、これを知ったとき、イタリア語って大雑把な概念で言葉が造られているんだなぁ、でもある意味わかりやすいなぁ、と思った。前置きが(無駄に)長くなったけれど、私に車好きの準・ヤンキーな恋人ばかりがいたことは昨日の日記で明かされた事実である。やはり湘南と言う地域のせいか?そしてみな日産のスカイラインGTRが大好きだった。羊さんもスカイラインが好きらしい。羊さんが日本にいたとき、仲良しの男友達に絵葉書を書いていたのだけれど、それを盗み読み(陰険でしょ、うっふん。)したとき、『日本からの挨拶。 日本てすごいよ。すごい車が本当にたくさんある。 スカイラインがその辺をブンブン走っている。 それじゃ、また帰ったときに。』と書いてあった。くだらない内容の絵葉書だと思った。わざわざ雷門の絵葉書にまで書いて伝える価値のないことだと思った。『日本ってすごいよ。すごい銘柄の米がたくさんある。 コシヒカリとかヒトメボレがその辺のスーパーで買えるんだ。』の方がまだ可愛げのあるメッセージだ。(そんなことを絵葉書に書く外国人観光客はいない。)羊さん、去年買ったご自慢のスバル君にプレステでもつけようかと言い出した。テレビの見すぎだ。そういう番組をMTVでやっていた。私は車の中で地図を見るだけで気持ち悪くなるから、プレステがあっても多分遊ばないだろう。車の中でプレステするくらいなら家に留まって揺れない状態で楽しみたい。だいたいあんた運転してたら自分はプレステどころじゃないじゃんか。あきれて口が利けない私の機嫌をとろうと、(↑バカな一面を見せられるとすぐに機嫌が悪くなる。)『カラオケシステムをつけるのはどうだろう。』と言い出した。歌好きの私の機嫌をとろうとするとってもわかりやすい発言である。でも私にはカラオケシステムなんて特別なものは何もいらない。CDさえあればそれが私のカラオケ。だけどあまりにかわいそうなので、『そうねぇ、それならいいかもねぇ。』と言ってやると、(←恩着せがましい。)羊さん嬉しそうにそれを検討すると言い出した。本気か?賢い男だと思って付き合いだしたけれど、車のことになると湘南のヤンキーと変わらない男だってことが最近わかった。いや別に車が趣味でもまーったくかまわないんだけどね。車さえ走らせていれば、他の女に走る心配まーったくないのだから。でも私は速度制限なしのアウトバーンより、カーブ道ある箱根をドライブする方が好きだ。ちなみに、羊さんって歌が下手なだけじゃなくって、声が顔に似合っていない。わりとりりしい顔立ちをしているのだけど、天は二物を与えずとはよく言ったものだなぁ。(ひどい。)でも慣れると安らぎに変わるのですよ。今じゃ寂しくても時差で電話で声が聞けないときは、留守電に残されたメッセージを再生して寂しさ乗り越えてるくらいです。
2005年01月16日
羊さんは車が好きだ。今はスバル君が愛しくて仕方がないようだ。それがちょっと気に食わないさとっきーなだが、(焼きもち)日本車だからよしとしてやろう。一方でさとっきーなは音楽が好きだ。大好きな音楽さえ聴ければ、トラックでデートに迎えに来てもらっても構わない。リヤカーでも構わない。でもリヤカーだと、雨が降ってきたときに困るから、できれば屋根付きの車がいい。でもさとっきーなはそれくらいに車に無頓着なのだ。だから、巷で女の子が、『慶応君 BM(多分、ベーエムヴェーのこと)なんだって~! まじ、すごくな~い?』なんて言っているのを聞くと、一体それが何の得になるのか、と問い詰めたくなる。ベンツだろ~と、BMWだろ~と、アルファロメオだろ~と、フィアットだろ~と、ポルシェだろ~と、ジャグァ~だろ~と、日産スカイラインだろ~と、トヨタカローラだろ~と、ぜ~んぜん気にしない。(でも欲しい車は日産フェアレディだったりする。)だから、羊さんが車の自慢話をしてきてもまーったく反応しない。鼻歌歌いながら聞き流すさとっきーな。羊さん、日本のヤンキーに憧れている。初めてドイツに行ったときに、パトカーとか救急車のサイレンが私の耳には、ヤンキーが週末の集会に行くときに出す音に聞こえてびっくりした。『ドイツにもヤンキーあり!』と、興奮した。(↑湘南育ち、湘南暮らしの私。)羊さんにヤンキーのことを話すと目を輝かせ、羊さん日本でヤンキーを見るのを楽しみにしていた。でも残念ながら昨秋の来日で羊さんはヤンキーに会えなかった。残念無念。でも一緒に車で出かけるたびに、助手席から素敵な車を見つけては写真を撮っていた羊さん。てな具合に、羊さんは車好き。私は代々車好きの男に縁があり(いつの代から??)昔の恋人たちもみな車好きだった。それもちょっととかそっとじゃなくって、ヤンキー並みの車好きが多い。別に私はヤンキーと付き合っているわけではないけれど、なんか準・ヤンキーみたいな性格の男に縁があるようだ。(注)やンキーのみなさま、私はヤンキー嫌いではありません。『あたしも車すきなの(ハート)。』とか付き合う前も後も一言だって言っていないのに、男たちは私に車を見せたがり、車で一緒に出かけたがり、なぜか一緒に車用品店に行きたがる。その昔はオートバックスが何故か毎回のデートコースに入っていた。友達と行けばいいのに、っていつも思っていたけれど小心者なので黙って従う。私だってドライブ好きだけど、だからといって毎回オートバックスにはあまり行きたくない。羊さんはドイツ人・・・大丈夫・・・なんて思っていたのに、来日したとき何故か数回オートバックスに行く羽目になった。これじゃ湘南ボーイと付き合うのと変わらないではないか。ドイツ人なら大人しくキャベツとかイモの栽培でもしてればいいのに。さて。長くなったけれど、別に私は否定しません。羊さんが車好きでも、キャベツ好きでも。私への愛は変わらないわけだし、それが羊さんの趣味なわけだし。その代わりさとっきーなはとにかく音楽大好き。その音楽の趣味も幅広い。ずっと日記を読んでくださっている方はわかると思うけど、「あんた本当に20代前半?」って言いたくなるような音楽が好きである。一番好きな邦楽はやっぱ天下のピンクレディーだ。(ベストアルバム持ってます。)日本国外ならイタリアからフランス、スペイン、中国のものまで聞く。ただし、なぜかドイツだけはいまだにあまり聞かない。そしてさとっきーなが、羊さんが車が好きなくらいに好きなのが・・・・・イケメンシンガー。声がいいと、顔までかっこよく見えてきちゃうんです。もしくは歌声だけ聴きながら想像で興奮もできます。山下達郎なんて顔見るまではチョー恋してた。(あ、ごめんなさい。でもさすがですよ山下さん。 あたしゃあなたが大好きだわよ!)羊さんで言ういわゆる「スバル君」は、さとっきーなにとって、ネックとか、パオロ・メネグッチなのだ。だからパソコンにはパオロがいるし、写真だっていーっぱい保存してある。ネックもいい男だからだーいすきだし、はっきり言って羊さんより二人ともいい男だ。みぃはぁと言われてもこの二人だけは大好きなのだ。この二人が私の心を惹きつけて離さない。羊さんは私がパソコンの背景画面にネックとかパオロの写真を設定するとちょっと機嫌が悪い上に、これは誰だと聞いてくる。私は羊さんがスカイラインGTRの写真を設定していても機嫌を損ねないし、これは何だなんて聞かないのに、まったく不当だと思う。一緒に車の中でい~声の男性歌手の歌声を聞きながら『あ~~~~~~。』とため息をつくと、『さとっきーなはバカだ!バカだ!ひどいよ!』と言う。私は羊さんがアウトバーンをご自慢のスバル君で180キロで飛ばしても、『バカだ!バカだ!羊さんはバカだ!』なんて言わずに鼻歌歌っているだけなのに、まったく不当だと思う。イケメンシンガーの次に好きなのが、イケメンの出ている映画である。例えば「少林サッカー」の主人公。今回の滞在中一緒にDVDを見たのだけれど、私は自分自身でもDVDを持っているほどこの映画とこのイケメン俳優が好きである。チャウ・シンチーとなら駆け落ちしてもいい。私が以前からこの映画を羊さんに勧めていて、やっとドイツのビデオ屋でも借りれるってことで一緒に見たのに、『あ~~~~~~~~。』とため息をつく私に羊さんはバカを連呼する。私は羊さんがスバル君を眺めていても何も言わないのに、まったく不当もいいところである。去年一緒に映画館で見た「ラスト侍」でも、私は真田広之にうっとりし、家に帰ってきた後もず~~~っとイケメン俳優真田広之のことを口にしていた。するとやはりバカと連呼され、『僕だって剣道やったよ!』と木刀を取り出してきた。ずっとイタリアとかドイツとかばかりにいて、アジアのイケメンをしばらく見ていなかっただけに、スクリーンに映る真田広之がもんのすごくかっちょよく見えた。あの無口っぷりすらたまらなくかっちょよく思えた。あれぞ、日本男児!!!って。羊さんみたいにペラペラ聞いてもないことを自慢げに説明してくるアホドイツ人とはちげーんだよ!とまで思った。そんなわけで羊さんの趣味は車、さとっきーなの趣味はイケメンを眺めることで、趣味の話はお互いまったく合わないバカップルなのである。・・私がイケメンシンガーにうっとりするのを羊さんが異様に嫌がるのは多分羊さんかなり歌が下手だからなんだろうなぁ。鼻歌すら音程が取れない。(ちょっと音楽に雑音が混ざって耳障りなのでやめて欲しい・・ なんて思っていたりする鬼彼女の私。)そんな羊さんがあたしは大好きさ。
2005年01月15日
***************************冗談で、『あ~あ、六本木で働こうかな~。』とバイト検索中のさとっきーなはこぼしてみた。そしたら本気で食いついてきて、喧嘩になった。いつものことだけど、アホらしい喧嘩だ。(2月3日)***************************
2005年01月14日
***************************父と電話で話をした。ドイツから帰ってきてからも話したのだけれど、母とのおしゃべりのついでにまた一言、二言話すことにした。私の父は多くを語らず、私の行く道に関しても特に何も言わない。私がよっぽど危ない橋を渡ろうとするときにだけ、さりげなく忠告をしたりするだけだ。一番印象的だったのは、17歳で留学するときに、ノートの表紙に英語でメッセージを残してくれたことだ。『さとっきーなへ 大切なのはコミュニケーション。 よく聞くこと。よく話すこと。よく考えること。』普段何も言わない父が、私にメッセージをこんな形でくれたことがすごく嬉しかったし、メッセージの重みをひしひしと感じた。よく聞くこと。よく話すこと。よく考えること。今の私にできている?今までの人生で一度だけひどく叱られたこともある。アメリカから帰ってきて、ちょうど大学受験を控えているときだった。私は受験戦争の厳しさがわかっておらず、かなりだらけていた。だらけていただけではなく、かなり舐めきっていた。適当に勉強すればいけるでしょ、とまで思っていた。嗚呼18歳の私、青かった。ある日、仕事から帰ってきた父が、私にこう言った。『どうだ、調子は?』何故か機嫌が悪かった私はふてくされて『どうにかなるんじゃない。』と言った。それが父の逆鱗に触れた。怒鳴られた。そんな甘い気持ちなら大学へ行くな。大学へ行きたくても行けない人が世の中にはいるんだ。おまえの母さんも大学を諦めたんだ。別に大学は義務教育じゃないんだ。行く必要なんかない。仕事をすればいいだろう。仕事をすることだって立派なんだ。そんな甘い気持ちで大学へ行く奴に金なんか出すか。なんとなくで人生過ごすのももうこれまでにしろ。母は、受験勉強で疲れているのだから、とかばってくれたけれど父の怒りはおさまらなかった。私は泣いて自分の部屋に駆け込んで、ひとりで大泣きをした。母がしばらくすると様子を見に来てくれて、『お父さんはあなたに頑張ってもらいたいのよ。』と言ってくれた。私は父に謝りに行き、精一杯大学受験に挑みます、と言った。結局その年は志望校に落ちて私は浪人をしたわけだけれど、あの時父が叱ってくれてよかったなぁ、と思う。あれ以来怒鳴られたことはないけれど、励まされたこと何度となくあった。イタリア留学中、両親が遊びに来たとき。イタリア語でホテルの予約を入れたり、レストランで注文したり、町の人とおしゃべりしたりする私を見て、『おまえよく頑張ったなぁ。 よくやったよ。これが見れただけでも満足だな。』とぽつりと言った。自分のできなさに絶望していたときだけに、さりげない一言だったけれどたまらなく嬉しかったし、絶対もっとできるようになってみせる、と心に誓った。父や母を落胆させないために。昨日も電話で、落ち込む私に父はこう言った。『なんだ、おまえらしくないなぁ、落ち込むなんて。 進むしかないんだから、進め。 やるしかないんだから、やれ。 ただし精一杯やれ。 そして結果を出せ。 死ぬ気になって結果を出せ。』去年の秋に羊さんと札幌へ行って以来会っていない父に、たまらなく会いたいと思った。今度はいつ会えるんだろう。春休みはやっぱり札幌へ行こうかなぁ。(2月2日)***************************
2005年01月13日
破廉恥な内容を含みます。18歳以下の方、破廉恥な話題が苦手な方は読まないようにしてください。**************************ヒトは昔サルだったから、その名残で毛が体にまで生えているのだと母が昔教えてくれた。私の体にも例外なく毛が生えている。腕の毛だとか足の毛だとか、一体何の役に立っているのか全くわからないけれども、とにかく腕にも足にも毛が生えている。ちなみに頭髪は薄い。私の姉は剛毛・直毛・多毛の三点ぞろいなのに、妹の私は直毛を除いて頭髪はショボい。羊さんこそハゲのくせに、そんな羊さんが私にハゲと言うくらいである。ある晩私の胸元にうずくまる羊さんがこう言った。『口に毛が・・・・。』私は髪の毛が長いので、それがてっきり羊さんの口に入り込んだのかと思った。ら、違った!!!羊さんの口に入り込んだのは、私の髪の毛ではなく・・・・ち●毛だった!!(注):多くの方々に「下かと思った!」と言われたので、 今のうちに・・・。 下じゃないですよ、上です、上。 男性で言うところの胸毛みたいなもんざます。羊さんに、『キミ、こんなところに毛が生えているよ。 おもしろいなぁ。』(こんなところにって・・・普通じゃないんかい? そんなこと言われて心外だったし、軽くセクハラだ・・。)なんて言われ、穴があったら入りたかった。でもね、でもね、ち●毛と言っても産毛のような毛で、長さは1.5センチくらいの可愛い毛だったのよ~~~。(↑いい訳。)毛といえばもうひとつ。羊さんはタダでさえ薄い髪の毛に精一杯のお洒落としてジェルを塗る。私は以前からジェルを塗るとヘンテコリンだよ、ジェルを塗らない方が可愛らしくていいよ、と忠告してあげているのに、『じゃ、他の女を寄せ付けないために ジェルを塗り続けるよ。 キミのためだよ、キミのため。』などと言ってとにかく毎日ジェルを塗る。ジェルを塗ると羊さんの薄い毛はますますボリュームをなくし、頭皮が丸見えになる。自分はハゲないと信じているが、25にしてもう立派な若ハゲである。そんな羊さんがある朝突然こう言い出した。『ハゲがなくなった。ハゲを買わなくちゃ。』ハゲを買うって、この人一体何をするんだ?!と思い私は大声で、『ええっ、ハゲ?』と反応した。『そうだよ、ハゲだよ。』そ・・・そうだよハゲだよって、ハゲを自覚するのはいいけれど、ハゲを買うってやっぱりなんか気持ち悪いぞ。『でも羊さん、もうハゲているんだから、 わざわざお金を出してハゲになる必要もないんじゃない? 私がいつも協力してあげているでしょう、 毛を一生懸命引っ張ってあげているじゃない。』すると羊さんなんのこっちゃと言う表情をして、洗面所からあるものを持ってきた。それは・・・ヘアジェル。ハール:ドイツ語で、ヘア、髪の毛のこと。ゲル:ドイツ語で、ジェルのこと。これを一緒に読むと、『ハーゲル』みたいに聞こえるのだが、私の耳には『ハゲ』に聞こえた。ただそれだけだった。紛らわしいんだよ、ボケェ!!!!毛なんか大嫌いだ。
2005年01月12日
先月クリスマスプレゼントとして、私は羊さんに「こち亀」の両津勘吉目覚まし時計をあげた。(↑そんなものをあげる彼女って素敵でしょ。)さらに小さなゼロ戦模型もあげた。こんなガラクタを送られて、羊さんって何て可哀そうなの・・・とお思いのそこのあなた。とんでもない。羊さん、このガラクタに大喜びなのです。特に「こち亀」目覚まし時計には大感激で、ボタンを何度も押しては音を楽しむ。目覚ましをセットすると、両さんが、『たたき起こすから覚悟しろよ!』と言う。セットした時間になると、けたたましい音楽とともに、両さんが、『起きろ~!なに、眠いのか? うるせえ~今すぐ起きろ~!がはは~!』と言う。それをすぐに止めることができれば、両さんは、『目ェ覚めたか!』と言う。普通に止めれば、両さんは、『さっさと起きろよ、間に合わんぞ!』と言う。でも羊さんは両さんが何を言っているのか当然理解できない。せっかく両さんが大声張り上げてたたき起こしても、本当にただの「音」でしかない。私は低血圧なので(←ただのいい訳)朝が苦手だ。羊さんと一緒になんかいればリラックスしてますます朝は寝入ってしまう。リラックスしすぎて寝言も言うらしいし、(↑一生懸命携帯電話の録音機能で録音しようとしたけど失敗したらしい。)羊さんから掛け布団も奪い取るみたいだし、(↑羊さん寒そうにうずくまって眠っている。)羊さんに蹴りも入れるって噂。(↑急所を狙われることが多いらしい。わざと?)気持ちよさそうに眠っている眠り姫さとっきーなを羊さんはいつもたたき起こしてくれる。頼んでもないのに、迷惑だ。羊さんが日本に居たときは、なぜか羊さん毎日大興奮で、私を叩き起こすのだった。『ね~今日はフジQハイランドに行くんでしょ~ はやく、はやく起きろ~!起きてよ~!』と布団を引き剥がされたりもした。(↑せっかくの日曜日なのでゆっくり眠ろうとする 父親をたたき起こす幼稚園児と同じ。)ドイツではそんな興奮するようなことはないので(↑退屈なイモの国だから。)比較的落ち着いているが、起こさなければいつまでも眠ってしまう眠り姫の私を、(↑王子様のいない眠り姫ね。)今回羊さんは両さん目覚ましを使って起こすのだった。わざわざ親切に耳元まで両さんを持ってきてくれる。けたたましい音楽が耳元で鳴り響き、両さんが「起きろ~、なに、眠いのか~」と叫ぶ。自分であげたプレゼントだけど・・・・。新宿の東急ハンズで何にしようか2時間くらい悩んで、さらには札幌に居る母に携帯で電話するほど悩んで決めたプレゼントだったけど・・・・。(↑夕飯の支度中の母は面倒くさそうだった。)最後までドラえもんにしようか、バカ殿にしようか、両さんにしようかで悩みまくって決めたプレゼントだけど・・・。(↑どれも変わりがない。でも今度バカ殿をあげたい。)こんな風に睡眠妨害されるとわかっていれば適当に北海道のイモ型貯金箱5個セットでもあげるんだった・・・と、ドイツに居る間毎朝後悔した。ちなみに北海道のイモ型貯金箱は可愛い。(↑お土産屋さんによくあるやつ。)2年前初めてドイツに羊さんに会いに行ったとき、札幌の母が羊さんへのお土産にと言って私にもたせたりもした。そのイモ型貯金箱は、今でもイモの国のイモ男の住まいの居間の片隅で、全く違和感なくイモらしく微笑んでいる。なんで母がわざわざ北海道のイモ型貯金箱を羊さんへって私に持たせたかって?そりゃもちろん北海道もドイツも同じイモの大地だから。ドイツに居る間に、イタリアにいる友人に連絡をした。『ドイツにいるよ。残念ながら今回イタリアに行けないけれど。』こう言ったら、『まだイモ男と付き合ってるの?』こう返ってきた。そう、まだ私はイモ男と付き合っております。羊さんは二ヶ月前と全く変わらずイモ臭くって、やっぱりイモをガツガツと食し、ファッションも、ギャグセンスもやっぱりイモい。でも変わったことといえば、食後に緑茶をやたらに飲みたがるようになって、私にオニギリを作ってとせがんだり、「鉄腕アトム」のテーマを鼻歌で歌ったりするようになったことである。デュッセルドルフでも寿司を一緒に食べようと言い出し、『ドイツに“すきや”ができたらいいのに。』などとこぼす。(注)すきや:牛丼チェーン店さらに「おっとゃ」も好きだと言う羊さん。何のことかと思えば、原宿で一緒に行った、「大戸屋」のことだった。(注)大戸屋:和食チェーンレストランでもやっぱりイモを食べている羊さんが一番輝いてるなぁ、と胸をときめかせながらイモにがっつく羊さんを見守ってあげた。私の母が北海道から送ってきた男爵イモが、私の家にはまだ山ほどある。(私はそんなにイモを食さないのでなかな減らない。)羊さんにおすそ分けしてあげたいなぁ。てか今度は仕返しにイモを投げつけて私が羊さんをたたき起こしてやる。
2005年01月11日
ドイツの話を更新したいなぁ、と考えているのだけれど、いざとなると何を書いていいかわからない。喧嘩した話を書くべきか、ほのぼのした話を書くべきか、どこからどう初めていいのかまったくわからない。だからドイツから無事に帰還したにも関わらずなかなか何も書けないでいるのです。とりあえず、ハイライトをお届け。着いた早々車の中で大喧嘩をした。今思えばバカバカしいけれど、これが私と羊さんである。原因は、羊さんがビーフィー(細い棒状のサラミ)の空き袋を車の窓から高速道路上に投げ捨てたから。たかがビーフィーごときで熱くなれる私たちって、なかなか幸せなカップルだと思う。デュッセルドルフに行ったとき、ぼーっ歩いていた私は路面電車のレールにはまって転んだ。かなり漫画チックな転び方で、周りの人の動きが一瞬止まった気もする。左ひざに大きな青あざができた。『今までよく生き延びてきたね。』と言われた。『今世紀最大の奇跡だ。』とまで言われた。いつものように台所で料理をしていたら、気管に何かが詰まって呼吸困難になって咳き込んでいたら、死にかけているのかと思った羊さんは、居間からかけつけて『だいじょうぶかッ!!』と言いながら私の背中を死ぬほどぶったたいてくれた。殺されるかと思った。このとき愛を疑った。アイススケートに行くことになった。羊さんは7歳の時以来スケートをしたことがないと言っていたので、スケートでなら奴を負かすことができるに違いない、と企んだにも関わらず、結局私の方が多く転んで、右ひざに大きな青あざができた。子供達がすいすいと私と羊さんを抜いていった。氷の上でバカップル立ち往生である。羊さんとカーレースに行った。10分で10エウロもとるような、高級?カーレースだ。私は羊さんほど車好きではないが、スピードは嫌いではないので楽しかった。ところが壁に激突した衝撃で、右太ももに何かがぶち当たったようで、後日トイレに行ったときにふと自分の太ももを見ると内側に手のひらサイズの大きな赤と青が混ざったあざができていた。どうりで触ると痛いはずだ。合計みっつのあざを見て、ドイツに来る前に空港で入っておいた海外旅行保険の冊子を見た羊さんにこう言われた。『保険と言うシステムを考え出した人に君は感謝すべきだ。』何かにつけて腹立たしい男だ。き~~~~!!!!!!!!『君にメッセージを日本語で書く。』と言って、日本語の本にある50音表を見ながら一生懸命書いてくれたメッセージは、“ボクハキミヲタクサンアイシテル”と、なぜか全部カタカナ。ただでさえ外人臭いのに、(あ、臭いんじゃなくって、そうなんだった。)カタカナなんかで書かれたらますます外人臭い。なぜ全部カタカナなのかと聞いてみたら、カタカナの方が見た目がよくて書きやすいからだそうだ。「サクラチル」って電報じゃないんだから、せめてひらがなで書いて欲しい。旧民法典を読んでいるようでちょっと頭が痛くなった。去年買ったスバル君に、日本語で何かを書きたいので、スバル君に似合うかっこいい文章を教えてくれ、と頼まれたから、紙にこう書いてあげた。『俺、ドイツ出身のイモ男。夜露死苦!』意味を後から教えてあげたら、笑いながら、『それも悪くないね。』なんて言っていた。やっと自覚し始めたのか?イモくさくてダサくてつまらないドイツ男も、3年近くの時間を費やせばジャパニーズギャグの通じる男に変身可能なのかもしれない、と思った。あと1年、2年調教すれば、「おれたちひょうきん族」や「カトちゃんケンちゃんごきげんテレビ」のおもしろさがわかるようになるかもしれない。そのうち「アイ~ン」とか「ちょっとだけよ。あんたも好きねー。」とか「ありがとさ~ん」とか「目玉おとしてもうた」とか「アヘアへウヒハ」って私のために言うようになってくれるかもしれない。ああ、待ちきれない。
2005年01月10日
いってきまっす!!!!
2005年01月09日
(昨日の日記の続き)私には年下のボーイフレンドができた。かわいいかわいいボーイフレンドは、私が黒いフードつきパーカーを着ていたときに、『おれも似たようなやつ持ってるよ。』と言うので、『あら。おそろいで着ようか。』と冗談で言ったら彼は本気にして、『じゃ、明日ね!』と言い出した。次の日少年はまた熱い視線を私に送り、パーカーのおそろい具合を強調してきた。とにかくかわいいので、また抱きしめようとしたら恥ずかしがって逃げられてしまった。あまりにもこの少年がかわいくて、愛しいので、羊さんにも話してあげたいと思った。はっきり言って私はこの少年に首ったけだったのだ。合宿中の私は朝六時半に起きて、午前中に二時間の仮眠、午後は三時間ぶっ通して授業、夜ご飯の後はまた二時間の授業、さらに子供が寝付くまで見回り、その後は子供のノートチェック、授業準備、結局寝るのは午前二時、三時だ。これが五日間続いた。寝るときはヘトヘトである。一日中走り回って話しまくっている中、年下のボーイフレンドは私の心の支えだった。さて滞在した合宿所は山に囲まれた、たいそう電波の届きにくいところだった。私の携帯電話は、私の滞在した部屋でしかメール送受信ができなかった。休憩時間に書いたメール。『ヤッホー、羊さん! 私新しい彼氏が出来ちゃったよ!ごめんねぇ!』と、のりのりで書いてみた。羊さんは、『新しい彼氏?』と返事を送ってきた。私は『そう!新しい彼氏だぴょ~ん! 私のこと好きなんだってさぁ!!』と返事を書いた。それ以降は仕事で携帯電話をいじれなかった。夜寝るときに、羊さんが『それ何、冗談?』と言うので、それは小学生だと言うことを告げるメールを書いて送信した。・・・・・・・・つもりだった。しかし実際私は途中で眠ってしまい、送信したものと思い込んで、何も気にせず新しい一日を始めたのだった。朝食を生徒達ととって、私は仮眠を取るべく自分の部屋に戻ってきた。ふと携帯を見ると羊さんからの電話着信が残っていた。さらにメッセージも残っていた。『答えてちょうだい・・・。』フジテレビの「答えてチョーダイ」?疲れもたまっていたし、意味もわよくわからなかったので、『なんのこっちゃ?疲れたので寝まーす!』うとうとしかけて数十分後、羊さんから電話がかかってきた。電話をとると、羊さんいきなり怖かった。『ねえ、何がおきているのっ?! 僕たちって終わっちゃったのっ?! 君はもうドイツに来ないのっ?!?!』(↑かなり興奮した口調で)一方で仮眠をとろうとしていた私は訳がわからずボーっとしていた。『ヒチュジさん、何があったか知らないけれど、 何も終わってないし、ドイツにはちゃんと 東京に帰って、準備して、飛行機に乗っていくから・・。』『ナイーーーーーーーン!!!!』ひ・・・久しぶりに聞いてビックリした。『ヤーーーーーーーーー!!!!!』と思わずベッドから飛び起きそうになったけど、体が疲れていたので寝そべったまま会話を続けた。『新しい彼氏って?新しい彼氏って?新しい彼氏って??? ボクたちは?ボクたちは? ボクたちはどうなるんだよぉ?!?! 答えてチョーダイ、答えてチョーダイよ!今!!!! イェツト!!!!!!!!(独語で「今」) ドイツに来ないってこと? 相手は誰?なんで? 同僚なの?心変わりしたの?何かあったの?』羊さんすごい勢いで私にこう問いただしてきたのだ。『何の話してんの、いきなり・・・・。 何もないから、安心してよぉ・・・。』眠くてたまらない私はこう答えるのが精一杯。『%#!$”%=!(”?¥$$%##@:* ¥#%%”=**@&%¥#%%”= !(”?¥$$%##@:*$”%=!(” ??¥##&@&%4???????????? ”%=!(”?¥$$%##@:* ¥#%%”=**@&%¥#%%”= $”%=!(”?¥$$%##@:* ¥#%%”=???????????????』(↑早口すぎてこんな風に聞こえた。)私がフォローメールを送り損ねていたばかりに、羊さんは私に本当に新しい恋人ができたと思ったらしいのだ。『ヤッホー、羊さん! 私新しい彼氏が出来ちゃったよ!ごめんねぇ!』こんなメールを送ってから、私は忙しくてまともなメールを書けなかったので、羊さんは余計に不安がったらしい。でもそのとき私は、フォローメールが送信されていたと信じていたので、羊さんがなんでそんなに小学生のことで怒っているのかわからなかった。どこまでアホな男だろうとあきれていた。(↑ごめんね~)『ちょっと羊さん、何を怒ってるの? 私何もしてないよ、やましいこと何もしてないよ!』『じゃあ、答えてチョーダイ! 君に彼氏はいるのかい?ボク以外に?!??!?! 』『はぁ????何言っちょんのかね、あんたは??』『答えてチョーダイ!!!!! 答えてチョ~~~ダイ!!!!』『んなもん答えなくたってわかっとうがー!!!!!! あんたはフジテレビの回し者か~~~!!!!!!』(↑二行目の台詞は言っていない。)『%#!$”%=!(”?¥$$%##@:* ¥#%%”=**@&%¥#%%”= !(”?¥$$%##@:*$”%=!(” ??¥##&@&%????????????』羊さんまたまた興奮状態。『なんでたかだか小学生のことで怒るんさ? 毎日ちびっ子に囲まれとんのはわかっとうでしょ?』『小学生に囲まれてるのは知っているけれど、 新しい彼氏は?誰なの?ねえ、ボクたち・・どうなるの・・。』『羊さん言ったがね~~~!!!!!!!!! あれは小学生の話だってばさ~~~!!!!』『そんな話聞いてないよ!』『メール送った!』『送ってない!』『送った!』『送ってない!!』『送ったってばさ!!!!』『証拠だってある! 君はちっとも最近メールくれないし!!!!』『アホか~~~!!!!!合宿じゃ!!!!!!! 電波も自分の部屋しかないんじゃ!!!!!! 朝から晩まで仕事が多いんじゃ!!!!!!!』あーだこーだあーだこーだああでもないこうでもない・・・・・・・ ・・・・・数十分後、無事、解決。他の男の話を恋人にするときは最善の注意を払う必要がある。ましてや、相手と自分の居場所に時差があって、メールで通信するときは、かなり気をつけなければならない。注意を怠れば、たかだが小学生のことで、バカップルが無駄に喧嘩することになる。くわばら、くわばら。いよいよ明日久しぶりのドイツへ旅たちます。
2005年01月08日
新年早々、ある男性にアタックされた!これは縁起がいいぞ!!!!!!!!!さとっきーな、今年はイケる!!!!!さらに、『付き合って』とまで言われた!なかなか可愛い顔した男の子。私のことが気になるらしく、ちょっかいをよく出してきた。ポニーテールばかりしていた私が、突然髪を下ろしてきたら、近づいてきて、『先生、髪の毛下ろしたほうがいいよ。』と一言。ん?先生?さとっきーな、じゃなくって・・・・先生?私の副業(ただのバイト)は先生だ。五日間の冬合宿なるものに参加するために、国語の先生として子供達と東京から逃走。だから日記更新できませんでした。私のクラスは小学5年生。問題の男性は隣のクラスの先生・・・・・。ではなくて。隣のクラスの小5生。この少年と私の出会いは、『漢字道場』。違うクラスで教えている私と、違うクラスで学んでいる彼が出会ったのは、『漢字道場』。まったくもってロマンチックのかけらもない。『漢字道場』って何かといえば、風呂を浴び終わって手持ち無沙汰な学童を呼び集めて漢字テストをやらせるという、子供達に大ブーイングな企画。そこで彼は私を見初めたらしいのだ。『付き合って』と食後に言われたのでとりあえず、『いいよ。』と答えたので、私たちは付き合うことになったらしいのです。それ以来彼は私に熱い視線を送り続け、目が合えばウィンクをしてくれる。とても11歳とは思えない。仕事がうまくいかず、悩みを廊下の隅で上司に相談して、涙ぐむ私を遠くから見たらしく、後から彼は私のそばに駆け寄り、『先生どうしたの?何かあったの? おれ、あいつぶっ飛ばしてやろうか?』と優しい言葉をかけてくれた。上司は私に何も悪さをしていないので、是非ぶっ飛ばさないで頂きたい。私は感動して、『ありがとう、大丈夫。やさしいんだね。』と言うと、若干11歳の少年は、照れ笑いをしながら、『おれ、一応男だから!』と言ったのだった。11歳でも立派な男なのだ。最近の11歳は熱いのだ。数時間後、また廊下で彼に会ったときに、彼はまた私の横に来てささやいた。『何かあったら、おれに言えよ。』と。私はこの少年の純粋な思いに心打たれ、だんだん魅かれて行ってしまった。四字熟語の説明をしながらも、頭の中は彼のことでいっぱいだった。(授業に集中すべきだ。)10歳以上も年下のボーイフレンドってのもいいかもしれない。源氏物語の光源氏みたいに、この少年を育てていくって言うのもいいかもしれない。ジュルル・・・・。羊さんなんてどうでもいいかもしれない。11歳の少年の方が可愛らしい。『絶対浮気をしない。』とまで断言してくれた。10年後に結婚する約束までしたが、ちょっと10年はきついな、と思った私は、『あのさ、やっぱ5年にしてくんない? あまり待ってる時間ないんだよね。』と言うと承諾してくれた。私が冗談で、『それまで浮気しないでね。 あたし、浮気する男嫌いだから。』と言うと、『もちろんするわけねぇよ!』と彼は言ってくれた。ああ、この言葉遣い!羊さんのボク ボクなんて軟弱なものではなく、おれ おれと言う日本男児の象徴的一人称!!(オレオレ詐欺ではない)なんてたってこの少年は日本男児だから、人前でいちゃつくのを恥ずかしがる。その代わり、私がひとりなのを確認し、自分の友達もあまり居ないのを見計らっては私のそばへ近寄り、優しい一面を見せてくれるのだった。小学生には『付き合ってる』ことを公表するのは恥ずかしい、照れくさいことであり、内緒にするものらしい。冗談で彼が友達の前で、『先生、おれたち付き合ってるよね?』と聞いてきたので、『うん、付き合ってるよ。』と言うと、男子生徒たちにはエロいと言い出した。付き合うことがエロいのなら、この子達が私と羊さんがいちゃつく姿を見たら、多分失神してしまうのだろう。しばらくした後に、少年は私のもとへ駆け寄り、『先生、さっきの冗談だってあいつらに言ってあるから。 ちゃんと内緒にしてあるから、安心してね。』となぜか安心させにきてくれた。かわいい。とにかくかわいい。うっかりイタリア式に抱きしめようとしたら、照れて逃げられてしまった。ますますかわいいではないか。この少年が原因で私と羊さんは喧嘩をし、羊さんはものすごい剣幕で、合宿で疲れきった私に電話をかけてくるのだった。~続く~
2005年01月07日
Sexy-naughty-bitchyと言う歌が私の最近の流行だ。と言うわけで、今年の目標はセクシー・ノーティー・ビッチィ。(↑Tata young と言う若い女子が歌っとります。)羊さんにも新年早々宣言した。『今年のあたしはセクシー・ノーティー・ビッチィ目指すわよ。 邪魔しないでよ。セクシー・ノーティー・ビッチィなのよ。』羊さんは訳がわからず、とりあえず彼女の言うことにうなずく。そして私は歌う。『アーィ・ピック・オール・マイ・スカート・ トゥー・ビー・ア・リトル・トゥー・セクシー!』(訳:“あたいはちょっとセクシーすぎって感じになるために、 スカートを選ぶのよ” ってな感じだと思う。)『う~ん、見たいなぁ。写真に撮って?』とエロ心丸出しの羊さん。『アホ、こりゃ歌じゃ~! 雪ふってんのにスカートがはけるか~!』『なんだ・・・残念・・・。』羊さんのエロさにも磨きがかかってきた今日この頃。いや、前からか。『セクシー・ノーティー・ビッチィになりたいわ! セクシー・ノーティー・ビッチィになるのよ!』『でも、もうセクシーだよ。』と私が二年半に渡って調教したかいがあってか、誉め言葉まで新年早々頂いた。ありがたや、ありがたや、南無阿弥陀仏・・・・・。『ちがうの、ちがうの。 セクシー・ノーティー・ビッチィなわけ! いわば、峰不二子よ、わかる?フジコわかる? 男をブイブイ言わせたいわけ!わかった?』『フジッコ?』『フジッコはマメじゃ、ボケ~!!! ルパン三世のフジコよ、フジコ! セクシーなかっこして男を悩ますってわけ!!』(注:フジッコのお豆さんの話は実際していません。)『??? わかった。』(↑わかってないくせに「わかった」と言う。 多分早くこのトピックを終わらせたかったのだろう。) 明日初仕事の私は、羊さんに言ってやった。『ちょっとあさってから出張でさー、(マジ) 山梨まで泊りがけなんだよね。(これもマジ) だからドイツ行けないかも~。(これはウソ)』『え?!?!なんで??? バイトで??』『ちょっとおっきな仕事な頼まれちゃってさ~。 私も前からやりたかったことだから断りたくないんだよね。』『え、そ、そうか・・・。それじゃ仕方ないか・・・。』『行きたいんだけどねェ、ドイツ・・・。 でも今回の仕事、かなり大きいのよね。』『君が幸せなら・・・・仕事を選んだ方が君のためなんだ。』 (↓青木さやか風に)『あたしに会いたいわけ?! あたしはどうでもいいわけ?! じゃ、仕事を選べって簡単に言えるわけ?!?! どこ見てんのよ!!!!』(↑見てない。)(かなりビビって)『いや・・・君に会いたいです。 会わなきゃいけない気がします。』と言わせてみた。セクシー・ノーティー・ビッチィの道を早くも極めてきたか?!『じゃ、そんなにあたしに会いたいなら、(←高慢) 上司に相談してみるわ~。 でも日本の伝統でね、(←大嘘) 女性が男性にモノを頼むときは一夜をともにしなきゃいけないの。』『え?!やだよ、そんなの・・・。』『日本の社会って厳しいわよね。 でも私たちの伝統だから。』『でも君もその伝統を受け継がなくっても・・・。』(↓青木さやか風に)『あたしは伝統的な大和撫子なのっ!!!!! 伝統守らなきゃ気がすまないのっ!!!! どこ見てんのよ!!!!!』(↑見てない)『そんなジョーク嫌いだ・・。』とスネてしまった羊さん。新年早々骨川スネ夫な羊さん。Wikipediaの説明を見たら面白かった。【抜粋】骨川 スネ夫(ほねかわ すねお)は、藤子・F・不二雄のSF漫画作品「ドラえもん」の登場人物。主人公・野比のび太のクラスメイト。スネ夫と呼ばれる。2月生まれ。中国語表記は「小夫」「強夫」。性格はナルシストかつイヤミ。家庭が裕福であり、自慢話をよくする。常にジャイアンと共にのび太をいじめている。上から見ても横から見ても山形に見えると言う極めて独特な髪型をしており、背が小さいことに劣等感を持っている。趣味はプラモ作り・ラジコン・(漫画の)読書・テレビゲーム・ジオラマ撮影・鉄道模型製作・アニメーション制作(途中で頓挫)など多彩。塾に行ったり家庭教師をつけられている割には成績はあまり良くない(100点をたまに取る程度)。体力もどちらかというと低めで、草野球チーム「ジャイアンズ」の特訓で町内十周マラソンをした際、最下位になった(道具を使ったのび太は別として)という前歴がある(21巻『まねコン』)。だから、私はなだめるために、『アイシュテルよ。君に去年のバレンタインにもらった 羊のぬいぐるみと毎晩一緒に眠っているよ。』と言ってみた。あれ?あたし男役?そんなさとっきーなですが、今年もみなさまよろしくお願いいたします。
2005年01月02日
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